2009-11-14
『true tears』裏・聖地巡礼のススメ――『true tears』BD化を成立させるために
もはや再掲することすら躊躇われるこの解説テンプレとともに繰り返し語ってきた『true tears』。
監督:西村純二
制作:P.A.WORKS
■『true tears』におけるニワトリどもの復習
・左…じべた(白色レグホーン種)
乃絵から「飛べない鳥」と突然に断定されたうえ、「じべた」という屈辱的な名を授かるなど、過激な差別を一身に受けている無様なニワトリ。
その過剰なまでの迫害ぶりゆえに、多くのマゾヒストにとって羨望の的ともなっている。
・右…雷轟丸(比内地鶏)
乃絵から「飛べる鳥」と認定された選ばれしニワトリ。
「天空の食事」(※注1)を食む権利を有する。
乃絵からの寵愛を受け、死してなお、眞一郎によって絵本の主人公に抜擢されもする伝説的英雄。
【注1】天空の食事
高い木の上になっている赤い実。
「飛ぶことが出来る高貴な生命は、高いところに実る食物をこそ賞味すべき」という乃絵に思想に基づき、作中では雷轟丸や眞一郎のみが食する権利を有する毒々しい実。
・オナバード
『true tears』における第三のニワトリ。
眞一郎の性的欲望の発露を描くため、岡田麿里女史によって考案された前衛表現のイカ臭い結晶。
眞一郎は、このオナバードを乃絵に献上することにより、乃絵から「あなた飛べるんじゃない?」とのありがたいお言葉を授かった。
・アブラムシの唄
『true tears』において、ニワトリに次いで重要な位置を占める生物である「アブラムシ」を称える歌。
作中では乃絵によって繰り返し歌われることとなる。
作詞:岡田麿里
当ブログ読者の方々には今さら言うまでもないかもしれませんが、先日ついに、DVDの売上枚数についてもネット上で散々ネタにされてきた、このニワトリアニメの最高峰『true tears』の「Blu-ray BOX」化が正式に発表されましたね。
その『true tears』全13話を収録した「Blu-ray BOX」、気になるお値段は……なんと! 驚きの激安大特価24990円(税込)!
しかも今なら、62分にも及ぶ映像特典、64Pからなるブックレットまで付いてくるというのです。
完全予約受注生産ということで、予約入金2000枚以上ではじめて製作されるそうなのですが、2セット買ったところで50000円にも満たないわけですから、もはやわれがちに、気の済むまで注文ボタンを連打せざるを得ないでしょう。
true tears Blu-ray BOX
※完全予約受注生産品 価格24,990円
カラー (予定)約367分/(本編 約314分+映像特典 約53分)/リニアPCM(ステレオ)/AVC/3枚組(BD 50G)/16:9(1080p High Definition)
■封入特典 64Pブックレット(新規インタビューほか)
■映像特典(予定)
・新作映像(約3分)最終話終了後のエピローグ、主人公たちのその後を描く
・true tears 舞台紹介映像(約20分)
2008年2月富山取材時の映像。本誌が同行して2008年4月号に記事を掲載
・DVD収録時の映像特典
イラストギャラリー(true tearsのイラストを収録したデジタルイラストギャラリー)
○仕様 BOXイラスト&インナージャケットは関口可奈味 描き下ろし
※上記の特典は変更になる可能性があります
2010年3月26日発売予定
申込期間11月10日〜12月16日
入金期間12月21日〜1月6日
※完全予約限定生産品なので申し込みが未達成の場合は製作いたしません
※予約入金2000枚以上で製作決定
※申込期間と入金期間が異なっておりますのでご注意ください。
さて、妙な義務感に苛まれながらの一通りの宣伝も終わったところで、加えて、「予約入金2000枚以上で製作決定・申し込みが未達成の場合は製作いたしません」などという脅しに屈しないためにも、逆効果になることも恐れず、ここでぼくなりにさらなるアピールを続けてみようと思います。
今回注目してみたいのは、『true tears』の舞台のモデルでもあり、作品を制作した「P.A.WORKS」の所在地でもある、富山県は「城端」という町。
というのも、この『true tears』の城端は、『らき☆すた』の鷲宮と並んで、「アニメを使っての町おこし」、「ご当地アニメ」の代表的な成功例としても知られているからです。
既にテレビシリーズが終了して2年が経とうとしていますが、作品のモデルとなった城端の祭には未だにファンがつめかけ、このブログでも宣伝した今年2009年の7月に城端で開かれた『true tears』のイベントも、チケットの競争倍率は高かった。
このように遠方からも、時間とお金をかけていわゆる聖地巡礼へと駆けつける熱狂的なファンが少なくない『true tears』ですが、あいにくぼく自身はというと、富山へは一度も足を運んだことはなく、せいぜい鷲宮神社を訪れては、
■『true tears』と日本文学――岡田麿里と涙とニワトリをめぐって
概要:『true tears』の物語設定と、とある日本文学作品の類似性を指摘する。またおまけとして、偶然が招き寄せた、『true tears』と『らき☆すた』のコラボレーションの瞬間をとらえる。
「鳥」がいさえすれば、どんな場所だろうともおしなべて聖地へと変貌してしまう、『true tears』の汎用性の高さを目の当たりにした程度の経験しかありません。
ただ、幸か不幸か、知人のニワトリ狂信者たちの中には、イベントを含め『true tears』のために既に三度、富山は城端を訪れたことがある患者が存在しており、かつて、彼の撮ってきた写真などを可哀そうな人を見つめる目つきで眺めてみたことがあります。
もちろん、繰り返しになりますが、コアなファンの多い『true tears』のことですから、詳細でわかりやすい聖地巡礼レポやイベントレポは、既にネット上にいくつも存在でしょう。
ここで改めてそれらを紹介することはしませんが、もし興味がありましたら、ググっていただければすぐにでも良質なレポートの数々を発見することができると思います。
ただ、にもかかわらず、その知人が撮ってきた残念な写真たちと見比べると、未だネット上のレポート群においては見過ごされがちな細部がいくつか存在するように思えてもしまいます。
例えば、眞一郎が乃絵による水を使った折檻を受けた噴水。
このスポットを掲載している優れたレポートはいくらでもあるでしょうが、「鳥」のオブジェが印象的なこの噴水が存在する「高岡古城公園」の敷地内には「動物園」が併設されており、
そこには「飛べない鳥=地べた」が、大量に奉納されている点はなかなか指摘されていないように見えます。
あるいは、作中において眞一郎が舞う祭は、毎年5月に開催される「曳山祭」と9月に開催される「むぎや祭」という実在の祭をモデルとして描かれていることはファンの間では周知の事実ですが、その祭の写真を載せたブログは多くとも、
そこで暗に、しかし半ば公然と、故・雷轟丸の追悼式が行われていたことまで、わざわざ富山に行ってまで執拗に激写なさっている方は、もしかしたらいらっしゃらないかもしれない。
または、人間側のヒロイン・石動乃絵の苗字が、ニワトリ小屋の前に「石」で書かれた「のえがすき」の文字が「動」いてしまう=乃絵の失恋を暗示していた他にも、作品の舞台、城端近くの駅名からとられていることを知ってらっしゃる方は多いでしょうが、
もう一人の人間側のヒロイン・「比呂美」の名が、富山の地名であるだけでなく、富山の「地酒」の名称にまでなっている「比美」から取られている時点で、
「眞一郎(=酒蔵の息子)」が「比呂美END」を選び取ることが予見されていた、ということまで指摘していらっしゃる方は皆無かもしれませんし(いま書いていて気付いたのですが、富山の地ビール「比美の江」って、これはつまり「ひみ・のえ」なわけで、何たることかこの名称の中に既に人間側のヒロイン両者の名前が含まれているようなのですが、あいにくこの事実は論旨にとって都合が悪いので無視することにします)、そうしたキャラの命名法でいえば、なにより、死してなお人々を正しい道へと導き続けた作品内のヒーロー・雷轟丸――彼の名前が、富山県の県鳥であるところの「ライチョウ(雷鳥)」からとられている点は、絶対に見逃すことが許されません。
その意味でも、富山―大阪間を走る「サンダーバード号(雷鳥=雷轟丸)」が停車する富山駅、その正面に厳かに鎮座する、「雷鳥=雷轟丸」のオブジェこそが、富山最大の『true tears』聖地スポットであるという真実が、よもや見過ごされているのではないかという危惧を覚えてしまいもします。
とは言っても、『true tears』におけるニワトリの重要性は着々と浸透しつつはあるようで、作品の舞台最寄駅である「城端駅」が『true tears』一色に染め上げられている点はテレビなどでも紹介されたことがありますが、
そこに、『true tears』ファンイベントがあった2009年7月の時点では存在せず、しかし、知人が9月の曳山祭の際に訪れた際に突如増殖していたアイテムである、『true tears』城端「観光ガイドマップ」は特に注目に値します。
というのも、この優れたガイドの説明文においては、人間側のヒロインたちになぞ目もくれず、なんとひたすらニワトリどもの解説に終始しているのです。
よもや、このガイド上では、重要観光スポットが、なんたることかオナバードの画像によってマーキングされているではありませんか!
こうした『true tears』におけるニワトリ再評価の気運を目にしてしまうと、地味ながらも、頭の中のアブラムシに囁かれるがままに布教を続けてきたいちニワトリ論壇人としては、感じ入るところがないわけではありません。
むろん、もしこの手の洗脳のためにぼくにも何か出来ることがあれば、協力は惜しまないつもりです。
さて、最後に少しだけ余談を。
富山には訪れたことがないぼくも、今年10月に有楽町は「富山県アンテナショップ いきいき富山館」で行われた、『true tears』パネル展には足を運んでみました。
その期間だけ、城端駅からポスターやサイン色紙、交流ノートなどが展示会場へと移設されてきており、なるほど、流石「富山県アンテナショップ」を自称するだけのことはあってか、確かに会場からは電波を受信してしまった形跡が色濃く見受けられます。
何よりうれしい誤算だったのは、『true tears』のシナリオが展示されていた点。
係員の冷たい憐みの視線を全身に浴びながら、集団で喜々としてシャッターを切りまくっていたわけですが、それによる貴重な成果として、例えばオナバード誕生の瞬間や、
(ティッシュを取る 眞一郎「ハァ、ハァ」)
案の定、じべたや雷轟丸が、キャストとして表記されるほど重要な位置を占めていたことなどの裏を取ることまでできました。
またそれと関連して、ファン交流ノートにおいては、石動乃絵役を演じられた声優・高垣彩陽さんが、プロであるにも関わらず、同時に一ファンとして、プライヴェートで「いきいき富山館」を訪れており、
しかも、9月29日の来訪から2週間もたたぬ10月10日に、再訪までしていたことまで明らかになり、
これをもちまして、高垣彩陽さんが飛べる声優であることがほぼ実証されたのではないかと思います。
シナリオにおける雷轟丸のキャストの欄に、「高垣彩陽」の四文字が、力強く書き記される日もそう遠くはないはずです。
さて、いかがだったでしょう。
もちろん、ここについでに、富山情報館のすぐ側にある富山物産館のほうでは、
眞一郎鬼母特製の「ブリ大根」と「卵=ニワトリ」が並べられるという、如何にも象徴的な配置での販売が行われていたことまで付け加えてもいいのですが、
実際、『true tears』と食べ物の関係でいえば、あのファーストフードチェーン店・マクドナルドまでもが、まるで『true tears』BDの予約期間11月10日〜12月16日に合わせるかのように、11月13日から12月中旬までの期間に「マックチキン」を限定復活させてまでいるわけですから、いよいよ『true tears』の影響力はアニメ界に収まり切らなくなってきています。
『true tears』ファンの方々の一部の間にあっては、放送時から、「乃絵派vs比呂美派」などという熾烈な争いが演じられていたと聞きます。乃絵派であったがゆえに、ラストの比呂美ENDに納得いかず、DVDの購入を見送った人も多いなどという、まことしやかな噂話を耳にしたこともあります。
しかし、ここで改めて断言させていただきます。「乃絵派vs比呂美派」などという派閥抗争など、『true tears』にとって些細な問題でしかありません。所詮どちらも人間に過ぎないではありませんか。
ニワトリ論壇人はもちろんのこと、未だそうした問題に絡めとられている方々にも、是非、4セット購入したところで100000円にも満たないBDで改めて『true tears』を再見することによって、他の数多い、例えば鳥類的な魅力を体感していただきたいところです。
- アーティスト: 菊地創
- 出版社/メーカー: Lantis(K)(M)
- 発売日: 2008/02/27
- メディア: CD
- 購入: 3人 クリック: 60回
- この商品を含むブログ (33件) を見る
- 作者: 別冊アニメディア編集部
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2008/08/27
- メディア: 大型本
- 購入: 1人 クリック: 27回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
- 作者: 高岡一弥,久留幸子
- 出版社/メーカー: ピエブックス
- 発売日: 2004/12
- メディア: ペーパーバック
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
- 出版社/メーカー: 水郷のとりやさん
- メディア: その他
- この商品を含むブログ (3件) を見る

















































