神知者(Middle Sea Empire)

以下はMiddle Sea Empire 35ページの記事の抄訳です。翻訳の間違いの責任はzebにあります。

話は「新たなる教団」と呼ばれる魔道教団がもてなしのためにある生き物を招きいれたことから始まる。彼らは火で損傷した魔術書を(当時美しかった)ソーダルの国にあったライランRilanの街のある廃墟から手に入れたのである。(この廃墟は教会であったという人もいれば、研究所であったという人もいて、魔術師の書庫であったという人もいる)この書物は「ありえざる風景Impossible Landscape」という書物であり、いろいろな異界の一部のあるがままの生きた風景を載せていた。この書物に載っていた風景のひとつに、彼らは手のひらほどの大きさの生き物を見つけた。無力で、ふざけた生き物で、無害な歌を歌い、ちっぽけなダンスを踊っていた。

数十年の後に、学者にして聖職者であるマンダレルがその無害な歌を聞いて、その歌をもとにして「新たなる五つの道Five New Ways」という書物を著した。それによるさらなる調査は、「七百五十三の編纂753 Compilation」につながり、「不変の魔道書Abiding Grimoire」と、その後継の書たる「束縛されざる理性の光Unencumbered Reason of Light」(しかし今日では「妖魔の血統図Demon Genealogies」と呼称される)とよばれる大典に結実した。この頃には神知者は完全に堕落していた。

彼らは異界を襲撃し、自分たちの帝国の名の元にそれらの世界で略奪を行った。彼らは「不変の書」を「宇宙の魔道書Cosmic Grimoire」たる力の源として用い、悪しきことのために大いなる魔術を投射した。彼らは自分達がそうするようにそそのかした生き物が「欺く者」グバージに他ならないことを知らなかったのである。このことで、神知者の中でももっとも偉大で、もっとも強力な者たちが邪悪なことを行うようにそそのかされた。彼らはマルキオネランMalkioneranを信仰するように導かれた。後に「悪魔Devil」であることが明らかになった存在である。

マルキオネラン派Malkioneranismは宗派であり、教会はこの教派についていくつか異なる名称を伝えている。

Excerpt from Middle Sea Empire p.35