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キヤノン、35mmフルサイズ超高感度CMOS センサーを発売

 キヤノンは、35mm フルサイズ超高感度CMOS センサーの新製品“35MMFHDXSCA”を8月1日より発売すると発表しました。

 “35MMFHDXSCA”は、肉眼では被写体の識別が困難な星明かり程度の明るさ0.001lux以下の低照度環境下で、カラー動画の撮像が可能な35mm フルサイズの超高感度CMOS センサーです。本製品を活用することで、天体観測や自然災害の監視、産業用途など、超高感度撮影の幅広いニーズに対応できるというものです。
■ 0.001lux 以下の低照度環境下でカラー動画の撮像が可能
 1辺19μm の大きな画素により、超高感度を実現。また、画素が大型化すると増える傾向のあるノイズを、キヤノンの独自技術により低減することで、超高感度と低ノイズを両立。これにより、肉眼では被写体の識別が困難な0.001lux 以下の低照度環境下において、カラー動画の撮像ができるため、流れ星などの動画撮影が可能。
■ 特殊用途で求められるアスペクト比に対応
 “35MMFHDXSCA”は、フルHD(1920×1080)よりも広い範囲である2160×1280 画素の読み出しが可能であるため、広範囲撮像が求められる天体観測用途に適しているだけでなく、特殊なアスペクト比の高画素画像のニーズがある監視(6:4)、産業(1:1)用途にも対応。また、必要な画素部のみ読み出しを行う読み出し位置制御機能により垂直方向の切り出しのみ可能で、読み出し行数を少なくすることで、フレームレートを高めることが可能なため、夜間の高速道路における監視用途などにも応用できる。
■ 長時間露光時の暗電流ノイズの低減を実現
 一般的に天体観測では、長時間露光時に、わずかな明るさの星の観測を困難にする熱雑音により発生する暗電流ノイズの発生を抑えるため、カメラを冷却しながら使用するが、“35MMFHDXSCA”は、周辺回路の駆動方式を工夫することで、低温状態においてもなお発生する暗電流ノイズの低減を実現している。これにより、10等星程度のわずかな明るさの星の天体観測などにも活用することが可能とされている。
 以上は、キヤノンニュースレリーズからの転載ですが、去る7月10日には1.2憶画素CMOSも発表したばかりで、外販でなく今後自社カメラにどのように技術導入されるか楽しみです。