ilyaのノート

いつかどこかでだれかのために。

作業ノート1

▽作業ノート。宮脇昭。潜在自然植生。ポット苗密集植栽


▼「いのちを守る森の防潮堤/森の長城プロジェクト」と宮脇昭氏の「潜在自然植生」関連まとめ一覧 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/426192
▼「いのちを守る森の防潮堤」関連動画リンク - NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2135322111035855501
▼宮脇昭(2005年) - NAVER まとめ http://matome.naver.jp/odai/2135321977235666101


生態学の世界的権威、横浜国大の宮脇先生が提言する津波対策とは?【前編】〔2012/11/20〕|はまれぽ.com http://hamarepo.com/story.php?story_id=1465?twitter_past_1600


▼EGG'S MEMO 70:30 - 競争しながら少し我慢して生きていく。 http://www.office-egg.com/diarypro/diary.cgi?no=208
▼本物の森を再生させ続ける男が/前向きなキャンペーンを注文(宮脇昭(植物学者・国際生態学センター研究所長))|編集者の学校 http://www.henshusha.com/interview/078-01.html


▼その(1)地震・台風・集中豪雨・大火災、など自然の猛威に強い、その土地本来の本物の森の木「防災環境保全林」を植えよう! - YouTube http://www.youtube.com/watch?v=TecogjTEd0Q&feature=relmfu


東日本大震災 現地調査(宮脇 昭 緊急提言:2011 4 8撮影) - YouTube http://www.youtube.com/watch?v=M3BENrrhJJM
▽04:00、イオン多賀城店「ふるさとの森」への言及。
▽09:00-。「まず根が入ってから、本命の〔本来の?〕木は上が育ちます。2m、3m、われわれの試験調査結果では6mも入るわけです。で、そのように入って、できたらこのコンクのはつねなんかを抱いていれば、どんな津波が来てもなかなか倒れない。最初の大津波を受けたところは破砕効果でかなり倒れるかもしれませんが、それができれば幅を、5m、10m、20mにしておきますと、だんだん、これ、破砕効果によって津波のエネルギーが低下します。減少します。そうしますとその間を通って、どうせしみこむかもしれませんが、その間には時間がとおるし、今のように、不幸なマツなんかが、全部根こそぎで、100mも200mも奥まで、車と一緒に流されて、いろいろな残っている家屋まで駄目にしてます。」
▼いのちを守る森の防潮堤をつくろう - 植物生態学者・宮脇昭氏の提言 - - YouTube http://www.youtube.com/watch?v=QwthtqBe1dw
▽「植物生態学の第一人者である宮脇昭さん」。南三陸町タブノキの森は耐えて生き残っていました。」。6:48-「また、今回でも一番生き残っていたのはタブノキです。……周りは全部ダメになっていますが、その斜面のタブノキの森は生き残っている。」。動画の景色とは齟齬がある。あるいは南三陸町には広葉樹の森はなかったということか。
▽19:43-。「しかし私たちが現地調査した結果では、90%以上は、いわゆる木を中心にした木質の、泥にまみれたいわゆるがれきです。」


▼宮脇 昭 (3/4) がれきも生かし、自然植生で「森の防波堤」を作ろう | 長老の智慧 | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト http://toyokeizai.net/articles/-/8690
東日本大震災では、南北300キロメートルに防潮林として植えられていた何十万本ものマツが、津波の被害などで失われてしまいました。/ 震災の当日は、インドネシアで現地の植生調査をしていました。ホテルのテレビで震災の被害状況を知ってショックを受け、すぐに帰国の手配をした。4月に入ってから被災地を回り、地元の方の了解を得て海岸林の被害状況について調査を行いました。すると、やはり海岸沿いのマツほとんどが根こそぎ倒れ、内陸まで流されていたのです。しかし、深根性、直根性のタブは、津波の被害があった南三陸町釜石市でも倒れず残っていました。/ もちろん、マツ林でも、その土地本来の潜在自然植生の主木群であるタブやシイ、カシ類などが十分混生しているのであれば防潮林としての働きも期待できます。私の現地調査では、和歌山にある御坊発電所の対岸の煙樹ヶ浜、三重県七里御浜のマツ林は、このような条件を満たしていました。」
▽――津波に耐える樹木は本当に存在するのか。マツはそもそも「防潮林」として植えられていたのか? マツはなぜ植えられていたか(cf.『森林飽和』)。「深根性、直根性のタブ」とマツの対比。


▼「鎮守の森」が地球を救う! 宮脇昭 先生 (植物生態学横浜国立大学名誉教授) - YouTube http://www.youtube.com/watch?v=U_-7hx0ts9c
▼森の再生の第一人者=宮脇昭×久米宏〔音声のみ〕 - YouTube http://www.youtube.com/watch?v=p971TitvKlk
「宮脇昭: じつは、残念ながら植物の世界もニセモノが横行しているわけです。ホンモノとは厳しい環境に耐えて長持ちするもんです。本来 日本列島の大部分は冬も緑の常緑の、海岸からずっと かなり奥地まで、北は釜石市の北まで、日本海側は酒田市の北まで、タブノキ、それから、シイノキ、シイにはスダジイとコジイとある。それからカシはシラカシ、アラカシ、ウラジロガシ、沖縄にはオキナワウラジロガシとありますが、そのシイ・タブ・カシ類が日本文化の原点、照葉樹林文化帯、文化とも言われています。その一番もとになるんです。/久米宏: 照葉樹文化って。/宮脇: 照葉樹林照葉樹林。 /女性アシスタント: 照らす。 /宮脇: 照る葉の。/ 久米: あのう、葉っぱが落ちないんですよ。一年中。/ 宮脇: そうなんです。常緑で。幅広くて。太陽の光に輝いて光沢あるわけです。」


▼基調講演|長野県自然保護研究所 http://www.avis.ne.jp/~nacri/kityou.html
「長野県自然保護研究所長 宮脇昭/ 1928年岡山県出身。横浜国立大学名誉教授、理学博士。国際生態学会会長、国際植生学会副会長。専門は植物生態学、植生学。 」


▼漁火6・7面|特集 千年の森から日本を再生する http://www2.odn.ne.jp/~aab28300/backnumber/04_04/tokusyu.htm


▼平成21年1月20日環境・エネルギー対策特別委員会会議記録|岩手県議会委員会議事録 http://www.pref.iwate.jp/~hp0731/iinkaikaigikiroku/2101heikai/210120kankyo-enerugi.html
「1 日時 平成21年1月21日(水曜日) 午前10時3分開会、午後0時4分散会「6 説明のため出席した者 財団法人 地球環境戦略研究機関 国際生態学センター長 宮脇 昭 氏」
「そして、これは八戸でございます。住金工業で、やはり航空母艦みたいに石灰岩を採ったあとが非常に露天掘りになって、そして昔はセメントを貼り付けて、それをもとに戻すのではなしに、もとの不十分な里山からよりよい本物の鎮守の森のような森を再生してほしい。本当にできるか。本気でやればできますというので、そのためには我々地勢調査をやりました、3年間。何が主役であるか、偽物ばかりなので調べまして、植物は根で勝負しますから、根の充満したポット苗をつくってそれを毎年ことしも5月にやります。徹底的に、私が皆さんにお話ししてこういう状態、あとは夢中で御覧のように、この45度の斜面、初めは県の役人の皆さんは心配しまして、だれか転んでけがしたらあれですねと、転んだら起き上がればいいではないかと。余り過保護過ぎるからだめなのです。殺してはだめ、大けがさせてはだめですが、そうでなしに、だれも転びはしませんから、このようにして若いお嬢さんから、見てください、10代のお母さんまでこうして植えている。木を植えることはまさに命を植えること、やってみなければわかりません。だから、できるだけ皆さんにこういう形で、そして1人が10本か20本1時間で終わります。植えた後は、昔の農業と同じように稲わらを焼いたり捨てたりしないで横に置きます。マルチングといいます。そして、なわでとめますと40日雨が降らなくても水をやる必要がない。一晩に150ミリの集中豪雨が出ても土砂が流れません。草が出にくい、寒さにも強い、腐ったら肥やしになる。多様な機能を果たします。」
「私は、日本の生態学者で初めて1958年、昭和33年、狩野川台風の2日後に初めてドイツ政府に招かれて2年半行ってきました。当時横浜国大で助手の給料が9,000円、教授が2万円、往復の飛行機45万円の時代でございました。」
「では、本来はどうであったか、これが現在の状況。同じ凡例で、我々が足で調べた素顔の潜在自然植生といいますけれども、これ私がドイツで学んだのですが、今は人間に変えられているから、人間の影響をストップした素顔のその土地がどのような生物的な生産性を持っているかということです。そうしますと、こういう状態、いかに皆さん、緑が偽物であるか、そして大体この付近までですが、こういう状態のところはもし人間を全部消したならばこのような常緑広葉樹、シイだとかカシであります。/ ここの領域がどれだけ残っているか、我々が現地調査を58年やった結果です。今はもうちょっと温暖化でこういう状態です、この辺までずっと。これが本来の照葉樹林、ここに1億2,000万人、92.8%が住んでいるわけです。ところが、一番に触れたようにシイ、タブ、常緑広葉樹林帯は、今は2次林も含めまして国際会議で発表を私がした例でありますが、本来の森の0.06%しかない。いかに土地本来のあれが失われているか。このミケーマ、メソポタミア、エジプト、ギリシャローマ帝国の人間と同じようにここの人間がだめになって、こちらがちょうどアメリカナディアあるいはヨーロッパ南大陸ここが中心地になるはずです。もちろん山の上は無理ですから、平たん地あるいは丘陵部でなければだめですから。そこの主役は御覧のように冬は寒くて葉を落とすブナや、日本では。ヨーロッパはヨーロッパブナ、アメリカブナ、ミズナラであります。/ では、ブナやミズナラ林がどれだけあるかというと、これもうちょっと少なくなっていますが、ポテンシャルではこれだけあったのが今は北海道も含めて、今自然に見れているのは高山帯、亜高山帯ですが、いかに本物が失われているか。残念ながら、皆さん見ているのは偽物です。しかし、昔から生き残った集落は、例えば東京周辺でありましても立体的な集落に囲まれて、ときに落ち葉が落ちて日陰になっても我慢しながら文化を築いてきた。これが日本人の英知だったわけです。ところが、今はどうなっているか。これが今私の住んでいる神奈川県です。全国土の200分の1以下の県土に900万人の人口、横浜市は360万人であります。人間がふえた結果、どうなっているか。湘南地方は、歴代知事が一番住みやすいところだ、日本でもっともと豪語しているところですが、人間はふえましたけれども、水際は死んだ材料の鉄やセメントで二面張りや三面張り、死んだ材料だけでできた住宅砂漠で生まれ、セメントだけでできた学校で学んで、セメントと石油化学製品でできた工場で働いている人たちがいつまで人間としての豊かな知性や感性を生まれてくる子供たちの遺伝子を守れるかということを知っていただきたい。」
「こういうことをうそをいわれるくらい木を植えれば金がなるのは偽物をお植えになるからです。偽物はやめていただきたい。ニセアカシヤなんか植えないでいただきたい。すぐ育つけれども、台風、地震、火事でだめになってしまいます。子分の下草セイタカアワダチソウだとかブタクサしか出てこない。本物とは厳しい環境のもとで長もちするものですよ、議員の先生。2期や3期でがたがたしていたら偽物ですよ、繰り返し言いますけれども。」
「私が提案するのは、例えばこれは東京湾の埋め立て地東京電力がここに森をつくると、私はいろいろしてみました。当時、諸々の生態学者、友達、友人が、宮脇、やめたほうがいいと、おまえが言う本物の森なんかこんな埋立地では考えてもみろできないだろうと言われました。大体大学の教師はしゃべったことと書いたことは何とかごまかしますけれども、植えた木が全部枯れたらやっぱり、切腹します。だいたい逃げちゃいます。おまえの言うとおりだった。私は植えた植物は命をかけても、もし皆さん職をかけてもおやりになるというのでやっています。御覧のように、ここは埋め立て地ですから、東京湾何が本来の森かわからない。すぐそばには新橋から歩いて海岸沿いに5分で行って見ていただけます。今から250年前に浜離宮、タブの木やシイの木やカシの木の苗を植えたのが150回あった江戸の火事にも関東大震災にも焼夷弾の雨にも生き残って今日の東京砂漠の緑のオアシスになっている。そこのドングリ、種を拾って苗を育ててみました。何でも植えればいいのではなくて、土地本来の森の、目的によって違いますけれども、命を守る、防災環境林、環境保全林は主木を取り違えないようにだれがトップになるかだれが三役、五役になるか決まります。こいつが偽物になると下も偽物になります。本物とは厳しい条件でも長もちするものですよ。御覧のように、そこでこれは、タブの木、シイの木やカシの木、できるだけ多くの種類を三役、五役を中心にそれを支えるできるだけ多くの種類を混ぜる、混ぜる、混ぜる。好きなやつだけ集めない。これは生物世界の原則です。混ぜる、混ぜる、他のものを混ぜる、混ぜる会を彼らは勝手につくって150人ぐらいで、この盛岡で、あるいは岩手県で植樹祭に必ず二、三十人来ますけれども、リーダーになってほしい、来ているわけですから。大きな木を植える必要はない、電柱と違うのです。大きくなる力を持っているのだから。だから、その大きくなる力を持った三役、五役を中心にできるだけ多くの種類を混植、移植します。定規を使って書くのは死んだ材料だけでいい。人の顔は定規で書けません、自然の一員としては。だから、何万年も続いた自然の森の掟に従って三役、五役を中心に混植、移植します。敷き藁をします。落ち葉の管理、そして、よく見ていただきます。300年どころかこれが9年たてばどうなるか。御覧のように最高の技術によってできる都市や産業立地は本物の命の森とのみ共生する、私の、皆さんの哲学を基本にして木を植えていただきたい。15年たって重要な林になっています。そのためには、業者に丸投げしない、下請に丸投げしない、ほか任せにしない、自分で現場に行きます。専門は関係ございません。本物か偽物か、毒と毒でないものを見分ける研ぎ澄まされた動物的な勘と人間しか持っていない知性、感性で、現場に行けば必ずそれはかすかに情報を発している。子供のいじめだってなんだってある日突然あり得ないのです。しゃあしゃあと、いい子だったと、校長も親もいっている。何を見ているかですよ。」
「そして、その結果、地球規模で体系化して『日本植生誌全十巻』、朝日賞をもらいましたけれども、調べたその結果、これが東北6県の緑の現状診断。では、本来どうであるか、同じ凡例で得られたこれが潜在自然植生図。皆さん見ている緑がいかに土地本来のものとかけ離れているかということを知っていただきたい。どのように調べるかというのは現場を見て自然が発しているかすかな情報から、必ず残っていますから、そのような情報から、今はスギやヒノキやカラマツが植えられているけれども、本来何であるか。そして、新しくエネルギーと共生する防災環境保全をつくるためには樹種の選択が一番大事です。だれが議員になるか、だれが記者になるか決まってしまうわけです、だれがその役所の担当になるか。したがって、どうかそれを科学的なシナリオによって高木には高木、低木には低木、その中から選んでいただきたい、業者に丸投げしないでいただきたい。」
「だったら、何倍も大きな木を植えるよりも大きくなる力を持った根の充満した容器に入れる。植物は根です。こういうものをつくっていただく。今は、特に東北や北海道でだんだんやるようになった、東北電力やイオンがやるようになりましたけれども、ポット苗が足りませんからつくっていただきます。ドングリからつくれば、これ現実の単価500円、うまく売っても300円や400円でできます。これは1年でできますから、植物は根、人間は足腰であります。それを植えるところはどこか言いません。例えば横浜国立大学横浜市にあったのが、今から20年ほど前にゴルフ場と統合しました、ゴルフ場ですから、もちろん芝生しかありません。ちょうど正門から事務局まで約500メーター、1.5メーターの幅と45度の斜面があります。ここに外国の放牧草をつけてあったのが冬は枯れたり、タバコの火で燃えたり大変苦慮していました。今から二十数年前に、ここに統合するときに、私が若造だったのですが、緑環境の委員長にさせられました。ここで私は森をつくることを提案しました。文部省はそんなに金くれません。学長と相談して教授が3,000円、助教授が2,000円、助手が1,000円出し合って、あとは出さなかったのですが、とにかく簡単な土どめをつくりました。地元の横浜市が土があまってほっこら、ほっこらと表土をかぶせました。ドイツの高速道路、アウトバーンなんか見えないほどにしようとしたら、そんなに金ないと、こういうことです。そこに何でも植えればいいのではなくして、根の充満した土地の主木の、ここではタブの木、シイの木、シラカシ、アラカシ、ウラジロガシを平米3本ぐらい混植、密植しました。よく見ていただきます、根はしっかりしたら本物は3年たてばこうなるわけです。これは文部省に行って交渉して、この花、化粧には税金をかける、行政は。こんなものは市民にやらせればいいわけであって、4、5年かけたってなかなかわかっていない。しかし、これも大事なので、マント群落といいまして、幅1メートル、我々は必ず周りには1列、裾模様として花物をご当地であれば照葉樹であればウバメガシ、カンツバキ、サザンカクチナシ、あるいは南斜面にはサツキとか混ぜて植えますと一年じゅう市民は、あるいは学生は花園の中を通っていきます。落ち葉が外に出ないから管理費要りません。落ち葉は分解され、再生産で使えます。3年たったら管理費要りません。同じところが、よく見ていただきますと9年たてばこういうふうになります。邪魔なのは、横を切っても頭は切らない。人事管理も自然の管理も伸びたやつは伸ばす。なぜ頭を切って下にそろえるか。どうか不平等はやめていただきたい。どうか横は切って頭は切らない。そして、12年たったらこういう状態になる。/ セメント砂漠の横浜市で、あるいは九十幾つある国立大学で、ゴルフ場跡地と統合してわずか10年、20年でこれだけの緑の壁によって周りが囲まれているところはありません。これできるわけですから、そういうものをつくって、都市の中、アーバンホール、それを都市から山にふるさと林をつくっていただきたい。」
奈良県の橿原バイパスは住民の負担ができませんでした。たまたま県立大学に話したときに、当時の現場の建設課長が協力してほしいというので幅1メーターでも森をつくることを提案しました。なかなか新住民と旧住民がうまくいかないので、校長に言いましたら、喜んで協力しましょうと言うので、1977年3月10日の土曜日に1,200人で1万5,000本植えました。こういうことをやると1人、2人反対する人がいるのですが、まず体育の先生が反対しました。何で建設省の道路に木を植えなければいけないか。こういう人は、一部の人を除きまして非常にわかりやすいか単純ですから、私が一生懸命言うと、よし、協力しようとやってくれました。このようにして植えたところはよく見ていただけますか、同じところは、今こうなっている、この小学校の6年生の女の子がお嫁に行って、学校卒業して、子供ができて、里帰りしたときにパパやママがあなたと同じときに植えたのがこうなっていますと、これこそまさに命の教育、ふるさと教育。そして、こういうものができる。幅1メーターでできます。横は切っても頭は切らない。多様性こそ最も強い自然の表現力であります。今まで反対していた住民も10年間子供の親の一人一人というか、繁茂してくれたので、子どももでてきています。これも自治省出身の柿本奈良県知事が知りまして、こんないいことを行政がやらなければと宮脇を呼んでこいというので、土木部長が飛んできまして、白川ダム沿いに2,000人で2万5,000本植樹祭やりました。この人は自治省出身で、どうも県の役人がもたもたして笑わんちで評判だったです。この笑わんちがこんなうれしい顔したのは見たことがないと。知事のため、知事や議員をうまく使って、子供たちの未来のためにということでやっています。どうかこの人たちをうまく使えばいいのであって、きょうは県民の人はいらっしゃらないけれども、議員の先生方をうまく使って、子供たちの未来のためにやっていただきたいと思う。これは先生、知っておいていただきたい。」
横浜市北部下水処理場をつくるのに、住民の反対でできなくて下水処理場が。たまたま市長が何か良い方法はないかと現場に行きますと、造成したポンプの端になんかいっぱいあるわけです、いわゆるがらくた、廃棄物が。分解困難なもの、すべて地球資源ですから、水はけが大事ですから、1メーターで幅6メーター、1メーターの穴を掘りまして全部混ぜながら、入れながら、毛細血管現象、切って水はけをよくする。そこにちょうど20センチかぶせて45度の斜面のほうがいいわけですから、幅6メーター、3メーターにして、そこで表土20センチ。あとはちゃんとサイズがあえばいい。このポット苗を混植にしました。同じところが1年たつとこういう状態、98%、大きな木を植えたのは頭から枯れています。これはもらってきた、横浜市が税金で買ったのでしょうけれども、これは頭から枯れているわけです。こちらは98%の活躍です。同じところが5年たてば4メーター、そして9年たてば9メーターになっているのですが、住民が、海岸沿いですからいつ津波が来るかわからない。下水処理場つくるのに反対していましたが、下水処理場をつくって、そしてこの新港線に緑の壁ができたから、もう高潮にも、あるいは津波にもよいといって喜んで、厳しい条件のところ、おかしいところを隠さないで、そこを積極的に使っていただくというよりよい森づくりを提案していただければと思います。これが皆さんの好きないわゆる緑化、緑の緑化ですね。全工場、研究所はこの方法で熊本から宇都宮までの全工場で毎年管理費だけで大体1億2,000万円かかっているそうです。たまたま22年前、経団連の当時の川嶋社長が宮脇の話を聞いて、どうもうちは金がかかり過ぎる、あいつを呼んでこいと、トップは話せばすぐわかる、真ん中辺に不透水層がありまして、社長、うちは電気を、鉄を、セメントをつくると、木なんか後でもいいではないかと。そこで引っ込んだら、そのトップは偽物であって、僕を呼んでこいと私は呼ばれまして、副社長以下、きょうは優しく言っているけれども、もうちょっとかなり厳しく言ったのです、ここにあるように徹底的に言いました。見て御覧なさいと、植木屋さんは永久就職、1年保障でしょっちゅう植えかえているでしょう。芝生はどんなにきれいにしても緑の表面積の30分の1しかない。冬には枯れてしまうわけです。こういうのを皆さんつっかえ棒を使った木を植えなければ植えた気にならないというのは、いかに偽物にごまかされているか。私はこういう状態を見ると、あの寂しい墓場の十字架か卒塔婆にしか見えないと。」
「とにかくトップダウンで、幅1メーターというのを全部の工場、研究所でこのようにマウンドをきづいて土地本来の木を植えてその前に花木を一列植えました。同じところが9年たてばこういう状態です。今、まちの中でしているわけです。横を切っても頭切らない。なぜまちの中に必要か、ここは皆さん大きな目を開けて見ていただきます。1994年1月17日、私はボルネオの熱帯雨林に調査に行っていた。テレビの速報番で、CNNで、神戸で大地震で、多くの人が死んでいると、これは大変だと。私は現場で皆さんと一緒に調べて植えた木は台風にも地震にも火事にもびくともしないと言っていたけれども、地震に対しては経験がありません。もしだめならやっぱり責任問題です。すぐボルネオから帰ってきてもなかなか入れない。やっと関西国際空港からヘリコプターで、液化現象でコンクリがこんなになっている海岸沿いにおりまして、中を調べると最高の技術と金でつくった鉄筋もセメントも石油化学製品も今晩襲うかもしれない自然にはこういう状態です。ヘリコプターから、上から調べました。あの忌まわしい空襲の跡と同じであります。ただ、小さなポケットコーナーにカシの木を植えたところがあります。葉っぱは焼けているけれども、生きているから9月の調査ではもとに戻っていました。2週間後の調査のとき、この娘さん、ご主人、奥さんは骨を捜しているわけですよ、だれが亡くなったか、拝んでいる人もいますけれども、死んだ材料だけでできた強そうに見えるセメント砂漠の都市や産業立地が、今晩襲うかもしれない自然の台風、地震津波、命をかけて市民は購わなければならないことを知っていただきたい。何百億円かけてつくった最高の技術でつくった新幹線も高速道路もこういう状態です。皆さんの先達は知ってか知らずか鎮守の森の木は、私たちが現地調査した結果、一本も枯れてない、倒れてない。社はだめになった、鳥居もだめになった。これが四千年来の日本人の英知だということを知っていただきたい。長田区の周りで全部だめ。一列のカシの木がある。そこで火が泊まっているではございませんか。ちょうど神戸から40キロの地に新日本製鉄の広畑製鉄所がありました。これは昭和48年の11月23日に廃棄物、そのほか毒と分解困難なものを捨てない、焼かない、出さないで、ドイツのように全部州政府の法律で土の中に入れてマウンドを築きます。そこに当時ポット苗木かなんか、中は好きに使える、周りを森で囲む、これが一番の境界環境保全林。そして、住民と一緒に植えてもらう、ドングリをシイだとかカシ。向こうではミズナラやブナですか、10年でこういう状態。あの不幸な地震が姫路まで襲った幅3メーター、5キロ襲っているこの製鉄所の周りは何千もの人の命を守ったわけであります。むしろ都市から、どうか林業関係の方は、山から都市に産業立地にも木を植えることを皆さんの技術を使っていただきたい。直下地震で6,000人以上の方が神戸市の方が亡くなりましたね、猫までも這い出せない状態。ところが、少しこの辺になって家のすぐそばにカシの木を植えているところはそこに屋根がひっかかって、その方は逃げ出すことができたはずであります。倒れた神戸市の、10年前に大きい橋の下に植えておけば10年、10メーター、森の帯ができています。そうしますと、もしこれが倒れても森の上へ軟着陸するから、上のドライバーは命を落とさずに済んだのです。我々は橋も道路も都市もつくらなければいけない。同時に、人間の命の共生者としての生きた緑のこうしたつくりをどう使い切るかが勝負であります。」
「皆さん、関東大震災の教訓御存じでございますか。何十万人が死んだといいますけれども、我々は国会図書館を調べました。そこには、ちょうど当時の土木学会誌からみますと、あの不幸な陸軍被服廠跡には4万人が居てわずか30分で3万8,000人が死んでいるわけです。それからわずか2キロ東の今の清澄公園、清澄口、深川、岩崎邸では2万人ほどいてだれも死んでいないのです。どういう差があるか。一方は陸軍被服廠、板塀で囲まれていた。そこにみんなふろしき包み、家具など持って運んでいたと思います。そこへ火が入ってあっという間に30分で4万人の95%の3万8,000人も死んでいる。だれも死なない、ここは御覧のように、これはNHKでも出しましたけれども、たった2メーターか3メーターで緑の壁ができている土地本来の機能、これによってここに逃げ込んだ人はだれも死んでないわけです。こういうことが地震や災害、津波に対してわかるのですけれども、ハードのことはいろいろやりますが、生きた材料のことは行政も企業もやらないし、ジャーナリストも書かない。これが一番あらゆる意味で対応していることを知っていただきたい。」
広島の美鈴が丘の住宅団地花崗岩の露出したところ、だれも木が育たないと、研究者はエゴイストでこういうところに木を植えたい。なかなか現場の人たちが反対してだめです。これは三井不動産の工事だったから、当時まだ御生存だった、日本橋まで行きまして、江戸会長にどうかここに木を植えさせてほしいと言いました。江戸さんは私の話を聞いてくれて、宮脇さん、そんなにおれが責任持つから植えてもらえと言って花崗岩の岩盤です。こんなところに我々はエコロジカルな方法で木を植えました。本物であれば14年たつとこういう状態になります。これがいわゆる宮脇方式で国際的に評価されています火事にも地震にもびくともしない3年でこのようにできるわけです。やっぱりエコロジカルなことできるわけですから、ぜひやっていただきたい。では、林内がどうなっているか。もう14年たつと高木で緑の壁ができています。音もにおいもガスも津波もびくともしない。しかし、この木は生きているから、これは100年、300年で枯れるかもしれない。枯れるのを待っているやつが下にいますから、個体の交替はあるけれどこの植生システムというのは次の氷河期が来る9,000年あるいは1万年もつわけです。」
「こういう頑張りがあって、この図を見ますと、2年たてば根が2メーター岩盤の間に入っている3年経つと4月に3メーター新しい岩盤、岩盤に入って割れ目をとって根が4メーター入っているのです。だから、ここは、横須賀は毎年台風で人が死んでいた、がけ崩れで。今こういう状態でびくともしない。しかも、将来50年、100年と大きいものは丁寧に使って切っていけば今後、いっぱい資産余っているわけですから。こういうトータルシステムとして林野庁さんは間あけておけばこういうのが出るというが、それはパイオニアしか出てこないのです、タラノメとか、そういうやつしか出てきませんから、まず植える、本命のものを。やっぱり木の種類があってなぜ本物でなければいけないか。岡山県でマツがいっぱいあって、風があって火が出るとみんな燃えてしまう。なぜそうなっているか、我々調べると、岡山県広島県山口県島根県鳥取県、これらの現在の植生を全部調べた。全部マツ、マツです。マツは本来進化の途中で、もう過去の植物だから、尾根筋、裏筋スギ、ヒノキ、カラマツしかなかったわけです。あと広葉樹だったわけです。ところが、金になるからというので、マツ、ヒノキをいっぱい植えてこういう状態。ですから自然の状態ではない。マツは本来どれだけあったか。同じ潜在自然植生図では50万都市にはほとんど出てこない。もうちょっと詳しく調べました。これが広島県の宮島、島根県日本海マツはこれだけしかなかったのですよ、本来。ところが、今はマツ、マツ、マツ、これは宮島、広島県島根県。緑は緑、マツが本来の150倍以上にふえている。だから、自然がもとに戻ろうとするから、木が生えても燃えてしまいますし、松くい虫があっという間にこういう状態になる。そうすると対策の毒のやり方が少なかったのが、猛毒性のものをまけば一時的には松くい虫は抑えられるかもしれないが、同じ生きた細胞からできている自然に影響を与えかねない。毒素を広げて自然の生息はできませんと。マツが高く売れる時代は終わったわけです。あるいは、これは四国の野村ダムでも開発時にこういう森をつくろうということで、所長から話があって、我々がやってこういう状態になっています。そこへやった小林課長が回り回って四国地方建設局企画部長に17年経って帰ってこういう状態になった。私と一緒にやった人はみんな栄転していますから。17年たって鉄囲子なんかみんながたがたです。ところが、犬走りで抑えて、上の根と下がこうなって、生きた根で斜面を保全しているのです。もちろん枯れるのもあるけれども、自然がいっぱいありますから、枯れるのを待っているのもいますから、個体が交替して、鉄囲子は100年もたないけれども、これは50年、100年、1,000年、次の氷河期が来るまでもつわけであります。」
「子供のために非常に大事であります。島根県の出雲はヤマタノオロチで大騒ぎするぐらい斐伊川が荒れていた。そこで、国土交通省は今度、斐伊川の放水路を18キロつくった。そこに、斜面ができて、その森をたまたま出雲支所に、私の調査で協力された方がいまして、宮脇さん、おれが行くと教育長に命じまして、市内の19の小中学校の振りかえ授業で1,900人の子供を出しまして、みんなは初めはがたがた騒いでいたけれども、結構みんな熱心なのです。子供たちに植え方を説明しまして、小学校4年生の子供が1人が10本以上植えます。危ないところは大人に手伝ってもらいます。このようにして、中学生も一生懸命、初めはちょっとてらっているけれども、2本目から夢中で植えます。本気で毎年やっています。小学校4年生のころから毎年、中学2年生になってきたら、私が植えた木がこんなに大きくなっていると、先生と一緒に。これこそまさに命の教育、ふるさと教育であり、愛国心はこういうところから出てくるわけです。」
なぜ本物にこだわるか。伊豆の三宅島でガスかぶったら、せっかく20年管理したスギの木の人工造林が全滅でございます。同じ毒をかぶっても土地の木のタブの木は結構生き延びている昔から生き残った集落は本物屋敷林で囲まれているから余り影響なかったわけであります。横浜市でもなかなか市はやらないから、我々はNPOとこういうふうに植えました。3年たてばこうなる。植えなければゼロであります。あるいはJR東日本安中榛名、軽井沢と高崎の間で猫か犬しか新聞記者は乗らないだろうと、本当にだれも乗らない。そこで、造成して600戸の住宅をつくって、ここに定住させて、東京に通って、両方でもうけようとしてやっている。これやったのが東京大学の工学部の土木を出たまじめな所長だったのですが、もちろん土木の人は生き物のことは習ってないから業者に丸投げして、30年経ったらそれを本社の常務と、ちょっとおかしいから、宮脇さん、見てほしいということで私は調査に行きました。こんな関東の空っ風が吹いて、とても住宅なんか買わないのではないかと言ったら、まじめな所長は、風なんか吹きませんと、住民が行くと物すごく風が吹くじゃないですか。木はスギとヒノキしかありません。スギの造林なんかにいくとシラカシは根が張って、これが抜けないのです。上が30、下は1メーター以上。やっとわかってくれて、技術系の人はわかったら必ずやります。では、いつ植えるか。3月、4月、5月、6月はいいけれども、発注してやっても、これもまたやり直して、契約をやり直して、また競争入札なんかしてごちゃごちゃしてやってできない。5月は総会があって、社長か会長が出られない、では6月、6月9日、最初の日曜日、ここで4,300人で4万5,000本植えました、御覧のように。これでもJRもうけているわけです。上野から特別列車を出します。縦割りですから、特別列車は私が進めて観光部長が本社の会議で、おまえはわかってないんだな、バス1台集めるのも大変なのにそんなに来るかいといったら、来るどころか、超満員でございまして。御覧のようにあっという間にこういう状態で4万5,000本、子供も夢中でやっている、みんな身銭を払って。これをぜひ岩手県でやっていただきたい、毎年続けてやっていただきたい。そして、二、三年は草が生えるから、草取りには来ない育樹祭だとまた友達や家族でここに来るわけです、いっぱい。これは、地元のものを安中榛名の市長は3,000円で出すといっているけれども、地元の人が買うわけではないのだから、こういうふうにテープを張ってみんな持っているもの、みそやキュウリやあるいはみんなリンゴ、みんな持って、そば出して150万円みんなで、せっかく来たら買い物、お土産買って帰りたいわけです。ということで、地元も儲かるし、御覧のように、皆さんは喜んで30分くらい、これが地元の市長、こちらが私どもですけれども、30分草とれば終わります。抜いた草を捨てないで裏返しにしておきます。資源なので。」
「この山は自然保護団体が残せ、残せと言うけれども、マツ枯れなんかで余りいい山ではない。もとに戻すのではなしに、今よりもよりよいものに残すなら反対を説得して協力してやりますけれども、本気でないならそのためには、単に業者任せではだめだからと言うので、あのツインタワーにいる部長、課長もみんな引っ張り出しまして、木の下にブルーシートを敷いて若いのが登って揺すりますとぼろぼろと種が落ちてくるそれを落ち葉と一緒に拾って30時間水に浸けて、そして植えさせれば、役人が植えても80%芽が出てくる。皆さんがやれば、岩手県のベテランの皆さんなら100%、99%出る。このようにしてポット苗をつくりまして、2年半で、もちろんこれは島ですからよくわからない。島の鎮守の森の種から39万本のポット苗つくりました。若い子も学者の皆さんも、初めは嫌がっていたけれども、もう次からツインタワーの事務所よりよっぽどいいとみんな来まして、ボランティアで、役所の皆さんが皆さんが地元の皆さんと一緒になってやったわけです。/ いよいよ苗ができました。溶岩です。審議官やあるいは部長や課長も熱心に、我々は石原慎太郎に左遷されるか、あるいは褒められるかの境目であります。先生、こんなことできますかと。本気でやればできると、植えた植物は命をかけて生えている。あなたも職をかけてやれと、ここにやらせたのです。このままではなかなか無理です。土は動くと浸透圧で根から養分を吸えません。したがって、間伐材を使いまして、簡単な土どめをします。上からごろごろ表土。表土というのはきれいな土ではない、落ち葉も何も全部かき集めます。全部落とします。そして、島の人間が植えるかといったら、島の人は幾らジェット機が飛んでも観光資源にはならぬから、本州の連中、東京都の本州の連中をというので、土木は下手だったのですが、いろいろ知恵つけて宣伝しまして、東海汽船は450人しか乗れない。石原慎太郎が来るかといったら来てくれないから、当時の青山副知事が夜の11時半に450人、朝の5時半に着いて、1人が20本、25本植えて、それを交代、交代で、土日、土日で1カ月間で何と1万2,000人で39万本のポット苗を植えました。大島町長はエビ1匹を木に例えてエビでタイを釣る、エビで木を釣ったと言っていました。みんな喜んで、身銭を切って来てくださるのですよ、これだけの人が。むしろ業者に植えさせたりするより、市民は言うとおりにやるからそのほうがいいです。あの溶岩の上ですよ、御覧のように1年たったらこういう状態であります。定期的にも調べております。みんな栄転してかわっていますが、みんなおれがやったと次々やって、2年半たったらこういう状態。ことし〔2009年〕の10月。」
「ドイツのパルマ大学のポット苗の様子ですけれども、ドイツでも潜在性植種を我々より先にやったと言って、まあ、見て来ましたが、本気になるやつがいないとできない。この土木部長は、初めはわかりにくくて横向いていたのですけれども、こういう人はわかったら一生懸命やる。おまえは土木技術の方かドングリを植える方かどっちが得か社長に言われたので、栄転しても役に立っていますけれども、こういう人が本気になってやればできるわけであります。/ 自然状態では、こういった林は300年、500年かかるが、これで15年、25年か、それよりも早く7年、8年でできるという、非常に残念ながらこの東北、北海道は非常に少ないです。研究者はエゴイストですからここでやりたいわけです。ここでやったやつは地中海地方では使えない。これでやったのはロンドン、パリ、ニューヨーク、ワシントン、全部使えるわけです。ポテンシャルナラ帯文化帯ですから。ですから、私はここでやりたい、ほとんどやられていない。ですから、それを県、県民挙げてやっていただく。そのノウハウを東南アジアは77年から世界じゅう調べています。もう原生林は世界じゅうにありません。これがそうなんです。77年に撮ったものです。原生林に近い。この森がある限り、この熱帯林はびくともしない。しかし、強そうに見えるのは生物社会で一番弱い。道路一つ、林道をつけると一雨降ればこういう状態になります。今、人間は地球の命の歴史の一番トップにいるわけです、食物連鎖で。ですから、木を植えて命を守るというのは、何も社会貢献とかいいかげんなことを言いなさんなと、あなたが、あなたの愛する人、あなたの会社が、あなたの県が、人類が生き延びるためには景気はどうであろうとも、ぜひ命の森をつくっていただきたい。でなければ全部炭酸ガスの環境になります。」
「そして今、これも環境問題難しいことですが、奥さん方が水が汚れるからちょっと高いけれども、有機洗剤、石けん、有機洗剤を使っているけれども、そのために日本ではヤシ油が高く売れるので、最後の熱帯雨林がどんどん伐採されて、日本に輸出するヤシ油をつくるために油ヤシがつくられています。70年代から御覧のように何が主役であるか調べました。この本来の森はフタバガキ科の植物であります。50種類ぐらいあります。この種を拾って、我々はやりました。今まで国際的にも熱帯雨林を破壊したら、一切再生不可能と言われていたユーカリからアメリカマツまでこれをやれば本物ができあがります。30メートルの高さに実がなっているけれども、日本の若いやつがマレーシアの人と共同研究の形で若いやつをおだてたりして、30メートルの高さの木を揺すりますと、羽子板のような実、種がぽろぽろ落ちてきます。世界を驚かすような結果は、このような状態で種拾いから始めました。苦労して手に入れた種ですが、なかなか自然に落ちただけでは芽が出ない。実際には芽が出ないのです。水に浸けたりいろいろしまして、御覧のようになりまして、根が出ることは皆さん、根が10センチ出て、芽が双葉ぐらいのときに容器に入れます。日本で1年か2年、ここ〔マレーシア〕では半年でできます。このように、御覧のようにマレーシア大学と共同研究のような形で、最終的には201種類、39万本のポット苗つくりました。そして、第1回の植樹祭は、この焼き畑で、これを業者に丸投げするとこれを全部切ったり焼いたりしますから、これは全部地球資源で、全部土を混ぜる、混ぜる、混ぜる。焼かない、出さない、捨てない。そして、第1回の植樹祭は91年7月10日、2,000人で手で掘ると掘れません。たった6,000本しか掘れませんでした。これが本物なのです。これ本物、ラワン林、主木林です。同じところが5年たったら7メーター15年たつと、世界で初めての本物のふるさとの木によるふるさとの森、これができた。これはアジア人で初めて国際生態学会長に選出されたり、あるいはブループラネット賞、日本で初めてもらった人はこういう本物の森をつくっているということで、日本の鎮守の森から。混植、密植していますから競争者と一緒にいます。こういう状態だったら、厳しい状況でもつわけです。これは植え方です。」
「では、カーボンをどれだけ吸収固定できるか、いろんな計算方法ありますが、我々の計算方法でやったやつだとボルネオ、アマゾンでは年間平均44.4トン、もし岩手県でやったら27トンから30トンぐらいのCO2を吸収固定することが国際的に評価されます。アマゾンの林内は、今原生林が日陰にあります。やっと見つけた原生林、自然。健全な生物社会とは人間社会みたいで老大木から若い木までいろんな種類のいろんな生き物がいがみ合いながらも少し我慢して伸びていく、これ一番健全です。老大木を全部切っても若い木を全部切ってもだめですよ。この多様性こそ最も強い自然です。だけれども、一晩でこういう状態です。」
「そこで、三菱商事に協力を得ながら、91年と今、子供たちの未来へ本来の木、本来の木をポット苗で植えますと、子供たちが植えても10メーター、20メーターできていく。これらのノウハウで、中国の北京人民政府と日本の環境団体と奥田会長は3年間で日本から3,900人のボランティアを募って40万本植えようと。そのときにどういう方法でやるかというのに、アジア人で初めて生態学会長の宮脇昭の方法を中国の科学アカデミーからも推薦され私が責任者になりました。雨が400ミリしか降らない。冬は20度ですけれども、木を切った後は溶岩、花崗岩が露出しています。何を植えても育たない。各国みんな失敗しているわけです。/ そこで、私たちは調べてこの本命の樹種はミズナラの母種のモウコナラ。Quercus mongolicaミズナラそれのバラエティのgrosseserrataといいますが、このモウコナラが主役であるということを突きとめました。最初の植樹祭の前の晩に北京市の偉い人に、北京市長にじかに私は招かれまして、夕食を一緒にしました。北京市長が少し親しくなった宮脇先生、日本から余り植樹祭に来てほしくないと。「えっ」と言ったら、3年たったら看板とつっかえ棒しか残りませんと。私たちは黄砂を防ぐ、水をためるような本命が欲しいがあなたはできますかと。おれはそのために来ているのだと。ところが、木の種類は私に任せてほしいと言うから、これはミズナラの母種のモウコナラと言ったところ、向こうの人は林業局長や都市計画局長が手を挙げて、そんな木はとうの昔に消えてなくなっていますと、あるのはポプラとニセアカシアとヤナギとハンノキだけ、こういうのはすぐ育って、すぐだめになる。ファーストグローパイオニア、本命の木は長もちしなければいけない。我々は野を越え、山を越え、30万から60万個のポット苗を準備して、中国人は決めたら怖い、始めたらですけど。12月に拾ったので、7月から雨が降った。次の年に7月4日に植樹祭をやりたい。冬はマイナス20度。したがって、やむを得ずこのような簡単な施設をつくりまして、この中に40万個のドングリポット埋めているわけです。プラスの5度から15度にして水をやり過ぎない、適度にやっておると休眠しないで、ちゃんと根が出て、芽が出ればこういう状態。なぜポット苗にするか、よく見ていただきます。これミズナラの母種です。ミズナラと同じモウコナラ。上が3センチ、下は1メーターあります。だから裸苗では無理なのです。スギやヒノキやマツは根が浅いのですぐだめになる。だけれども、ミズナラは植えたらびくともしない。したがって、必ずこのように容器栽培して根が充満していないといけない。/ 第1回、第2回、第3回は2000年に日本から17万5,000円かけて1,700人来ています。中国から1,800人、植え方は、市長や皆さんが来まして、説明は私が、中国と日本が一緒になりまして、朝の4時半に北京からたたき起こしてノンストップでパトカー先導で行きまして、バスを近所にとめるところがないので1時間以上歩いて、35度の暑さのところを皆さんこう笑いながら、1人が10本、20本、汗出して一生懸命植えるわけです。」
「○及川幸子委員 先生、大変ありがとうございます。貴重な講演で居眠りも忘れまして、胸が騒ぐほどの御講演の内容だったと思います。奥様が100分の1をわかるように、100分の1どころか、本当に吸収のできたお話しでした。ありがとうございます。/ さまざまな御活躍の中で、端的に言いますと日本全体でどのぐらいの割合で私どもが植樹をしていかなければならないかというのが1点です。/ それから、2点目は、今の地球温暖化を救うのは総括的に見てこの森林づくりしかないのだというふうにとらえたのですが、それでいいのか。/ それから、3点目は間伐が逆に行われております。私も植樹もしましたし、間伐もいたしました。その間伐という部分についてはどういうお考えか、その点をお聞かせいただきたいと思います。」
「○宮脇昭講師 わかりました、及川幸子先生。まず最後から言います。頑張って今植えている木は経済的な目的でスギやヒノキやカラマツが多いと思います。こういう木は、やはり間伐しないとなかなか客員樹種ですからもたないと思います。経済の、商売に使うのはまともなものにならないといけない。だから間伐もやっていただきたい。/ ただお願いしたいことは、間伐した枝なんかを捨てない、出さないで、できれば斜面の横に置いて、そこに落ち葉なんかたまりますから、そのすき間に今度は、陰樹ですから、本命の木は。林内で大丈夫ですから、場所に応じて調べなければ、口紅を顔に塗ってもこれはだめだなというように、いろいろなことがあるので現場を見ないといけませんが、大きく言えば土壌の一番いいところはブナ、山の上であります。ちょっと悪いところはミズナラあるいは湿ったところはハルニレだとか、あるいは沢などいろいろありますが、それは場所によらなければいけませんが、土地本来の、私の言葉で言うとポテンシャル、潜在自然植生の主の部分を中心にできるだけ多くの種類を根の充満した苗を間に植えていただく、時間をかけて世代交代していく。大きな木は今度は死ぬ前に丁寧に切って出さないと後継が育たない。/ 2つ目は何だったかな。」
「○及川幸子委員 地球温暖化を救うのはまさにこの・・・。」「○宮脇昭講師 いろいろあります。いろいろあるけれども、どれも引き算です、どれやったって。足し算というのは、もう一度木を植えた中にカーボンを閉じ込める。ほかはどれやっても、そのほか海の中に閉じこめるとか、あるいは代替エネルギーとして核エネルギーが使えるまでは原子力も使わざるを得ないのはあると思います。/ もう一つ、これはエネルギー会議で私がよく環境顧問をしていましたから、日本人はうそを言うのです。例えば絶対安全ですと、技術に絶対なんてあり得ないのです。小刀使ったってけがするかもしれない。ですから、技術にリスクは当然です。そのリスクをいかにゼロに近づけるかが新しい技術です。そうちゃんと正面から正しいことを言っておけば湯がこぼれたぐらいで大騒ぎすることないのです。絶対安全なんて言うから、そんなことあり得ないのです。うそは言わない、事実でやっていくと。同時にいろいろありますし、省エネもやらなければいけません。今のように湯水のごとくエネルギーを使っていたのでは、少々木を植えたぐらいでは間に合わない。だけれども、今さら穴蔵生活に戻ることはできませんが、いろいろな計算がありますけれども、少なくても三、四十年ぐらい前のエネルギー使用量にしていく、そして十分森を育てるようなバランスをとらなければいけないと思います。どれも必要です。ただ、足し算として前向きには木を植えてカーボンを閉じこるのが一番具体的だろうと思います。」

「○亀卦川富夫委員 端的にお伺いします。土地本来の樹種、木、これをどういうふうに判断するのか、その判断の仕方ですね。我々でできるものかできないものか、専門家にお願いして、これは当然しかるべきだと思いますが、そして種をとってポット苗にして植樹祭に持っていく。どのぐらいの時間、これは、きょうから出発したとすればどういう時間帯を考えればよろしいのでしょうか。」「○宮脇昭講師 まず、何が主役であるか。結構偽物が格好よかったりするのです。今の人間社会。本物とは厳しい条件に耐えて長持ちするのが一番いいのです。台風、火事、地震、何が生き残っているか調べる生き残っているのが本物というふうに対応します。しかし、私なんか一目で現場に行けばわかりますけれども、なかなかやはり中身を知らない人が中身知っておればちょっと見ればわかると思いますけれども、全然知らないと、多少勉強していただく。必要であれば、本気でやれるのであればみんな大勢いますから手伝いします。最初は、話だけではだめです、現場にこれですよと、見て御覧なさい、この木がこうなっているじゃないですかと、ほかの大きい木があるけれども、これは根が倒れかけているけれども、こっちは抜いて御覧なさい、根が抜けないでしょうという。わかりやすくいえば、海岸沿いなんか温暖化進んでいますので、私なんかもしやるとすれば、例えば盛岡なんかですと基本的にはやっぱり落葉広葉樹ですが、少しブナ帯でも生育しているアカガシやウラジロガシのような常緑樹も試験植栽の際は混ぜてやらせていただきたいと思います。そして、それが生き残ればそれもふやしていく。今は、温暖化が進んでかなり現在の潜在自然植生も動いていますから。実際にやるのは2年やればできます。もし施設栽培すれば1年でできますけれども、北京でもそうですから。2年ぐらいです。/ やはりJR東日本や北海道でやらせたときに、芽は出るのですよ。胚乳を持っていますから、だけど芽が出て、本当に植えるようなやつは、針金みたいな苗では困るので、根が充満してなければいけないから、多少本気でやらなければできないと思いますから、大体1年半から2年、3年あれば完璧に移植されています。ですから、私はよく知事なんかに言うのですよ、当選したときに4年目で立派な森になるから、4年たってできなかったらやめますと言いなさいと。それは先生、言えないと。頑張りますと言っていますけれども、3年です。」
「○宮脇昭講師 もともと森があったわけですね。/ ○工藤勝博委員 はい。/ ○宮脇昭講師 ただ、非常に酸性であったりするところ少し土を混ぜればよいのですが、対応しなければいけませんけれども、雨がよく降りますから、割合日本はよく熟土が流れやすいというか、少なくなりますから、しっかり土の問題が完全に魚もすまないようなところではだめですけれども、それがある程度排除できればもともと森だったわけですからできます。ぜひやってください。/ ○工藤勝博委員 もう一つ、地元の農業高校の生徒さんたちがそこのダケカンバを小さいときから育てて、それを植えると、ダケカンバは酸性にかなり強いから。/ ○宮脇昭講師 そうですね。ダケカンバ、カンバの森なんかは、あるいはミヤマハンノキもそうですが、ああいうのは割合にどこでも育ちますけれども、余り長もちしないですが、最初に植えるのは、やっぱり本命は、ブナまではいきません、土壌の状態から。だけどミズナラぐらいはいくはずですから、ミズナラやイタヤカエデとかその辺を植えていただきたいと思います。同じものだけではだめなのです。/ ○工藤勝博委員 そうですね。当然そこはずっとこれからもそういう鉱毒水がとめるのは難しいので。/ ○宮脇昭講師 植ながら良く育つものは本来の木、うまくいかないのは考えればいいわけです。植えもしないで机の上で言っていてはだめ。/ ○工藤勝博委員 そうですね、その原っぱさえなくして木が生えれば地下水もまた変わってくると思うので。/ ○宮脇昭講師 できるだけ周りの木の種もやって、ほうぼうの種類を植えていただいて、何が残るか本番兼実験でしていただければと思います。」

▽――当日はおそらく図表資料が提供されているが、webでは見られない。


▼世界に誇るべき「鎮守の森」 宮脇教授、日本財団で講演-日本財団ブログ・マガジン http://blog.canpan.info/koho/archive/1124
「宮脇方式と呼ばれる独自の方法で世界各地の植樹に取り組む宮脇昭・横浜国大名誉教授(地球環境戦略研究機関・国際生態学センター長)が6月14日、東京・赤坂の日本財団ビルで講演し「鎮守の森は緑を残すための世界に誇るべき日本人の知恵」などと指摘、植樹の必要性を訴えた。日本財団は「いのちを守り、いのちを学ぶ“ふるさとの森づくり”」のキャッチフレーズで宮脇教授の指導の下、防災の街づくりに向けた鎮守の森や学校の植樹を進めており、初年度の2009年度は学校1校、鎮守の森2ヵ所で植樹を実施、今後、全国50ヵ所近くを目標に植樹を進める。/ 宮脇教授はこれまで内外約1,600ヵ所で植樹を実施。ボルネオでは不可能と言われた熱帯雨林の再生に成功し、中国・万里の長城では累計100万本に上る植樹を進めている。アマゾンでも今年3月に植樹祭を実施、ノーベル平和賞受賞者ワンガリ・マータイさんの要請を受けケニアでも広範な植樹に取り組んでいる。」
▽――「失敗例がない」異様さ。


▽メモ
▼宮脇昭理論(「潜在自然植生」)による森づくりをめぐって。(2012年11月6日) - Togetter http://togetter.com/li/403075
▼「いのちを守るがれきを活用した緑の防潮堤構想」説明会@陸前高田市(2012年7月31日) - Togetter http://togetter.com/li/348348