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2009-12-30

OSSの活動とか


以前、栗林中将の本についての書評の際にちらっと書いた事ですが。


OSSへの参加ができるというのは、実は非常に恵まれた人だけに許される事だと言えます。

普通は、

  • 今日、明日の衣食住を確保する為の目先の仕事をこなす。
  • 明後日以降の衣食住を確保する為に必要な仕事をこなす。
  • 家族がいた場合、家族が持つあらゆる負荷の軽減を図る。

といった事の方が、優れたプロダクトを作って多くの人を助けるよりよほど重要な筈です。

日本では自己犠牲を美しいとする見方もありますが、他人の利便性を向上させる為に自分とその家族が餓死するかも知れない状態にする事を美しいと言える人間は、きっと頭がおかしい。


という訳で、OSSへの参加、OSSへのコントリビュートができるというのは、「少なくとも自分も家族も餓死する心配がない」「明日以降の衣食住が確保できている」という、今の世情で言えばかなり恵まれている人に許された事なのです。

ここで見落としてはならないのは、自分と家族が餓死する可能性を減らし、かつ明日以降の衣食住の確保をする為に必要な事を、全て自分でこなせている訳ではないという点です。

もちろん、上記の不安から解放されている上に才能にも恵まれている人は、一人でお客様と契約をして一人でサービスを提供して一人でお客様から対価を頂けますが、そうではない人は営業がいて総務がいてそれぞれの役割で働く人を統制する管理職がいる中で働いているのではないでしょうか。(もちろん、それぞれが適切にそれぞれのミッションをこなしているかどうかはまた別の話です)


OSSで運良く金銭をいただけるようになれればそれは確かに奇跡的ですが、多くの場合、同じOSSプロジェクトでも評価を受けるのは一部の人だけであったり、評価されない以前に知られもしないプロジェクトとして捨てられていく、という事が大多数だと思います。

むしろそれが当たり前で、完全にボランティアである事が当然として求められていくのがOSSな訳ですが。

逆にそういったプロジェクトの成果を利用する立場であれ、プロジェクトの成果を生み出す手伝いをする立場であれ、実は非常に多くの人に支えられて、餓死の不安から解消されているからこそその成果がありうるという点は、忘れないようにしたいです。