胡錦濤は胡耀邦路線復活を目指すのか

日中首脳会談の成果は、どうでも良いパンダのレンタルだけだが、胡錦濤江沢民が高圧的かつ傲岸無礼であったのとは随分違う姿勢を見せたことは確かだ。izaのニュースでは『反日圧力をかわせるか 胡耀邦路線が復活』と報じ、また『中国、胡氏訪日を大量報道 「過去の日本の一部政治家は歴史を歪曲した」』では、中国の大衆紙新京報は「日本を師とすることが中国の改革に有益」と題する評論を掲載、歴史問題に触れずに「中国人にとり日本は近代化の手本だった」と日本を評価したと報じたと伝えている。
胡錦濤が低姿勢とも言える振る舞いに終止したのは、チベット問題や人権問題で国際的な批判を少しでも和らげたいと言う狙いから出たものと推測しても間違いではなかろう。彼の本当の腹の内は判らないとしても、北京五輪を控えて種々の国内外の問題を少しでも緩和しなければならないと言う、何か切羽詰った状況にあり、ある意味でSOSを発しているのなはなかろうか。甘い予断は禁物だが、江沢民とは打って変わった胡錦濤の態度が、今後どう展開して行くのか注視する必要がある。