言葉遣いを的確に

天皇の退位問題が議論されているが、これに関する言葉遣いが気になって仕方が無い。
その第一は「生前退位」と言う表現。何でこんな表現を造りだすのだろうか。この言葉は実態を表していないと思う。天皇が退位なさるだけでは済まず、その後皇太子の即位が続く。それらを併せて譲位と言う言葉が昔から存在する。この「譲位」と言う言葉を知らないのか、或は何らかの理由で使うのを避けているのか。いずれにしても「退位」だけでは終わらないのだから、実態を正確に表現できる言葉を使うべきである。
もう一つは皇室典範の改正か特例法にするかと言う議論で、特例法を天皇一代限りの法律と言っているが、天皇一代限りと言う言い方ではどの天皇のことか特定できない。今の天皇と言うつもりらしいが、それなら今上陛下と言う言葉が昔からあるではないか。
どうも言葉遣いが曖昧で、的確に表現されていないのが気になる。折を見てこの問題に触れて見たい。