広島高裁が伊方3号機の運転を差し止め

広島高裁が来年9月30日まで伊方3号機の運転を認めないとの決定を下した。その理由は、阿蘇山が約9萬年前の過去最大のを噴火を起こした場合、火砕流伊方原発まで到達する危険性が十分小さいと言えず、火山ガイドに照らして原発立地は不適との結論とのこと。そしてその他については問題無しと判断したようだ。
伊方原発3号機の運転不可の判決は歓迎するが、その判決理由はいささか疑問がある。阿蘇山の9萬年前の噴火がとてつも無く大きかったのは確かだが、その時の火砕流が海を越えて伊方まで到達するものだろうか。そして逆に問題無しと判断された中央構造線震源とする地震の影響を過小評価していないか。四電の見積もった地震動の大きさは、神戸で観測された地震動の大きさを遥かに小さい。中央構造線震源とする地震は、神戸の地震より桁違いに規模が大きい。それにも拘わらず地震動を実測値より遥かに小さく見積もる理由を知りたい。更にもう一つ、伊方原発中央構造線とは極めて近く、p波を検知してからs波が到達するまで僅か0.4秒くらいしか無く、制御棒を投入する時間が無い。原発の反応を停めることが出来ずの、安全を保障できる筈がない。地裁も高裁も何故この点に注目しないのか。不信感が募るばかりだ。