2010-05-25 学食定食 / 相対性理論 - 地獄先生
■[books]小谷敏監訳『若者は日本を変えるか ― 世代間断絶の社会学』
- アーティスト: 相対性理論
- 出版社/メーカー: みらいレコーズ
- 発売日: 2009/01/07
- メディア: CD
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小谷敏さんから本をいただいた。いつもほんとうにありがとうございます。小谷さんは、同世代ということもあるが、理論的にも、フィールド的にも、関心が重なる部分がかなりある。小谷さんは、着々と仕事を重ねられ、著作を出版し、また共同研究を成果として編んでこられた。さらに今度は国際的な研究成果を世に問われることとなった。学生時代にいっしょに調査をした立命館の小澤亘さんといい、多くの社会学者たちが国際的な研究協力をはじめられている。遅々として研究が進まない自分を恥じるものである。
内容
若者たちは、新しい日本を創り出すためにもがいていたのか? 家族・労働・政治・メディア・コミュニケーション・ファッションなどに示された世代間断絶の諸相を、世界の識者が多角的に分析した、「失われた一〇年」の貴重な証言。
目次
序章 今日の日本における世代の変化(G. マシューズ B. ホワイト)
●PART1 日本における世代の境界線
第1章 一九六〇年代以降の日本社会における世代間断絶(桜井哲夫)
第2章 どうして今の日本の若者はこんなに受身なのか?(小谷敏)
第3章 地域に根を持つ国際性
●PART2 一〇代の若者はどのように大人社会と向き合っているのか?
第5章 若者のファッションと変化する美容行動(L. ミラー)
第6章 日本の大学生に世代間断絶を乗り越えさせるもの(B.J.マクヴェイ)
●PART3 若い成人はどのように社会秩序に挑んでいるのか?
― 若者はいかに日本の労働世界に参入し、これに抵抗しているのか(G. マシューズ)
第8章 母親と未婚の娘たち
第9章 帰国後の彼らに何が起こったのか
― 海外の大学を卒業した日本人の若者は、日本の職場で何を経験したのか(森俊太)
終章 日本の若者は新たな社会をつくるのか?(B. ホワイト G. マシューズ)
参照文献
ご編著である『子供論を読む』に書かしていただいたときに、地方都市における市民性について見解の相違が顕在化し、ずいぶんと議論をした覚えがある。珍しく厳しいぎろんであったのだが、鳥取のご出身で、地方行政にも識見を持ち、またご編著の冒頭に『山びこ学級』と関わる栗原彬氏の論考を掲載するという編集から学ぶことも多かったし、無駄ではなかった、というよりいい勉強をさせていただいたように思う。小谷さんは、地方都市ばかりでなく、ポストモダン的な若者礼賛などにもシビアな立論を行い、問題提起をされている。山田真茂留先生が提起され、ここのところ向かい合ってきている若者文化融解論との関わりでも、コミットメントを含んだ著作と言えるだろう。
本書のなかで私が一番注目したのは、言うまでもなく第3章である。ヴァナキュラーは私が年来注目してきた概念であり、一冊だけ出した若者論の鍵概念でもある。共同研究においてどう検討が行われているか、原著にも当たって勉強すべきところであろうかと思う。私の本を献本したときに、病床の小谷さんがはがきをくださったことで、交流が始まったことを思い出す。知らない人にも献本していたことで、いろいろ悪く言われることもあったが、総じてみて収穫の方が大きかったように思う。重ねてお礼申し上げたい。
小谷敏
2010/05/25 21:33
過分なお褒めをいただき恐縮しております。訳出に意外に手間取り、原著に関わった方々に申し訳ないことをしたという意識もありましたが、本書の意義を評価していただき安堵しております。こちらこそ伊奈さんの精力的なお仕事に刺激を受けています。「しらけ世代」の残党(?)のよしみで、これからもよろしくご指導ご鞭撻のほどお願い申し上げます。
inainaba
2010/05/25 22:25
コメントありがとうございます。イエテボリの学会でも報告などされるのでしょうか?いずれにしても、青少年研究も国際化が急速に進んでいることを実感しました。そういえば、シラケ世代なんですね。(爆笑)

