英語あそびなら天使の街

在L.A.言語オタ記。神さまのことば、天から目線の映画鑑賞日記。

サイバラ氏の著作を読みたいのに読めない残念さ

続々やってくる大型ハリケーン。教会でも物資や人材を送っているところだ。
テキサスでは数10万台の車が浸水によるダメージを受けたというが、修理屋さんへのインタビューでなるほどなと思ったのは「ある年代以前の車のほうが直しやすい、低価格で直せる」と言っていたこと。
コンピュータバリバリの車よりもブリキのオモチャに近い車のほうがとりあえず何とかなるんだろうなと思う。
私がウォシュレットをキライな理由もそのへんにある。

「毎日かあさん」「カネの話」でファンになった西原理恵子先生の新刊を読みたいのに、買えないのが残念である。
私は海外在住ということもあり、和書はほぼ電書一辺倒なので、買わなければ読めないのである。
なぜ買えないのか。

最近の彼女がレイシスト傾向を隠そうともしないからだ。

私は今年、多くのアメリカンたちと同様、Uberアプリを削除した。
企業のトップの言動が、自分が信じるvalueに反すると分かれば、一消費者として可能な限りその企業に金銭が流れないようにする。どんなに小さなあがきでも。
西原先生の書籍を今後買えないのはそれが理由だ。

「カネの話」のメッセージには心底共感したので、いろんな意味で残念でたまらない。
(どれも「カネの話」とほぼ同内容だ、という噂もあるが)

昔、スポーツの場で感じのいい人と知り合って喜んでいたのだが、3度目に電話をくれた時、ネズミ講セミナーの勧誘だった。
その時の無念さに似てるかも。
ぜひもっと友達になりたいのに、関係を維持するならもれなくネズミ講がついてくるという状況…

もう1人、ちきりん、伊賀泰代氏も。
海外で人質にとられた人に対して「舌をかんで死ね」と言い放ったツイートをリツイートしたのを見て以来、1冊も買っていない。ツイッターもブログも見るのやめた。
最初の何冊かを大変面白く読んだのに。特にメディア作りの裏側を書いた本は面白かった、と宣伝に加担するのも不本意なんだが。

とはいえ、私は誰かが1回気に入らないことを言ったり、くだらない本を書いたりしたからと言ってそれでキライになるのはどうよ、と思う派だった。
そういうものの決めつけ方はもったいないと、渡辺淳一(!)の小説もガマンして読んでいた(!)という千葉敦子氏の影響を受けていたので。
実際、生身の人間に対して、一度のことですぐにキライだ、好きだと言う態度も何様だ、と思ってたし。

でも、一度でも「誤った」で済まないこと、取り返しのつかないことってある。

佐藤優氏が「あの作家(ヨーロッパの著述家)はダメです。ネコを殺したとか書いてあるから」と言っていて、本当にそうだ、人間として付き合いたくない人の作品に時間を費やす必要ない、と我に返った。

When someone shows you who they are, believe them the first time.
—Maya Angelou