Hatena::ブログ(Diary)

英語あそびなら天使の街

2018-07-01

Goodbyeの語源。オブジェクト指向を生んだ日本語脳。

Goodbyeの語源が"God be with you"だと知って、なぜ今まで気づかなかったのかと感激している。

思えば、Adiosの語源だって"to God"なんだよな。

ところで、ダブルクリックや右クリックを開発したプログラマ中島聡氏の時間管理の著書に、ものすごくおもろいアイデアが書かれていた。

ファイルをシングルクリックした場合、その後ユーザーが選択するコマンドは「ファイルの編集」「コピー」「転送」「再生」など、様々な種類が考えられます。しかしダブルクリックは、文書ファイルなら文書ファイル、音楽ファイルなら音楽ファイルといった対象を選択したうえで、ダブルクリックという操作をするだけで、自動的に「編集する」「再生する」といったコマンドが選択されるのです。

このように、何らかの対象(オブジェクト)を先に選択したうえで動作を指定することをオブジェクト指向といいます。
オブジェクト指向のわかりやすい例として、私たちがいつも使っている日本語が挙げられます。

あなたがテーブルの上の塩を取ってほしいとき、あなたは「すみません、塩を...」まで言葉にしたところで一呼吸置くと思います。それはなぜなら、「塩」という対象を指定した時点で、あなたが相手にしてほしいことは決まりきっているからです。
(中略)
これはWindowsにおけるダブルクリックと非常によく似ていると思いませんか? このようなグラフィカルでオブジェクト指向な機能を思いつくことができたのは、もしかしたら私が当時マイクロソフトで唯一の日本語話者だったからかもしれません。日本人的な会話の作法を取り入れた結果、Windows95が世界を席巻したと考えると、感慨深く思います。

英語で That salt...と言われた時、英語話者の頭に何が去来するのかは想像しかできない。「ハイ、主語ね。塩が何だって?」??
英語として不完全で気持ち悪くはあっても、その場のコンテキストで日本語と同じように通じる気もする。
エレベーターで"12th"(pleaseくらいはつける)と言われて目的格じゃなくても12階を押す、というのは普通だし。

ちなみにこの仮説を2018年に面白がっている私は遅れて来た人である。
もう15年近く前に「日本語とオブジェクト指向」がブログに投稿されて話題になったということだ。
その頃の私はと言えばPCを使っていてもプログラミングのプの字も知らなかったわけで、人生いろんな仕事ができてつくづくおもろいな、尊敬する人が次々増えてありがたいな。

そのほか、仕事のさばき方として「納期までの最初の2日間で界王拳を使う」としきりに書かれており、この人アホだな笑(めっちゃ僭越ですが、賞賛です)と思いながら、以来、自分の作業中にも界王拳イメージが張り付いてしまったではないか。
「ぬおーーーーー」とコンつめてゾーンに入る時間である。彼の指摘どおり、イメージできることは大事だ。

そして、待ち合わせは30分前に現地のスタバでコーヒーを飲むところまで含めて逆算する、とあり、「ココみんな見習え!ココだけでわりと世界で差がつけられるんだぞ!」と思った。
日本人って時間にうるさい思うかもしれないが、そうでもないですよ。
10分、15分、クセのように遅れる人の多いこと。相手を、時間という財産をナメているのである。
これは、チャラそう、と思っていた(すみません)高城剛氏も白本だか黒本だかで書いていた。
日本滞在期に約束して時間どおりに来た人が1人もいなかった、と。

あと、写経について。しばらくやってなかったけど、また再開しようかなとここ読んで思った。
実のところ、私はPythonRubyJavascript等々を日々使っていてもそれらの言語をfluentに使える!という自覚はまだないのだ...

プログラミング言語に関しては、最初はまったく意味がわかりませんでした。けれども雑誌に載っているプログラムをひたすら、幾度も幾度も書き写していると、ある日突然プログラムの意味がわかるようになったのです。

本書は時間管理の実用書で界王拳あたりなど繰り返しも多いのだが、とりわけimpressiveだったのは、パソコン黎明期に新しい世界に積極的にハマって行った彼の来し方、Windows95開発秘話について書かれた部分だった。
結局、人を動かすコンテンツはあまねく「自伝」なんじゃないだろうか。


Goodbyeの語源を教えてくれた深町先生の著書。Kindle版がないので、古本で取り寄せた。
彼女の『思い出のアンネ・フランク』の訳文が本当に好きなのです。
隠れ家の支援者、ミープの声そのものみたいで。

2018-05-26

映画 Book Club を見た。西海岸版SATCの30年後『ブック・クラブ』

アメリカ人が大好きな読書会をヒンジに据えた女友達4人モノ。ついでに白人業界モノ。
あえて感想書くのも野暮に思える類のショー。
完全なる予定調和を十分に楽しんだ。
思いがけず、LAだけでなくセドナ近郊の赤岩も観光できたし。

観客席は見事にSATCの30年後みたいな60代風情のガールズ!グループでいっぱい。

こういう半オムニバスものは、ひとつくらいは気に入るエピソード人物に出会えるものだけど、今回はメアリー・スティーンバージェン章が一番。きれいだし。
バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』と『ギルバート・グレイプ』の彼女のパフォーマンスが大好きなので多分贔屓目もある。ヒラリー・クリントンとも親友だそうです。

そうそう、予定調和といえばメアリー章の最後の「電話が当たって」ネタはあまりに予定どおりすぎ。
ほら『フレンズ』のレイチェルとロスのほぼ初デートで、すわ早漏か?>即座に気にしないでと言葉をかける出来た女レイチェル>いや、ジュースのパックがつぶれたんだよ〜とロスが言ってレイチェルが「あーーーよかった!」と本気で喜ぶやつ。

とにかく4人を描写をするには100分では足りないのだけど(バーゲンをムリに判事にする必要あった?SATC引っ張って編集者とかでよかったかも)、最後のそれぞれの宣言は個性があって良かった。
ダイアン・キートンは娘たちに。
ジェーン・フォンダは元カレに。
メアリー・スティーンバージェンは夫に。
キャンディス・バーゲンは再婚する元夫 + 息子カップルに。
特にバーゲンは名スピーチでした。Well done.

そうそう、キートンだったかバーゲンだったか、初デートの相手への労いのセリフは使えそうですね。
Thank you for making tonight easy.

デブラ・ウィンガーを探して』を見て以来、ジェーン・フォンダに苦手意識を持っていた。
今回同年代の女優との競演を見て、やっぱり苦手だわ、と思った。
圧倒的にウソ度が高く見えるの。

アリシア・シルヴァーストーンがものすごいチョイ役で活動しているのも、クルーレスな私としては今だにビックリする。

これも誰にとっても想定内だろうけど、フィフティ・シェイズが小道具として機能しているかというと別に...。
友人の1人が、親の介護で疲れ切っていた時にこの小説に浸ると何もかも忘れられた、と言っていた。
何かに集中できると、すごく癒されるものね。
まさに「小説は人生でざぶざぶ使うもの」(田辺聖子先生)



で、私もつらいことがあった時にはまろうとトリロジーセットを買ってしまったが、グレイとの出会いのシーンで止まってる。全然読了できる気がしない。
典型的な「読んでると脳ミソが溶ける感じがする」ラノベ。だからこそ友人は救われたのだろうと思う。ありがとう、と言いたい。


彼女たちが若い頃のベストセラーはこちら。私はたまたまドイツ行きのルフトハンザ機内で読んだので主人公にシンクしてしまったのをよく覚えています。


サウンドトラックがすごく良かった。昨年聴きまくったMarvin Gayeをますます好きになった。


トレーラー。カットされたシーンも入ってます。

2018-04-26

映画 The Rider を見た。カンヌ芸術映画賞 Chloe Zhaoの『ザ・ライダー』

すんごく良かった。現在、私の今年ナンバーワン。

乾いた砂漠が舞台ながら、箔糸を織り込んだ目の細かい刺繍を見ているよう。
風や光の粒子ひとつひとつが輝いている。

ひたすら華美な「説明」を排除し、事実を描き切った脚本、編集はとても好きですね。
監督が北京育ちのせいだろうか、と言うのは安易かな。

たぶん、dramaな奴が出てこないのが私には快適だったんだろうと思う。
(He/she is drama!と言う時、悲喜劇の主人公ぶって物事を大げさにし、周囲の注目を集めようとするハタ迷惑な人、というニュアンスがあります。drama queenの略かもしれない。本作のメインキャラクターたちはドラマフリーで、ハートは熱いらしいが、頭は醒めてます)

その点、それいらんかったーーー!と思ったのは最後の献辞です。
急にドカンと露骨に解釈が与えられたようで、唐突だった。

芸術や宇宙探索やロデオや...
神は人間を「生活の足しにならない、しょーもないこと」に命をかけるようにこさえたらしい。
その証拠に、そういう戯言に汗を流す人間の姿は真実で、心打たれるではないか。

馬に囲まれて育ったダコタの実の家族3人や、ちょっと頭の足りなさそう(でも敬虔な)友人たち、みんな何にも逆らわず、素直に大自然に、つまり神に抱かれていた。

他人や異世界との比較(ヒトの不幸の原因)をしない彼らは、スマホやテレビやネットに触れていないように見える。
姉妹のスマホいじりシーンで、いやいや現代人ですよ、というアピールはしてあるので、フレーム外で外部接触はしているのだろうけど。

あとは、やっぱりヒルビリー要素も感じました。
この1年で、トランプ支持者の気持ちも随分理解できるようになってきたつもりでいる。
2年前は「ありえん、彼に投票する『親』が存在する事実を到底受け入れられない」とまで思ってたからさ。

ヒトが神や他者、死に接し、帽子を取って頭を垂れる姿はこの上なく美しい。
ある祈りの、礼拝のかたち。
カウボーイがカウボーイハットを欠かさないのはそのためではないかと思うほど。

トレーラー。


インディペンデント作品のせいか、まだほとんど宣伝映像がありません。
撮影監督Joshua James Richards(エエ仕事した!)はクロエ監督の彼で、2人でカード限度額まで使って撮ったとか。
なんてインディーなの。


この本では、誰を食わせるでもない宇宙開発に人生をかけるってどうよ...と主人公は悩む。
が、スペースシャトルの打ち上げを目の当たりにした彼は滂沱の涙を流しシンプルな決意をする。分かるぜ〜!!


馬をならすのに夢中な青年と言えば、『大草原の小さな家』シリーズのアルマンゾ。
奥さんになるローラも終生ウマ好きでした。


Chloé Zhaoが撮ったもう1本の長編映画。

2018-02-20

映画 The Party を見た。サリー・ポッターの『ザ・パーティ』

私の好きな舞台劇風作品らしいけど、71分しかなくてソンじゃない?
でもEbertが”The first must-see movie of 2018”だって言うんだよ...。

観客席には、膝を打って爆笑しているおじさんが3人ほどいましたが、私には全く気に入るところなしでした。

「皮肉イギリス語」を集中して味わいたい人にはいいと思います。
こういう作品って、家で見ると絶対ハタでなんかやり始めちゃうからねー。

ところでたまたま先週「παρτυ(パルティ)は元は神を讃えるという意であり、partyの語源である」とギリシャ語教師から聞き、さすがギリシャ語!と感激した。
が早速ウラを取ろうとすると、Google先生は「partyの語源はラテン語のpartiri(パーツに分ける)だ」と言うではないか、
もちろんどこかで関わりがあるはずだけど、感激しただけにモヤる!
もう1度先生に質問しよう...。

(παρτυに関する訂正と追記)
今日、件のギリシャ人に確認したところ、「パルティの語源?いや、そんな話してないよ。パルティは単にパーリーだよ!」(と、ゴーゴー踊るマネをする)
神を讃える祝祭はヨルティ(εορτή)だ、と言う。私が聞き間違えたようだ。

ついでに私は、自分の誕生日よりも大事な日だというName Day(オノマスティキ・ヨルティ ονομαστική εορτή)について初めて知ることができたのだった。
彼の地元や家族の中では、誕生日を祝うのは子どもだけ。あとはName Dayを本気祝いするらしい。
聖名祝日カレンダーにない名前の人(例えば私)はどうすりゃいいのかと聞くと、適当に好きな日を選べばいい、君はマリアをミドルネームにすればいい、と言う。はァ...
帰って調べたら新約原文には本当にεορτήがたくさん出てきた!
オーソドックスチャーチのことも、もっと知りたいな。

トレーラー。

2018-02-17

羽生選手にこそ、もっと英語を話してほしい。

今週、ニューストピック(私の場合、ラジオとGoogle Newsのアグリゲーション中心)を占めているのはフロリダの事件とその直後に始まった運動、そして『ブラックパンサー』への熱狂だ。

「コイツはスポーツ、五輪、ジャパンに関心あり」と学習しているはずのGoogle先生がプッシュしてきた唯一の五輪記事は、「チェンが連続4回転飛びチャネルが増えても五輪視聴率最低のまま」というシケたニュースだけ。なんでやねん。

今、日本が注目されているとしたらフィギュアじゃなく、フロリダ事件のサバイバー、Emma Gonzalezさんスピーチで取り上げた「日本ではマスシューティングは一度も起こっていない」という事実だと思う。

そして、今朝やっとラジオAPMで聞けたフィギュア結果のカバレジ。
チェンの記録と、アメリカ人選手全員が10位以内に入った、というのが中心で、その後にやっとJapan's shining momentとして羽生選手の記録の説明が。

しかしその後の彼のコメントが… 日本語…

ラジオなので即座に英語通訳のボイスオーバー、しかも女声。
これはアカン。

彼も「世界一なのに世界で稼げないもったいない人」になってしまうのか…。

もちろん英語ができないはずはないから、米メディアがコメント取れなかっただけだろ、という話ではあるが、公式の英語コメントって出さないものなんですか?世界大会中くらい、英語で通せないかなあ…
愛ちゃんみたいに中国語でインタビュアーに皮肉言ったり、錦織君みたいに英語でレポーターとチョケたりしろとは言わなくても。

モロゾフコーチが語った、荒川静香元選手が「知られてない」わけ。
(ジャーナリスト氏の元サイトがなくなっており、発言の事実確認はしようがないのだが、コーチや選手を傷つける内容ではないので再掲する)

最近、フィギュア・スケートのコーチで有名なニコライ・モロゾフに英語でインタビューする機会があったが、彼はアメリカに来て2年くらいで普通に話せて聞けるようになったという。アメリカ人が早口で話してもちゃんと理解して、しっかり答えている。彼は日本人選手についてこう言っていた。「荒川静香さんのように金メダルを取っても、欧米では誰も知らないのは、英語を話さないからです。言葉の問題は想像以上に大きい。スポーツ選手が英語ができないのは、大きな壁になります。いくらスポーツができても国際舞台で活躍するには英語のインタビューを通訳なしで受けられるくらいにならないと誰も認めてくれません。もっと真剣に考えた方がいい」

50冊の先に何がある? 1冊目:These Happy Golden Years から再掲。

確かに、荒川選手、浅田選手よりも米メディアに普通に出演しているキム・ヨナ氏の知名度のほうが高いのは当然です。
今的に言うなら、最低でもYoutubeで英語検索して英語で話している映像がどっちゃり出てこないと、接点が増えないと思う。

せっかくナンバーワンなのに、"he is idolized in Japan"なんて他岸の人みたいに言われるんじゃつまんないじゃないですか。

<3月追記>
FCCJの会見を見てさらに思った。

あ〜もったいね〜歯がゆい〜

ショートスピーチや、自分の競技、美学の説明くらいは、英文ドラフト作成>ネイティブ添削>完全暗記するくらいやっとけばいいのに〜。
そんなヒマない?いや、一番注目される今でしょ今〜
日本語ではしっかりした語り口で、体幹から湧き出る言葉を備えているようなのでなおさらもったいない。。。

また、これ見ると「現地に行けばペラペラに」が幻想であることも分かるでしょう。
カナダを拠点に生活し、英語話者のコーチがついていてさえ、そうそう簡単に自由な英語の使い手になれるわけじゃないんですよ。


ところで、元オリンピアンのサーシャ・コーエンのある1日を取り上げた記事を読んだ。
How Sasha Cohen, Former Olympic Figure Skater, Spends Her Sundays

引退後、名門大学を出てモルガン・スタンレーのアナリストだって。カッコいいなァ…
今はほとんどスケート靴をはくことはないとか。

そういえばサラ・ヒューズが金を取った時、インタビューで「医者になりたい、ガンの母親を助けたい」と言っていてそのスケールの大きさにハエ〜っと思ったものだが、スケート後の人生のほうが長いんだもの、驚くことじゃない。

彼女たちみたいに競技人生を一時期と最初から割り切ってフルに人生設計しているタイプはあまり日本人アスリートでは聞かないですね。残滓で食べ続けるのもいいけど、頭いい人多いはずだから、もっと別キャリアでも成功したらいいのに。
そういう人はメディアに出ないから知らないだけかな。
モリーズ・ブルームもその点クールだった。

アメリカ人一般に知られてるスケーターはこの人だけかも。映画『アイ、トーニャ』を見た。

気づけば過去の人だけど、あとはミシェル・クワンかなー。
Make a Wishに登場した時のビデオにザ・アメリカンな人柄が。