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英語あそびなら天使の街

2018-08-19

映画 Crazy Rich Asians を見た。エイジャン・プライド発動『クレイジー・リッチ!』

めっちゃ幸せになれるシンガポールプロモーションフィルム。
母の思いが一瞬にして伝わるプロポーズでは興奮のあまり、「友人のウェディング」から泣き始めた隣りの知らん人とハイファイブしてしまった。

さらに自分しがない日本人なのに、アジア系コスモポリタンたちのアチーブメントに勝手に乗っかって「私も漢字読めるもん」「私も麻雀わかるもん」と、エイジャン・プライドまで高揚させてしまった。

このMonica Castilloのレビューの一文を読んで、何これ見たい、と思わない移民1世はいないと思う。

Very few films have ever captured the pains of being first-generation American quite like “Crazy Rich Asians.”

既に封切り週末のBox Officeでも予想以上の成果を叩き出していますが、この劇場の盛り上がりぶり、ロングランヒットしそうです。私も早速、「見ろ見ろ」言ったし。

とにかく!最高の饗宴だった!

気になりポイントをメモ。

●「プリティ・ウーマン」シーンが残念!!
レイチェルがメイクオーバーして、彼親戚の結婚式に乗り付けリベンジを図るところ。
あれは車からバーンと降りてきたところで「他を圧倒する華やかさ」でなきゃカタルシスがないでしょ!!!
ジュリア・ロバーツが赤ドレスで登場したみたいに!!!
あの着慣れてない感満載の半端なドレスじゃダメだってば!!!
「そこどけオラ」が説得力ないって!!!

●どうやらリッチの彼女たち、形だけでもクリスチャンらしい。
ミシェル・ヨーらがバイブルスタディでエペソを読むシーンが出てくる。
英国で教育を受けた影響もあるかもしれないが、東南アジアの金持ちがクリスチャンなのはちょっと意外な感じ。
ところで食事だ麻雀だ、と卓を囲んで集まるのが大好きな中国系の隣人たちだが、あんなふうに女性たちで集まって本を読んでいる姿もよく見かける。まさにジョイ・ラック・クラブの世界。

●日本ももっとロケ地提供できればいいのになぁ。
調理場でパーリー料理の采配をふるうミシェル・ヨー、家族での肉まん作り、雀荘、屋台の喧騒、そしてマリーナベイサンズにはやっぱり目を奪われた。
「沈黙」さえ誘致できなかった日本。クールジャパン笑の予算ってどこに消えてるんですか...。

●脚本的に、俳優2人のシャツを脱がせた意味がよく分からない。
ニックの着替えシーンと、アストリッドの旦那のシャワーシーンね。意味ありげでしたが。

●そういえば、世界に広まっている日本の寿司とかラーメンって、「みんなで食べよう!」な宴会料理じゃないな。
みんなで食べる料理にこそ、最後の晩餐から連なる礼拝だったり、収穫の祭りだったり、文化が濃ゆく息づいていると思うのだけど、日本が発信してるのは個食向けっぽくてソンしてるかもなー、と。
しゃぶしゃぶ屋はあるが、知られてないし。
大皿が並ぶ台所や、屋台のスパイシー料理を賑やかに楽しむ人たちのシーンを見ていると、単純に「ああ、ステキなカルチャーだなあ」と思っちゃうんですよね。

(8/20追記パリス・ジャクソンの「ハーパース・バザー」シンガポール版登場炎上で、シンガポールゲイに厳しいことを知った。移民選別や市民生活法律がいろいろシワいことはよく聞くけれど、ゲイに冷たくても金持ちが集まるのは意外。先のクリスチャンの脈絡も含め、シンガポールという国のpeculiarの実態に俄然興味が湧いてきた。

(8/21追記)原作小説の著者、Kevin Kwanのインタビューは「アメリカ移民ものがたり」要素がたっぷりのこれが一番面白かった。
彼は制作総指揮としても大きな(実に大きな)役割を果たしている。
’It’s Taken On A Whole Other Life,’ Says ’Crazy Rich Asians’ Author Kevin Kwan

で、そこはテリー・グロスなので、シンガポールゲイを裁いていることや、極端な貧富の差をどう思うかについてもしっかり押さえております。
また、キャスティングに関する一連の批判もこのインタビューが一番網羅してるかも。それくらい、いろーんな種類の批判紆余曲折があったのです。

「ヒーローは魅力的でなければならない(当然)」→バタくさい顔の起用、ってどうよ? たとえばマシオカじゃないのはなぜか?という批判は、私も映画を見たときについ思ってしまったことだったのですが、中の人ヘンリー・ゴールディングが自分のIDについて真摯に答えているのを見て、Not Asian enough、というのもまた無理筋な偏見だと気づいた。私が間違っていました。

(8/23追記)麻雀シーンについていろんな人が解説を書いています。単に麻雀の勝敗だけじゃなくて、牌の意味とか、座る位置が東と西で〜という分析には、驚いた。やっぱりもう1回見たい。
1Aを聞いていたら、「麻雀は全然わかんないんだけど、だからこそあの場面に深く感動した」というコメントがあって同意。内田先生が、こまごま日本の風俗が書き込んである「細雪」をたとえばフランス人が好んで読む意味について書かれていたのと似ている。自分にとって「ないもの」に普遍性、言い換えれば真理を見出すんだと思う。

(8/25追記)ロマンチックコメディとしても2015年Trainwreck以来の好調な出だし。ロマコメ愛好家によると、「興収的にもこれからのロマコメを盛り上げるのは多様性だ。Netflixがその鍵になるだろう」とのこと。

(8/28追記)池上さんと佐藤さんの対談を読んだら、あのラストにまた感激できるかどうか、複雑な気持ちになった...。ウチの現大統領多様性やハリウッドとはウマが合わないんですけど、やっぱり唸るような大富豪とは緊密につながってるんだよね。

池上 金正恩会談の前日、シンガポールカジノホテル「マリーナベイ・サンズ」に行きました。これはトランプに恩を売ったのですよ。金正恩が行ったおかげで、三つのビルの屋上にまたがって船が載っかっている、あの特徴的な建物が、世界中のニュースで流された。視聴者は当然、「あのホテルは何だ?」「マリーナベイ・サンズって何だ?」と思うはずで、大宣伝です。
このホテルの経営者が、シェルドン・アデルソンといって、ラスベガスカジノ王であり、トランプの支援者なんですね。(中略)2017年、トランプの大統領就任式に費用として500万ドルを提供しています。また、18年11月の中間選挙用の資金として共和党に莫大な政治献金をすると発表した直後、首脳会談の場所がシンガポールに決まっていますから、その関係は推して知るべしです。(中略)
2011年シンガポールの「マリーナベイ・サンズ」を取材したことがあります。経営を任されている人物が頻繁に日本に行っていると言うので、なぜかと聞くと、「日本にカジノ法を作らせるための根回しと、法律ができたあと、サンズカジノを作るべき場所を選定しているのだ」と。ですから、法律ができたら間違いなくサンズは日本に進出してきます。

池上彰佐藤優著「知らなきゃよかった 予測不能時代の新・情報術」から。



原作。いやほんと、Kindleストア・ジャパンは洋書が安い。最近は絶対にUSストアと比べてから買ってる。2アカウント(と、Kindle複数機)を維持する価値があるというものです。

邦訳


ウェディング行進曲に女声のプレスリーを入れてきたのはとってもセンスがよかった。涙を誘われた。


最近これも「やすっ」と狂喜して購入。今はちょっと値上がりしてますが、それでもUSより安い。


これも何度見たか分からん。



トレーラー。

2018-08-11

映画 BlacKkKlansman を見た。スパイク・リー監督『ブラッククランズマン』

シャーロッツビルの事件からちょうど1年の今日、極上のエンターテイメント風刺劇を見ることができた。

情報量が多いのなんのって、それでいてとても軽快だし、すんごく面白かった。
髪型のせいかいつも同じに見えるアダム・ドライバーだが、本作で初めていい!素敵!と思った。

血にこだわるのって根本から論理破綻しているから虚しいのだけど(グラデーションはあれど人類みな混血ですから)、そのidiotさがアダム演じるフリップをユダヤ人として据えたことで強調されていた。

デュークとかクリスチャンなんですよね...。聖書のどこをどう読んだらああなると?

そして相当に「アメリカ語」を堪能できる作品でもあったのだが、『ソーリー・トゥ・ボザー・ユー』の「ホワイトボイス(白人風の声)」の補足がこんな直近で得られるとは驚き。
しかも、こちらの物語も電話でのトリック、かつテレアポではなくて「あの人たち」まで騙くらかして信頼を得たということで格段にレベルが上(?)です。一応デュークなりの発音理論(??)もあります。みんなでめっちゃ笑いましたけどね。

シャーロッツビルで犠牲になったヘザーさんはじめ、自由のために闘って倒れたすべての人に、Rest in Power.

ロン・ストールワースの原作。いやあれが実話だなんて...早速買いました。


トレーラー。


ところで今日、ラジオのクイズショーの「今週の時事ネタ小ネタ」にポンポン答えていくコーナーで、「日本で$9でレンタルできるサービスとは?」というクイズがあった。素人回答者が即座に出した答えは「セックス人形」。。。ブー、ハズレ。
正解は「おっさん middle age man」で、まあその後いろいろ話が盛り上がっていたのだが、私としては、そうか、とりわけ日本好きでもない素人の間にも「日本といえばヘンタイ」というイメージが広まっているのだなあ、と感慨深かった。

ついでに、医大の女子受験生差別の件、こちらの媒体でかなり取り上げられていて、逆に私が「深刻なスキャンダルなんだ」と教えられた次第。
ハーバードアジア人傾斜の記事を読んだばかりだったから、その手の話じゃないの?みたいに思った私が間違いでした。
特にSkimmに書かれていたのが驚いた。3年間毎日読んでて日本ネタって4回くらいしか見かけてなかったもの。

確かに女性を一律に不利に、って明確に憲法違反だよね。
今の政権の人たちがわりと聞いたことない大学を出ているので、日本の面接も推薦状もエッセイも要らないペーパー一発入試ってわりと機能してるよなーとか思っていたのですが。

2018-05-28

映画 First Reformed を見た。ポール・シュレイダーの『ファースト・リフォームド』

最近調子のいいイーサン・ホークと、クリスチャンにとっては見過ごせない舞台設定に興味を持って見に行ったが、キッツい作品だった。
最後のクレジットが出た瞬間、思わず "What a ピー" と漏らした観客がいて同調。
すっかりめげて映画館を出る。

気分を変えようと、メモリアルデーの快晴の下「神が与えたもうたエクササイズ」に出かけた。
あの舞台がせめて、もっと天気のいい場所だったらな。全然違う話になるけどさ。

シュレイダー監督らしいと言うのか、滅びゆく教会堂、牧師館の撮り方に静が煮詰まっていて瞠目。
日本人好きのする編集だと思う。
ああいうプチ史跡がたくさんあるボストンあたりを再訪したくなった。

牧師とメアリーが地球の叫びに浸るポアやばいシーンだけ、映像が陰謀論映画みたいにロークオリティになるのはなぜか。

イーサン・ホーク、芸術的好演。苦悩の詰まった病み人を丁寧にクラフト。
教会の見学者、信者や子どもたちに愛情を示すのが痛々しい。

関連:映画 Boyhood を見た。『6才のボクが、大人になるまで。』

問題はアマンダ・サイフリッドだよ。『レ・ミゼラブル』に続くミスキャストだと思った。
この人は顔がマンガなので、いくらデコにシワを寄せても絵的に浮くのです。
『マンマ・ミーア!』や『テッド』みたいなのはピッタリなんだけど...(どっちもマンガだ)

そしてそして、
最後に私の好きな賛美が間もたせとして使われているのだが、独唱するとあんなにおぞましいのかと驚愕する(悲)。
いつも手拍子を打ち、leaning...で隣人の肩に寄りかかり、ジョイいっぱいに賛美するので...こんなふうに↓


トレーラー。

2018-05-08

穴に落ちた私を救ってくれた人

リック・ウォレン牧師の毎日の礼拝メルマガで何度か繰り返し配信されている「ある中国人クリスチャンの証(神の栄光を告白すること)」がある。
これは実在の人物なのかという疑いはさておき、ゴスペルの何たるかが体感で分かり、自分の前にジーザスが立ってくれた時のことがつい思い出されて涙腺が崩壊する文章だ。

今日また配信されたので、拙訳を掲載する。

人生の途上で、巨大な穴に落ち込んでしまったことがあります。穴の中は病、挫折、そして罪でいっぱいでした。

その穴の底で横になっていると、ムハンマドが来て言いました。
「穴に落ちたのは自業自得である。あなたは罰を受けているのだ」

次にマルクスが来て言いました。
「穴に落ちたのは階級闘争が原因だ。反乱を起こせ」
しかし、政府が変わった後も、私はまだ穴の底にいました。

次に仏陀が来て言いました。
「あなたは実は穴には落ちていない。自分でそう思い込んでいるだけ。すべては精神が作り出した錯覚なのだ。心を鎮めよ」

そして孔子が来て言いました。
「穴から出られる自己達成のコツ・ステップ10を伝授しよう。努力を続ければ、いつか登り切れるはずだ」
しかし、いくらもがいて力んでも穴から出ることはできませんでした。その穴はあまりに深かったからです。

ある日、イエス・キリストがやって来て、穴の底にいる私に気づきました。
彼は黙って白いローブを脱ぎ捨て、ドロドロの穴の中を私のそばまで下りてきました。
そして強靭な腕で私を引っ張り上げ、穴の外へと連れ出してくれたのです。

イエスは、私が自分ではできないことをしてくださった。神に感謝します。

原文はこちら

ムダ口叩かず行動するのがイエス!YES!
ところで、救いのために「洞穴に隠される」描写が聖書にはたびたび出てくる。福音のヒミツである。

しかし、『リメンバー・ミー』では、死後の世界にも巨大な穴があったよな...
清潔そうだったけど...

『ねじまき鳥クロニクル』の井戸も思い起こさせますね。


ウォレン牧師のベストセラー。シンプル英語の原書のKindle版がおすすめです。安いし!

2018-02-11

映画 The 15:17 to Paris を見た。滑るシロウトたち『15時17分、パリ行き』

あまりの評判の悪さにメゲたが、ひと仕事終えて映画館行きたかったので頑張って?行った。

Ebertで、そもそも評判とか狙ってないFifty Shades Freedよりも星が少なかったのがどうかと思った。(ついでに興収もボロ負けした)
昨年はニューエイジ疑惑とかいろいろあったものの、『シェイプ・オブ・ウォーター』に低評価を付け、『グレイテスト・ショーマン』を賞賛したEbertのレビュワーズとはやはり趣味が合うので。

うん、まあ、今、あえて劇映画として撮られるべき物語ではなかった。
被疑者の人物描写も事実に基づいているとは言え、すごーくデリケートだと思うし…

ほんで、演者さんたちに観客を引っ張る力がない。残念ながら。
さすがに本人なだけあってウソは感じないけれど、緩急が甘い。
空気を抜けるシーンで何度かハッキリと滑ったのは舞台でもないのに見てて気の毒だった。
素人さんに突っ込むのもどうかと思うが、子役も下手なの揃えたなァと感じたし、プロ役者にもintimacyがなかった。

ところで『レディ・バード』に続いてサクラメントのミッショナリー校が舞台。
作品全体を通して彼らの信仰の発露が多々あり、そのへんの話をもっと知るためだけに原作を読みたいと思った。
普通の会話の中で、まるで父親を参照するように"my god is greater"という言葉が出てくるわけ。
サクラメントで始まり、「サクラメント」に終った構成は好きだ。
(でもさあ、その最後の祈りの朗読がまたイマイチで…)

ブートキャンプのプロセスの描写は興味深かった。
「お仕事モノは鉄板」なので。
そして、オノボリさん目線のイタリアの陽光を大画面で見られたのは楽しかった。
ホステルのせっまい階段もいいし、ジェラート屋さんの光景なんか”Eat, Pray, Love”そのもの。
今まで見た中で一番の観光映像と言ってもいいかもしれない。
ドイツでのチャリンコツアー参加、クラブシーンも面白いですね。

そしてもちろん、フランス語、イタリア語、ドイツ語も味わえるし。
が、最後の表彰の場面で浪々としたフランス語の「勲章授与理由」を聞いても、とおりいっぺんで何の感動も湧かないのであった。(個人的に春はもっとフランス語に力入れようとか考えてた)

彼らはクリスチャンとして、しっかり本作の機会を生かしている。
インタビューでは「自分たちじゃなく神がしてくれたこと、神のおかげ、神に栄光を返す」としきりに言っているしね。
それ思うと映画成功してほしかったけど...

毎年思うが、この時期は本当〜に見たい映画がない。
今日もトレーラー10本近く上映されたけど見たいのゼロだった。

原作。Kindle洋書はジャパンの売り値のほうが安いことが往々にしてあるので必ず見比べてから買ってるが、これもジャパンのほうが安いですねー。

もちろん邦訳も間に合ってます。


トレーラー。