同方向の日記

2005-11-12

ネコソギラジカル

 それでは戯言シリーズ完結を祝してネコソギラジカル3部作の総合感想を……と前回の日記で考えていたものの、いざ書こうとしたら取り立てて書くことはないのですよね。戯言シリーズに対しての感想はあるのですが。

 自分の中にある「答え」を集約すると、それは「ネコソギラジカル(上)」の読後感想と同じになってしまうのです。すなわち、6年前に戻り、6年前と同じことを体験し、6年前と違う答えを出した。狐面の言う「摂理」を否定した、そういう物語。

 それは主人公いーちゃんに限ったことではなく、玖渚にも、真心にも、そして西東天にも同じことが言えると思うのです。そしてソレはいーちゃんが変化した、という中心一点の変化によって導き出された変化。

 玖渚に関してはいーちゃんとの過去がはっきり書かれていないので想像でしかいえません。いーちゃんがかつて玖渚から「逃げた」というのはどういう意味で用いられているのか、二人のやり取りの真意は私には正直把握しかねます。しかし、下巻において真心が玖渚の一部「代替品」として描写されていることを考えると、玖渚がいーちゃんに「一緒に死んで」と言って「僕は生きたい」と答えられたこととに近いことだと思うのです。ですから玖渚は以前と同じ選択をいーちゃんに迫り、そしてまた逃げられた。バックノズル。結末は変わらなかった。

 また真心も同じことを繰り返していた。6年前にいーちゃんに鍵を開かれ、その後に死んだのも、おそらく今回と同じようなものだったのではないかと思います。真心は自分の心の醜さに「生まれて初めて」気が付いて自ら緩慢な死を選ぼうとするのですが、作者の西尾維新はわざわざ真心に「六年前の記憶は忘れている」ようなことを言わせていることを考えると、そうではないかと思えるのです。6年前、紅蓮の炎で焼かれたのは今回と同じく自ら望んだのでは。そして鍵が開かれたきっかけとは、「いーちゃんがいるからどん底ではなかった」真心が、いーちゃんに見放されて(そう思い込んで)どん底になったため。と、そう考えられないかな、と。そうであるのならば、下巻での真心も北野天満宮にいる時点では、バックノズルから、繰り返しの摂理から抜け出せてなかった。

 そして西東天。この男こそが、もっともバックノズルから抜け出せていない人物。10年前に哀川潤と殺しあったときのように、「ここまでどまり」であった男。しかしこの独白より、バックノズルやオルタナイティブという摂理そのものが狐面の抱えている世界だけの話であると捉えられます。「因果からの追放」すらも、世界が追放したのではなく、狐面がそういった世界だと認識しているだけなのだ、と。生きるということは「生きていると思うこと」であるように、世界に関わっている、繰り返しではない、とそう感じるにはそう思うしかないのだ、そして狐面は10年前に最強による「終わり」を垣間見たときからそう思えなくなってしまったのだと。その限界の繰り返しをし続け、摂理を思い知らされ続けた人。特にこの人に関しては、真心自殺を望んでいるのを見抜いていた(?)ことから、哀川潤も10年前に鍵が開かれ真心と同じ行動をしたのかな、と思わないでないのですが。だからこそ「初めから最強だったわけではない」で、今は「最強」なのかな、とか思ってしまいますが。

 これら中心人物の「摂理」は、全ていーちゃんが6年前とは違う行動を起こしたことによって導き出されます。6年前と違い、いーちゃんは最後まで逃げなかった。真心に向かい合って道を示し、玖渚と生きることを選択した(どう説得したかはわかりませんが)。西東天には一生関わりつづける因果を結び世界に連れ戻した(因果が切れたはずの最強と関わりを持ち続けている。これはこの10年間と違う点)。それはいーちゃんの成長によって世界(狐面の言う意味での世界)が変わったということであり、摂理の否定なのです。繰り返しだけじゃない、と。代替品だけじゃない、と。シリーズ中の5月から11月までの動きで得られた結果なんだ、と。

 振り返れば、上巻は「いーちゃんが6年前に戻ってきた」物語。これは上巻後の感想に述べたことですが、戯言シリーズが始まって時点で全てに諦めきっていたいーちゃんが、シリーズを通した人間関係等によって、再びやる気を起こし、戯言シリーズが始まる以前の状態に戻る話だったと思うのです。

 中巻は作者自身が言っているように、いーちゃんが空回りする話。

 そして下巻は空回りの歯車が噛みあって、大団円になる話。

 この上中下の流れはそのまま戯言シリーズ全巻の流れになっている気がします。ま、そこら辺は次回に書く気が起きたら。

 あ、それともう一つ。以前私は「この作者は殺人に対して一貫した視点をもっている気がする」と書いたことがあるのですが、そこんと頃もこのネコソギで答えが出されたような気がします。クビシメロマンチストクビキリサイクルクビツリハイスクールでのちょっとしたテーマでもあったように考えていたので、そこんところも個人的にすっきりしました。ここも書く気が起きたら次回に。

つーか

 明日は5時半起きなのですよ。早く寝なきゃ。

あ、そうだ

 昨日は職場で少しキレそうになりました。

 少し気をつけよう。

あ、書き忘れ

 西尾維新さんは自らが蔓延させた(「作り出した」ではない)「記号化」の流れを、今回自ら否定してみせた気がしますよ。

きららきらら 2005/11/13 02:42 読み終わりました♪
感想は「(えー)」
すっきりしてるのがすっきりしない感じ、かな(笑)
たぶん目の前にこの本を買ったときにもらった
巫女子ちゃんの栞があるからに違いありません♪
そのとなりには姫ちゃんの栞があるし♪
あとの二つは小唄さんと真心・・・真心って女の子!?
それと
なんで崩子ちゃんのがないのー?(えー)

思うに、戯言シリーズは女性の出演者が多い♪
イラスト集とかでないかな〜♪
帯には<戯言シリーズ>限定コンプリートBOX(仮称)
というのがあって、24014セット限定らしい・・・
買えます様に。(24014(にしおーいし(ん)セットかな))

あと「零崎双識の人間試験」みたいな外伝みたいなのとか
出そうな気がする〜♪(本編にも出てきてると思う)

もう一つ、
西尾維新は後ろから読んでも西尾維新。
NISIOISIN

最後に、
玖渚友を説得ってこれだと思う。
表表紙の折込部分を見てください。
ここには書きません。これを見てわたしはすっきり♪(最終感想)



でわ、また・・・『星に願いを』・・・

inochishirazuinochishirazu 2005/11/13 11:52 >この本を買ったときにもらった巫女子ちゃんの栞
わたしゃそんなもの貰ってません。がーん。くそう、くそう……(血涙
すっきりに関しては、すっきりしているところもしないところも、個々にありますよね〜。でもネコソギラジカルとしては私は満足です。
西尾維新セットはさすがに買いません(笑 用語集は別売りするらしいですし。
ただ秘密豪華特典というのが気になりますが。

>西尾維新は後ろから読んでも西尾維新
でもNISIOISINではなかったり(笑。
左右対称になるようにロゴデザインを書かれていて。ここらへん、ホント言葉遊び…つうか字面遊びが好きな作者さんだなぁ、と思います。
デザインしなければ上下左右どこから読んでもNISIOISINなのになぁ…

>表表紙の折込部分を見てください
あー、なるほど。コレはそうとも取れるのかぁ。
私はこれは作者から読者への「作品本編を通しての」メッセージだと思ってたんですよね。だって今までの戯言シリーズではそうだったから(確認は取ってませんが)
今回の「○○は○○○○」は、このネコソギラジカルで書いているテーマは本来ならば言葉で説明するようなことではないし、説明できない。またそうする意味もない。そういったことだと考えていました。そしてそれだけではなく、作者から読者へのメッセージは、今までの「戯言シリーズ」全巻で出し尽くしたから(全巻の集大成がネコソギラジカルだから)、今までの巻と違って読者にこの折込で伝える○○は○○○○んだ、と……そうとばかり。
でもそういう風にも考えられるわけですね。なるほど。
でそれはそうと、この「○○は○○○○」というのは便利でずるい言葉だな、と思います。最後の最後で、戯言を否定するとびっきりの「戯言」を載せやがったな、とやられた気分になりました(笑

外伝は…零崎シリーズのようなものならば、おそらく出るでしょうね。でも買うかどうかはほりゅーですw

でわでわ、あうふうぃーだーぜーえん、です。

にっきにっき 2005/11/13 16:49 読み終えました。最後まで楽しませていただきました。最後に出てきた女子高生が、キミボクの妹で兄ってのが主人公の事かと思ったのですが僕の勘違いかな?読み返そうにももうもってないので?

inochishirazuinochishirazu 2005/11/13 21:14 にっきさんこんばんは。えっと、ラストで出てきた妹はキミボクのあの妹ではないかというご意見なのですが……
うわっ しまった! わたし、実はこのネコソギのこの場面を読んで、「なんかいーちゃん、今後キミボクのような西尾維新のミステリー小説に探偵役として『名前だけ登場』してきそうだな」なんて素で考えてました!
そっか! これって「キミボクみたいな」じゃなくて、そのまんまキミボクじゃないですか!
あせって手元の本を確認。うん、状況やキャラクター名から言って、おそらくあの妹さんと兄貴さんだと思われます。
ちなみに妹さんの本名は「櫃内 夜月」です。偽名が「本名 朝日」なので、作者さんが意識して遊んでいるのは間違いないでしょう(笑
ただし被害者の名前は違いますし(数沢六人)、学校の名前も違う(桜桃学院)うえに、女子部と男子部が厳格にわけられてもいません。ですからキミボクそのものというより、飽くまで「遊び」だと考えた方がいいと思います。

しかし……あぁ、わたしってマヌケだ……落ち込むぞ…

にっきさん、ご情報&書き込みありがとうございました〜

マンガ コミック情報マンガ コミック情報 2010/03/05 15:31
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