公正な評価のためには日々のコミュニケーションが大事

評価のポイント 〜日々のコミュニケーションがカギ!

評価スキルと聞くと、業績のみならず、人柄についても見抜く力が必要であり、かなり高度なスキルであると考える方も多いようです。「評価時期になると気分が重い」「正直面倒くさい」という声も、管理者の皆様からよくお伺いします。確かに、人が人を評価するにあたり、主観や偏見、思い込みが入ってしまうのも否めず、そこをどう押さえて評価できるかがキーポイントであると考える方も多いと存じます。では、どうすれば公正に評価できるようになるのでしょうか?


評価を行う時期(半年や1年に1度)だけ悩んでも問題は解決されません。大変ですが、日々のコミュニケーションがポイントとなります。普段の会話から、その人がどのように仕事を進めているのかを把握し、個々の状況を知ることができれば、評価やそれに付随する面談(フィードバック)もスムーズに行うことができるようになります。

コミュニケーションのとり方〜部下の状況を掴んでおけば公正な評価が可能

全ての部下の状況を完全に把握することはなかなか大変だと思いますが、これは部下とコミュニケーションをとり、目を配ることで解消できます。コミュニケーションのとり方にも色々ありますが、まず、今までを振り返り、自分の部下と最近何を話したか、内容を思い出してみましょう。「たわいもない世間話から業務上の指示・報告まで話せている」、「指示や報告など仕事のやりとりしかしていない」・・・など、色々あるかと思います。もしかしたら、ちゃんと向き合って話すのは面談の時くらい・・・という方もいるかもしれません。何気ない会話から、業務の話まで、部下とコミュニケーションをとることで、部下のことをよく知ることができ、公正な評価が可能となります。しっかりと部下を把握していれば、面談時の部下の納得感も高まります。


評価は部下の成長のために行うものです。ぜひ日頃から密接にコミュニケーションを取り、部下を見る目を養ってください。

忘れがちだが重要〜中間面談

上記のような意味で、中間確認の必要性は誰もが認めるところですが、評価の面談となると、忙しさに追われて、つい忘れがちです。しかし、中間面談は実施することで、以下の効果が見込めます。まず、各部下の目標達成に向けた状況が把握できること。次に、ズレが見込まれる場合、早めに手が打てること。3つめは、業務の振り分けの見直しができることです。

傍目にうまく行っているように見えても、実は・・・ということは、よくあることです。例えば、最初はうまくいっていたプロジェクトもいつのまにか、尻すぼみになっている、期初の見込みが甘く、ちょっとした壁につまずいていたなど、いろいろ挙げられますね。

次に、実際に面談に望む際の注意点を少し述べさせていただきます。

ポイントは2つ〜「どうしたら」の問いと支援

まず、気をつけなければいけないのは、あくまでも目標達成に向けた面談ということを押さえることです。ついズレや遅れが分かると、「なぜ遅れたのか」「どうしてできなかったのか」と原因を見つけることに焦点を当ててしまいます。ここはぐっと我慢して、「どうしたら挽回できそうか」や、場合によっては「目標を達成できそうか」という点を確認していくことが必要です。それにより、部下の気持ちが前向きとなり、目標達成の可能性が高まります。

もう一つ重要なことは、支援の約束をすることです。部下のがんばりを加速し、持続させるのがこの支援です。せっかく前向きになった気持ちも、困難や壁に当たると、後ろ向きになってしまいます。上司が約束を果たすことで、部下は大いに勇気づけられるので、ぜひ取り組んでいただければと思います。
(江嶋)


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