To make of End of Digging

 焦げ付きを見つけた瞬間。


 言いようのない焦燥、屈辱、腹立ち。
 踏み越えなければ、何も生み出さないという、最悪の実感。
 ともすれば、自分がまさにそうであるという、最低の恍惚。
 夥しい実りが生む現実感のある現実。


 音が歌う。
「どこまで堀り続ければ」


 未来が笑う。
「最期はどこにある」


 皆が哭いている。
「あなたは、そうだから」


 成し得なかった。
 「誰よりも」嘆いているのに。


 知っているはずなのに。
「誰って、誰のこと?」


 移る色が、誰よりも自分のものであることを。
 映る色が、誰のものでもないことを。
 写る色を、誰も知らないことを。


 絶望を知っていた。
 希望を導いた。
 あの子は微笑んで、耳を傾けた。


 微笑んだ。


「だから、どうしたの?」