東方二次創作は何処へ行く

博麗幻想書譜http://kourindou.exblog.jp/9178184/が更新。
二次創作のガイドラインが改訂されました。 基本的なルールはそのままのようですから普通に二次創作をするのは問題ないと思われます。
しかし今回初めて特定の二次創作に対して駄目出しがでました。 これはとても珍しい事態です。
それはすでにご存じの通りと思いますが、舞風さんのhttp://maikaze.com/ 東方アニメ化プロジェクトのことです。
この作品は4年前から準備が成されており相当手間暇が掛かっています。 
当然、権利関係もクリアーにしていた筈ですが、そこで問題となったのがプロの声優さんの起用でした。
それがあたかも公式作品であるかのように見えることが問題になったようです。


当然費用も果てしなく掛かっているでしょうから、ここで投資した金額を回収する意図が働いたのか相当の宣伝活動が行われました。
私個人の見解として宣伝自体は別に問題ではないと思います。
しかし舞風さんだけが狙い撃ちされたのは疑問としか言いようがありません。
もし今回の件で舞風さんに非があるとしたら、より巨大なメディアに宣伝活動したIOSYSさんたちが真っ先に抗議を受けたはずです。
ただ、IOSYSさんたちにしても舞風さんにしてもモラルの点では大いに問題です。
たとえば、今回のガイドラインを厳密に適用するならアマゾンで流通しているIOSYSさんの音楽CDには東方プロジェクトの
二次創作であるという明記が必要となります。
これは最初、東方アレンジCDが着メロ化したときにも噴出した問題です。
このときも着メロベンダーのドワンコがバナーを制作した際、二次創作ときちんと書いていなかったことが問題となりました。
他人の褌を穿いて商売する以上この点の社会通念上当然の行動を忘れるというのは許されることではありません。


ただ、ここで勘違いしてはいけないのはあくまで創作活動の規制ではないということです。
今回のガイドラインは暴走する危険を孕んでいます。
気に入らない二次創作や儲かりそうな二次創作を叩く手段として利用されることが予想されます。
だからといって創作をやめたりすることはありません。
その点を勘違いしてはいけないでしょう。 おそらく多くの二次創作者はこのことをきちんと理解しているものと考えています。
ただ、それなりにお金をかけて制作しているお金儲け目的のサークルさんはこれから厳密な行動をとるしかないでしょう。
景気減速によりこれから本やグッズなどが売れなくなることが予想されます。
今回首を切られたのは本やグッズを購入する主体となる年齢層の人たちです。
すでに幾つかのサークルから「薄氷を踏むような感覚」という話も伺っています。
創作活動を続けたいのなら色々と工夫が必要になると思います。


最後にここのところ東方プロジェクト関係に関する情勢が大きく変わっていると思います。
まず東方は同人を標榜していますが、すでに制作者であるZUN氏が東方を飯の種とする発言をされています。
東方は市場と化していますし、一部派生作品は出版社も絡んでいます。 今回の騒ぎにしても
出版社サイドからの指摘があったという背景があります。 
こうなると二次創作者はこれまでの同人の同人であるという一種の甘え構造から普通のアニメの二次創作をするときのような
やり方へと変わる必要があるでしょう。
今回の件は東方権利関係引き締めの第一歩になりますから、その部分を念頭に入れないと
これからこういった事態が起こると思います。
いずれにせよ、あくまで東方プロジェクトの二次がやりたいということでやっているひとが殆どでしょうから
初心を忘れずに行動していれば問題ないのではないでしょうか。