2013-03-12
■エミネムさんがJリーグ初観戦者の役に立ちそうな情報について教えてくれるそうです。

よお。ついにJリーグの新シーズンがはじまったな。お前らのクラブの調子はどうだ?まだ序盤だが油断は禁物だぜ。とにかく不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまうのだけは絶対に避けろよ。なんにせよ、サッカーがある日常ってのはいいもんだな。
ん?
「サッカーを観たいんだがニワカにとって安全な入口がどこにあるのかよくわからない」
おいおい、冗談だろ。たかがサッカー観に行くくらいで何をウダウダ言ってやがるんだ?黒人だらけのクラブでMCバトルやるわけじゃあるまいし、ブリトニー・スピアーズみてぇにピーピー喚く必要なんてねぇだろうが。お前それデトロイトでも同じ事言えんの?
ただまあ、どんな奴でも最初に何かをはじめる時は余計なことを心配しちまうってのもわかるがな。俺も初めてMCバトルにエントリーするまではなんだかんだ理由つけて逃げまわったもんだ。でもよ、たった一度の人生なんだぜ。そんなんでJリーグを観に行かないのは勿体ねぇだろ。
しょうがねぇ。じゃあお前が安心してJリーグを観に行けるように、俺がいつも以上に詳しく教えてやるよ。いいか?ちゃんとメモしとけよ。
まずは基本からだ。HIPHOPの4大要素は「ラップ、DJ、ブレイクダンス、グラフィティ」(SEXとDRUGと暴力と金じゃねぇぞ間違えんなよ)だが、Jリーグを観に行くのに必要なのは「クラブ情報、試合日程、チケット情報、スタジアム情報」だな。詳しくは下のリンクを確認してくれ。
■クラブ情報
■試合日程
- J1:J’s GOAL | 日程・結果
- J2:J’s GOAL | 日程・結果
- ナビスコ杯:J’s GOAL | 日程・結果
- ACL:[ J’s GOAL ]AFC チャンピオンズリーグ ( ACL ) | 試合日程・結果
- 天皇杯:9月くらいからぼちぼち開始
■チケット情報
■スタジアム情報
■現在の順位
試合はだいたい毎週土・日にやってる。リーグ戦は基本J1が土曜、J2が日曜って覚えておくといいぜ。たまに水曜開催になったり、連休で祝日開催になったりすることもあるから注意しろよ。
ん?「どこのスタジアムで観ればいいか分からない」って?確かに、ライブと同じでどうせ金払うんだったらいいハコで観たいよな。そんなお前のためにいい感じのスタジアムを教えてやるぜ。
■ユアテックスタジアム仙台(仙台)
■NACK5スタジアム大宮(大宮)
■ベストアメニティスタジアム(鳥栖)
このスタジアムなら間違いなしだ。カシマだけは糞みてぇに不便な場所にあるが、ほかはでかい駅からもそんなに離れてねぇし苦労せずに行けるはずだ。東京に住んでる奴だったらNACK5が一番行きやすいと思うぜ。
これ以外だと、柏の日立台はピッチとの距離が近くて臨場感満点だ。スケール感を味わいたいなら、なんといっても満員のサポーターで埋まった埼スタだな。あと俺はまだ行ったことねぇが、松本山雅の「アルウィン」や鳥取の「とりスタ」なんかも評判がいいぜ。関西だったら神戸の「ノエスタ」が一番いいな。
逆にあんまり良くねぇのが「日産スタジアム」だな。一部では「横酷」なんて呼ばれてる。陸上トラックのせいでピッチまでの距離が遠くて見づらいし、無駄にでかいから空席が目立っていまいち盛り上がらねぇんだよ。横浜には「ニッパツ」もあるし、あそこで観るくらいなら阿部くんのケツの穴でも眺めてる方がマシかもな。おおっと、念のため言っておくが俺はホモじゃねぇからな。確かにエルトン・ジョンとデュエットはしたけどよ。だからってペット・ショップ・ボーイズの歌なんか信じるなよ!
スタジアムでの楽しみはサッカーだけじゃねぇ。「スタジアムグルメ」(スタグル)も忘れるなよ。“地域密着”を掲げるJリーグだけあって、その土地ならではのソウルフードでもてなしてくれる。中でもカシマスタジアムの充実っぷりは半端ないぜ!J2だと岡山のファジフーズが有名だな。どんな旨いもんが食えるか知りたければここを見てくれ。ちなみに“聖地・国立”の名物は『ホットヌードル』だ。国立で観るときはどこかで腹ごしらえしてからの方がいいな。食い物以外にも、地元の物産展や子ども向けのイベントなんかをよくやってるから、事前にクラブのサイトをチェックしておけよ!
「日本代表の選手はどこで観られるんだ?」
OK、いい質問だ。代表ばかりに人気が偏るのもよくねぇが、ちょっとでも知ってる選手がいたほうがハマりやすいよな。あんまりサッカーに詳しくねぇ奴でも日本代表のニュースくらいは見たことあんだろ?海外組も増えたが、Jリーグでプレーする選手もたくさんいるぜ!
■日本代表(直近約1年間の招集実績)
- 【ベガルタ仙台】GK:林卓人
- 【鹿島アントラーズ】DF:岩政大樹、MF:柴崎岳
- 【柏レイソル】DF:近藤直也、MF:谷口博之、FW:田中順也
- 【浦和レッズ】DF:槙野智章、DF:森脇良太、MF:柏木陽介、FW:原口元気
- 【FC東京】GK:権田修一、DF:徳永悠平、MF:高橋秀人、MF:長谷川アーリアジャスール、MF:石川直宏、FW:李忠成
- 【川崎フロンターレ】MF:中村憲剛、MF:大久保嘉人
- 【横浜F・マリノス】DF:栗原勇蔵
- 【ジュビロ磐田】DF:伊野波雅彦、DF:駒野友一、FW:前田遼一
- 【名古屋グランパス】MF:藤本淳吾、MF:磯村亮太
- 【京都サンガ】FW:久保裕也
- 【ガンバ大阪】DF:今野泰幸、MF:遠藤保仁
- 【ヴィッセル神戸】GK:山本海人
- 【サンフレッチェ広島】GK:西川周作、DF:水本裕貴、FW:佐藤寿人
「日韓W杯の時は一緒に盛り上がったんだが、あの頃の選手なんてみんなもう引退してるんだろう?」
おいおっさん、それマジで言ってんのか?日韓どころか、日本が初出場したフランスW杯のメンバーだってまだ現役で頑張ってる奴がいるんだぜ。服部なんてもう40近いのに去年はJ2でほぼ全試合に出場してる。おっさんも負けてらんねぇな。もちろん、ドイツW杯や南アフリカW杯で活躍したメンバーも健在だ。世界と闘ってきた歴戦の選手達が観られるのもまたJリーグの醍醐味ってわけだな。
■フランスW杯(1998年)
- 【横浜FC】FW:三浦知良
- 【ジュビロ磐田】GK:川口能活(南アフリカまで4大会連続)
- 【名古屋グランパス】GK:楢崎正剛(南アフリカまで4大会連続)
- 【FC岐阜】MF:服部年宏(日韓まで)
- 【ガイナーレ鳥取】FW:岡野雅行
- 【ベガルタ仙台】FW:柳沢敦(ドイツまで)
- 【鹿島アントラーズ】GK:曽ヶ端準、DF:中田浩二(ドイツまで)、MF:小笠原満男(ドイツまで)
- 【FC水戸】FW:鈴木隆行
- 【川崎フロンターレ】MF:稲本潤一(南アフリカまで3大会連続)
- 【栃木SC】MF:アレックス(ドイツまで)
- 【ガンバ大阪】MF:明神智和
■ドイツW杯(2006年)
- 【浦和レッズ】DF:坪井慶介
- 【東京ヴェルディ】FW:巻誠一郎、FW:高原直泰
- 【横浜F・マリノス】DF:中澤佑二(南アフリカまで)、MF:中村俊輔(南アフリカまで)
- 【名古屋グランパス】FW:玉田圭司(南アフリカまで)
- 【セレッソ大阪】DF:茂庭照幸
- 【ガンバ大阪】DF:加地亮
■南アフリカW杯(2010年)
ん?「ひとり違う奴が混ざってるんじゃないか」って?こまけぇこたぁいいんだよ!!
頼むよハニー、そんなこと言ってあんまり俺を困らせないでくれ。またセル爺に「まるでアイドルのコンサートだ」とか言われちまうぜ…。ほんと、あの爺さんはドクター・ドレーよりもうるせぇからな。
いいかい、本田や香川、長友だってキャリアの最初から海外で活躍してたわけじゃないんだぜ?宮市以外は、みんなJリーグでの活躍があったからこそ海外に移籍できたんだ。そういう風に考えるとJリーグの見え方も変わってくるだろ?
■日本代表(海外組)の元所属チーム
- 【鹿島アントラーズ】DF:内田篤人
- 【柏レイソル】DF:酒井宏樹、FW:大津祐樹
- 【浦和レッズ】MF:細貝萌、MF:長谷部誠
- 【FC東京】DF:長友佑都
- 【東京ヴェルディ】FW:森本貴幸
- 【川崎フロンターレ】GK:川島永嗣
- 【ヴァンフォーレ甲府】FW:ハーフナーマイク
- 【アルビレックス新潟】DF:酒井高徳
- 【清水エスパルス】FW:岡崎慎司
- 【名古屋グランパス】DF:吉田麻也、MF:本田圭佑
- 【セレッソ大阪】MF:清武弘嗣、MF:乾貴士、MF:香川真司
- 【ガンバ大阪】MF:宇佐美貴史
お、そうだ。“海外移籍”って意味じゃ若手選手に注目しておくといいぞ。特に去年のロンドン五輪のメンバーの中には、ベルギーに移籍した永井みたいに海外のスカウトから注目されてる奴もいる。もちろんロンドン五輪のメンバー以外にもいい若手はたくさんいるしな。“次の大物”を探すのもJリーグの楽しみ方のひとつだ。俺みたいにビッグになって手の届かないところに行っちまう前に観ておいた方がいいんじゃないか?
■ロンドン五輪代表(フル代表招集者は除く)
- 【鹿島アントラーズ】DF:山村和也
- 【柏レイソル】DF:鈴木大輔
- 【FC東京】MF:東慶悟
- 【横浜F・マリノス】FW:齋藤学
- 【湘南ベルマーレ】GK:安藤駿介
- 【清水エスパルス】DF:村松大輔
- 【セレッソ大阪】MF:扇原貴宏、MF:山口螢、FW:杉本健勇
どうだ?だいぶJリーグを観に行く気になってきたんじゃねぇか?まだまだ全ての魅力を伝えるには足りねぇが、そろそろショーが始まる時間だ。ファンを待たせるわけにはいかねぇからな。
もし「もっとJリーグのことが知りたい」って奴がいたら『やる夫で学ぶJリーグの旅』ってまとめを読むといいぜ。D12のビザールとスウィフトみてぇなコンビが、日本全国を旅しながらJリーグの魅力を伝えてくれる。『ドメサカ板まとめブログ』もオススメだ。色々と詳しくない管理人がJリーグのヤバイネタを山ほど拾ってきてくれるぜ。俺も気が向いたらラップでJリーグのチームを紹介してやるからチェックしろよ!
最後に俺からのアドバイスだ。Jリーグを楽しむには、何よりも“余計な先入観を持たないこと”が大事だぜ。サッカー好きの中には、「ヨーロッパに比べてJリーグはレベルが低い」だの「日本のサポーターは歌ってばっかりでサッカーを分かってない」だのとごちゃごちゃうるせぇ奴も多いが、そういう奴はたいがい「Jリーグはつまらない」っていう先入観に縛られて、目の前で起こっていることを楽しめない間抜けばかりだ。「白人にまともなラップはできない」なんて言う奴らと闘ってきた俺が言うんだから間違いないぜ。そんな奴らの言うことを真に受けんなよ。
細かいプレーや戦術が分からないのも恥ずかしいことじゃないぜ。なにせいいかげんなことばかり書いてる“サッカー観戦のプロ”もいるくらいだからな。
じゃ、俺はそろそろ行くぜ。お前らのクラブが降格しないことを祈ってるよ。スタジアムで会えるのを楽しみにしてるぜ。
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Jリーグ公式記録集2013―J.LEAGUE YEARBOOK 2013
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2013-03-04
■“かわいいい女の子になりたい”くらいで、安易に“性別を超越した”なんていうもんじゃないよ。

こういう反論が来るのはなんとなく予想してた。
女性も増えてきてはいるが、オタクカルチャー(特に美少女アニメやゲーム)においては男性がヘゲモニーを握っていることに変わりはない。そして、「恋愛(性)の対象」から「同化の対象」という移行はあったとしても、そこで描かれている女の子の姿が「欲望の主体たる男性によって理想化されている」点にも変わりはない。
また、【欲望する側】であり【マジョリティ】(もっと広く「社会」や「文化」としてもいい)が理想とする姿に、【欲望される側】であり【マイノリティ】が倣うのは従来通りの傾向であって、それはオタクカルチャーに限ったことではないし、特別なことでもない。実際、創作において描かれた「男性によって理想化された女性像」を「現実の女性」が自身のものとして受け入れた事例は過去にも多数あるが、それは【欲望された姿】への最適化であって、抑圧のいち形態とも考えられる。それを“理想が性別を超越した証左”として扱うのは無理がある。
まして“「かわいい女の子になりたい」と願うのは、まず女性自身”というのは、自身の抑圧性に対してあまりに無自覚な言説だ。【欲望する側】であるオタク男性が、その対象である女の子に対して「(かわいい女の子になりたいという)欲望を無視できない」なんていうのは単なるマッチポンプであり、本気で「アホか」と思う。もし俺が自分の容姿に悩む女の子だったら大口径の銃器で穴あきチーズのようにしているだろう。
↑穴あきチーズのようにされた事例
同化の対象が、男性が理想とする“かわいい”“女の子”である以上、それはある種の規範として抑圧性を発揮する。オタク男性が従来の男性ジェンダーから脱落しかけているからといって、その抑圧性が消えるわけでもない。男性が付与する“かわいい”という属性の抑圧性に無自覚でいるのならばなおさらだ。“ジェンダー規範から解放された男性オタク”という前提は、対象を気持よく消費するための“理想化された自己イメージ”に過ぎない。
男性ジェンダーからは開放された女性を欲望の対象にしないはずのゲイが、“女性性”を過度に“完璧な美”を求めるがゆえに“理想化された女性像”に囚われてしまい、無自覚なまま女性の抑圧者となってしまうこともあるように、性別(性差)はそんな簡単に超越できるものじゃない。“性の対象”としてであれ、“同化の対象”としてであれ、“観察の対象”としてであれ、そこに“かわいい女の子”という理想化されたイメージを求める限り、ジェンダーから解放されることはないだろう。
女の子が、実際にアニメやマンガで描かれる“かわいい女の子”になりたがることを否定するつもりはまったくない。与えられた“かわいい”を、女の子が自分たちのものとして主体的に変えていくこともあるだろう。けれども、それは与えられた理想を女の子が独自にチューニングした結果であって、オタク男性の理想が性別を超越した証左にはならないし、オタク男性が自身の欲望を肯定する道具としてそれを持ちだすべきでもない。自身が理想とする“かわいい女の子像”から対象が逸脱した瞬間、その主体性を尊重するのではなく存在そのものの否定に走るオタクもたくさんいるのだから。
こういった話を“俺(たち)の欲望語り”としてある種のネタ的に消費しているだけならまだ笑って流せるが、それが自分たちの欲望を肯定するための道具として、あるいは選民思想的な言説とセットで出てくるのであればさすがに笑えない。
“オタクは性別を超越した”というのは単なる幻想であって、実際には性別など超えられてはいないし、ジェンダーからの解放もされていない。性的欲望を脱臭した程度でジェンダー規範から解放されたなんて思うことそのものが間違いだ。最低限の分別として、妄想と現実の区別はつけるべきである。
それはそれとして、早く秋山殿が元気に動きまわる姿が見たいです。
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2012-12-20
■思春期の恋愛における“他者評価”の面倒くささについて

ここ1年ほど、「篠崎愛はいつ“豚”から“天使”になったのか」について考えている。
篠崎愛が天使(太め)なのは言うまでもなく、彼女のグラビア画像のまとめたエントリが定期的にホッテントリ入りするなど、現在ネット上で最もシェアされているグラビアアイドルと言っても過言ではない。しかし、僕の記憶が確かなら、デビュー当時からそこまでの絶賛を受けていたわけではなかったはずだ。
彼女が世に出た当初、「巨乳画像スレ」などに彼女の画像が貼られた際には、「デブの画像は貼るな!」といった罵倒がよく書き込まれていたことを覚えている。もっとストレートに“豚”などと罵しる輩も少なくなかった。
しかし、いつの頃(多分去年くらい)からか、そういった声はなくなり、ほぼ絶賛の声しか聞こえなくなった。豚は豚でも「世界一可愛い豚」と褒める者もいる。
確かに、14歳のデビュー当時と20歳の現在とでは顔も変わっているし、事務所も移籍した。とはいえ、その評価が180度変わるほどルックスが劇的に変わったわけでもなく、また売り方が大きく変わったわけでもない。ならどうして…、というところでずっと悩んでいる。
多分、グラビアアイドルに詳しい人なら、現在のトレンドや細かな背景などを理由に説明できるんだろうけど、残念ながら僕にはその知識はない。ただ、なんとなく「“可愛い”と公に言える分水嶺を超えたんだろう」ということだけは分かる。
グラビアアイドルに限らず、誰かを「可愛い」とか「好きだ」と言うのは、たとえ本人に直接言うのではなくても恐いものだ。なぜなら、その「好意の表明」によって、自分の評価軸を他者に晒すことになるから。他者から「あんなのが好きなの?」と言われることは、自分自身を否定されるのにも等しい。
個人的な記憶として、特に中学や高校時代の恋愛における“他者評価”は想像以上に巨大な影響力を発揮していたような気がする。自分が「いいな」と思っている子でも、周りの友達からの評価が低かったりすると「もしかして自分は凄く間違った選択をしてるんじゃないか?」なんて考えが頭を過ぎってしまう。
僕にも苦い思い出がある。高校に入ったばかりのころ、初めて女の子と付き合うことになった時、プリクラを見せた友人連中から馬鹿にされて、それを気にしたせいで微妙な感じになって結局別れてしまった。凄く恥ずかしい話だし、今考えると馬鹿馬鹿しいのだが、こういう経験をしているのは多分僕だけじゃないはず(だと思いたい)。
今だったら間違いなく「でも好きなんだよ!」とか「別に誰かに褒められたくて付き合ってるわけじゃない」とか色々返せるんだろうが、思春期にはただでさえ「恋愛=恥ずかしいもの」という意識があり、さらに他者評価との適切な距離感も分からなかったから、うまく対処できなかったのだろう。
真面目に考えるなら、恋愛におけるパートナーはアクセサリーじゃないし、他者からの評価を気にする類のものでもないのだけれど、そうは言ってもノイズとして処理するにはあまりに大き過ぎる。特に、思春期ではそれがノイズであることにも気付かないし、処理の方法も分からないから容易に流されてしまう。
思春期の恋愛における『君に届け』の風早君みたいな存在は稀有であり、稀有であるからこそあれほどの存在感を発揮しているんだろうけど、ただ彼があのように振舞えるのは“彼自身の他者評価が高いから”でもあり、下手な人間があれをやると“二人揃って下層階級へ”となりかねないのが恐ろしいところだ。「他者評価」の基準は曖昧で、絶対評価や相対評価ではない、という点が厄介なポイントであり、同時にそこが突破口でもあるんだと思う。
また、ひとつ確実に言えるのは、思春期の男子連中が語る「女の子の評価」ほど周りに流されやすいものもない、ということ。集団では「あいつはブス」とか「あれはナシ」とか言うが、集団から離れて個人的な意見を聞くと「実は結構可愛いと思ってた」とか「あれ?お前も?」なんてことになるのもしばしば。友達同士で「クラスの誰が好きか」という話をしている時に、自分が本当に好きな子の名前は言えずに、あえて他のみんなからの評価が高い子の名前を挙げた、なんて経験がある人も結構いるんじゃないだろうか。
たとえば、マンガやアニメなんかで「地味だった眼鏡っ娘がメガネを外した途端モテだした」みたいな話がよくあるけど、そういう場合も、「イメチェン」で本当に可愛くなったというより、それが「公に“可愛い”と言える分水嶺」を越えるきっかけとして機能していると考えたほうがリアルだ。上の篠崎愛のケースも、多分そういうことなんだろう。女子のことはよく分からないが、似たようなものなんじゃないかな。
だから、「恋愛は皆に隠れてする」というのは、思春期において他者評価というノイズから自分と相手を守るための合理的な選択なのかもしれない。隠れて恋愛することの最大のメリットは、「ノイズから離れてゆっくり二人の関係が構築できること」であり、ある程度まで構築された関係は多少の他者評価では揺るがないから、いずれかの時点で周囲にばれても色々と防壁が敷ける。最悪は付き合い始めでいきなり他者評価にさらされることだろう。
ということでおっさんが若人に送る役に立つんだか立たないんだか良く分からない恋愛アドバイスとしては、(1)恋愛における他者評価はノイズにしかならない。(2)他者評価は集団になると変な方向に歪むから信用するな。(3)ノイズ処理は大変なので、隠れて付き合うのも良い選択。という感じだろうか。
とても馬鹿馬鹿しい話だが、誰もが馬鹿馬鹿しいと思いながらもそれをやめられないのが人間の性だ。ついでに言えば、その「馬鹿馬鹿しさ」は思春期が終ったあともついてまわる。男女問わず、大人になっても、その手の「品評会」をやめない人たちはたくさんいる。そういう光景に遭遇する度に、後で「いい歳こいて中学生レベルの会話してんじゃねーよこの馬鹿」とつっこんだりしてはいるが、しかしそれに流されてしまう自分もいて、いい加減うんざりする。
世の中には、自分のことよりも他人のことを、自分の持ち物よりも他人の持ち物のことを話すのが好きな人が、結構な割合でいるものだ。「発言小町」なんかを見てると特にそう思う。そういう“面倒くさいもの”との距離の取り方を学ぶのも、「通過儀礼としての思春期の恋愛」における役割のひとつなのかもしれない。
2012-11-30
■フットボールと反ユダヤ

今週、イギリスのスポーツメディアでは、ロンドンをホームタウンとするフットボールクラブ「トットナム・ホットスパー」(以下スパーズ)を巡る一連の騒動が話題となりました。
下記にその経緯をまとめてみます。
・11月21日深夜
ヨーロッパリーグの試合観戦のためローマを訪れていたスパーズのサポーターが、試合前日にローマ市内のパブで謎の覆面集団に襲撃され、7名が負傷、うち1名はナイフで刺され重症を負うという事件が発生。当初、対戦相手であるSSラツィオのサポーターによる犯行かと思われたが、拘束した犯人を調べた結果、同じローマをホームタウンとするASローマのウルトラス(熱狂的サポーター)の犯行であることが判明した。
ローマでトッテナムサポーターが襲われる、ラツィオのファンの犯行か 写真3枚 国際ニュース : AFPBB News
覆面集団がトッテナムサポーターを襲撃、真犯人はラツィオの宿敵ローマのウルトラスか – サッカーキング
・11月22日
前日の事件がありながらも試合は予定通り行われたが、その試合中にラツィオサポーターの一部から「ユダヤのトットナム」など反ユダヤ的なチャントが浴びせられ、さらに「パレスチナを開放しろ!」という横断幕が掲げられた。
ラツィオ対トッテナムで人種差別行為 反ユダヤが狙い - Goal.com
・11月25日
プレミアリーグ第13節、スパーズ対ウェスト・ハムの試合中に、ウェスト・ハムのサポーターから「ガスの口真似」をはじめとする反ユダヤ的なチャントが浴びせられ、試合後に5名のサポーターが逮捕、うち1名をスタジアムへの立入禁止にするなど処分が行われた。なお、チャントの内容は下記のようなもの。
"Can we stab you every week"
※21日の事件と同じ事を毎週末できるという意味
"viva-Lazio"
※ラツィオを称えるチャント。ラツィオはムッソリーニのお気に入りクラブだったこともあり、サポーターに極右(というかネオナチ)が多く、ハーケンクロイツや人種差別的な段幕を掲げることが頻繁にある。
"there’s only one Paolo di Canio"
※ディ・カーニオは“ラツィオの元ウルトラ”という出自を持つラツィアーレのアイドル的な選手で、またウェスト・ハムにも在籍していたことがある。現役時代には度々“ナチ式敬礼”をして問題となっていた(本人は「古代ローマ式」と説明)。
"Adolf Hitler's coming to get you"
※直接的すぎるので解説の必要なし。
上にまとめた通り、スパーズの選手やフロント、そしてサポーターにとっては次々にトラブルに巻き込まれる悪夢のような一週間だったのではないでしょうか。
このようなトラブルが起こる背景には、スパーズのクラブとしてのイメージが深く関係しています。スパーズが本拠地とするホワイト・ハート・レーンは、ロンドンの中でも特にユダヤ人が多く住む地区に隣接しており、そのため、スパーズのサポーターは、相手サポーターから度々「Yido、Yiddo(イドー:ユダヤ人の蔑称)」と罵られていました。やがて、スパーズのサポーター達はそれに対抗するために自ら進んで「イドー」と名乗るようになり、ダビデの星をフラッグにするなど、ユダヤ的な意匠を好んで利用するようになっていきました。結果、“スパーズ=ユダヤのクラブ”というイメージが定着し、上記のように対戦相手から“反ユダヤ的表現”によって攻撃されるようになった、というわけです。
“ユダヤのクラブ”というイメージを持つクラブは他にもいくつかあり、中でもオランダのアヤックスが有名です。アヤックスのサポーターは自分たちを「super joden」と呼びますが、これは“F-SIDE”というサポーターグループが、欧州カップ戦で対戦したスパーズのサポーターから影響を受けたことがきっかけだと言われています。なお、ライバルチームであるフェイエノールトと対戦する際には、下のような“反ユダヤ的チャント”が歌われることが通例です。
"Hamas! Hamas!Joden aan het gas!"(ハマス!ハマス!ユダ公にガスを!)
先週の事件でもラツィオのサポーターが「パレスチナを開放しろ!」という横断幕を掲げていましたが、ここではイスラム過激派の「ハマス」が登場します。とはいえ、ラツィオのサポーターにしろフェイエノールトのサポーターにしろ本気で「パレスチナ解放」なんてことを求めているわけではなく、単に「敵の敵は味方」という形で「あいつらに痛い目を見せてやれ!」と言っているに過ぎません。
一方、“ユダヤ人”を名乗り、ユダヤの意匠を掲げるスパーズやアヤックスのサポーターにしても、その大半は非ユダヤ人であり、単に自分たちのアイデンティティの依り代として“ユダヤ”を利用しているいるに過ぎません。そのため、それぞれの国に住むユダヤ人の中には、反ユダヤ的なチャントよりも、彼らの“ユダヤを名乗る行為”の方こそ問題だとする人も少なくありません。実際、それぞれのクラブは、国内外のユダヤ系団体から何度も改善の要望を受けていますが、ファン・カルチャーを上から押さえつけることは難しく、特に有効な対策はとられていないのが現状です。
このように、一般的にタブーとされる“反ユダヤ”や“ホロコースト”に関しても、フットボール・カルチャーにおいては必ずしもその限りではありません。世界28都市のダービーマッチをまとめた『ダービー!!』(アンディ・ミッテン著)には、ハポエル・テル・アビブとマッカビ・テル・アビブのテル・アビブ・ダービーにおいて、「奴らに、もう一度ホロコーストを!」というチャントが歌われたことが紹介されています。“民族の悲劇”であるはずのホロコーストですら、熱狂的なフットボール・ファンにとっては「相手をやり込めるための道具」になってしまうわけですね。
さて、上では一方的にやられているように見えるスパーズのサポーターですが、いつも黙ってやられるわけではありません。最後に、かつてスパーズのサポーターが行ったユーモラスな反撃を紹介してこのエントリのオチとしたいと思います。
1980年代に、マンチェスター・シティのサポーターが、スパーズのファンに対してこのようなチャントを歌った。
We'll be running around Tottenham with our pricks hanging out tonight,
We'll be running around Tottenham with our pricks hanging out tonight,
Singing I've got a foreskin, I've got a foreskin, I've got a foreskin and you ain't
(俺にはチンコの皮がある、俺にはチンコの皮がある、俺にはあるけどお前らにチンコの皮はない)
We've got foreskins, we've got foreskins, you ain't.”
(俺達にはチンコの皮がある、俺達にはチンコの皮がある、俺達にはあるけどお前らにはない)
スパーズのサポーター達は、ユダヤ人サポーターを何人か連れてくると、彼らのパンツを下ろし、シティのサポーターに向かってチンコを振らせることでそれに対抗した。
2010-07-05
■リスク管理における“A(発生確率)×B(被害)=∞”という無意味な計算式

↑リスクに敏感な人のファッション。ノアの箱舟に乗れなくっても余裕だぜ!
ひさびさー。ちょっとした揉め事ー。
tikani_nemuru_M セルクマ inumash あのな、B=∞だったらA=0でなければA×B=∞になっちゃうだろ。つまりゼロリスクを求めるのが合理的となるんだということすら読めないの? 馬鹿がドヤ顔で鳴いてるんじゃねえよ。顔あらって出直せ。
さて、リスク管理において、まず「最悪の被害」を想定することは前提ですが、しかしその値として被害値を“∞”にすることは基本的にありません。必ずなんらかの形で数値化・指標化します。それをしないとリスク査定できませんからね。ましてや、それを理由に“A=0にしなければならない”という結論を導き出すこともありません。それは実際に何も考えていないのと同じですので。
地下猫さんの言うとおり“A=発生確率”はゼロになることはありません。と同時に、被害想定を際限なく拡大していけば、どのような微細な事象でも“破滅的な被害”を想定できてしまいます。ですから“B(被害)”に∞を代入する行為に意味はありません。
ご自身で述べている通り、リスクを考える上では“A(発生確率)”と“B(被害)”のバランスが重要となります。言うまでもないことですが、基本的なリスクマネジメントの方法は“A(発生確率)に関連する要因”と“B(被害)に関連する要因”を詳細に分析し、「どの程度の被害が、どの程度の確率で発生するか」を細かくステージ分けしてその内容を検討する形です。その際、“Aと比較してBが大きすぎる”あるいは“Bは小さいがAの確率が高すぎる”と判断されれば、その行為自体を取りやめ、“AまたはBを0にする”ことも選択肢としてはあり得ます。
しかし、“B(被害)”に∞を代入することが許されるならば、上に書いたようなプロセスは全く無意味なものとなります。故に、リスクを考える上では“B=∞だったらA=0でなければA×B=∞になっちゃう”という計算式にも、またそれを根拠にした“原発に絶対確実な安全性を求めるのは当然”とか“ゼロリスクを求めるのが合理的”という言説にも意味はありません。端的に、ご自身が解説された「リスクに関する考え方」を思いきり脇にぶん投げる発言であるとしか思えませんよ。
ついでに、原子力に関しては“A(発生確率)”に対して“B(被害)”が大きすぎる技術(少なくとも、現在は)だという地下猫さんの意見に同意します。リスクを低減させる方法としては、おおまかに「“A(発生確率)”をゼロの近似値に近づける運用プロセス」と「B(被害)をリカバーする技術の導入」という方法がありますが、そのどちらも現在のところ上手く行っているとは言えません。チェルノブイリやスリーマイルの例に限らず、原子力の利用に関する事故やトラブルの発生確率は決して低いとは言えないでしょうし、同時にその被害をリカバーする技術は実用化の目処が立っていません。
ですが、現在の生活様式やコストなどを考えると、ただちに原子力の利用を停止するわけにもいかないでしょう。故にリスクを低減すべく現行の運用体制にパッチを当てながら、代替エネルギーの研究・育成を続け、長期的に移行を図る形が妥当であると考えます(急進的な意見・方法には反対)。
これが僕の基本的な考え方ですよ。「絶対確実な安全性なんて存在しねーよなぁ」と思ったのでそのままブコメ書いたら“反原発反対論者認定”されちゃいましたけどね。
あと関係ないけど“∞の被害”がどんな被害か想像すると楽しいですよねー。『ミスト』みたいに次元が崩壊して謎のクリーチャーが大量発生するとか想像したんですが、それじゃ“∞の被害”とは言えないしなぁ。↓こんなん出てきたらワクワクするんだけど。
- ここは酷い横須賀美術館ですね
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ジェンダー論の俎上に乗ったヘテロ男性が自省の態度として、自らの趣味嗜好に付随する男性性の抑圧を表明するのは政治的態度として「あり」だと思いますが
論の整合性を保たせるために、主語を別の属性にまで広げられても困ります。
「萌え」を求めるタイプのオタクの本質は可愛らしさの追求であると考えております。
可愛らしいものを求めたい(なりたい)ということが萌えを求めるタイプのオタクの本質でしょう。
可愛らしさの追求には本質的に女性の介在は不要です。
自分は可愛らしさを求めるときに、女性も人間も介在していません。ケモノの気ぐるみを作っているので。
よくわからないのですが、ヘテロ男性の人は女性を求めることから逃れられないために、自省の表明としてこのような文章を書いてるのですか?
それなら非ヘテロ(この文章であればゲイ)を巻き込むのはいかがなものか、とおもいます。
究極的には、可愛らしさの本質は女性性にあり、可愛らしさを求めることは女性を抑圧するジェンダー構造への加担である、という物語を紡ぐのでしょうか?
暴論ではないですか。
あるいは、この暴論を認めたとして、そしてどうするのですか。
何をしたいのかよくわかりません。
オタク語りを出汁に用いた、ジェンダー構造におけるヘテロ男性の抑圧を自省する政治的態度の表明のほかに、何をしたいのですか。
女は女として生まれるのではない。女になるのだ、という有名な言説がありますが、女になる=男の理想化する可愛さ、女性性をもった女 になる以上、その女になるものが男であれ女であれ、抑圧からは逃れられないでしょうね。
そしてリンク先の「今のアニメで描かれる女は自立していて女性性という概念からは遠ざかってる」「アニメのヒロインたちはかなり昔から自立的で男性を頼らない存在として描かれてきた」
とかかれてはいますが(けいおんとかも例に出してあったにゃ〜)
ふふ、私からみれば、どれもこれも男受けする女性らしさをきちんと兼ね備えた女らしい女ばかりですよ。女になった女ばかり。どんなに自立しているように描かれていても、そこに女性性も一緒に兼ね備えている。
上のコメントさんはわかってないねえ。
暴論だとは思いません。例えばファッション業界において大きな権力を持つゲイの“美”に対する過度なこだわりが、実際に(広告などの)イメージや商品として流通することにより、現実の女性に対する抑圧として働いてしまっているという批判は既にあります。
同じように、「萌え」を求めるタイプのオタクの本質が可愛らしさの追求であるのだとしても、その“可愛らしさ”が具体的なイメージとして流通し、“理想”として消費されている限りは抑圧性を帯びてしまう。まして、その主体がヘテロ男性であれば抑圧性は決して無視できない。そういう話をしているのですよ。
>>可愛らしさの追求には本質的に女性の介在は不要です。
元々は「オタクはかわいい女の子になりたい→だから性別を超越した存在」という言説に対するツッコミです。また、実際に“萌え”の対象として消費されているキャラクターの大半は“かわいい女の子”の造形をしているか、あるいは部分的にでも“女の子という記号”をまとったものです。そうである以上、いくら“女性の介在は不要”といったところで、それが“女性に対する抑圧”として働くことは避けられません。
>>ヘテロ男性の人は女性を求めることから逃れられないために、自省の表明としてこのような文章を書いてるのですか?
いいえ?自身の欲望を“理想”として表出している以上、それが他者に対する抑圧として機能することは避けられないという、ごく一般的な話をしています。ヘテロ男性が大半を占めるオタクであればなおさらです。ゲイの話は“性の対象”ではなく“同化の対象”であったとしてもそこに抑圧性が生まれてしまうことの例として挙げました。
>>究極的には、可愛らしさの本質は女性性にあり、可愛らしさを求めることは女性を抑圧するジェンダー構造への加担である、という物語を紡ぐのでしょうか?
究極的にも何も、上にも書いたように“萌え”の対象となるキャラクターの大半が女性そのものであるか、何らかの女性性を帯びている以上、今現在“可愛らしさを求めるオタク”が女性を抑圧するジェンダー構造に加担していることは明確な事実でしょう。それを無視して“可愛らしさの追求には本質的に女性の介在は不要であり、萌えを求めるオタクの欲望は性別を超越した”なんて物語を紡ぐほうが暴論ではないですか。将来どうなっているかはともかくとして。
>>オタク語りを出汁に用いた、ジェンダー構造におけるヘテロ男性の抑圧を自省する政治的態度の表明のほかに、何をしたいのですか。
ここで特に何をしたいわけでもありません。ただ“オタクは性別を超越した”という言説にツッコミを入れているだけです。
だいたいそんな感じです。
それに、女が女であることを求めるのは、何も男性だけとは限りませんよね。女性が“女らしさという抑圧”をほかの女性に向けることだって珍しくはありませんから。なので“かわいい女の子になりたいオタク”が、ほかの女性を直接的に抑圧する可能性だってあると思います。というか、実際にそういう人もいるんじゃないのかな。
“かわいい女の子になりたい”と言いながら、実際に“かわいい女の子”でいることのコストやリスクを負担することのないオタク男性は、“性の対象”として一方的にそれを消費している従来のオタクとたいして変らないので、上野さんならそんな感じで切り捨てるかもしれないですね。
僕は部屋にこもって自慰して静かに死ねとは思いませんけど。
ブコメなどを参照し、ゲイへの言及についてのご指摘いただいた部分について理解しましたので、本文を一部修正しました。
たしかに、政治的に正しい態度、ヘテロ男性としてのジェンダーやセクシャリティの語りですね。
その他に語ることもなく、それ以上、それ以下のものでもありません。
>現実に存在する男根主義者とそれを受けいる男根主義を内面化している女性(フェミニスト)
って、誰? 女性=フェミニストではないし、フェミニストを自覚的に名乗る女性でこういうことを無頓着にアピってる女は見たこと無いんだけど(内在化した男根主義をどう断罪するか『葛藤している』人はようけ見るけど)。
>フェミニストってなぜか強い男にオタクをぶん殴って欲しいとか
なんか、あなたの中にある「ぼくのかんがえたフェミニスト」の胸像でも殴っているんじゃないんですかね、このくだり。
オタたちの言うフェミババアたちがいたからこそ、それまで概念のなかった「セクシュアルハラスメント」が認識されたり(昭和時代のOLさんたちは職場の華とか言われる一方でおっさんたちにお尻触られても文句言ったらかわいげがないとかって茶化されておしまいだったよ、社内痴漢は犯罪と思う人は皆無だったよ)、ドメスティックバイオレンスが暴力であるという一般常識浸透への糸口をつくったり、ってなったんだけどね。まーそこいらへんは昭和の話だから、若い人は知らんのかもしれんが。今のフェミニストってぢぶんもよく知らないし。
本エントリーへ。ブコメは斜に構えたコメが多いけど、ぢぶんは割と気に入ったよ。
ただまあ、萌え豚(の♂)辺りの言う「美少女になりたい」ってぶっちゃけ「俺はもっともっともぉぉぉーーーーっと気持ちのいいオ○○ーをしたい」と同義なだけだからな。これは別に具体的に(リアルで)抜くかどうかはさておき、精神面だけの話としても。そこにツッコミ入れてもしょうがない感じ。
だいたい、トランス先に「美」「少女」をチョイスしている時点で、本気で女にトランスしてその社会性を引き受ける気ゼロがアリアリやん。「女」の持っているもののうち、一番いいとこどりをしたいだけ。
オタ男じゃなくても、オタ文化と無縁のDQN男でも「俺が女になったら男を手玉にとって……」云々、いう人、いっぱいいてはりますやんか。それと一緒。
要は、父権主義的な発想でより強い権威に悪いオタクを懲らしめて貰え!みたいな発想って、「男性性」そのものが有する暴力と抑圧を問題視してきた「フェミニズム運動」には馴染みませんからね、ってこと。上では「セクハラ」や「DV」を例に出したけれども、それらの暴力は別にオタ特有のものではなく、むしろセクハラもDVもパターナリズムそのものとの親和性が非常に高かった。
つまりはまー、フェミニスト(を自称する女たち)はその辺りこそがタゲであって、そこまでの社会的影響力を持たないオタクはターゲットですらない。被害者妄想もほどほどにしておいた方が無難だよ、てな話題。
だいたい、人のオナニーわらったってしょうがないじゃないか、そんなん知らんがな、で終了、てなところだし。
あと、オタが本当に性別を超越した、とかって自称するならば、突き詰めるべき存在は「かわいい女の子」ではないだろうねー。ホントにその目標が、「性別の超越」の場合だったらば。
「かわいい女の子」が目標地点だなんて、それって、ハーレムアニメの主役になりたいとかと同レベルの、都合のいい権力志向でしかないからねー。性別が女(オタ男にとっての別の性)になったところで、そうしたご都合主義っつーか美味しいとこどりをしたい、てな辺りは決して手放さへんのやから。
言ってみれば「仮面ライダーになりたい」みたいなもんで、そこに「異形の存在になって使命と責任を背負う覚悟はあるのか」みたいな批判をされても、その、困る、みたいな。
ただ、その空想的な願望が仮面ライダーみたいなある種、暴力的な架空存在ではなく、美少女という架空存在に向けられているところにどんな意味があるかを分析したのがリンク先なのでは、と思いました。
男オタは可愛い女の子には“なれない”けれども、現実の女の子は“なれる”し“なることを求められる”。男の子が、仮面ライダーは無理でも、アニメに出てくる所為“男らしい”キャラクターや、少女マンガや出てくるイケメンキャラクターに“なれる”し“なることを求められる”のと同じく、です(まあ男性は女性ほどは縛られませんけれども)。
だから、その対象となる性が実際に“そうなろう”としている事実をして、単純に“性別を超越した”なんて話にはならないよ、ということです。
ただ、それをして夢想レベルの美少女像を女性に強要しているというのはどうかなぁと思います。アニメ見ての夢想と現実の人間への対応は別物でしょう(区別がついていない人も例外的にはいるでしょうが)
実在する男性でも、例えば普通の人はベッカムやクリスチャーノ・ロナウドに“リアリティ”なんて抱かないけど、でも彼らはメディアを通じて“理想のモデル”として機能していますよね。そしてそれは“異性の評価”における基準なり規範なりを生む。そういうことです。
こういうのも“求める側”と“求められる側”の齟齬が生んだ結果なんでしょうけども。
え、えーと、仮にそうだとして(上記事実にちょっとショックを受けて動揺してる)、とある男性が「僕はベッカムみたいな人間を目指すから君はけいおん美少女キャラみたいな人間を目指してくれ」という態度をとるならその男はアニメ美少女キャラ像を他人に強要していることになりますが(強要されたって従う義理はないですが)、「僕はけいおん美少女キャラみたいな人間になりたい」と思うことが、何故、美少女キャラ像をそれを目指していない女性にまで強要することになるのかがわかりません。
私などは肉体の性別とジェンダーロールを一律に結びつけたりしない態度だと思ってしまうのですが。