サマーソニック07私的ベストアクト:BONDE DO ROLE〜子宮口まで御開帳!!〜

さてさて。年齢的にも体力的にもいろんな意味で厳しくなっておりますが懲りずに今年もサマーソニックに行ってきました。2日間。会場で素泊まりです、ええ。おっさんには厳しいですよ。

んでもって、今年の個人的なテーマは「話題の新人さんをチェックしよう」ということだったので、基本的にはライブ未見のアーティストを中心に観てたわけですが、一応面白かった奴らを。

BONDE DO ROLE

個人的なベストアクト。その辺の露店で働いてそうな夫婦+デブの息子(ニート)みたいな風貌の3人が、やけに安っぽいビートに乗せて、言語化する必要もないほどアホな下ネタを繰り返しながら馬鹿踊りするという驚愕のステージ。

彼らのベースとなっているのは「バイレ・ファンキ」もしくは「ファンキ・カリオカ」というブラジルのゲットー・ミュージック。「ダンスホール」なんかと同じく、それらは「SEX音楽」として受容されているので、そのダンスなんかも「SEX」をストレートに意識させるものになっている。基本情報はここを参照のこと。男が下半身裸で並んでノーパンの女の人が順番に入れていく、というダンスが流行った事もあるみたい。

BONDE DO ROLEの場合も同じようなSEXアピール満載なんだけど、そのパフォーマンスすべてがとんでもなく安っぽいというか馬鹿らしくて、SEXどころか爆笑を喚起させるという斜め上の展開に。

紅一点のマリナさんが見せるダンス、というかパフォーマンスは、客観的に見れば倖田來未なんか足元にも及ばないセクシーかつストレートな「SEXアピール」のはずなのだが、ステージ上の彼女のパフォーマンスは「板尾の嫁」のそれにしか見えない。しかも、ドーピング済みでスピードとキレが倍化している感じの。

想像して欲しい。疲れて帰宅したところに、SEX対象としてみなさなくなってから何年も経つ妻がありえないキレで自分の腰を股間に摺り寄せてきたら…。

おまけに、ターンテーブル(サンプラー)担当のはずのデブ(ニート風)は、最初にサンプルの音出しをした後はマイクを持ってMCで参加。音が鳴っている間は基本的に機材に触らない。どうやら他にやることがないらしく、自分のMCがない曲では何かにつけて前でMCをする二人にちょっかいを出しては「おい!戻れよ!」みたいなことを言われてた。せめて機材いじってる振りくらいしろよ(笑)。

同じく「バイレ・ファンキ」関連だとCSSもあわせて観たけど、音楽的にもパフォーマーとしても断然BONDE DO ROLEのが上。ラブフォックスの「2段階変身」もマリナさんのパフォーマンスの前では霞んでしまう。

PEACHESとかChicks on Speedとか、そういう「セクシャリティ」を意識的に前面に出すタイプのアーティストはいくつか見てきたけど、ここまであからさまに「SEX」しかなく、しかもあまりにストレートすぎて馬鹿らしく見えるアーティストは初めて。音源だとやけに安っぽく聞こえて、なんでこんな音楽で熱狂するのか良く分からなかったけど、彼らのライブを観て完全に理解した。

「何か隠してるだろう」と思って股間を覗きこんだら性器どころか子宮の奥の奥まで見えた感じ。生命の神秘に振れた瞬間。いやー、人間なんて所詮はただの動物だしね。

「バイレ・ファンキ」なんて関係なく、とにかく「馬鹿で笑えて踊れるライブ」なら今年最強。メッセが微妙に音が悪かったのも気にならないくらいだった。

Bonde Do Role - Solta O Frango

Bonde Do Role - Office Boy

With Lasers

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