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如実知自心〜三田こころの健康クリニック新宿〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2017-05-23

「8つの秘訣」治療グループの申込み受付を開始します。

f:id:ipt-therapist:20170520080621p:image:w240:left平成29年5月23日(火)10時から、『「8つの秘訣」治療グループ』への参加申込みを受け付けます。

(※摂食障害ホープジャパンさんのメールマガジンでも紹介されています。)


三田こころの健康クリニック新宿に通院中以外の方は、グループ療法への適合性、準備性の判断のために、参加前診察を受けてください。
なお、平日に来院できないグループ参加希望の方のため、6月17日(土)と24日(土)に10〜16時で参加前診察を行います。

f:id:ipt-therapist:20170520081057p:image:w240:left
参加受付は平成29年6月23日(金)18時まで行いますが、グループ、参加前診察ともに定員に達し次第、受付を締めきりますのでお早めにお申し込みください。



ぜひこのまたとない貴重な機会に「8つの秘訣グループ」に参加され、一人でも多くの方が摂食障害からの回復の道のりを歩んでいただきたいと願っています。


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摂食障害・過食症 の対人関係療法慢性のうつ病や双極性障害の リワーク(職場復帰支援) なら 三田こころの健康クリニック新宿
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2017-05-22

愛着(アタッチメント)とセルフ・コンパッション

一般の人に、いわゆる愛着障害、あるいはアダルトチルドレンと理解されている不安や恐怖、抑うつや身体化症状などを伴う生きづらさ、対人関係の構築の困難さとして表れる「内在化障害」に対して『セルフ・コンパッション』は明確な指針を示してくれています。

ボウルビーは、親との早期の愛着の結びつきが他者との「内的作業モデル」の形成に影響すると主張した。
これは私たちが何者であり、また、他者から何を期待できるのかという問題に関わる、無意識的で、心の深い部分に根差した精神的な自画像である。
(中略)
これはつまり、慈悲や軽蔑にかかわらず、私たちの内的作業モデルが自分自身と付き合う方法において重大な影響を持っているということである。
(中略)
よいニュースは、私たちの内的作業モデルが普遍的なものではなく、変更が可能だということである。思いやりを授受する能力は生得的なものであるため、愛着のボタンはリセットすることができる。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版


幼小児期には養育環境の影響を強く受けますが、思春期にアイデンティティが確立すると愛着の内的作業モデルは、他者から与えられるものではなく、自分自身との関係に内在化するということです。
つまり過去がどうであろうと、現在の状況は自分自身と向き合うことで変えられるということです。

クロニンジャーの七因子でも、生まれつき持っている気質がどうであっても環境や対人関係での学習によって身についた「自己志向」「協調性」「自己超越」からなる性格は変えられるとの考え方と同じですよね。

自分自身との向き合い方を変えることで、他者との関係の土台になる内的作業モデルが変更できるという愛着(アタッチメント)研究の成果は、安心感や安全、あるいは承認は他者から与えられて内面化するという一般に信じられている考えをくつがえすものでもあります。

なぜなら思春期を過ぎて他者に安心や承認を要求することは、「相手に確実に拒絶された方が、次に何が起こるかわからない展開よりも安心できる」という自動操縦状態を引き起こしやすいからです。

当然のことながら、自分に関する感じ方を変える上ですべてを他者に頼ることには問題がある
(中略)
幸い、自己に対する見方を変えるために他者に頼る必要はない
自分に愛情を込めた世話と理解を提供するとき、私たちは思いやりと受容が価値あるものだと感じるようになる。自分に対して共感と支援を提供する場合、私たちは救いの手がすぐそばにあると信じるようになる。
自己に対する思いやりの腕で自分を包み込むとき、私たちは安全と安心を感じるのである。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版


自分に対する見方や感じ方を変えるためには、まず、自分の心を観察し、ネガティブな感情反応を引き起こす思考も含め、抑圧しようとしたり回避しようとしたりせずに心の中で起きていることを受け入れる必要があります。
このプロセスは『不安のメカニズム』でも紹介されている【真正面から向き合う】【受け入れる】と同じですよね。

そのため、自己批判に対抗する最善の方法は、自己批判を理解し、それに対して慈悲の心をもち、それを優しい対象方法に置き換えることである。
(中略)
幸い、私たちは手に入れたいと思う安全と愛情のこもった世話を自分自身に提供することができる。私たちは弱さと不完全さが人間の普遍的な特性であることに気づくことができるのである。
私たちは自分と同様に欠点を持ち、脆弱な存在である他者に対してより親近感を持てる。同時に、他者よりも優れていなければならないという思いを捨てることも可能である。
利己的に歪んだ物の見方を通して、他者の犠牲の上に成り立つ自らのエゴを発見することができる。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版


「いつからこうなんだろう?」「いつになったらよくなるんだろう?」と症状に一喜一憂しないことだとか、「あのとき、ああしていたら…」「あのとき、これがああだったら…」と現在や過去の事実と反対のことを思い悩まないなど、自己憐憫につながる反応パターンを変えていく苦痛に終止符を打つことを決意する必要がありますよね。

三田こころの健康クリニックの『聴心記』では、『感情を感じてみるということ』というタイトルで、感情と行動を区別し、身体の中に感情の居場所をつくることから取り組んでいくことを説明しています。

  1. 心の中を観察すること(内省)を通じて俯瞰的な視点を培う。
  2. 「健康な部分」と「病気の部分」の対話を通じて自我の強さを養う。
  3. 「健康な部分」と「病気の部分」を統合する。

この3つが三田こころの健康クリニック新宿で行っている自分自身と向き合う対人関係療法治療ステップなのです。

慢性の抑うつ状態やさまざまな不安の薬にたよらない治療を希望される方や、『8つの秘訣』を併用した対人関係療法による過食症・むちゃ食い症からの回復を希望される方、あるいは「8つの秘訣グループ治療」に参加してみたい方は、三田こころの健康クリニック新宿の専門外来に申し込んでくださいね。

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2017-05-16

『摂食障害から回復するための8つの秘訣』グループ治療

f:id:ipt-therapist:20170513172612p:image:medium:left三田こころの健康クリニック新宿では、平成29年7月に、『摂食障害から回復するための8つの秘訣』の翻訳者である安田真佐枝さん(摂食障害ホープジャパン代表)をロサンジェルスよりお招きし、日本で初めて「8つの秘訣」を使った摂食障害のグループ治療を開始することになりました。

安田真佐枝さんは『摂食障害から回復するための8つの秘訣』と『私はこうして摂食障害(拒食・過食)から回復した』を翻訳されるなど、摂食障害治療にきわめて造詣の深い方で、『8つの秘訣』の著者でモンテ・ニード創始者でもあるキャロリン・コスティンさんや、同施設の最高治療責任者のアンナ・コワルスキさんとも親交が深いだけでなく、『摂食障害の謎を解き明かす素敵な物語』のアニータ・ジョンストン先生とも親交をお持ちです。

8つの秘訣グループ治療」は、1グループ10人前後で、7月の木曜夜と土曜午前の2グループの予定です。
治療プログラムは「摂食障害の部分と健康な部分の対話」を中心に、アメリカの摂食障害治療(モンテ・ニードのプログラムや8つの秘訣)を日本で活かすコツ、摂食障害から回復するってどういうこと?、回復の10段階、回復するための心の変化、摂食障害思考とのつきあい方、自分なりの取り組みと気づきのシェアリング、スモール・グループ・ディスカッション、質疑応答、などを予定しています。

ぜひこの機会に「8つの秘訣グループ」に参加され、一人でも多くの方が摂食障害からの回復の道のりを歩んでいただきたいと願っています。

詳細はこちら→【8つの秘訣グループ療法】。

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2017-05-15

愛着の自動操縦状態から抜け出す

両親や祖父母、兄弟姉妹、あるいは教師などから与えられる批判や評価は、私たちの中に内面化された記憶として残ります。
とくに両親からの批判は、子どもの恐怖と不信を生み出し、完璧でなければ親から拒絶されるという不安な未来を思い描くだけでなく、他者は自分を批判するものだという信念を作りあげます。

思春期から青年期に感じられるこのような状態は、不安や恐怖、抑うつや身体化などの生きづらさや対人関係の問題などを生み出し、「内在化障害」と呼ばれます。
この状態はいわゆる愛着障害アダルトチルドレンなどと、一般の人には考えられていますよね。

この傾向は人間関係の中で問題を引き起こす恐怖の状態を作りだすことになる。
たとえば、自己批判の強い人々は相手が自分を判断するのと同様の厳しさで自分を批判するため、恋愛関係において不満を抱く傾向になることが研究で明らかにされている。
これは、自己批判的な人が強く求めている人間関係における親密さや支援を弱めることを意味している。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版


子どもの頃に得られなかった安心や安全を他者に求めたとしても、得られない不満しか残らず、人間関係や親密さを避けるようになってしまいます。

「愛着障害かもしれない」「気分変調症かも」と自己判断する人は、「一体化の過剰要求」や「自己中心的な他者操作」は低く、「見捨てられ不安」は平均の場合が多いのですが、逆に「希薄な対人関係」のスコアは高く、人間関係における親密さが低下した状態を示します。そのため、反応性愛着障害あるいは無力型の気分変調症ではないか?と感じられてしまうのでしょうね。

このような「自己批判」による自動操縦状態が起きてくるメカニズムについて『セルフ・コンパッション』は「後の人生で自分の心の中の悪魔と出会う」と表現されています。

悲しいことに、自分自身を厳しく批判する人々は人間関係を築く上で自分が最大の敵となる。
社会心理学者のビル・スワン(Bill Swann)は、「自己確証理論」として知られるモデルにおいて、人々が自分自身の確固とした信条を他者に評価されることで結びつきたいと思っていると主張している。それは、自己見解が正当化されることによって自分の人生に対する安定感を提供するからである。
彼の研究は自分自身に対して否定的な評価を与える人々にもこの傾向があることを明らかにした。自分の経験を馴染みのある合理的なものにするために、彼らは自分を好まない人々と交流するのである。

以上のことから、あなた自身や素晴らしく成功している友人がいつも相応しくない相手とつきあっている理由がわかるだろう。
多くの場合、自己批判的な人は自分自身が無価値であるという感覚を確証するような批判的でロマンチックな相手に惹かれる。相手に確実に拒絶された方が、次に何が起こるかわからない展開よりも安心できる。
このように、彼らは望ましくない行動を繰り返すことになる。残念ながら、私もまたこれらの不健全な傾向をよく知っている。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版


自分を厳しく評価する人にとって、「人間関係を築く上で自分が最大の敵となる」のです。
そして「自分はダメだ」という思い込みを成就させるために、自分を批判する相手を選ぶ傾向にあるということです。
しかし「相手に確実に拒絶された方が、安心できる」関係は、あまりにも哀しすぎますよね。

対人関係療法でなおす 気分変調性障害』には「鍵と鍵穴」の関係として説明されていて、「自虐的な自己中心性」から解放されるには、相手の問題を相手の問題として見ることができ、相手の限界を受け入れることと書いてあります。

そのために必要なことは、自分の心の中をよく観察して、心の中で自分や相手をジャッジメントしていること、執着や好悪に歪められた反応や渇望が起きていて、それが逆に感覚を閉ざすことにつながっていることをしっかり理解する必要があります。

私たちの気分を悪くするのは、他人や出来事そのものではない。
それに対する自分のとらえ方である。
とらえ方を決めるのは、自分の心の姿勢である。

水島広子『怖れを手放す星和書店


上記を思い起こし、自分で作り上げた愛着障害やアダルトチルドレンなどの「ストーリー(自己概念の罠)」に嵌って生活していることを自覚し、抜け出すためには自動操縦状態を終わらせる決心をすることがすごく大切ですよね。

三田こころの健康クリニックの『聴心記』では、『感情という得体の知れないエイリアン』というタイトルで、私たちが自分の中で生じる自然な感情をあたかも異物(エイリアン)のように忌み嫌うことで、「健康な部分」と「病気の部分」という二極化が起き、そこで主導権争いが始まることを説明しました。

摂食障害から回復するための8つの秘訣』P.287にある二匹のオオカミの戦いが起きるのです。
戦いに勝つ(この考え方も問題があるのですが)のは自分が餌を与えて育んだ方なのです。

そのために自分の心の中を観察する「内省」が必要不可欠です。
自分自身との関係を改善しない限り、他者との関係の改善はありえませんよね。
他者との関係を先に改善しようとすると、自分の心を無視せざるを得なくなるからです。

そのため、三田こころの健康クリニック新宿では、「自己志向(自己受容+価値や目的)」を高めることに主眼をおいて、抑うつ状態や不安、過食症やむちゃ食い症の治療をしているのですよ。

摂食障害に対する対人関係療法治療効果については、【梅こんぶの幸せごちそうさま】を参照してくださいね。

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2017-05-08

甘やかすことと厳しくすること

ゴールデンウィークも終わり、日常のリズムに戻っても
何となく気分が乗らないと感じたりしていませんか?

気分が沈む、ゆううつだ、やる気が起きないなどの抑うつ感は
行動不活発を引き起こし、ますます抑うつ感が強まるという悪循環をつくり出します。
生活習慣病としてのうつ病』では「生活不活発病」と表現されています。

三田こころの健康クリニック新宿で、何人かの患者さんに話しているように
気分が沈んでも、ゆううつでも、やる気が起きなくても
どんなに身体が動かないと感じて、トイレには行けますよね。

気分が沈むから行動できないのではなく、
その理由づけを信じ込むことが問題なのです。
楽しめないことに退屈する(何もすることがないと気分が沈む)ときには
気分が沈む、そして(同時に)行動はできると
気分にかかわらず行動することを勧めています。

ところが「気分変調症(持続性抑うつ障害)」の人や
不安に苛まれている人は、無慈悲にも自分を責めてしまいまっていますよね。

これらの自己批判は、「私は他者がそうする前に先手を打って自分自身を批判します。私は自分の欠点や不完全さを知っています。だから私がすでに知っていることを私に伝えて責める必要はありません。うまくいけば、あなたが私に対して『自分が思っているほど悪い人ではない』と判断して再確認を促す代わりに、私に足して同情を感じてくれるでしょう」と言っているようである。
この防衛的な態度は拒絶されたり見捨てられないための自然な欲望から生まれたものであり、最も根本的な生存本能の観点から見たときにも合理的なものである。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版

つまり、私たちが安心感や安全感を求めていて
それらが得られないかもしれないときのダメージや不安を最小限度にするため
先に自己批判を行っておくという心の動きが潜んでいるようです。

私たちが自分を裁いて攻撃する際、私たちは批判する側とされる側の両方の役割を担っている。鞭を持っている人間と地面で震えている人間の2つの視点を持つとき、私たちは自らの不満に対する義憤の感情に耽ることができる。また、義憤を感じることで優越感を抱くこともできる。
しかし、健全な自己批判のユーモアと不健全な自己軽視は別ものである。前者は、自分自身を笑いものにするだけの自信を持っていることを示唆している。そして後者は、自己の価値や価値観に深く染み付いた不安を露呈している。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版

自分に厳しくすること、自分を甘やかさないことを美化する
不健全な自己軽視(自己批判や自責感)は、
他者より優越感を感じることで不安を感じなくてすむようにする
「自我(エゴ)」がエゴ自身を守るための策略であるかのようです。
(じつはこれが「自尊心」の本質なのです)

しかし多くの人々はセルフ・コンパッションの考え方に対して抵抗を持っている。それは自己憐憫の一種なのではないか、あるいは、身勝手さを美化した言葉ではないかという疑問があるようである。私は本書を通してそのような推測が誤っていることや、それがセルフ・コンパッションの実際の意味の対極にある考え方であることを説明したい。
後述するが、セルフ・コンパッションは自身の健康とウェル・ビーイング(良好な状態)を望むものであり、個人の状況を受動的な行動ではなく、積極的な行動へと駆り立てるものである。さらに、セルフ・コンパッションは自分の問題が他者の問題よりも重要だと考えるのではなく、自分の問題も他者の問題と同様に関心を向けるに足ものであると考える。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版

「セルフ・コンパッション(自慈心)」は甘やかしや自己憐憫ではなく
自分の価値や目的に沿った行動の原動力となる「自己受容」で、
「自己志向(自己の次元での成長)」の土台でもあると同時に
自己中心的な考え(自尊心)ではなく、自分と違う他者を認めることができる
「協調性(社会性・関係性の次元の成長)」とも関連しているのです。



冬モードから夏モードへ代謝効率が下がってくる今の時期から梅雨頃までは、
体がダル重く感じたりすると、「太ったんじゃないか?!」とか
「夏までにやせなくちゃ!」と、体の変化を誤って解釈して
嫌な気分になってしまいますよね。

三田こころの健康クリニック新宿の『聴心記』では
身体のシグナルを感情として読み解く』というタイトルで、
「拒食・過食(無茶食い)・嘔吐」という摂食障害の3つの症状の意味すること
そしてその症状を使って解消しようとしているのは
自分自身の感情であることを説明しています。

また『摂食障害の謎を解き明かす素敵な物語』にある
「乱れた食行動の克服への最も重要な鍵である自己意識」は
クロニンジャーの七因子のうちの「自己志向」であることも説明しました。

「自己志向」を高め、「協調性」とのバランスをとることが
抑うつ状態や不安、過食症やむちゃ食い症からの回復につながりますから
三田こころの健康クリニック新宿の専門外来に申し込んでくださいね。

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2017-05-01

自分で取り組む愛着の修復

摂食障害からの回復だけでなく、不安やうつ状態からの回復にも
「セルフ・コンパッション(自慈心)」の重要性がいわれるようになりました。

「セルフ・エスティーム(自尊心)」が評価の蓄積によって形成されるのに対し、
「セルフ・コンパッション(自慈心)」は、自他の評価に関わりなく
自分自身と向き合う「心の姿勢」を意味するとされています。

「自尊心」や「自己肯定感」の陥穽については
自尊心という名の落とし穴』で説明しましたので読んでみてくださいね。

上掲書には、このように書かれています。

ボディーイメージと体重に関心を寄せる少女は、羞恥心、罪悪感、自己嫌悪、自責の念に悩まされることが多い。
したがって、自らへの慈しみと赦しがもたらされるように、我々はプログラム全体を通じて計画的に取り組む。
(中略)
「赦す」(fore-give)は語源的には、「以前起こったことを許し、与える」ことを意味する。
慈しみと赦しは、本質的に、自分自身(そして他人)が自由になるために自ら留め金を外すことを選択する、ウィリングネスの行為であると言える。
自慈心と赦しの行為を選択することによって、我々は苦痛をつかの間のものとすることができる。自慈心と赦しは、いわば自分自身への贈り物なのである。

グレコ『子どもと青少年のためのマインドフルネス&アクセプタンス明石書店

「自尊心(=自己肯定感)」の元は、ナルシシズム(自己愛)の鏡であり、
これは、私たちの心の一番深いところにある自己中心性、
つまり、私と他者は分離しているという感覚で、
「自分は人間としてどこか欠けている」という感じ方』で書いた基底欠損、
あるいは対人関係の孤立や疎外、葛藤が生まれる土壌でもあるのです。

セルフ・コンパッション』にはこうあります。

規則に従わないとき、無礼なとき、いらだっているときに自分の非を認めるのがむずかしいのはなぜだろうか。それは、自らの欠陥や欠点を他者に投影したとき、私たちのエゴが優越感を覚えるからである。
(中略)
抱えている問題や困難が他者の責任によるものであると考えることで一次的に気分が楽になれる。しかし、長い目で見たとき、このような考え方では終わりのない停滞や葛藤の循環を生むことで自分自身を傷つけることになる。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版

抱えている問題や困難と向き合うには、
それらに対して私たちが戦いを挑んでいることに気づき、
問題や困難とみなされた「ネガティブ・マインド」の
本当のニーズに気づく必要があります。

しかしそのプロセスは、「自我(エゴ)」の傷つきという苦痛を伴うため、
それを避けるために自分自身を責めることで傷つくことを避けようとし、
それがさらに現実から目を背けることにつながるのです。

これはいま流行りのマインドフルネスの陥穽でもあるのですが、
気づいている方はほとんどいらっしゃらないですよね。

いくら望んだとしても、自分自身の問題をいつまでも他者の責任にすることはできないと気づいたときには振り子のように絶望が訪れるのである。
鏡に映った自分の姿が気に食わない(文字どおり、そして比喩的にも)と恥の感情が喚起される。
多くの人々は弱点や欠点を認めたとき、「私には才能がない、私は無価値な人間だ」などと思い、自分に対して非常に難しい態度を取る。誠実さが厳しい非難になった場合、私たちが真実を隠蔽することは当然のことである。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版

そのようなとき、『自己肯定感、持っていますか?』にあるように
他者をリスペクトしようとしても、
自己否定を覆い隠すことが動機であれば逆効果しか生みません。

他者に対して優しくあろうとしている間も自分自身に対して判断や批判をし続けている場合、それは隔絶や孤独の感情へとしかつながらない人工的な境界や区別を作ることになる。
私とルーパートは愛や受容、安全といった欲求を満たすために関係性に頼るのではなく、そうした感情を自分たち自身に対しても提供することができることを学んだ。

ネフ『セルフ・コンパッション』金剛出版

小児期ならいざ知らず、青年期・成人期の人にとって
愛着障害の克服は親の協力を得る必要はない
のです。

つまり自分自身を癒すネクターは、自分が提供できるということです。
これが愛着(アタッチメント)の修復や、慢性のうつ状態や不安、
過食症・むちゃ食い症の治療に三田こころの健康クリニック新宿で応用している
対人関係のマインドフルネス】の視点なのです。

三田こころの健康クリニック新宿では、一般の方向けに
愛着と対人関係のマインドフルネス講座(仮題)】を開講する予定ですので
楽しみにしていてくださいね。

三田こころの健康クリニックの『聴心記』では
気分解消行動としての摂食障害行動』というタイトルで、
食べものとの関係と、どのように対人関係を築くかは相似形なので、
今自分が、食べものを使ってどのような感情に対処しようとしているのか
対人関係を含む現実の問題と、心の中で起きていることの両方を
客観的に観察する必要があることを説明しています。

これまで何度も紹介してきた「衝動の波に乗る」方法は
衝動や思考と距離を取り、隙間をつくる方法なのですが、
困難さや思考に巻き込まれすぎていると、
距離を取ることや隙間にくつろぐことができずに
海で溺れてしまう恐怖に抗おうとしまいます。

「衝動の波に乗る」ためには、この平穏な状態に安らげるだけの自我の強さが必要になり、
それは同時に常習的に執着している行動から抜け出すプロセスでもあるのです。

三田こころの健康クリニック新宿で行っている対人関係療法では

  • 自分との関係を改善する(心の状態の変化についての気づき)
  • 行動の仕方を改善する(思考・感情・情動のコントロールについての気づき)

と説明していますよね

三田こころの健康クリニック新宿では、
過食症やむちゃ食い症の【摂食障害治療専門外来】と
気分変調症(慢性のうつ状態)や不安障害
いわゆる愛着障害の【対人関係療法専門外来】の他に、
さまざまな心の病気で休職中の方に対する【職場復帰支援リワーク】、
心の悩みや相談をお受けする【精神科全般の外来】を行っています。

【職場復帰支援リワーク】と【精神科全般の外来】は
予約料がかからない保険診療ですので気軽に相談してくださいね。

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2017-04-24

ネガティブ・マインドとの対人関係

抑うつや不安などのネガティブ・マインドは、
もともと私たちの心の中に存在するものです。

私たちの精神(マインド)は、
ネガティブ・マインドを現実とみなすので、
ネガティブ・マインドという敵と闘い、支配しようとし、
「全か無か」の二分法的思考にはまり込んでしまいます。

このような闘い(葛藤)によって、ネガティブ・マインドは
自分ではないものとして分離(スプリッティング)され、
弱まるどころか力を持つようになります。

ネガティブ・マインドが強大化してしまうのは、
私たちが苦闘するエネルギーを食い物にして存在するからなのです。
そして私たちのマインドはその闘いに疲れ果ててしまい、
強大化したネガティブ・マインドに支配されてしまいます。

ネガティブ・マインドの囁きにしたがって
不安を解消するためにあれこれ調べたとしても
不安が減るどころか、次から次に不安を生み出すことになってしまいます。
あるいは、抑うつをなだめるためにアルコールを飲んでも
抑うつが消え去ることはなく、さらに強くなってしまします。
魂の飢えを感じて、食べ物を詰め込んだとしても
心が満たされることは決してありません。

なぜなら、これらの行動の動機はすべて
ネガティブ・マインドを否定し排除しようとする行動だからです。

摂食障害でも同じメカニズムが見られますよね。
自分が不完全だとみなした自分の一部を切り離し、
ダメ出し(攻撃)することによって、病気レベルの力を与え
完膚なきまでに負かされてしまうことになります。

もしかすると一時的に過食を我慢したりできるかもしれません。
しかし欲求不満となったネガティブ・マインドは圧力を生み、
力を強め、ついには滅茶苦茶な爆発をおこすことがほとんどですよね。
そしてネガティブ・マインドによる支配や、摂食障害行動は、
以前にもまして、さらに悪化することがほとんどです。

また私たちは、自分自身のネガティブ・マインドを他者に投影します。
他者の中にある受け入れられない部分、非難したくなる部分を観察してみると、
自分のネガティブ・マインドを見いだすことが多いのです。

あるいは逆に、支配的あるいは干渉的な他者、敵対する相手との関係の中に
自分の心の中のマインドとネガティブ・マインドの闘いと同じような関係が
相似形で再現されていることに気づくかもしれません。
対人関係はネガティブ・マインドの最大の引き金になるからです。

ネガティブ・マインドとの関係を変化させるには、
ネガティブ・マインドが「表面的に欲しがっているもの」の代わりに、
「本当に必要としているもの」を見いだす必要があります。
多くの場合、それは注目して欲しいことや感心を喪って欲しいこと、
愛情や思いやり、あるいは、受け入れなどに関連しています。

ネガティブ・マインドが本当に必要としているものを与えて育むプロセスは
自分(マインド)とネガティブ・マインドの対人関係です。
ネガティブ・マインドの苦しみを感じて受け取り、
代わりにネガティブ・マインドが本当に必要としているものを与えると
ネガティブ・マインドの支配から抜け出すことができだけでなく
ネガティブ・マインドは「力」に変容し、マインドを助けてくれます。

三田こころの健康クリニック新宿で
インナーチャイルドを癒すインナーマザーのリインフォースメント(強化)
と呼んでいるワークのプロセスです。

三田こころの健康クリニック新宿で行っているこの統合プロセスは、
「自分自身に対する慈しみや優しさ(セルフ・コンパッション)」をベースにしています。
対人関係療法の中の「自分自身との関係を改善する」プロセスで、
分割(スプリット)されていた心を統合することで、
不安や抑うつ、あるいは過食症やむちゃ食い症から解放されるためのステップです。
この統合プロセスは、もう一度自分自身に出会うプロセスでもあるのですよね。

自尊心からの解放: 幸福をかなえる心理学

自尊心からの解放: 幸福をかなえる心理学

三田こころの健康クリニックの『聴心記』では
身体の空虚感と心の空腹感』というタイトルで、
摂食障害行動(乱れた食行動)が覆い隠そうとしている「本当の問題」は、
出来事や対人関係で感じる「ストレス」ではなく「心や魂の飢え」であり、
「心や魂の飢え」を満たすために必要なのは
物質的な食べ物ではなく、精神的な滋養であることを説明しました。

過食や過食嘔吐の引き金は、出来事や対人関係のストレスと考えられていますが
それは摂食障害行動(乱れた食行動)のほんの一部に過ぎません。
その証拠に、ほとんどの人が、何もすることがない時、退屈なときに
過食や過食嘔吐が起きやすいことは体験すみですよね。

このような「心や魂の飢え」を満たすために必要な精神的な滋養とは、
過去に得られなかったモノやコト、他者から与えられるモノやコト、
あるいは自分の外側にある何かではなく、
自分の心の深奥の泉に封印されているネクターであることに気づく必要があります。

封印されているネクターは「自己志向」の要素の1つである「自己受容」、
どんな自分も認めることができる「セルフ・コンパッション(自慈心)」です。

自分が否定していた自分と向き合うこと、
つまり自分自身との対人関係のワークを通して
現実の対人関係を変化させることもできますし、
逆に、現実の対人関係を題材にして
自分自身とのワークに取り組むこともできるのです。

このやり方は、とくに、過去に得られなかった愛情や、
愛着(アタッチメント)の修復に対して有効なだけでなく、
不安や抑うつ、あるいは過食症やむちゃ食い症の治療
自分の心をふり返り、自己内対話を試して
ある程度の自我の強さを培うことができてから導入すると、
再発防止の取り組みとして絶大な効果を示します。

過食症やむちゃ食い症だけでなく、
慢性の抑うつ状態や不安障害治療を希望される方、
愛着の問題をなんとか修正したいと考えている方は
三田こころの健康クリニック新宿の【専門外来】に申し込んでくださいね。
精神科全般を診る総合外来ではお受けしておりません。)

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摂食障害・過食症 の対人関係療法慢性のうつ病や双極性障害の リワーク(職場復帰支援) なら 三田こころの健康クリニック新宿
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2017-04-17

摂食障害と愛着のデーモンと向き合う

摂食障害の謎を解き明かす素敵な物語』の第6章
「象徴〜飢えをメタファーとしてとらえる」に日本の昔話が紹介されています。
素敵な物語』をお持ちの方は読んでいただくとして
この話は「お団子(だんご)コロコロ」という題でネットで読むこともできます。

素敵な物語』は、深く自分の心の中を探ってみることを勧めます。

このお婆さんは食べものを追いかけることで、地下に隠れているかのように暮らす、貪欲でとてつもない食欲を持つ鬼に出会いました。
もしかしたらあなたも、この鬼のように、光がある日中には顔を出さないけれど夜になると現れる、そんな悪魔が自分の心の中にも潜んでいて、それと戦っているように感じていませんか?
その悪魔たちは何に飢えているのでしょうか?
あなたに、何を与えて欲しいのでしょうか?

ジョンストン『摂食障害の謎を解き明かす素敵な物語星和書店

お婆さんが出会った鬼(デーモン)は、摂食障害のメタファー(隠喩)です。
摂食障害のデーモンはしゃもじを渡してほんの少しだけ助けてくれます。
デーモンは、一緒にお団子をお腹いっぱい食べるという取引きをして私たちを支配しようとします。
一度、摂食障害と取り引きをしてしまうと、私たちは摂食障害の言いなりにならざるを得ないのです。
この物語でお団子は一体何を指し示しているのでしょうか?

この物語では、真っ暗な地下に暮らす悪魔は鬼と呼ばれるものでした。
あなたの無意識という暗闇に隠れている悪魔を、何と呼びましょうか。
食べることへの依存?孤独感?拒絶されることへの恐怖?金銭的な不安?自己嫌悪?(能力などが)十分でないと言ってくる悪魔?十分に痩せていないと言ってくる悪魔?
あなたにがみがみ言って苦しめて、あなたをとらわれの身にして、飢えを満たして欲しいと言ってくるものの正体はいったい何なのでしょうか?

この物語りに出てきた、鬼にいくらでも食べさせることができる魔法のしゃもじを持っているとしたら、どんな食べものをつくりますか?
あなたが戦っている悪魔は何が食べたいのでしょうか?
あなたに何を食べさせてほしいのでしょうか?
注目?愛?お金?自己肯定?あなたの抱えている怒りでしょうか?

ジョンストン『摂食障害の謎を解き明かす素敵な物語星和書店

お婆さんと鬼との対話のように、摂食障害(デーモン)は
自分たちのためにいつまでもお団子を作り続けてほしいと命令します。
いくらでも食べ物を生み出すことができる魔法のしゃもじを持っている鬼たちは
なぜお婆さんにお団子を作り続けて欲しかったのでしょうか?
この摂食障害(デーモン)の深奥にある「渇望」に目を向ける必要がありそうです。

しかしお婆さんは知恵を絞って逃げ出しました。
あやうくデーモンに捕まりそうになりながらも
魚を投げることで追い払い、魔法のしゃもじだけをもって
無事に家に帰り着き、幸せになりました。

素敵な物語』や「お団子コロコロ」はハッピーエンドで終わっています。
しかし現実はそうではないことは皆さんは身をもって体験されていますよね。
お婆さんは無事に戻れましたが、地下のデーモンたちがいなくなったわけではなく、
いまだにお婆さんを待ちかまえているはずです。
それもカンカンに怒りながら。

もう一つの「鬼のしゃもじ」というバリエーションでは
となりの欲深婆さんがしゃもじが欲しくて鬼のところに行きますが
怒った鬼たちに食べられてしまいます。

素敵な物語』「第15章 下降〜影と直面すること」に
心の一番奥の暗闇で「影の姉妹」と出会う話があります。
日常の意識からみると得体の知れない「デーモン」と感じられていたのは
実は、自分自身の「影の姉妹」だったということなのです。

8つの秘訣』にある「健康な部分」と「病気の部分」の対話は
摂食障害から回復するためには必要不可欠なプロセスですが、
根本的な治療と再発防止という点から考えると、
意識の底で息づくデーモンたちを追い払うのではなく
デーモンたちと和解し統合するプロセスを通過しなくてはなりません。

『素敵な物語』では象徴的な死と表現されているように
「影の姉妹」を分裂(スプリットしていた自我(エゴ)は一度、死ぬ必要があります。
そして傷ついている「影の姉妹」に慈しみと優しさを与えることで
インナーチャイルドを癒すインナーマザーの力を取り戻し
その力をもらうことで新しい自分として生まれ変わる必要があるのです。

このプロセスが「自己概念あるいは関係の中の役割についての気づき」という
「自己受容」と「他者受容(協調性)」をともに高めていく段階になります。

実際、三田こころの健康クリニック新宿では、
摂食障害からの回復や、愛着(アタッチメント)の修復に取り組んでいる人で
内省がすすみ、自己内対話が十分にできるようになった患者さんには
優しさをもって心の深奥の「影(シャドゥ)」と向き合い、
慈しみをもって育むことで統合していくプロセスを指導しているんですよ。

また三田こころの健康クリニック新宿では、一般の方向けに、
愛着と対人関係のマインドフルネス講座(仮題)】として
インナーチャイルドを癒すインナーマザーのリインフォースメント」を企画中です。
詳細が決まりましたら、お知らせしますのでお楽しみに♪

三田こころの健康クリニックの『聴心記』では
摂食障害はクセや依存症なのか』というタイトルで、
摂食障害アルコール依存のような嗜癖対象のある物質依存ではなく、
感情から目を逸らし、麻痺させ、なかったことにする「行動依存」
であることを説明しています。

食べることを我慢したり、食事の内容をコントロールしたり、
食べものや食べることに問題があると見なす対処法は問題があるだけでなく、
ますます「本当の問題」を見えにくくして。
悪循環をつくり出してしまうことに注意を促しています。

また、摂食障害行動のきっかけになる過食衝動に対処することなく、
抗うつ薬サプリメントを投与したりする対症療法や、
「心や魂の飢えとしての過食(嗜癖(クセ)になった過食)」を
「ストレス解消のための過食」として治療する従来のやり方では、
「本当の問題」に触れられることも解決されることもないため、
摂食障害から回復するプロセスから遠ざかる一因になってしまうのです。

もともとどんな人が、どのようなきっかけで摂食障害になったのかも、
症状の推移も、摂食障害症状が現在も続いている要因も人それぞれです。
今、実際に両親との葛藤やパートナーとの関係がギクシャクしているからといって
摂食障害になった結果として対人関係の問題が起きているのか、
対人関係の問題が摂食障害の維持因子になっているのかを鑑別する必要があります。
(「摂食障害」を「愛着障害」と読み替えても意味は通りますよね)

対人関係の問題さえ解決すれば摂食障害が治ると考えるのは
解熱剤さえ飲めばインフルエンザが治ると考えるのと同じように
あまりにも単純な発想ですよね。

親が変わってくれさえすれば愛着の問題も解決するはずと考えるのも
小児期ならいざ知らず、思春期以降の青年期・成人期では
発達課題や対人関係文脈が小児期とは異なるため
親が変わってくれたとしても、愛着スタイルの修正は起きないのです。

「心や魂の飢えとしての過食(嗜癖(クセ)になった過食)」と
「ストレス解消のための過食」との鑑別や、
「不安定型愛着スタイル(いわゆる愛着障害)」と「発達障害」の鑑別は
対人関係文脈の中で力動的な愛着の成熟段階と発達課題を読み解き、
一人ひとりに合わせた治療法を選択することが必要なのです。

過食症やむちゃ食い症、とくに「ストレス解消のための過食」の治療
対人関係療法と認知行動療法に強いエビデンスがあります。
過食症やむちゃ食い症の中でも「嗜癖(クセ)になった過食」を治したい方は、
素敵な物語』と『8つの秘訣』を読んでおいていただくと
摂食障害治療専門外来】でスムーズに治療導入ができます。

また気分変調症かもしれないと思われている方や、
不安定型の愛着(いわゆる愛着障害)を獲得安定型に変える
愛着修正の対人関係カウンセリングを希望される方は
対人関係療法専門外来】にお申し込みください。
(『セルフ・コンパッション』を一読されておくことをお勧めします。)

また、うつっぽい、不安になる、眠れない、仕事に行けない、
気分に波がある、月経前不快気分障害など、さまざまな心の悩み相談や治療は、
予約料なしの【精神科全般外来】に相談してくださいね。

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2017-04-10

自己内対話と対人関係

不安性の苦痛と向き合う』で書いた「不安な思考」との向き合い方ができるようになってくると
次のステップでは「健康な部分」と「病気の部分」の対話に取り組みます。

取り組みは具体的には『摂食障害の部分と健康な部分の対話1』と
摂食障害の部分と健康な部分の対話2』に書いたので参照していただくとして
「自己内対話」を勧めるのは、「自己志向」を高めるプロセスで必要な
「どんな自分も認めることができる(自己受容)」に関連してきます。

「自己志向」は、自己肯定感や自尊心などの自己愛に基づく認識ではなく

  • 自分の心を観察すること(内省)による思考・感情・感覚への気づき
  • 誰しも感じる感情を苦悩に変えない自我の強さ(回避しないこと)
  • 自分自身に対する優しさ(自慈心)

からなります。
「自己内対話」を繰り返すことで、上記の「自己志向」が高まると同時に、
「自己内対話」は自分自身に対する攻撃性を減らす働きもあります。

過食の原動力は「怒りと罪悪感」と書いてある本もありますが、
この怒り(攻撃性)は、他者に対する怒りではなく、
ふがいないと感じる自分自身に対する「憤り(自責感)」であり
理想の自分にいたらない「申し訳なさ(罪責感)」ですよね。

自分の心の中で病気の部分と健康な部分の戦いがあると、
自分自身は病気の部分に同一化し、
他者に理想の健康な部分を投影することが知られています。

それが家族関係や対人関係に投影されると

  • 過保護・過干渉あるいは侵入的・侵襲的な関係(あいまいな境界線)
  • 非言語的な期待やプレッシャーの表出/顔色を読む
  • 主体性のなさ(合わせる/他人まかせ)

として表現されてしまいます。

患者さんをなんとかしようと周りの人が一生懸命になればなるほど、
病気である患者さんの健康な部分は減少していきます。
そうなると周りの人はさらにいろんなことを肩代わりするようになり
何もしようとしない患者さんを責めはじめたり、
あるいは患者さんの「病気の部分」を患者さんの本心だと錯覚し、
言いなりになってしまうことも多いのです。

そのため、安心のための承認を他者に求めることや
協力という名目で他者に肩代わりしていろんなことをやってもらっても
不安が軽減しないだけでなく、関係への依存性を高めてしまうことにつながります。
(愛着障害やHSPかもしれないと感じられている方には、このような傾向があるのかもしれませんね)

つまり症状との向き合い方や、自分のまわりの対人関係は
自分の心の中の状態のメタファー(隠喩)であると同時に
現実の出来事に投影された状態でもあるのです。

たとえば、「自分はダメだ」という考えにしがみついていると
そのような考えを強化するような出来事や他者を避けようとしたり
避けられないことであっても先延ばししようとしたり、
ボロが出ないように入念な準備に労力とつぎ込んだりしますよね。

あるいは、「自分はダメだ」の結論にならさざるを得なかった状況や
対人関係への怒りをカモフラージュして自責感と罪責感が生じますよね。

つまり気分変調症過食症、むちゃ食い症は
健康な部分が「出来損ない(とみなしている)」自分の一部に
ダメ出し(攻撃)をすることから生まれているのです。
これが気分変調症だけでなく、過食症、むちゃ食い症に共通する病理であり
憤りの深奥には、その対極の「不安」が蠢いているのです。

健康な部分が「出来損ない(欠損)の部分」を攻撃することで
出来損ない(欠損)の部分は弱まるどころか強大な力を持つようになります。
これが健康な部分と病気の部分の二極化(スプリッティング:分裂)を生み出します。

そして、他者の中に自分が攻撃している/なかったことにしている自分自身を見いだし、
逃げようとすれば追いかけられ、戦いを挑むことで完膚無きまでに負かされ
結局は、健康な部分が排除しようとした「出来損ない(欠損)の部分」に力を与え、
圧倒されてしまうのです。

健康な部分が自己の一部にダメ出しをすることで病気が始まることは
どんな本にも書いてありませんよね。
「不完全な自分」にダメ出しをすることで「完璧主義(べき思考)」が生まれ、
健康な部分と病気の部分の二極化が「白黒思考(all or nothing)」を生み出し、
両者の対立はますます激化することを
三田こころの健康クリニック新宿では説明していますよね。

このような自分自身の中に起きるプロセスから特徴づけられる不安、身体化、抑うつなど
内在化障害を解消するために最初に取り組む対処法が「自己内対話」であり、
そのすぐれた方法が『摂食障害の部分と健康な部分の対話2』で紹介した
「対話型・思考記録」です。

過食症・むちゃ食い症、気分変調症不安障害治療や、
愛着(アタッチメント)の修正獲得に取り組んでいらっしゃる方は、
最後に取り組むことになる「自己概念あるいは関係の中の役割についての気づき」、
つまり「他者との関係を改善する」プロセスである
インナーチャイルドを癒すインナーマザーのリインフォースメント(強化)」に進む前に
「自己内対話」をしっかり練習しておいてくださいね。

三田こころの健康クリニックの『聴心記』では
摂食障害はよい子がなりやすいといわれる理由』というタイトルで、
摂食障害行動は、本質的な問題から目を逸らすための「目くらまし」であり
傷つきやすさや脆弱さが表面に出ないように
「正しいあり方、より良いあり方、そしてより完璧なあり方」によって
必死で隠そうとする努力、つまりタイプAの愛着方略が
「よい子」とみなされる要因であることを説明しています。

上記の「主体性のなさ(合わせる/他人まかせ)」や
「非言語的な期待やプレッシャーの表出/顔色を読む」あり方は、
気分変調症(持続性抑うつ障害)や不安障害
不安定型愛着(アタッチメント)スタイルとも共通していますよね。

思春期のニューロン・ネットワークの改変(自己アイデンティティの確立)時に
持って生まれた発達障害などの要素が顕在化しやすいだけでなく、
摂食障害不安障害気分変調症などさまざまな病気が発症しやすいことが知られています。

思春期に発症するさまざまな心の病気は、
育てられ方の問題や対人関係も多くの要因の中の一つではあるものの
最も重要な問題はアイデンティティ、つまり「自分とは誰か?」の確立をめぐる不安定さであり、
本来の自分が「わからない」、あるいは本来の自分のあり方を「偽る」ことが
病気の発症につながりやすいのです。

三田こころの健康クリニック新宿では
発達課題や愛着(アタッチメント)の力動的成熟の段階など、
一人ひとりの背景と病気の発症要因と持続要因を考慮に入れて
さまざまな形で対人関係療法を適用しています。
過食症やむちゃ食い症だけでなく、慢性の抑うつ状態や不安障害
薬に頼らない治療を希望される方は申し込んでくださいね。

なお、過食症治療を希望される方は
素敵な物語』と『8つの秘訣』を読んでおいていただくと
スムーズに治療に導入できます。

また、三田こころの健康クリニック新宿では
気分が沈む、やる気が出ない、さまざまなことが不安になる、眠れない、などの
心の問題に対して、毎週金曜日に「精神科全般外来」での診療を始めました。
摂食障害専門外来対人関係療法専門外来と違い、予約料はかかりません)

会社に行けなくなった、この先、どうすればいいかわからない、などの
心配や悩みを抱えていらっしゃる方は、思い切って相談してくださいね。
(お電話の際には「外来を受診したい」とおっしゃってください)

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2017-04-03

不安性の苦痛と向き合う

三田こころの健康クリニック新宿でも対人関係療法による治療を行い
気分変調症」が良くなったあとに「不安障害」が出てくることを
以前から不思議に感じていました。

対人関係療法でなおす 気分変調性障害』にも
慢性うつ病の精神療法』にも不安についての記載が無いだけでなく、
気分変調症」の治療はしているけど改善経験のある医師もいらっしゃらないため、
この数年、答えが得られずに悶々としていました。

不安のメカニズム』に不安神経症に伴う症状の1つ「魂の疲労(生き甲斐の低下)」として、
気分変調症の原型である「抑うつ神経症」の症状について触れてありました。
現在は「気分変調症」と「不安障害」は別のカテゴリーとされていますが
抑うつや不安は、思考に対する反応である感情や気分に対する回避/抑圧と考えると
同じような精神病理や心理的メカニズムがあるのではないかと考えていたのです。

そして、バートン、アキスカル編『気分変調症』(金剛出版絶版)を読み返してみると
気分変調症」は治療で改善したあとに、「(全般性)不安障害」が残るとされていたのです!

「不安性の苦痛」は、「抑うつエピソード」または
「持続性抑うつ障害(気分変調症)」のほとんどの日に

(1) 張りつめた、または緊張した感覚
(2) 異常に落ち着かないという感覚
(3) 心配のための集中困難
(4) 何か恐ろしいことが起こるかもしれないという恐怖
(5) 自分をコントロールできなくなるかもしれないという感覚

上記のうち少なくとも2つ以上の症状がある場合で、
合致する症状が増えるごとに重症度も上がるとされています。

このような「不安性の苦痛」は、頭の中に浮かんだ
思考、感情、記憶、イメージ、さまざまな身体感覚を
まるで現実であるかのようモノ化して信じ込み、
それらを追い払おうと躍起になっている状態です。

追い払おうと躍起になっている状態を回避と呼びます。
不安や恐怖の対象に対しては危機回避として役に立つこともあります。
しかし、回避だけが対処手段になってしまうと、自発的な行動ができなくなり、
生活がだんだんと制限されてしまいますよね。

DSM-5ドラフトでの全般性不安障害の診断基準では

(i) 状況に対する回避
(ii) 準備に時間と労力がかかる
(iii) 行動や意思決定の先延ばし
(iv) 安心の承認欲求

などが特徴として示されていました。

上記の特徴は、健康なときには不安解消の手段になり得ますが
病気のときには、健康のときの対処法が逆効果となり、
不安障害の維持因子になってしまいますよね。

「大丈夫、大丈夫」と何度も自分に言い聞かせても
大丈夫に感じるどころか、ますます不安になりますよね。
なぜなら、健康なときと違って過剰な病的不安のときは
このような思考の置き換えは回避や抑圧につながり
症状としての不安は増大してしまうからです。

(i)〜(iii)は自分の心の中で起きる「不安反応を起こす思考」との戦いで、
(iv)は他者を巻き込む行動です。
とくに一時的な安心を得るための承認欲求は
手洗いや確認行為と同じように強迫的に他者の承認を求めてしまうだけでなく
承認が得られず安心できないと、他者を巻き込んで攻撃的になることもあります。

抑うつ気分」で「子どもや青年では易怒的な気分もありうる」
とされているのは、この承認欲求が満たされなかったための
自己愛憤怒ではないかと考えられますよね。
なので、対人関係療法を導入するときには
かなり詳細な心理状態の把握や診立て(アセスメント)が必要になるのです。

「不安な思考」という頭の中の想像(脳内劇場)への対処法の1つとして
バイロン・ケイティの「4つの質問」を紹介したことがありますよね。
(『過食症や気分変調症で「自分との関係」を改善する』参照)

過食症の不安とアレキシサイミアの治療』で紹介した『不安のメカニズム』には、
このプロセスを【真正面から向き合う】【受け入れる】
【ふわふわ浮かんで通り過ぎる】【時の経過にまかせる】
と説明してあります。
これらの方法は、「不安な思考」の内容を変えるのではなく
「不安な思考」とのかかわり方を変える取り組みになりますよね。

不安のメカニズム』の取り組みは
心の中で何が起きているのかを観察する
「心の状態の変化についての気づき(自分との関係を改善する)」プロセスですよね。
この取り組み方は、気分変調症不安障害だけでなく、
過食症」「むちゃ食い症」の治療でも行いますよね。

一番最初に取り組むのは、不安や過食を我慢することではなく、
どのようなときに不安や過食が起きるか、そのときに心の中で何が起きているか、と
出来事と気持ちの関係を理解し、不安解消行動や摂食障害行動を使って対処する必要がないように
出来事や心の中で起きることとの向き合い方を変えていくスキルを身につけることなんですよ。

三田こころの健康クリニックの『聴心記』では
摂食障害の回復プロセス』というタイトルで、
摂食障害からの回復に必要なことは自尊心(自己肯定感)を高めることではなく、

  • 「モヤモヤ」としか感じられなかった自分の心の状態の変化に気づく「自分との関係を改善する」こと
  • 思考や感情、情動とどのように向き合っているかに気づく「行動の仕方を改善する」こと

にあることを説明しています。

このアプローチによって、以前なら摂食障害行動が出ていたような状況でも
過食衝動が起きないことを自覚できるため、
「気がつくと治っていた」のではなく、治った実感が生まれやすいのです。

これまでいろんな治療を試したけどよくならなかった人や
薬にたよらず、心が本来持っている力で病気を治したいと希望される人は
ぜひ三田こころの健康クリニック新宿で治療を受けてくださいね。

三田こころの健康クリニック新宿では、復職支援リワークプログラムを行っています。
ほとんどのリワークプログラムは、うつ病うつ状態の人向けですが、
三田こころの健康クリニック新宿は、社会リズム療法を専門に行っているので、
うつ病うつ状態の方だけでなく、双極性障害不安障害
あるいは摂食障害の方のリワークプログラム参加も受け入れています。

双極性障害不安障害摂食障害の方で復職を目指したい方は、
三田こころの健康クリニック新宿のリワークに申し込んでくださいね。

4月7日(金)から毎週金曜日に一般外来を開設します。
気分が沈む、意欲が湧かない、漠然とした不安を感じる、人の目が気になる、イライラするなどの症状の方や、うつ病うつ状態不安障害双極性障害などの診断を受けていらっしゃる方の治療を受け付けます。
光トポグラフィーの検査のみで双極性障害と診断された方は、診断名が変わる可能性が大きいことをご了承ください)
予約なしの受診もお受けできますが、待ち時間が長くなる可能性がありますので、予約された上で来院ください。

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