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如実知自心〜三田こころの健康クリニック新宿〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2014-04-07

気分反応性をともなう気分障害

双極性障害とパーソナリティ・気質』で
たとえば、サッカー中継を観ていて
「アアァ…」と唸って頭を抱えたらうつ病うつ状態
「ヨッシャア!」と叫んでガッツポーズすれば躁病(躁状態

と揶揄(やゆ)しましたが、このような気分反応性は「心因」と呼ばれます。

この反応が正常であるか異常かの判別は
日常の行動からの明らかな変化」や
「気分や機能の変化は、他者からも観察可能」であるかどうか、
動機の理解や追体験、感情移入での理解可能性で判断され
これを「了解」といいます。

サッカー中継を観ているという状況で
自分の応援するチームが負けたという心理的要因がわかれば
なるほどと納得出来るので、この場合は了解可能です。
(つまり了解不能な内因性の双極性障害ではない!)

しかし、気分反応性の一部は「了解」可能でも
それにともなう症状が「了解」できない場合もあります。

たとえば「非定型うつ病」では
「現実のまたは可能性のある楽しい出来事に反応して気分が明るくなる」
逆に嫌なことがあると気分が沈む「気分反応性」があり
状況に反応していますから「了解」可能ですよね。

「非定型うつ病」の症状は、上記の「気分反応性」に加え

・著明な体重増加または食欲増加(大食)
・過眠(惰眠ではない)
・鉛様の麻痺
・拒絶過敏性(著しい社会的・職業的障害をひきおこしている)

のうち2つ以上を満たすもので、「双極性障害」だけでなく
「大うつ病」「気分変調性障害(慢性うつ病)」でもみられるとされますが、
うつ病エピソードの「ほとんど一日中、ほとんど毎日、
ほとんどの状況に影響されることなく持続する抑うつ気分」や
「通常なら快楽をもたらす活動に対する興味・関心の低下」
という基本的な症状に合致しないことになります。

また、非定型うつ病にともなう「食欲増加(大食)」を
むちゃ食い障害』と診断されていることもあります。

このような「非定型うつ病」の特徴である「気分反応性」は
典型的な「内因性うつ病(大うつ病性障害)」とは異なり、

・恐怖感や不安
・夕方に増悪する日内変動
・強度の疲労・倦怠感
・身体へのとらわれ
・月経前緊張(月経前症候群)

などが特徴とされており、クライン(Klein)らは、
周囲からの注目・賞賛を切望するタイプの人物が
拒絶されたときに反復して生じる抑うつ
として
気分反応性を「類ヒステリー性不機嫌(ヒステロイド)」ととらえ
のちに「非定型うつ病」を定義しました。

このような気分反応性をともなう抑うつ状態は
動揺性で持続しない場合が多く、
さまざまな「慢性うつ病性障害」2』で触れた
不安型気分変調症(性格スペクトラム障害)』と非常に似ています。
つまり、愛着の問題が背景にある可能性も考える必要がありそうですよね。
また安易に「双極II型障害に伴う非定型うつ病」と診断されて
不適切な薬物療法を行われていることがかなり多いですよね。

しかし「非定型うつ病」の症状を引き起こす要因をよく考えてみると

・著明な体重増加または食欲増加(大食)
・強度の疲労・倦怠感
・月経前緊張(月経前症候群)
・類ヒステリー性不機嫌

など、ビタミンB1とフェリチンの不足が疑わしい状態のようです。
ということで、身体因(身体疾患に伴う心の不調)とみることで
了解不能だった非定型うつ病の症状の一部は、了解が可能になりました。

東部フィンランド大学で行われた調査研究で
生活習慣改善指導(健康的な食事)によって
体重が減ると抑うつ症状も軽減する
ことが示されていることから、
「非定型うつ病」には、抗てんかん薬抗うつ薬を処方する前に
食生活の是正と不足したビタミンB1あるいはフェリチンの補充が
先決のようですよね。

実際、バセドウ病橋本病などの甲状腺疾患に伴う
大食や不食、やる気のなさや動揺する自律神経症状を
摂食障害」や「うつ病」「パニック障害」「双極性障害」とみなされ
長く抗うつ剤による治療カウンセリングを受けているのに治らないと
三田こころの健康クリニックを受診された方も何人もいらっしゃるんですよ。

精神科医は身体疾患や身体要因に対する診断は苦手ですし、
カウンセリングでは、そもそも診断は行わず
すべて心の問題、親子関係の問題とみなしてしまうクセがあります。

上記のように、身体疾患であれば、
診断がつけば対処法や治療法が明確になりますよね。
精神疾患もじつは同じなんですよ。
そもそも。
治療は、病気のために人生が損なわれないようにするために行うもので、
そのためには、三田こころの健康クリニックで行っているような
その人の全体を診る正確な診断が何よりも必要ですよね。

うつに非ず うつ病の真実と精神医療の罪

うつに非ず うつ病の真実と精神医療の罪

三田こころの健康クリニック公式ブログ『聴心記』では
アレキシサイミア〜右脳機能不全」というタイトルで
ミラーニューロン機能や、愛着(アタッチメント)とも密接に関係し、
うつ病(慢性うつ病を含む)や摂食障害での比率が高く、
思春期から青年期の若い世代に多い「アレキシサイミア」について
対人関係療法による治療ではどのように扱っているかについて書いています。

摂食障害対人関係療法による治療希望される方は
ぜひ、こちらも参照して下さいね。

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摂食障害・過食症対人関係療法 慢性のうつ病(気分変調性障害) の 精神療法 なら 三田こころの健康クリニック
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