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如実知自心〜三田こころの健康クリニック新宿〜 このページをアンテナに追加 RSSフィード

2016-04-25

自分の心との向き合い方と対人関係

過食症やむちゃ食い障害、あるいは気分変調性障害の
対人関係療法による治療にも役立つ「自分の心への向き合い方と対人関係」の
4つのポイントとして3つまで解説してきましたよね。

自分との心の向き合い方として

  • 自分の気持ちに正直になる
  • 思考や感情と折り合いをつける
  • ありのままに認める

それらを対人関係に適用するときには

  • 嘘や偽りを言わない、ジャッジメントをしない
  • 非暴力コミュニケーション
  • 言葉の意味内容ではなく、相手の心をみる

という形で使えることをみてきました。

自分の心との向き合い方と対人関係は、フラクタルな相似形であり、
気持ちをコントロールしようと躍起になるほど悩みや苦しみが増えるのです。

あるいは気を紛らわそうとしたり、嫌な気持ちを拒否したりすると
あれこれ考えてますます苦しくなったりするので、
アルコール食べ物で気持ちを麻痺させようとしたり
リストカットや寝逃げなどで回避しようとしてしまいます。

人との関係でも、思い通りにならない相手にイライラして攻撃したり、
対人関係の衝撃(何と評価されるかわからない)が怖いので
人づきあいを避けたりすることで
改善するどころか、ますます関係が疎遠になってしまいますよね。

つまり私たちは皆、幸せになることを望みながら
ますます離れてしまうような行動を選んでしまっているのです。

そのため

人生の中で何が起こるかを選ぶことは必ずしもできないが、そのような出来事に対する心の姿勢を選ぶことはできる。
(中略)
人生におけるすべての瞬間を、葛藤の中に生きるのか、平和の中に生きるのか、怖れの中に生きるのか、あたたかいこころを持って生きるのか、私たちは選んでいる。

水島広子『怖れを手放す星和書店

と、思考や心の中のおしゃべり(内言語)に対する姿勢として、
苦しいストーリーを心の中で無自覚に続けるのか、
そうした語りをストップするのか、を自分で選ぶことができるので、
「反省(後悔物語づくり)」に時間やエネルギーを費やすことをやめ、
価値にもとづく行動や生き方を紡いでいけばよい、とされます。

しかし私たちの心(マインド)は、モンキー・マインドと言われるように
あちこちにさまよい、飛びはね、ひとときもじっとしていません。

そのような心(マインド)の自動操縦状態に対して

今、この瞬間の体験に意図的に意識を向け(現在の瞬間に中心を置く:present-centered)
評価をせずに、とらわれのない状態で、ただ観ること(判断しない:non-judgment)

というマインドフルネスの有効性が言われています。

マインドフルネスは「内省(メンタライジング)」という意味では
優れた方法なのですが、多くのマインドフルネスは「放棄」に基づいているため
「私という意識(エゴ)」と注意対象との間で葛藤が生じやすいのです。

そのため「マインドフルになろうと頑張るほどマインドレスになってしまう」という、
どんな本にも書かれていない弱点があるのです。
マインドフルネスを本気で行っている指導者は少ないので
このようなことがわかないのですが、長くなりますので割愛します。

思考や感情あるいはイメージなど心の中のさまざまな現れは、
心の本質そのものと区別がなく、実体がないものだと
観察していることにも気づいている状態(「気づき」に気づいているオープンで明晰な状態)
本当の意味での「マインドフルな状態(naked awareness)」なのです。

それはさておき。
「自分のこころへの向き合い方と対人関係」の4番目のポイントは、

  • 思考と感情が自然と起こったり消えたりするのに任せ、自分のこころがあるがままのオープンな状態で、自由であることに気づいていること(self-liberation)

です。
これが「心の土台」となり、自分の人生は自分が主人公という
価値にそった積極的な生き方ができるようになること
つまり「自分のこころの中で起きることを大切にする」ことといえるでしょう。

これを対人関係に応用するときには、

  • 時と場所にふさわしい体験の仕方と意味づけをしていく

ことになりますよね。

自分の反応や気持ちをはっきりつかみ、コントロールし、表現することを学べば、自分を落ち着かせたり慰めたりするために食べ物に走らないですむようになります。
つまり、自分自身との関係を改善し(食べ物で自分を麻痺させるのではなく、自分の気持ちに注意してはっきりつかめるようになる)、他人との関係を改善できれば、ネガティブな気持ちをコントロールするために食べ物を利用しなくてすむようになるでしょう。
自分の気持ちがうまく扱え、他人との関係もうまくいくようになればなるほど、過食は減っていくでしょう。

ウィルフリィ『グループ対人関係療法創元社

三田こころの健康クリニック公式ブログ『聴心記』では
受け容れるか抵抗するかというタイトルで、
心の中での思考や感情との格闘/回避や抑圧が、
正常な反応としての感情を有害なプロセスに変えてしまうことを書いています。

それは、心配に対する心配、不安に対する不安、
怒りをコントロールできない怒りなどに抵抗せず
「ありのままに受け容れる」という心の姿勢が必要です。
(我慢することとはちがいます)

その際に、今日のブログに書いたような心の使い方が必要になり、
そのような心の使い方によって
自分にとって本当に大切な行動や生き方ができるようになるのです。

このような心の使い方は、自分だけで取り組むことは難しいので
三田こころの健康クリニックで指導を受けてくださいね。

5月2日はブログはお休みです。
次回は、5月9日にアップしますので、お楽しみに♪

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摂食障害・過食症対人関係療法 慢性のうつ病(気分変調性障害) の 精神療法 なら 三田こころの健康クリニック
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