最近読んだ洋書:その2

🍀 The Sense of an Ending

The Sense of an Ending

The Sense of an Ending

表紙デザインがいいです。読んだ方の感想をネットで読み興味を持ちました。2011ブッカー賞受賞作品。
イギリス
が舞台。2部構成で、前半は学生時代の思い出です。私の学生の頃の時代の雰囲気と重なるものがありました。後半は年老いた後の回想ですが、知らなかった新しい事実が次々に判明し、自分の思い出も自分自身のアイデンティティも見直すことになる、という物語です。人生なかなか手強いな、と思いました。書かれていない事が多く、様々なことを想像しながら読みました。この裏にもう一つ二つ小説が書けそうなほど余韻があります。作者はミステリーが専門とのこと、なるほど、と思いました。知らない単語がかなりあり、すべて調べて読みました。通勤のバスで調べずにさっと読み、家で調べながら再度精読というスタイルで進めました。またもう一度読むと見えなかった新しい事実が見えてきそうなのでまた読みたいです。

🍀 The Outsiders

The Outsiders

The Outsiders

シカゴで青春時代を過ごした英会話のS先生が学生の頃読んだ本、ということで探して読みました。ちょっと昔の(かなり昔の)アメリカの青春ドラマ。SFコッポラ監督、ロブ・ロウトム・クルーズ出演で映画化されたそうですが知りませんでした。物語がどんどん展開し引き込まれるように読みました。ヒヤヒヤドキドキし、辛い事件もありましたが新しい風を感じさせる爽やかな終わり方でした。書かれたのは1968年、このあと、人種も階級も超えた新しいアメリカがやってくるかも、と予感させる物語でしたが実際は、アメリカの方向は別の流れに乗ってしまいましたね。
この本のタイトルで思い出したのが学生の頃よく読んだコリン・ウィルソンの『アウトサイダーでした。余談ですが付け足しておきます。
アウトサイダー (1957年)

アウトサイダー (1957年)

落ち込んだ時に読む定番でした。訳は福田恆存でした。私の本棚に今はもうありません。昔の話でした。


🍀 PS. I Love You

PS, I Love You

PS, I Love You

ツイッター仲間の方からのご紹介で読みました。アイルランド、ダブリンの30歳の女性が主人公。幸せな新婚生活の最中に夫を亡くし、立ち直れないでいるところに夫からの封筒が。その中には毎月一つずつ、生前の夫からのアドバイスが入っています。この本は小さい字で分厚く470ページもあり、完読できるか心配でしたがスラスラペラペラ読め、楽しい日々でした。会話文がたくさん出てきますが、アメリカ英語の会話文よりもよく理解できました。舞台がダブリンで、ビューリーズカフェ、グラフトンst など馴染みの場所が出てきて、シーンを想像しながら視覚的に楽しみました。


🍀 The Secret Garden

The Secret Garden (A Signet classic)

The Secret Garden (A Signet classic)

小さい頃から何度も読んだ物語で、原書を読むのは2回目。今年(2012)の春、イギリス英語の発音に興味を持ち、youtube オーディオブックでイギリス発音のナレーションを調べ、この小説に再度出会いました。何度も繰り返して聞き、何度も繰り返して読みました。オーディオブックではヨークシャーの訛りがなかなかよく、イギリス北部に行って見たいと思うようになりました。 コッポラ監督のこの映画を見てみたいです。


[🍀 Jane Eyre

Jane Eyre (Bantam Classics)

Jane Eyre (Bantam Classics)

(読んだ本の表紙はMia Wasikowska の Janeですが)
この本については以前ブログで紹介しましたが、最近また何度も繰り返して読んだり聞いたりしています。(600ページもある大作なので抜粋ですが。) 映画を見た直後くらいは Jane と Mr Rochester の関係の進展の部分に注目していましたが、最近気になるのは風景の描写です。特に好きなのは chapter 9 ローウッドに春が来る情景、chapter 22 リード家からソーンフィールドに帰る爽やかな夏の午後の情景、それと chapter 23 真夏の夜の庭の、嵐の前の濃密な空気の描写です。


🍀 A Monster Calls

A Monster Calls

A Monster Calls

(これについても以前ブログで紹介済み)
"the" monster ではなく"a" monster なので別のMonster の予感も。


その他、読みかけのままの本もあります。
🍀 "Just Kids" by Patti Smith
今年の夏も来日したPatti Smith 作ですが、時代背景などがわからず半分読んでそのままです。
🍀 "even the dogs" by jon mcgregor
紀伊國屋書店で見つけ、少し読みかけましたが最初のシーンに馴染みがなく、そのままです。またいつか読もうと思っています。


引っ越しのために本を整理しているので以上、まとめてみました。明日は段ボール箱に詰める予定です。