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アドファイブ日記

2018-01-23

「IoTは主役ではなく脇役である」というコペルニクス的な発想の転換

昨日に引き続き、ブロックチェーン関連の考察。

IoTブロックチェーンを組み合わせたプラットフォームアプリケーションについてはIOTAをはじめ色々なアプローチが提案されていますが、いずれをみても、いまいちリアリティを感じられない(未来をリアルにイメージしにくい)という印象を僕は持っていました。

しかし考察を進めていくと、「その未来のイメージしにくさ」が一つの認知バイアスに起因していることに、ふと気付きました。そのバイアスを解き放った瞬間、僕はIoTブロックチェーンが織りなす未来についてありありとイメージできましたし、ビジネスアイディアも洪水のように沸いてきました。

本記事は、そういう話です。能書きはさておき、本題は次節より。

例1)中古車の売買

これはブロックチェーン(というかその上で動くスマートコントラクト)の応用としてよく挙げられる例ですが、いま一度そのビジネスプロセスを吟味してみましょう。

まず、自分の所有する車を売りたいAさんと、そのAさんが持つ車(の車種や年式や劣化レベルが相当する車)を買いたいBさんがいるとします。

AさんとBさんが車を売買する際、

(1) まず「Aさんが車を売りに出している」ことをBさんが知ることができるような仕組みが必要です。これはとりあえずは従来のWebで実現できます。

(2) つづいて、(2a)Bさんが対価を支払い、(2b)Aさんが車の所有権を渡す、その2つのイベントを安全な一つのトランザクションとして実行する必要があります。

(2a) 対価の支払いは、仮想通貨トークンを支払うスマートコントラクトとして実現できます。

(2b) 車の所有権の譲渡は、スマートフォンで施錠コントロールを行えるスマートロックアプリアカウントの制御によって実現できます。

(3) これが結構大事ですが、Bさんが購入した車が「ちゃんとしてる」(=故障してない、とか、Aさんから示された通りのスペックであることが確認できること、など)ことを確認する必要があります。これはネットオークションでよくやる取引のあとに相手の「評判スコア」にコミット(=「いいね!」する)ような仕組みが使えるでしょう。

というプロセスを踏むことになります。

ここで、IoTがどこで出てくるか注意深くみると、(2b)のスマートロックのところで出てきてることがわかります。スマホでコントロールできるためには、車の側に「Bluetoothに対応したスマートキー」が備わっている必要がありますから。

スマートキーは、錠の側鍵の側がありますが、ここでは前者の錠のほうがIoTで、鍵の側はスマートフォンでも済むのでIoT度は比較的低いですが、鍵の側をIoTデバイスにしてしまうことも、もちろん出来ます。

さて、この割と単純な中古車取引におけるIoTブロックチェーンの関与のイメージの中に、もうすでにかなり、「IoTブロックチェーンが普及した未来像」のイメージを妨げるような認知バイアスが存在してしまっているのです!

さてそれは何でしょう?

IoTにとって、クラウド化やビッグデータ化やメイカーズムーブメントよりも重要なこと

その認知バイアスを生む原因は、IoTについてよく聞かれる素朴な質問「昔からユビキタスとか似たようなコンセプトがあったのに、なぜ今なの?しかも言葉を変えて。」に対する2つの典型的回答にあると僕は思いました。

(典型的回答1:クラウドビッグデータコモディティ化起因説)
以前と比べてクラウドインフラが普及しITコストが劇的に下がったし、データを分析する機械学習などの基礎技術も急速に進歩して、ようやく実現の時が来たんだよ

(典型的回答2:メイカーズムーブメント起因説)
半導体のファウンドリー化、スマホをはじめとする小型情報通信機器の爆発的普及、3Dプリンタの登場、そういう流れによって電子部品の価格やアセンブリーコストが急速に低廉化したからだよ。例えばそれによってドローンがこんなに安く量販されるようになったじゃないか。

これによって、僕はIoTとは「低廉化した部品をクラウドビッグデータをうまく応用したイケてるビジネスモデルによってイケてるIoTプロダクトとして結実させること」というイメージを抱き、その結果「僕らのリアルな日常生活IoTデバイス代替したり、新しい価値を生むIoTプロダクトによってQOLを向上させる」というプロダクト視点バイアスを強めてしまった。

この認知バイアスの致命的な問題点は、「リアルを主、デジタルを従」とする間違った認識を定着させてしまうことです。

かつてインターネット黎明期から現在に至るまでの歴史を振り返ると、画期的なインターネットアプリケーションが「リアルの世界で行われている情報の交換・情報の流通をデジタルに置き換えるアプリケーション」であったことは明白です。それはいわば「デジタルが主、リアルが従」という世界を作り出すことに等しいです。それがIoTの時代になったら反転してしまうのか? 当然、否、です。

ITや電子デバイスコモディティ化したおかげでリアルの中にデジタルが溶け込む未来が訪れるのは確かです。それをイメージするとこれまでのインターネットアプリケーションの進展の流れを反転させて「リアルが主、デジタルが従」という新しい時代が築かれるのだと思ってしまいそうですが、それは間違いです。

デジタルの世界は「リアルイベントのビット化」の助けを必要としている

これまでインターネットアプリケーションで普及したアプリケーションは、Webページ(雑誌や新聞、通販カタログ、広告、百科事典)、eメール、SNSソーシャルゲームYouTubeチャット、といったものですが、これらには「デジタルの世界で完結する」という共通した性格があります。

逆に言うと、「デジタルの世界で完結しないプロセスは、完全ネット化が困難」というのがこれまでのインターネットでした。IoTデバイスとは、リアルの世界からみると前節のタイトルのように「クラウドビッグデータをうまく使った低廉だが付加価値の大きな新デバイス」ということになってしまいます。

しかし、IoTデバイスをデジタルの世界からみると「デジタルの世界だけではどうしようもなかった状況を救うために登場した、リアル世界と通信可能なデジタルチャネル」ということになります。これが非常に重要なことです。すなわち冒頭で述べた認知バイアスとは、IoTデバイスを前者のリアルの世界からのみ見てしまいがちだ、というバイアスのことなのです。

デジタルの世界からみて、IoTデバイスとはリアル世界に対して「デジタルのみでアクセス可能なチャネル」です。センサーもアクチュエーターも、デジタルの世界から見ると単なる「デジタルチャネル」であること、これがすごく重要なことです。

そうなったとき、何が起きるのか、最初の中古車取引の例に戻って考えてみましょう。

IoT+ブロックチェーン」を本格利用する中古車取引

まず、上述の吟味では、IoTが関与するのはステップ(2b)のところだけでした。しかし、デジタルの世界からステップ(1)〜(3)をもう一度よく見ると、どうでしょう?

ステップ(1)において、デジタルの世界に最初に入ってくる"ビット"は、BさんがWebの「中古車取引ポータルサイト」で検索クエリなどのHTTPリクエストを行うことでしょう。ここがまず今のインターネットの限界点です。

さて、ではなぜそんなHTTPリクエスト(検索行動)を買い手のBさんはするのでしょうか? 車がほしくなったのはいつなのでしょうか? 何かきっかけがあったのでしょうか? それともずっと欲しかったのでしょうか?

仮に極端なIoTデバイスの例として、脳波を24時間365日計り続けるヘッドギアをBさんが常時着用しているとしましょう。すると、このデジタルチャネルからデジタルの世界にダラダラと情報が流れ込んできます。その中には、(脳波データ分析技術等を使えば)明らかに「Bさんは車が欲しい」という証拠をつかむことは出来そうです。では、どんな車が欲しいのでしょう? これも極端な例として、Bさんの交通利用(徒歩を含む)を常に記録しつづけるカメラ付きのスマート万歩計をBさんが常時着用していたとしましょう。それならば、Bさんの交通ライフスタイルはかなり明らかになります。それによって、欲しい車のスペックも絞れてくるかもしれません。

Bさんの好きな色はなんでしょう? Bさんのデザインや形状の好みはなんでしょう? Bさんのことを知るIoTデバイス、もとい、Bさんのことについて知らせてくれるデジタルチャネルがリッチになればなるほど、かつてのインターネットアプリケーションデジタルの世界だけで完結しえなかったことが、デジタルの世界だけでなしえるようになります。ステップ(1)では、中古車ポータルサイト上の検索行動すら、デジタルの世界がある程度先回りして遂行できてしまう可能性があります。

さて、ステップ(2a)の「対価の支払い」はどうでしょう? これは当然ながらブロックチェーンの登場によって、デジタルの世界だけで完結できるようになりました。かつてのインターネットは「情報のコピー」や「情報の編集」にかかるコストをほぼゼロにするものでしたが、それがかえって紙の書類よりも権利担保性のひくさを生むことになってしまって、リアルマネーを介在させることが不可欠でした。その課題を解決する技術としてブロックチェーンが登場し、普及が進んでいます。

デジタルの世界は基本的に「コピーフリー」な世界です。それに対して、リアルの世界はあらゆるものは物質的に見て複製不可能ですし、リアルのお金も複製権個人に与えていない有限なリソースという意味でかつてのデジタルの世界よりもより物質性が高いです。
なので、複製や編集を原理的に排除する技術であるブロックチェーンは、IoTデバイスをリアル世界とのデジタルチャネルだとみなした場合に本質的な補完技術であるということも分かります。

では、続いて(2b)の「所有権の譲渡」はどうでしょう? スマートキーはすでにIoTデバイスとして実際に登場・相応に普及していますが、本記事の主題である「IoTデバイスはリアル世界とのデジタルチャネルである」というテーゼから何か新しい気づきは得られるでしょうか?

所有は「制御可能」や「処分可能」といった権利のほかに、道路交通法駐車違反しない、スピード違反しない、とか)の順守という義務(責任)も付随してきます。リアル世界では所有とその責任を結び付けて帰責性を担保しているのが自動車ナンバーです。ということは、自動車ナンバーもデジタル化する意義のある部分です。自動車名義変更の際には、ナンバーの取得が義務付けられていますから、リアル世界での中古車取引ステップ(2b)では実際にはナンバープレート取得が必要です。通常、中古車売買仲介業者が代行してくれることが多いですが、当然ながら仲介手数料にそのナンバー取得コストは含まれているでしょう。

なので行政府の協力が必要にはなりますが、ナンバープレート制度がブロックチェーン法律なので従来のコピーフリーなネット技術では実現できず、ブロックチェーンが必要)上の仕組みとして実装されていれば、先の例のAさんとBさんの売買トランザクション(2)は行政府とのナンバープレート取得トランザクションをも含んだものにできて、中古車仲介手数料をぐっと安くすることができ、煩雑でけだるい書類準備から解放されるでしょう。

ではさらに、ステップ(3)の「買った車の確認(購入直後のみ有効な保証、といったようなもの)」についてはどうでしょう? 自動車にはトリップメーターというそれまでの走行距離を積算表示するメータが付いています。そのメータがリセットされていない正しい値かどうかを保証するすべは、基本的にその車の点検整備記録を参照するくらいしかなく、基本的に売主や仲介業者の信用にゆだねられています。もちろん、トリップメータを意図的に変えてしまうことは詐欺という犯罪行為なので法的には懲罰の対象ですが、詐欺がばれるかどうかとは別の話です。

なので、せめて点検整備記録が改ざんできないブロックチェーン技術で実装されていれば、ステップ(3)において走行距離の真実性が、売主や仲介業者の信用から解き放たれることになります。そうなればもちろんAさんがステップ(1)の中古車Webポータルに出品する際の参考評価額を決めるトランザクションにも好影響を与えることでしょう。

原理的に改ざん不可能な点検整備記録(=スマート整備記録)が、スマートキーとスマートナンバープレートとセットになってスマートコントラクトのオファーとして中古車Webポータルに掲示されていれば、そもそもステップ(3)はもう殆ど不要でしょう。また、それだけ原理的に信用できる出品情報であれば、仲介業者の信用で下駄をはかせる必要はなくなりますし、さらにAさんが出品するという行為をスマートコントラクトで行えばそのことが誰でもアクセス可能なブロックチェーン上の記録として残るので、Webポータル上で仲介業者DBからリストを生成する仕組みすら不要になります。

さて、そんな感じで、中古車取引について考察してみましたが、別の例として「スマートトイレ」について次節で考えてみましょう。

例2)スマートトイレについて考察してみる

スマートトイレは、通常は健康診断のときくらいしかやらない検便(検尿)をデイリーで行えるというのが主要な付加価値の一つでしょう。デイリーで検査してくれて、体調のことをかなり詳しくしることが出来れば、栄養バランスの偏りや、さらには体温や水分調整の補助なども原理的には可能でしょう。

具体的には、例えばサプリメント業者Y社がX社のスマートトイレのデータログの提供と引き換えに当社のサプリのなかからデータ提供ユーザの体調にもっとも合うサプリの試供品を無料で2週間だけ提供するというオファーを、ブロックチェーン上のスマートコントラクトとして掲示したとします。ユーザのスマホで動くスマートトイレの管理アプリは、アプリ内広告でこのオファーを表示します。

このとき重要なことは、このX社とY社が(リアル世界での)提携契約を結ぶような必要は全くないということです。スマートトイレのベンダは、このIoTデバイスが生み出すデジタルチャネルに付随するスマートコントラクトとして、「ユーザからのテータ供与と引き換えに何らかのサービスオファーを行うことを許可する」旨をあらかじめ掲示しておくだけです。サプリメントベンダY社のほうはY社の契約するW社のマーケティングAIロボットが、自動的にこのコントラクトを利用したプロモーションオファーを企画実行するというだけです。

あるユーザCさんは、アプリ内広告をみて、このオファーを受け入れました。ほどなくしてサプリの試供品が届き、Cさんはそれを飲みながら一か月ほど生活したのち、スマートトイレアプリのデイリー診断結果が以前より少し良好になっていることに気づきます。それが(プラセボ効果を含めて)サプリのおかげなのか、たまたま最近体調が良いというだけなのかはなかなか難しいところです。と思っていたところ、アプリ内メッセージで、サプリベンダからのお礼メッセージが届きました。そこに張られていたリンクをクリックすると、試供品として提供されたサプリ製品のユーザの口コミ評価が並んでおり、その中の多くが、xxxという数値が以前より良好になった、改善したというものでした。このxxx、なんとCさんが先ほどここ一か月のデイリー診断サマリで良好になった数値ではありませんか!

Cさんはこのサプリを気に入り、定期購買することに決めました。これは先ほどのお礼メッセージの横にあるボタンをクリックするだけで一発です。裏でブロックチェーン上のスマートコントラクトが動きます。すると、続けてアプリ内メッセージで、サプリベンダから定期購買契約のお礼メッセージが届きました。そこには、今回のスマートトイレの診断結果を匿名化して口コミリストに掲載してもよければ定期購買の価格を15%値引きする胸が書かれていました。この仕組みは、このアプリ内メッセージ機能が使っているモバイルBaaSに搭載されたスマートコントラクトオファーを自動的にアプリ内メッセージに変換する仕組みが使われています。したがってこのX社、Y社のいずれにもBot上のメッセージ自動生成や自然言語処理に詳しいエンジニアは一人もいません。

このアプリ内メッセージへの変換を行う機能を実際に動かしているのはブロックチェーン自然言語処理ベンチャーであるZ社でした。Z社はY社の契約するマーケティングAIベンダW社が掲示しているスマートコントラクトに書かれている「X社のスマートトイレによる数値xxの改善がyy%以上みられたユーザの場合、口コミ情報提供と引き換えに定期購買の価格を15%値引きしてよい」というオファー(”マーケティング・オファー・マークアップランゲージ”と呼ばれる業界標準言語の処理系がオフチェーンで動作し、そのマークル木のトップハッシュのみが記載されている)を、Z社の主力技術である日本語文章生成・メッセンジャーアプリMIMEレイアウトエンジンに食わせてユーザのスマホに送るという仕組みになっています。

Cさんのスマートトイレにはかなり信頼のおけるセンサーが取り付けられており、日々の検診ログは素早くスマートトイレベンダX社のプライベートブロックチェーンに記録されるため、Cさんの個人的な生活費の節約欲によって不正に改ざんすることは不可能です。X社がトイレの部品として使うセンサデバイスは、すべてセンサーメーカV社がスマートコントラクトとして開示しているスペックシートに書かれたとおりに出荷前検査がなされたというやはりV社のスマート保証書付きです。仮にセンサーが壊れた場合には、スペックシートを逸脱したことをモバイルBaaSの時系列データ分析APIが自動検知し、毎月にV社から支払われる不良部品保証トークンの月次累計に加算されます。

V社の提供するラインナップで最高級のものは、モバイルBaaSのデータ分析APIに頼るソフトウェア的故障検知機能を使わずとも自己診断機能がハードウェアデバイスとして実装され、モバイルBaaS業者とは別のV社が開発した簡単なモニタリングクラウドサービスが自動検知し、V社の契約するスマートホーム管理業者P社に部品交換を依頼するスマートコントラクトを発行する仕組みを持っていたりもします。

そういうわけで、サプリメントの定期購買の割引オファーと引き換えにユーザがY社に提供するデータは、限りなく信用のおけるデータになっており、Y社は安心してオファーを出せますし、Cさんはそれまでの口コミを安心して信用することが出来ます。

そんなサプリを飲みながら生活していたCさん、ある時「ちょっと風邪気味だな」という悪感を感じました。スマートトイレはすぐに風の兆候を検知し、アプリ上でアラートを上げています。Cさんの勤める会社D社の労務管理システムはD社のプライベートブロックチェーン上で欠勤時の連絡方法などの勤務規則をスマートコントラクトとして掲示しています。Cさんのプライベートスケジュール管理Botは、スマートトイレが挙げたアラートを引用する欠勤リクエストをスマートコントラクトでD社プライベートチェーンに書き込み、D社労務管理システムは勤務ガイドラインに照らし合わせて欠勤やむなしの判断結果をCさんの上司Eさんにオファーとして出し、ちょうど隣県に出張中だった上司Eさんは業務システムアプリ上で承認ボタンを押し、Cさんのスマホからプライベートスケジュール管理Bot音声合成によって「欠勤が承認されました。インフルエンザの可能性もあるため近くのF病院に予約してもよろしいですか? 14時からが空いています。」「いいよ」「では予約します。少し寝室でお休みください。加湿器の設定を2段階アップしておきます。」

というわけで

最後はSFショートショートみたいな展開になってしまいましたが、長々とお付き合いいただきありがとうございます。

ブロックチェーンIoT、めっちゃアツいっすね。

IoTが主役ではなく脇役であるというコペルニクス的な発想転換no

昨日に引き続き、ブロックチェーン関連の考察。

IoTブロックチェーンを組み合わせたプラットフォームアプリケーションについてはIOTAをはじめ色々なアプローチが提案されていますが、いずれをみても、いまいちリアリティを感じられない(未来をリアルにイメージしにくい)という印象を僕は持っていました。

しかし考察を進めていくと、「その未来のイメージしにくさ」には一つの認知バイアスがあることに気付きました。

そのバイアスを解き放った瞬間、僕はIoTブロックチェーンが織りなす未来がありありとイメージできたし、ビジネスアイディアも洪水のように沸いてきました。

能書きはさておき、本題は次節より。

例1)中古車の売買

これはブロックチェーン(というかその上で動くスマートコントラクト)の応用としてよく挙げられる例ですが、いま一度そのビジネスプロセスを吟味してみましょう。

まず、自分の所有する車を売りたいAさんと、そのAさんが持つ車(の車種や年式や劣化レベルが相当する車)を買いたいBさんがいるとします。

AさんとBさんが車を売買するには、、

(1) まず「Aさんが車を売りに出している」ことをBさんが知ることができるような仕組みが必要です。これはとりあえずは従来のWebで実現できます。

(2) つづいて、