『Clover Heart's』(ALcot)

丁寧に作られてるなぁという印象です。全体を通してみればそんなに綺麗に形作られてるわけじゃないとは思うのですが、それは個々のパーツ(白兎編であったり夷月編であったり、他のキャラクターのフォローであったり)を精一杯丁寧に作った結果なのかなぁ、という気が。とにかく甘甘でイチャイチャでホントお腹いっぱいです…どうしような、このバカップル共。ずっとこの人たちの幸せの四葉(Clover Heart's)を見守ってあげたい感じ。
しかしこれマルチエンディング?なのかなぁ…白兎編と夷月編って表裏一体(同じ事件を両面から見てる)ってわけじゃなさそうだし…。
あ、あと最後の語りかけは…リアルで幸せの四葉探せたらエロゲとかやってねぇよ…w

*ちまりルート:★★★☆☆(ちまり:★★★★☆)
寧ろ主人公の白兎君が…典型的な浮気男ワロタw 三角関係から発展して、メインヒロイン玲亜を捨てる話なので、白兎君の優柔不断さやダメさがものっそい面に出てきてしまっています。確かに玲亜も我侭なところがありますが、それは性格って言うよりは大人になりきれてないところがあるから、って感じなので。ただ、短い期間とは言え仲違い・喧嘩なんかを割と正面から描いてたのは好印象でした。まぁ作品に対する印象であって白兎君の印象は最低近くまで落ちましたけどね! 何だかんだで玲亜が可哀想過ぎるぜこれ。あ、あと台詞に『泥棒猫』って使ってあるエロゲ初めてかも試練。。。

*玲亜ルート:★★★★☆(玲亜:★★★★★)
ちまりとの云々のところは正直自分勝手すぎて白兎君殴りたくなったんですけどね? いやって言うか卑怯すぎるだろう…あの仲直りのやり口って結局のところ玲亜が自分のことが好きだという事実の上で成り立ってるから、白兎君負けるはずのないゲームだよ。何だかんだで許しちゃう玲亜が可哀想過ぎる。一回逆パターンも食らわせてやるべき。玲亜が恐る恐る「信じて良いの?」って聞いた辺りのやり取り、思わず涙腺が。。。でも3章からはものごっつ酷いバカップルでした…まぁバカップルなりに夷月・莉織ペアにやきもきしてるのが良かったかな。
そして最終章。お兄ちゃん格好良いじゃん! 正直見直した。何か莉織とちょっと似たトコありますね…大人しいんだけどすごく芯が強い。自分で色々背負い込んでるのは白兎の方だったというオチはちょっと予想してなかった。最後に4人+2人が幸せに暮らしていけそうで良かった。

*円華ルート:★★★☆☆(円華:★★★☆☆)
円華先輩なかなか印象が薄いなぁ…いや、あのべ●ータ声の弟の印象が強すぎてですねぇ。体から純愛とか大好きなはずなんですけど…アルェー? 契約だと言い張って目を背けるってのは確かにストーリーとしてはアリアリなんですけど、このルートの莉織が何つか空気読めてない感じで場を白けさせてしまうと言うか、それならそれでもっと円華先輩を持ち上げることができたと思うんですけど、うーん…どうしてこうなった。作り自体は丁寧ですし、並みのダメっぽいシナリオよか全然良いんですが、なーんか微妙な感じでした、ごめん!

*莉織ルート:★★★★★(莉織:★★★★★)
夷月がどんどん莉織バカになっていくのをほんとにによによと堪能させていただいた。莉織可愛いよ莉織。優等生の女の子と不良ぶってる男の子ってホント組み合わせとして大好き。とは言え夷月、ほとんど不良じゃなくなっちゃいますけどね。とにかく莉織が可愛くて仕方がない、莉織に弱い、って感じの夷月が可愛い。
久遠さんとロベルトの活躍が光る終盤は、莉織の事情は白兎編と同じくちょっと捻ってあって意外だった。正当防衛とは言え人を殺してしまった莉織は、それが玲亜を守るためだったとは言え、一生それを心に傷として抱えたまま生きていくんだろうなぁ。莉織って最初の辺りは玲亜と違って一人で完結して生きていける子に見えたのですが、最後の方は夷月が危なっかしいことも含めて、二人じゃないと生きていけなくなったのは良い意味でも悪い意味でも収まるべきところに収まったかな、って感じです。