蓮舫民主党代表の国籍問題に関する私見

そもそも蓮舫は、母親は日本国籍であって、父親がいわゆる台湾籍、父母両系主義の現在の国籍法であれば、無条件に「生まれながらの日本人」であって、彼女が出生時点で日本国籍を得られなかったのは極めて男女差別的で、法の下の平等に反する疑いの強い男系主義を当時の日本政府が採用していたせいであって(憲法違反の疑義が強いから父母両系主義に改められたのだ)、本質的には蓮舫の落ち度ではなく日本政府の落ち度である。
法改正された時点で彼女は「届出」をしたのであって、厳密に言えばこれは帰化とは異なる。本来、得られていたはずの日本国籍を当然のものとして届け出て確認した、ということなのだ。
そもそも日本政府の立場としては、中華民国は国家ではなく、国家ではないためそれを持っていたとしても、二重国籍にはなりえない。
http://vergil.hateblo.jp/entry/2017/07/17/114730
そこまではリンク先のブログとまったく同意見だ。
ただ、この問題が取りざたされた時に、彼女が「私は生まれながらの日本人です」と言ったのは以上の経緯を踏まえると、好意的に言っても勘違いである。日本国籍を得た時点で十八歳、自分のことなのにここまで勘違いするなんてことはあり得るだろうか。
「私の母は日本国籍ですが、当時の国籍法では母親が日本人で父親が外国人の場合は子供に日本国籍が与えられませんでした。だから十八歳の時に国籍法が改正されるまで私は台湾人でした。十八歳の時に、父と共に事実上の台湾大使館業務を果たしている協会に赴いて台湾籍からの離脱手続きをとって、日本国籍を正式に取得しました。誤解なされる方も多いと思いますが、これはいわゆる帰化とは違います。現在の国籍法の父母両系主義であれば当然、出生の時点で日本国籍が得られていたはずなのですが、私の出生の時点ではそうではありませんでした。十八歳で国籍法が改正されたので、その時点で、母親が日本国籍なので当然得られるはずの日本国籍を回復した、というのが実情に近いと思います。
ご存じのとおり、台湾、中華民国とは日本は国交がありませんので、離脱手続きはしましたがその後どう処理されているのかは把握しきれていません」
そうきちんと説明しておけば何も揉める要素のない話だった。
その後、揉めたのは芸能人としての彼女が、過去に矛盾する話をしていた経緯が明らかになったからで、政治家としての説明責任自体はあると思う。