責任ある仕事をするには

下請にいる限り、本当に責任感を感じて仕事をすることは難しいんじゃないかな、と。

個人のレベルで「しっかりやろう」「迷惑をかけないように」と考えて頑張るというのは可能。でも、作ってるシステムが良いものかどうか実際日々の業務で使う訳じゃないし、そのシステムで得られる効果も損失もダイレクトに自分に響かないという「距離感」は絶対的にある。

加えて、本当の下請だと受託した開発にしくじったとしても、その開発は元請のビジネスでありミッションなので、そこで「失敗した要因の大多数」を下請の人間が握っていたりしなければ、ダメージを受けるのは元請であって下請ではない。もしかしたら、人を増やさなければならなくなるなど、逆に下請にとってオイシイ展開になるかも知れない。

良し悪しはともかく、下請企業がそういうビジネスモデルで動いているなら、下請企業に所属する以上そういうロールで仕事を展開させようとせざる得ないし、そもそも会社が違う下請の人間に元請と同じ危機感を持て、と言ってもそれは無理だしお門違い。


システムを良くしたい、プロジェクト・チームを良くしたい、と本気で願う人材を得たかったら、メンバーに責任感あふれる仕事をしてほしいと思うなら、やはり「課題や問題との距離」を社会的にも物理的にも近づけないと駄目なんではないかな、と。もちろん、責任の重さと報酬とがリンクしていることが前提ですけどね。


単に、メンバーの良心に訴えかけても、解決は絶対しないんじゃないかな。