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子持ちししゃもといっしょ RSSフィード Twitter

2008-11-14

バス停が好き

わたしはバス停がものすごく大好きだ。その気持ちは誰にも負けないと自負している。

バス停そのものも好きだし、そこに並ぶ人たちを眺めているだけですごく気分がよくなる。仕事の合間に会社の窓から見えるバス停を見ているとそれだけで疲れがいやされる気がする。唯一、バス停をながめていて嫌だと感じるのはバスが来て並んでいる人たちがいなくなってしまう瞬間。そんな瞬間を見てしまった時はなんだかひどく嫌な気分になって、がっくりと肩を落としながら席に戻ることになる。

当たり前だが、みんなバスに乗りたいからバス停にいるのであってバス停にいるのが好きなわけではないのだ。けど、しょうがないとは思っていてもやはり寂しい。バスに乗らずにただひたすらバス停に並ぶだけの人がいてもいいんじゃないかと思う。


なぜわたしがこれほどバス停が好きなのか。改めて考えてみると、わたしにとってむかしからバスがもっとも身近な乗り物だったからだろうと思う。

学生時代を過ごした山形や就職して引っ越してきた宇都宮では、どこに行くにもまず最初に乗る乗り物と言えばバスだった。学生の頃はもちろん、就職してもしばらくは車は持っていなかったし*1、今まで住んでいたどの部屋も徒歩数分圏内にはバス停があったのでどうしたってバスに依存することが多かったのである。こうやって考えてみると、わたしがバス停好きになったのは必然である。


そうそう。バス停にはわたしが大学2年生の頃の思い出がひとつある。

当時わたしは岡本真夜が大好きだった。CDはもちろん全部買っていたし、テレビに出たらビデオにとって必ず見ていたし、雑誌に少しでも載っていたらとりあえず買ってしまうほど気になる存在だった。

そんな調子だったのでもちろん生で見てみたいという気持ちはあった。けれど、わたしはそれまでの人生の中でそういったことを一切したことがなかった。わたしは思い切ることが出来なかった。もちろん首都圏にいるわけではないからチャンス自体が少ないというのはあったけれど、仙台市に近いことを考えれば実はそれ自体はさほど大きな理由とは言えなかった。

単にわたしはひとりでコンサートやイベントに行く勇気がなかっただけなのだ。


そんなある日。いろいろと頑張って(ここを書くとものすごく長くなるので端折るけど本当に頑張ったのだ)、わたしは彼女のコンサートチケットを手に入れた。もうものすごくうれしくて絶対にその日は他の予定を入れるまいとわたしは奔走した。アルバイトの休みを調整したり、実験出れないから俺の分も頑張っておいてとお願いしたりして着々とXデーの準備を進めているうちにあっという間にコンサートの日を迎えた。


コンサートの日は梅雨まっただ中の6月25日だった。会場は秋田県湯沢市。

山形市から鈍行に乗って約2時間ほど北上したところにある湯沢市は初めて行く場所だったけれど、実家に帰る時にはとおってた路線で行けることもあってそれほど不安はなかった。駅から会場までどうやって移動するのかというのは事前に地図を見て覚えた。

それでもひとつ不安なことがあった。帰りの電車である。

山形市から湯沢市までは奥羽本線という電車で移動するのだが、湯沢から山形に戻るためには19:30前の電車に乗らないといけなかった。それは20:00過ぎまで予定されているコンサートを途中で抜けることを意味していた。とても残念だったけれど、さすがにそれはしょうがないことだと割り切り、19:00を過ぎたら帰ろうと心に決めた。


会場までの移動はスムーズだった。事前の予習がかなり功を奏して一度も迷わずに会場へとたどり着いた。

そしてコンサートは始まった。彼女が出てきた時、右隣のカップルの男の子が急に声をつまらせながら「俺、来れてよかった」と何度も言ってたのが印象的だったし、彼の言葉には心の底から同意した。

その後のコンサートは本当にすばらしくてわたしは時を経つのを忘れてコンサートを楽しんだ。本当に時間を忘れて楽しんだ証拠に、気付いたら帰りの電車時間はとっくに過ぎていた。アンコールを終えて会場をあとにしたのは21時ちょっと前でもう終電などとっくに出た後だった。駅付近に泊まれそうな場所を探すもまったく見当たらず、あっという間に野宿が決定した。

どこで時間をつぶそうかとうろうろ街中を歩き回ってみたけれど、お店はひとつも開いていなかった。それどころか街灯すら消されそうな勢いだった。しょうがないから駅で一晩過ごそうと戻ったけれど、終電が行ったあとだったのですでに閉められていた。

行き場がなくなったわたしの目に飛び込んできたのはぼろぼろだけれど屋根のあるバス停だった。行く宛のなかったわたしはバス停に駆け込んで、そこで一晩を過ごした。夜中、目を覚ました時に雨が降っているのを見てこのバス停があってよかったなと思いながらまた眠りについた。次に目が覚めたのは始発が出る1時間前だったので、そのままおきだしてバス停をあとにしてその足で山形まで帰った。

あとにも先にもバス停で一泊したのはこの時だけなんだけど、このときの思い出もバス停好きのひとつの一因かも知れないなと思う。



ごめん。あまりバス停関係なかった...。

でも何だか昔の楽しかった思い出を掘り出すと、必ずといっていいほど一場面くらいはバス停が出てくるのだ。わたしの楽しかった思い出とバス停はセットなのである。これじゃあ、バス停が好きになるのもしょうがない。


I love Bus Stop!!

*1:車を買ったのは去年の3月で私が30歳になってからでした

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