ブログトップ 記事一覧 ログイン 無料ブログ開設

子持ちししゃもといっしょ RSSフィード Twitter

2010-08-26

「ダークナイト」見たよ

f:id:itotto:20100822081941j:image

ゴードン警部補(ゲイリー・オールドマン)とデント地方検事に助けられながら、バットマン(クリスチャン・ベイル)は街で起こる犯罪撲滅に成果を上げつつあった。だが、ジョーカー(ヒース・レジャー)と名乗る犯罪者の台頭により、ゴッサム・シティは再び混乱状態に陥る。ジョーカーは、バットマンにとって最強の敵。この新たな脅威を葬り去るため、彼はあらゆるハイテク武器を駆使し、信じるもの全てと衝突しなければならなくなる…。クリスチャン・ベイルが再びバットマンに扮し、クリストファー・ノーラン監督とタッグを組み、新たな悪との戦いを繰り広げる。

『ダークナイト』作品情報 | cinemacafe.net

新宿バルト9にて。

2008年の公開時に見逃してから2年が経ちましたが、やっと映画館で観ることが出来ました。

今回はドリパスというイベントでの上映でして、バルト9のシアター6という比較的大きな箱で見たのですが、大画面+大音量という非常に恵まれた環境で存分に作品を堪能することが出来ました。特にしびれるくらいの大音量で圧倒されるシーンが多くて、こればかりは自宅で体感するのはどうしても無理なわけで、これだけでも映画館で観ることが出来てよかったなと思います。

傑作の多かった2008年の中でも突出して評価の高かった本作ですが、その評判にたがわぬすばらしい作品でした。当時観ていたらわたしも間違いなく年間ベストに選出していたと思います。


本作で描かれるテーマは「正義」。

街にはびこる悪い奴らを一層して秩序をもたらすことを絶対的正義ととらえて活躍するバットマンと、その秩序にさざ波を立てて破壊することを是とするジョーカーという相反する行動をとる二人を中心に、「正義」とはいったい何なのかということへの問題提起が描かれています。

わたしのような一般市民からすれば「街全体が穏やかで犯罪が少なければいい」と思うし、その状態がいわゆる平和であり、過ごしやすい状態なのだと感じます。そしてその平和を破るのが悪人であり、その悪人がのさばるのを抑えて平和な状態を守ることが正義であると考えていました。

つまり私の定義でいえばジョーカーはまさに悪の権化であり、平和を維持するために駆逐されるべき対象なのです。だからわたしにとっての正義はバットマンであり、自然とバットマンの行動を支持する視点で物語を追っていたのですが、作品を見ているうちに「本当に正義ってそういうものなの?」という疑問がわいてくるようになってきたのです。もっと正確に言えば、正義なんて人それぞれなんじゃないの?と。


もちろん辞書を調べて出てくる言葉としての「正義」のような、法律や倫理に基づく正しさみたいなことであれば正義は人それぞれとは言えませんが、「その人が考える正しさ」を正義と呼ぶとすればそれが他人と同じになる保障なんてどこにもないわけです。


他人の命には道端に落ちてるゴミほどの価値も見出していないジョーカーは個人的には決して関わりたくない存在ですが、それでも彼は彼なりに目指している世界があってそれに向けて行動をしているわけです。つまり私にとっては平和な状態が望ましいと感じるのと同じくらい、ジョーカーにとっては混沌として何者も管理することができない状態こそが望ましいと思っているわけです。

ジョーカーにとってはその世界の実現へ進むための行動こそが正義であるとすれば、誰もそのジョーカーの正義を責めることは出来ないんですよね。あくまで対立する正義のぶつかり合いでしかないわけですから。


そして、仮に「正義」はあくまで「道徳的な正しさ」を示すと考えても、その道徳的な正しさでは人の命を救うことが出来ないという現実はとても重く感じられます。つまり正しいことを貫くだけでは救われない命もあるということを本作は示していて、ではいったい正義とは何のためにあるのだと考えずにはいられなくなるのです。


最後の最後までまったく気の抜けない、150分間が駆け抜けるように過ぎ去っていく傑作でした。

亡くなってしばらく経ってしまったので今更ではありますが、ヒース・レジャー演じるジョーカーは本当に奇跡のようなキャラクターで本当にすばらしくてもう彼の出演する作品が観れないことが残念に感じられました。


ダークナイト [Blu-ray]

ダークナイト [Blu-ray]


(関連リンク)

公式サイトはこちら