flashback

ずっと前から見たいと思っていたBLOOD+を丁寧に見ている。
まだ折り返し地点だが、ヘヴィな内容に心を食い潰されないよう。慎重に、着実に。
というわけで大好きな3rd.OPの映像を文字にしてみる修行をやってみたり(間にちょこちょこ歌詞を挟んでいます)。


* * *


雲が渡る
強風に揺らがぬ闘志
組み換えられるルービックキューブ
風向きは変わり 髪を乱す
階段に置いてけぼりの後ろ姿
空と同じ色した水溜まり


あの日 僕の心は音も無く崩れ去った


しがらみに似た檻の内側
暴風雨を抜ければ塔が聳え立つ
引力にひきずられ 近づきすぎた燃える太陽
隙間から覗いた禁断の景色には 彼女のシルエット
どんな記憶も 瞳の奥で赤くちらつく


暗闇が瞳の中へと流れ込む


何処かもわからぬ街と別れ
石畳の道をそぞろに往く足たち
鮮やかなガラス玉 数え切れないほど幾つも
はじけた


明日へと沈む


見知った人は表を行き
見知らぬ蝶は裏路地でひらひら
赤い薔薇には目もくれず 頬杖ついて黄昏


彼女は朝へ踏み出す
緑の壁 柱の影
赤の夕 橋の上
走る走る走る 不器用な人よ
逃げ惑うのではなく 追いかけて


嗚呼、満月が昇り
恋人たちの夜は孤独に深けていく
金髪は悲しみをそっと拭って
窓の外 舞い上がる羽の扇情
終わらせたがる彼女は間に合わず
業の連鎖の果て 虚ろな命たち


願い続ける思い いつか色づくよ、と


両腕は真っ赤 悲鳴で切り裂いた
悲しみは誰が為に在り そしていつまで続くのか
肌より剥がれ落ちる 乾いた血を
祈るように 天へ還した


心に生き続ける人


雨の降る浴室に二人きり
ステンドグラスの拙い思い出
笑い合える未来ならば、良かったのにね
理想の一頁は燦然と輝く


何もかも 必然の中に生まれるcolors


それでも戦うと決めたから 二度と刃を手放さない
見据える先 廃墟と化した塔の頂上
蒼に愛されし 世界でたった一人の妹よ
I will kill you with my BLOOD.