ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

つい夢中になって...

ここ半年以上、ブログにはダニエル・パイプス先生の話題で占められてしまっています。もちろん、先生の方から訳業を依頼されたという予想外の出会いがきっかけです。ただひたすら黙々と翻訳だけに専念していればよいのに、わざわざ時間をかけてブログに書いている理由は二つあります。
(1)限られた研究論文や保守系新聞では真っ当な引用をされていることがあっても、少なくとも日本語のネット上や一部の中東研究者の間では、ネガティブな評価が前面に出ていたので、個人的に関わりを持たせていただく以上は、自分なりに状況整理をし、納得しておきたい
(2)単に我田引水的に持ち上げるのではなく、少しでも疑問を抱いたり、ささやかな摩擦があった場合も、率直に自分の言葉で綴るようにして、新たな角度からパイプス氏およびその言説に興味を持っていただけたらと願っている
なのですが、果たしてその効果はいかに?

今日も、気がついたらすっかり没頭。昨年2月中旬のフランス語での会合と、同じく昨年9月中旬にスペインのテレビに出演された時のスペイン語の同時通訳。英語ブログの方に、今日の日付でアップしましたので(http://pub.ne.jp/itunalily/)、よろしければご覧ください。
パリ郊外にある最古のシナゴーグでの会合では、機械類に弱そうなフランス人らしく(?)画像や音声があまりクリアではなく、集中力に欠ける聴衆というのか、話を聞きながらも人々の頭と上半身が左右前後に揺れていたり、中には強く反論したりしているご婦人もいたようです。それでも、キッパをかぶったパイプス氏は全く動じず、多少は訥々としたフランス語で持論を展開したり、ある場合には、言わせるだけ言わせてノーコメントだったりもしていました。このしたたかさというのか大胆不敵さというのか、私には見習うべき点が多くありそうですが、日本だったら、すっかり爪弾きになるでしょうねぇ。

ビデオ・クリッピングを見ているだけでも、相当のエネルギーと時間を投入している自分に、改めて気づかされます。申し訳ないことに、他の用事がすっかり後回しになってしまい、山積みに。しかし、機械的に時間配分をしているよりは、ある程度は集中して没頭した方が理解が進むかと勝手に解釈しています。あの先生の場合、ご自身の見解や立場は、若い頃から、たとえ周囲から孤立してでも強固に守り続けてきているので、こちらの時間がある時に、ある程度まとめて昔の硬質な論考をしっかりと読み込んでおけば、現在の主張がわかりやすくなる上、テレビや各種講演での英語なども、かなりくっきりとわかるようになります。

私の個人的な好みでは、ハイパーリンクや画像を使ったりせず、扇動的にならない、もっと落ち着いた硬派の昔の論考がいいのですが、ここまで来てしまうと、そうも言ってられません。