ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

緒方先生の威光と犬養道子氏

昨日、ブログ「難民を出さない政策を」(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20151021)を書いてから、隣の市へ用事で出かけた。
何と、偶然にしてはでき過ぎたことに、緒方貞子先生(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%BD%EF%CA%FD%C4%E7%BB%D2)の写真をパネルにした国連UNHCRの寄付金マンスリー会員募集が建物の戸外であり、恐らくは院生なのであろうか、しっかりした感じの若い女性に声を掛けられた。
緒方貞子先生をご存じですか?」とニコニコ顔で話しかけられ、思わず、「えぇ、高等弁務官として有名になられる前に、母校で数メートル先でお話を伺いました。薄桃色のマニキュアがきれいで、おしゃれな先生だな、と思って...」(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20071211)「英語と日本語でご著書も自宅に持っていますし(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080315)、緒方先生ファイルもあります」(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20150924)と答えると、善意と若さ溢れるその女性から、(そういう人が、この時間帯にこんな所をぶらぶら歩いているはずがない!)とでも言い返しそうな対応で、「そうなんですか?でも、今、シリア難民が欧州で寒い中、備蓄品も尽きて大変なことを、ご存じですか?」と。
(わかっているから、ブログを書いて出てきたんじゃないの...)と思いつつも、「そうですねぇ、テントとか毛布とか....。でも、私、これまでにも、時々送金してきましたよ」と答えると、またもや(そんなはずがない!)と言いたげに、次々と問いかけが続いた。
「マンスリー会員ではないですよね?」「えぇ、ユニセフは毎月引き落とし会員ですけど」(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20080130
「送金は、最低一ヶ月に1000円からなんですけど(知らないですよね?)」「はい、送金しました」
「国連の難民事業なんですよ」「はい。私、『国連』と‘UN’が重複した組織名称の件で、以前は違う名称だったのになぜか、と問い合わせをして、ご親切に回答をいただきました」
「機関誌もあります(けど、知らないですよね?)」「えぇ。“With You"は家にも届いています」
...と、何とも噛み合わないやり取りがしばし続いた。

結局のところ、彼女の持っている若さと熱意はとうに喪失していても、こちらには時間を伴う経験というものがある。緒方先生を1980年代から直接間接に存じ上げている私に、恐らくその頃生まれたのではないかと想像される若い女性が、それこそ「知らないですよね?」と「上から目線」で勧誘しようとしているという逆転である。
そもそも、「難民を出さない政策を」とは、緒方先生の高等弁務官の退任スピーチのポイントだったはずだ。だから、私も昨日は、自信を持ってタイトルにしたのである。
それに、人のお財布を開かせようとするならば、主我の優位性を発揮していたら逆効果だ。緒方先生は、ご自身のご経歴、特徴、人脈を駆使して、あの時代に先進的なことをされた。だが、今もまだ同じことをしていたら駄目だ。その先、次のことを考えなければならない。
もう一点、昨日知って驚いたことがある。緒方先生の近しいご親戚の犬養道子氏(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20090317)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/archive?word=%B8%A4%CD%DC%C6%BB%BB%D2)が、何と二度、ご結婚されているということだった。偶然にも英語のウィキペディアで見たのだが、日本語では知らなかった。それも、70代に入ってからのことで、いずれも日本人ではない。ゴルダ・メイアさんと向かい合っている写真では、何だかメイアさんが二倍の体型で、そんなこともあったのだなぁ、と今にして驚くところである。
恐らく、ご健在の間は知られなかったことが、今後はいろいろと出てくるのであろう。