ブログ版『ユーリの部屋』

2007年6月から11年半綴ったダイアリーのブログ化です

CIAの日本情報

憲法記念日を明後日に控えて...

アメリカのCIAのサイトを時々見ているが、日本のメディアよりも、遥かに有益な知見が得られる。以下は、「日本」項目の「軍事」についての情報抜粋。

https://www.cia.gov/library/publications/resources/the-world-factbook/geos/ja.html


LAST UPDATED ON JANUARY 12, 2017


•Military branches:
Japanese Ministry of Defense (MOD): Ground Self-Defense Force (Rikujou Jieitai, GSDF), Maritime Self-Defense Force (Kaijou Jieitai, MSDF), Air Self-Defense Force (Koukuu Jieitai, ASDF) (2011)


Military service age and obligation:
18 years of age for voluntary military service; no conscription; mandatory retirement at age 53 for senior enlisted personnel and at 62 years for senior service officers (2012)


Military expenditures:
0.97% of GDP (2012)
1.01% of GDP (2011)
0.99% of GDP (2010)


country comparison to the world: 102

(部分抜粋引用終)
最後の「世界比較で日本は102位」は、世界の132ヶ国中、2012年から2014年までの情報提供時に、GDPの何%が軍事支出に使われているかを多い順に並べた表に基づく。詳しくは、以下のページを参照のこと。

https://www.cia.gov/library/publications/resources/the-world-factbook/rankorder/2034rank.html#ja


Military expenditures compares spending on defense programs for the most recent year available as a percent of gross domestic product (GDP; calculated on an exchange rate basis).

この一覧表によれば、最も多いのが紛争の続く南スーダンで一位。二位がイラク。三位が何と「平和」で「穏健」なはずのオマーンhttp://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170323)。四位はサウジアラビア。五位がイスラエル。米国は九位。
近隣諸国では、15位がシンガポール、16位がロシア、25位が韓国、31位がインド、33位がベトナム。そして、中国は40位で1.99%。
なお、最近、国民投票で世論がほぼ五分五分のままイスラミスト国家へ向かうことになったトルコ(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170417)(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170418)は、堂々35位。
ちなみに、私がかつて仕事で居住していたマレーシアは58位。敗戦国家として、何かと比較されがちなドイツは74位。
そんな中で、日本は何と下から数えた方が早いぐらいの102位。2012年時点の情報提供で、0.97%の軍事費だという。
第二次世界大戦中、日本軍の支配を受けたインドネシアシンガポールもマレーシアも、私の母校に国費(政府派遣)留学で勉強していた同世代の人達から聞いたが、皆、自国に軍隊を持っている。ジャワ系インドネシア人のムスリムは「父がインドネシア国軍に入れようとしたんだけど、僕、体が弱かったから、大学で日本語を勉強することになった。国に帰ったら、日系企業で働くつもりだ」と私に言った。シンガポールとマレーシアの事例は、既に述べた(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170427)。
つまるところ、戦時中の大日本帝国軍は、植民地支配をしていた「鬼畜英米」を駆逐するために、「大東亜共栄圏」を築くべく、東南アジアで戦ったつもりだったのかもしれないが、現地の人々は「日本軍が怖かった」ので、戦後、独立した暁には各自国軍を設立して、今も防衛に励んでいるのだ。そして、日本語普及は、英語に比べて遥かに低く、今ではサブカル次元止まり。
本当に、大学の神学者も含めた日本のキリスト教の指導者レベルの人達は、もっと目を大きく見開いて、現実をあるがままに観察して欲しい(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20170427)。少なくとも、平均的な普通の日本人よりは外国語能力が高く、海外情報にも触れることが多いはずなのだから、確かな外国資料をきちんと見た上で、国内では責任を持って公的活動および発言をしていただきたい。
戦後の日米関係を考える上で、まず戦時中の米国側の情報を、こちらで復習しておきたい。
https://www.cia.gov/library/center-for-the-study-of-intelligence/csi-publications/books-and-monographs/the-final-months-of-the-war-with-japan-signals-intelligence-u-s-invasion-planning-and-the-a-bomb-decision/csi9810001.html
他にも、CIAの日本情報は興味深いので、暇な時にざっと眺めておくだけでも、多少は発言の方向が変わってくるのではないだろうか。