ユーリの部屋

2018年11月14日 「カイグン」の日本帝国海軍

“Kaigun”という分厚い英書が自宅にある(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20160507)。まだ読了していないが、アメリカ側がどのように日本の軍備を調査していたかが把握できるので、手元に置いた。

ちなみに、今年2月中旬に訪問した靖國神社遊就館内のレストランには、「海軍カレー」がメニューに入っていた。ご案内した二人の米国人のうち(http://d.hatena.ne.jp/itunalily/20180704)、男性側が「自分はカイグン・カレーにする」と即決した。(とはいえ、普通の簡単なカレー・ライスに、小さなサラダの小皿が添えられただけのものだった。)

以下は、メーリングリストからの抜粋。

是本信義日本海軍はなぜ滅び、海上自衛隊はなぜ蘇ったのか



・伝統の猛訓練。「月月火水木金金」が意味するもの。これは、日本海軍における土曜、日曜を返上しての猛訓練を表した言葉だ。


・日露戦争ののち、連合艦隊司令長官を伊集院五郎大将が引き継いだ。彼は日露戦争に勝った将兵が、驕りに陥るのを戒めようとして、休日返上の猛訓練を課したのである。


・やがて、この猛訓練は、日本海軍の精強さを支える大きな要素となった。


・海軍士官として人の上に立つ者は、その特権を享受するだけではいけない。つねに犠牲的な精神、先憂後楽の精神をもって、部下の先頭に立つ。それを心得るべきである。将校はいかなるときも指揮官先頭の精神で、率先垂範することが求められた。


・「将校たる前に紳士たれ海軍兵学校の生徒は、挙措、容儀、動作において、つねに端正であれ、と教えられた。大きな鏡の前に、自分の姿を映して、たえず身づくろいをチェックした。


・また日常生活では、「5分前の精神」を貫くことが要求された。あることに取り掛かる場合、素早く行動が起こせるよう、事前の準備を心がけよ、というのである。


・海軍のノウハウが残っていた。幸いなことに、「陸軍悪玉論」により完全に抹殺された陸軍に対し、海軍はいまだその命脈を保っていた。


・その本拠は厚生省第二復員局で、海外で終戦を迎えた海軍関係の軍人や民間人の復員業務の傍ら、海軍再建の研究を積極的に行っていた。


・このころ、日本政府は残っていた海軍艦艇のすべて、空母「葛城」をはじめ駆逐艦海防艦その他あらゆる艦艇を使って、この復員輸送を行った。この復員輸送は、艦艇の組織的運航、艦長以下の艦艇運航技量などシーマンシップの維持、そして何よりも海軍関係者の団結、連帯意識の維持に大きく役立ち、のちに海上自衛隊の誕生に大きく貢献するのである。


・ルーツは旧海軍の掃海部隊。終戦後、日本政府はまず何よりも、わが国の港湾、海峡におかれていた機雷の処理を急がねばならなかった。占領軍からの指令もあって、旧日本海軍の掃海部隊がそのまま残存する運びとなった。この部隊は、航路の啓開に従事した。


・今の海上自衛官は4つの顔を持っている。すなわち、船乗り、戦闘技術者、階級やポストに応じた組織管理者、そしてシステム・エンジニアというわけである。


自己研鑽のすすめ。各学校での教育、部隊での実践など、これらはいわば表の教育である。これを裏から支える重要な要素、それが日常の勤務、生活を通じて行う自己研鑽である。



自己研鑽のための手本となるものには、まず日本海軍の伝統や風習がある。次に上司や先輩からの指導や助言が挙げられる。そして同僚との切磋琢磨も大いに役立つ。中でも、上司や先輩からの、折に触れての指導や助言は大切なものである。


・海上自衛隊の艦艇では、航海中を除いて、食事は幹部一同が艦長を囲んでとるしきたりになっている。この指揮官を囲んでの食事の場が、さまざまな機能を発揮する場となっている。談笑を通じての意思疎通、懇親、部下指導など艦内の融和団結、チームワークづくりである。そして大抵のことは、この歓談の中で片が付く。あとは以心伝心コミュニケーションが成り立つ。



・オールウェイズ・オン・ザデッキ。何事もすべて仕事優先。艦内に引きこもらず、上甲板で、部下の先頭に立って働く。「常在戦場」である。


・出船の精神。入港したら、少々めんどうでも港内をぐるりと回って、いつでも出港できるように、艦首を港外に向けて停泊する。つねに次の仕事の準備を怠らないということだ。


・5分前の精神。仕事を始めるに当たって、心身を「静」の状態から「動」の状態へ、スムーズに移行できるようにしておく。


コミュニケーション能力を養え。海上自衛隊は、高度な官僚社会である。その運営には、優れたコミュニケーション能力が要求される。的確に状況を判断し、意思を正しく相手に伝えることが大切だ。


意見具申は一度だけ。仕事上で、何か良い考えがあるときは、遠慮することなく上司に進言する。上司に別の考えがあって採用されなくても、腐ったりせず、上司の判断に心地よく従う


・緊急事態には「初動全力」。なにか緊急事態が生じた場合、まず全力を傾けて解決を図る。そして状況に応じて、「兵力」を引いていく。これが初動全力である。兵力の小出し、逐次投入は愚の骨頂だ。

(部分抜粋終)

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