PSPのAV機能を活用する! 音楽・写真・動画活用Tips このページをアンテナに追加 RSSフィード

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ソニーの携帯ゲーム機あるいは携帯マルチコンテンツプレーヤー・PSPのAV機能を「便利に楽しく」使う方法を日々探求しています。また、PSPがより便利なデバイスとなるためのソニーへの改善提案も掲載しています。
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2005-07-31, Sunday ソニーは新しい会社になるべきだ

[]ソニーよ復活せよ!PS3とPSPがソニーを救う

ソニー、‘05年度通期の営業利益見通しを1,300億円下方修正(AV Watch)

ソニーの業績低迷が続いている。事態はかなり深刻だ。エレクトロニクス部門の2005年度4-6月期の営業利益は363億円の巨額損失で、テレビ部門だけで392億円の損失と、まさに窮地に陥っている。

3月のストリンガー新体制の発表時、各種メディアには「ものづくりの原点に返れ」「創業者の理想工場の理念を重視しろ」との論調があふれた。しかし、各種デジタルデバイスを使ってきた私には、妄言としか思えなかった。そんな中、29日にCNETに掲載された森祐治氏の記事「ソニーは本当にエレクトロニクス産業の負け組なのか」には強い共感を覚えた。以下の記事を読む前に是非ご覧になって頂きたい。

ゲームのルールは変わった

アナログ時代の製品では、ソニーの競争力は圧倒的であり、世界中にソニー製品があふれた。テレビなどの映像機器では「高画質」、ウォークマン・ビデオカメラなどの携帯機器では「小型・軽量・スタミナ」が競争力の源泉であり、他社製品の追随を許さない高度なものづくり技術がその優位を支えていた。

しかし、デジタル時代の製品は、基本的には汎用部品の組み合わせにより、誰でも作れるものであり、世界中に競争相手が出てくる。これが今の液晶テレビであり、デジタル音楽プレーヤーの世界だ。ソニーはアナログ製品での競争力が圧倒的であったために、デジタル化による影響を最も強く受けているのだ。

ソニーは、従来の成功体験を脱却し、デジタル時代のルールで勝利を目指さなくてはならない。それには、デジタル時代の勝者となっている企業から学び、新しい目標を設定しなければならない。

デジタル時代の勝者とは

デジタル時代に儲かっている企業は、単純化すれば3種類に分けられるだろう、1つは、サムスン・デルなど、圧倒的な生産力と販売力を持つ企業。日本で比較的好調な松下とシャープは、それぞれプラズマと液晶でこれを追っている。

2つめは、インテルマイクロソフトなど、汎用の中核部品・ソフトウェアを握る企業。残念ながら、日本にはこれらに相当する企業はない。

3つめは、アップルのような、革新的なデバイスで新市場を創出し、それと緊密に連携するソフト・サービスによって囲い込み、優れたユーザー体験をもたらすことでブランド価値を維持する企業。ソニーの立場は3つめに近いような印象があるが、ソニー製品のブランド価値はもっぱらハードウェアによってもたらされており、両者は似て非なるものである。

ソニーは、これら勝者の方程式に学び、自らをどこに位置づけるかを考えなければならない。

ソニーの中核事業はテレビとプレステ

AV製品は数あれど、ユーザーから見れば、「コンテンツの鑑賞に使う製品」に変わりはない。これまでは、それが技術的制約から多数の製品に分かれていたが、デジタル時代には、この機能は少数の製品に収斂する。重要なのは、コンテンツ表示装置であるテレビ、あらゆるコンテンツを蓄積し、管理する「コンテンツサーバー」、外出先でコンテンツを鑑賞するための「携帯コンテンツプレーヤー」の3つである。これら3つの製品に経営資源を集中し、勝つことがソニー復活の条件だ。

ハワード・ストリンガーCEOは、以前の「エコノミスト」誌のインタビューで、製品ラインの整理の必要性について言及し、「ソニーには3つの製品があればよい」と述べている。これは、同氏がデジタル時代に求められる製品の性質を正確に理解していることを示している。

テレビ事業は低付加価値戦略と忍耐が必要

テレビについては、私は既に単なる表示装置となっており、テレビ単体で付加価値をつけるのは苦しい状況になっているのではないかと思う。従って、パネルを自ら大量生産しない限り儲かる構造にはならない。無理にコストをかけて付加価値をつけても、大量に売れる安価な製品の方が競争力がある。(「ハッピーベガ」が売れたのはその好例だ)ソニーは、自身の市場での地位を再定義して低価格品を大量に売る(これは、サムスンやLGと同じポジションをとるということだ)方針に転換し、S-LCDでの大量生産でコストを下げて何とか踏ん張る以外ないのではないかと思う。ソニーの独自デバイスSXRDについては、TIのDLPと正面から対抗できる生産量を確保し、コストを下げられるかどうかにかかっているだろう。ただ、当面何とかしのげたとしても、次世代ディスプレイデバイス(有機EL、FEDなど)を開発し、自社生産にこぎ着ける体力があるかどうかは微妙だ。悲観的に見れば、ソニーのテレビ事業は将来サムスンに合併を余儀なくされるかもしれない。

ソニーが先行している次世代デバイス

私が挙げた3つの機器のうち、「コンテンツサーバー」「携帯コンテンツプレーヤー」は未だ製品カテゴリーとして確立していない未来の製品である。ある意味、テレビよりも重要な製品だ。実は、ソニーは他社に先駆けて正解に近い製品を既に発売している、又は、発売する予定がある。すなわち、「コンテンツサーバー」=PS3(又はCellホームサーバー)であり、「携帯コンテンツプレーヤー」=PSPである。これらの製品は、ゲームに加え音楽・写真・動画などあらゆるコンテンツに対応する統合型製品で、特にPS3は、Cellという汎用の中核デバイスを内蔵し、Linuxを搭載することでPCの機能をも取り込んだ究極の製品となる可能性がある。ゲーム機としてのブランドが確立しているので、一定以上の数は必ず普及することも大きな強みである。

プラットフォーム確立が緊急の最優先課題

これらの製品が、ハードウェアとしての潜在力を発揮するためには、全社的な取り組みを行い、優れたソフトやサービスと組み合わされたプラットフォームを確立する必要がある。ストリンガー氏は、これをコンバージェンス戦略と呼んでいる。残念ながら、PSPについてのこれまでの取り組みを見る限り、まだ会社としてのやる気を疑われる状況にあるが(このブログの過去ログにいくらでも事例がでています)、逆に、ハードウェアの優位性がある今のうちに、全社一丸となって、ユーザーの期待する機能・ソフト・サービスをユーザーの期待するタイミングで実現し、ユーザー体験を高めることができれば、大きく成功できるはずである。言うは易く行うは難し。これが実現できるかどうかで新経営陣の手腕が問われる。

結語

ソニー低迷の原因は、デジタル化という競争環境の変化によるものだが、より本質的な問題は、それに適応できない経営上の失敗にあったと言えよう。これまでのコメントを聴く限り、ストリンガーCEOと中鉢エレクトロニクスCEOは、会社の問題を正確に理解している。1〜2年後、ソニーが劇的な成功を収めていることを期待してやまない。