紫華鬘

『紫華鬘(ムラサキケマン)』は別名を「藪華鬘(ヤブケマン)」とも言うそうです。
平地や山麓の日陰でやや湿った所に生える越年草だそうです。

さて、この名の「華鬘(ケマン)」ですが、出所は仏殿の欄間などの装飾具の事とあります。
この「ムラサキケマン」の花が、華鬘に似ているので、こう名付けられたとの事です。

「ケマン」の実は、鳳仙花の実や胡麻の実と同じように、触るとパチッと弾けて種が飛び出すようです。
その後蟻にも運ばせるなどして、子孫を広範囲に広げてゆく自然の知恵なのですね。

ケマンの実に触って面白がるのも結構ですが「ケシ科」の植物は、一般に毒性が強かったり幻覚作用があったりして、茎を千切ったりして、その樹液が手に付いたまま食事をすると、嘔吐、酩酊、心臓麻痺、等かなり危険でその後は、極めて楽(極楽)になるそうですよ。
従い、「うばごろし、へびにんじん」等の呼び方をする地方も有るとの事です。
一度試して見られたら、なんて無責任の事はよういいません。