チベット弾圧・中国問題

暴動の写真は下。
http://news.livedoor.com/article/image_detail/3555042/
Livedoorニュース(毎日)に、続報をみつけました。

一方、米政府系の「ラジオ自由アジア」は、ラサ市民の話として死者数は80人以上に達するとの見方を伝えた。

詳細 http://news.livedoor.com/article/detail/3555142/

Finantial Times.comによれば、アメリカ、EU、オーストラリアは中国政府に自制を求めているが、中国は、チベット問題は「中国の内政問題」という立場を保っていて、第3国の声明などは無視する構え。また、外国人報道関係者がラマに入る際には、中国当局の許可が必要な状況で、情報が制限されている。

Foreign reporters are barred from travelling to Tibet without permission, a restriction that is being tightly enforced during the protests, making information dificult to confirm.

オリンピックの聖火がラマを通過し、北京へと向かうちょうど2週間前に過去20年間で最悪の暴動がおきたことも、時代の流れというか、必然性みたいなものを感じる。

The pro-independence protests, the worst outbreak of violence in the remote Himilayan region for two decades, come only weeks before the Olympic Torch was due to pass through Lhasa en route to Beijing for the 2008 games.

さて、日本政府の対応だが、①静観する、②アメリカ、EU、オーストラリアに同調して武力行使の自制を要求する、③その他、のうち今のところ①で、おそらく今後も①ではなかろうかと思う。
①は、中国の主張である、チベットは中国の内政問題だから、他国は干渉するな、を認めるものであり、メリットそしては中国との摩擦が回避できるかわりに、先進国の欧米との歩調が乱れ、日本が民間レベルで実施しているラマイラマ14世との交流とも矛盾するので、国内の世論から避難されやすいと思われる。ただ、ギョーザやオリンピックを前に中国政府との関係をとりあえず冷やしたくないという刹那的なメリットは得られるかも。②だと、中国政府が内政干渉だとか反発し、ギョーザ事件の解決や、オリンピックの平和的雰囲気での開催などに水をさす(北朝鮮との6カ国協議にもマイナス?)でしょうが、中国も本音では日本との関係を冷やしてもメリットよりデメリットが大きいでしょうから、日中関係の悪化は望んでいないのでは。

まとめると、②でいくぞ、というポーズを中国にチラつかせながら、公式には①でいき、「貸し」を作る(その見返りとして、6カ国協議などで、中国に北朝鮮を支持させない、北を孤立させるような言質を取る)、というやり方が一番日本の利益になる、と思います。が、いかがでしょうか。