スピード社の水着報道について

朝日新聞』2008年6月7日の11面のベタ記事を紹介しよう。
鳥インフルエンザに関する記事である。なぜこれがベタ記事なのだ。
記事は下記の通り。

鳥インフル死者即時公表やめる インドネシア保健省
ジャカルタ=矢野英基】
トリインフルエンザウィルス感染による死者数が世界で最も多いインドネシアの保健省は6日までに、感染死亡例が出てもすぐには公表しない方針を決めた。AP通信が伝えた。感染死公表は新型インフルエンザ発生の兆候をつかむため重要とされ、今回の措置は国際社会で物議を醸しそうだ。
これまで同省は感染死が確認されるとすぐに氏名のイニシャルや性別、年齢、経緯などを発表してきた。今後は一定の間隔を置いてまとめて発表するという。先月、地元の一部報道機関が独自に感染死の疑いがあるケースが発生したと報道。同省は確認せず、スパリ保健省が「感染死を即座に公表するのが我々の助けになるのか。国の評判を落とすだけだ」などと語った。インドネシア政府は、感染死者数ばかりに関心が向くことに神経をとがらせている模様だ。」
朝日新聞』2008年6月7日11面

これは一面トップ記事のはずだ。
これ以上の重要記事がどこにあるのか。アメリカと中国とロシアが核戦争でもはじめたのか?
第一面の記事は、いかに?
朝日新聞は第一面トップで、上記鳥インフルエンザに関する、人類の運命にかかわるような重要情報の10倍近くのスペースを割いて、「スピード社」というイギリスの会社の水着についてでかでかと載せている。その他、やはり10倍近くのスペースをつかって、朝日新聞社テレビ朝日の提携強化の記事を載せている(要するに身内の話である)。どれも内容は、一部スポーツファンや関係者以外にとっては、どうでもいいことだ。
朝日新聞の重要性の評価能力は、狂っている。『朝日スポーツ新聞』とでも、名称変更したらどうだろう。

内藤朝雄