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Wed 2005.03/30

海外版「魔法先生ネギま!」コミック(身辺雑感/脳をとろ火で煮詰める日記)

| 海外版「魔法先生ネギま!」コミック(身辺雑感/脳をとろ火で煮詰める日記)を含むブックマーク

 ネギま英語版だけではなく、海外に翻訳されたコミック全般の特徴の話なんですが、

 セリフが英語の横書きで、めくりは日本と同じ右開きというのがおかしな感じです(^^;;

 絵の流れは右から左へ向かうのに、文字は左から右へ読まなきゃいけないので視線が混乱するんですね。これはちょっと慣れが必要かも。

 「右開きで台詞が横書き」だと、「視線の流れ」の力が変化してきてしまうので変な読書体験を生みそうですね。

 日本漫画


 ┌──

   \

 ←─┘


っていうジグザグの流れで、フキダシとコマを追って読むものなんですけど、本来「右→左」の方向に「流れの加速」がかかる筈が、「左上→右下」の流れに「加速」がかかっちゃうことになる筈です。

 ちなみに、昔は左右反転に印刷してわざわざ左開きの漫画にして翻訳していたこともある*1んですけど、最近はそういう出版形態は無くなったのかな?

先週と今週のサンマガ

| 先週と今週のサンマガを含むブックマーク

 『ブリザードアクセル』は花音ちゃん目当てに読んでいます(挨拶)。

 しかしウチみたいに美少年免疫のあるコアな読者相手ならともかく、少年誌の読者にとっては刺激が強すぎるのでは。絶対変な思春期の目覚め方しますって! でもまぁサンデーには『らんま1/2』もあったし『天使な小生意気』も載ってたわけですけどね。

先週と今週のネギま

 漫画的には特にツッコみ所無し。

 第11巻相当分に突入した後は「読者がクラスメイトの個性を把握していることを前提にして話が進められていく」ことが多くなると思うので、そろそろネギまは「読者を大量に抱えてはいるが新規客にとっては敷居が高い」作品になりつつあるかもしれません(例えば、今週と来週のエピソードは単行本の2巻や7巻の内容を覚えていないと入りにくい話になっている)。

 それでも10巻分未満の分量ですから、ハードルが無茶苦茶高いということもない……レベルかな。

先週と今週のスクラン

 逐一構造分析しながら説明するとマンガ夜話並に長くなっちゃうから割愛しますけど、小林尽漫画家としての特性が良く出ていて興味深かったと思います。ホントに作者の非・男性的なセンスと少年誌テイストが絶妙にマッチしながら“本質的には破綻しているんだけど”読んでて面白いという、何とも曰く言い難い漫画。変なことをやってる筈なんだけど、スクランっていう漫画の形式ではこれでもオッケーなんですよね。

 凄く漫画が巧い箇所もあるし、投げ遣りに描いてるとしか思えない箇所もある。小林尽はなかなか計り知れない男です。

最近のエア・ギア

 いつも思ってることなんですが、この漫画の熱量はホント見せかけだけで、すぐにしぼむのですね。

 似たような現象は『トト!』でも起こってるんですけど。見せかけ上のスケールの大きさに対して、そこまで脹らませる膨張力が圧倒的に足りてないんだよなぁという。

最近の神to

 熱量と呼べるモノが薄いのはぶっちゃけこっちもそうなんですけど、神toは逆に「スケールの大きいフリ」を完全に放棄しているからそれは気になりません(誉めてるのやら誉めてないのやら)。

 漫画で「聖刀」なんて言葉、何年ぶりに聞くかなあ(笑)。実はこういうの大好き。ガキ臭くて。

 ……先行きが全然見えてこない漫画ですけどね。無理矢理ジャンル付けすると「伝奇バトル学園ハーレムラブコメ漫画」ですか。これっぽっちもバランスを取ろうとしてない辺りが素敵ですね(※これは誉めてません)。


 オタク向け漫画以外だと、『トッキュー!!』が一番面白いですね、マガジンは。このタイミングで女性キャラが入ってくるのは『め組の大吾』を思い出すわけですけど、「天才型ヒーロー漫画」の大吾と、「協力型友情漫画」のトッキューを比較してみるのも面白いと思います。

『魔法先生ネギま!』13話

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 線が死んでない・色に艶がある・無駄な動きをしない・演出が破綻していない・ネタを詰め込んだ脚本・記号的なキャラの使い捨てをしていない……と、パッと見はなかなかの出来。


 ぼくが「作画アニメ」に対してあんまりいい顔をしないのは、作画だけいいアニメっていうのは「演出上の意味が無い所だけ動かしても仕方がない」*2からなんですけど、今回はそういう方向には行きすぎない使われ方になっていたので、全体的に悪くは無かったと思います。

 難を言えば、ネギが学園を立ち去ろうとした後の畳みかけが少し弱かった(そこまでは良かった)のと、キャラクター管理で所々失敗していて、

といった所を指摘してもいいでしょうか。特に千雨の扱い。あれはなあ(笑)

*1:だから英語版『寄生獣』の「ミギー」は名前が「Lefty(=左利き)」に変更されている、というのは結構有名な話

*2:しつこいようだけど「アニみて春のカーアクション」とかね。ネギまだと、ドッヂボール回のメカアクションなんかが特にそう

みやもみやも 2005/03/31 07:34 左右反転<最近はみんな(?)右開きのままで英訳だけしてるらしいです。で、左から開いて最初のページ(つまり日本コミックの最後にあたるページ)にデカデカと警告文が載ってます(笑) [参照]http://media.excite.co.jp/daily/thursday/031002/index.html

genesisgenesis 2005/03/31 14:55 こんにちは。参考になりそうな情報がありましたので、翻訳しておきました。よろしければ id:genesis:20050330#p2 をご参照くださいませ。

izuminoizumino 2005/03/31 18:16 なあるほど

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Tue 2005.03/29

アニメ版『スクールランブル』まとめ

| アニメ版『スクールランブル』まとめを含むブックマーク

 基本的にネタバレ無しで。

 最終回は、畳みかけるようなどんでん返しの連続に笑わされっぱなし。

 ED後のオチの付け方で一瞬「あ、逃げたかも」と思ってしまいましたがオチ後の二重オチでまた評価が回復しました。ここまでやられたら全て許せる! 「反則」は一回だけやるとただの反則ですが、徹底すれば立派な芸になるという良い見本ですね。

 ちなみに最終話のネタは、初期段階から仕込まれてたみたいなんですよね。それはOPのワンカットを観れば窺えると思います。お茶を濁したというよりも、もう、完全な確信犯


 で、アニメ版はですね、とにかくディレクティングのセンスが光っていて好きでしたね。特にBG(背景)と効果音音楽の使い方が良かった。

 BGが巧いっていうのは、基本的にこのアニメは「原作のコマの構図はできるだけいじらずにそのままレイアウトとして流用する」というスタンスで作られてるんですが*1、原作の絵は「背景が白い」のが特徴でもあるので、そこをイメージBGや効果音でフォローする必要があった。その時の背景選びなんかが、地味にセンス良かったですね。

 効果音の使い方は、なんだか『CITY HUNTER』や『美味しんぼ』、『YAWARA!』あたり(昭和平成の間くらいの時代)の「読売テレビ日本テレビ)系TVアニメ」の臭いがして仕方なかったんですが、同じ感触を覚えた人は居るかなあ。播磨が落ち込んだ時の効果音とか、ああいうのですよ。トゥーン、トゥーン……、っていう、ホラ、ああいう(文字で書いても伝わりませんが)。

 また、スクランアニメだけでなくミニアルバムに収録されているイメージソングもいい曲が多いんですが*2、それも丁度「昭和平成の間くらいの時代に流行ったタイアップ曲やキャラソン」を彷彿とさせる曲が多くてかなり気に入ってますね。小倉優子EDテーマ自体も昭和センスですし。

 まぁ、音楽担当ベテランである大森俊之だったのも、気に入った理由のひとつかもしれません。


 演出面では、アニメ的なキャラクター芝居の合間にさりげなく静物(清涼飲料水の缶とか)を挟んで映像にリアリティを持ち込む手法なんかが、例えばそんな細かい配慮が丁寧に行われていて、気持ちよく観続けることができました。まぁ、時々物足りない所(タメのタイミングの取り方など)はありましたけど、トータルのアドバンテージで見ればオッケーでしょう。

 あぁ、後、作画面で誉め所を作るのはあんまり好きじゃないんですけど、渡辺はじめさんのキャラデザインは非常に良くて、これは観てるだけで嬉しくなってましたね(←これは『カレイドスター』のキャラデと同じ人だから、ってだからですが)。


 最後に総括として、25話の時点での感想mixi日記に書いていたので、そこから抜粋してみます。

 今期は結局、この番組だけが残ったなあ。アニメ化に向いた素材だったからでもあるだろうけど、そう考えると、小林尽はつくづく天運に恵まれてるよなあ。

 原作の陽性の部分だけを抜き出したディレクティングは素晴らしかった。

 「原作の陽性の部分だけを抜き出した」っていうのがミソなんだけど、このアニメは一見原作に忠実に作っているように見えて、実はこういうオチに収束するような世界観を初期から練り上げて作っていたってことで、それが偉いんだよな。

 原作の『School Rumble』のタッチは、もう少し現実寄りに傾いてるもの。

 原作付きアニメの制作において一番大事なのは、そういった「雰囲気や世界観の統制」であって、それを決定付けるのが監督のディレクティングという作業だと思います。この結果によって高松信司監督の株も上がろうというもの。

 他にも、番組ABCの3パートに分け、アヴァンやED開けの時間をもフルに活用した上、それぞれのパートの時間配分も内容に合わせてフレキシブルに変化させてみたり(局側が良く許可してくれたよなぁ)、自然なCGの使い方を積極的に模索してみたりと、新しいTVアニメの形式を推し量るサンプルとしても非常に重要な位置に残るシリーズだったのではないかと思います。高く評価したいです。

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*1:原作のコマ割り自体が、長方形のスマートなコマで多く構築されているからこそできる芸当でもある

*2:一部楽曲がアニメでも挿入歌として使われている。周防実琴沢近愛理が個人的に好きかな

にゅうとうきょうにゅうとうきょう 2005/03/29 21:36 izuminoさんの書かれていることからは離れますが、ナバさんにとって美琴のようなタイプはハマリ役の一つだったように感じられます。

izuminoizumino 2005/03/29 22:06 キャスティングも演技指導も、総じて良かったと思います。小林ゆうの使い方とかが印象的でした。音関係のセンスが良かったなぁ、という話の繋げ方をしてもいいかもしれませんね

izuminoizumino 2005/03/30 10:36 ああ、表面的なことを書きすぎて、一番大事なことを書き忘れてました(笑)。上記で指摘している要素が全て、スクランという原作にマッチするように働いている、ということを評価しなくちゃダメでしたね。OPテーマから音響のひとつに至るまでが、スクランという世界の楽しさを良く表現していたと思います。これを最初に言わなきゃダメだったな

にゅうとうきょうにゅうとうきょう 2005/03/31 18:31 アニメでもゲームでも何でも、一つの作品にいろいろな要素がマッチしてこそ見ていて、やっていて楽しい作品だと思います。

izuminoizumino 2005/04/01 06:47 そうですね。あと、作る側にとっても楽しい作品だったのだろうなという余韻もありまして。小林尽もアニメ化の機会に恵まれていたけど、スタッフからしても恵まれた仕事の機会だったのだろうなと感じています

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Sun 2005.03/27

今週のスーパーヒーロータイム

| 今週のスーパーヒーロータイムを含むブックマーク

魔法戦隊マジレンジャー

 マジレンは王道回帰のシリーズでありながら、デカレンジャーの手法的な遺産を継承していることが少しずつ解ってきました。

 つまり「協力型」の物語だということなのですが、(デカレン的と評しても良さそうな)メンバー間の緻密な掘り下げに加え、「マジキングに合体できない」という設定が絵面的にちゃんと意味を持たされている所に感心しますね。

 あれは合体しないまま戦うからこそ説得力があるんですよね、兄弟が協力することの。


 ED曲の構成もデカレンの遺産であって、同じスタッフの手による作品であることを実感します。ま、デカレンほど「スタッフの遊び」ではっちゃけられても困るわけで、マジレン的にはこのくらいの匙加減が適度でしょうね。

仮面ライダー響鬼

 少年は思った。強くなりたいと──。


 マジレンが協力型だとするとヒビキは「努力型」の物語であるわけで、バランスの取れた一時間になってると思います。

 先週の特訓シーンを挟んだおかげで、ヒビキの圧倒的な楽勝っぷり、つまり「強いヒーロー像」の説得力がイヤミ無く演出できている。

 その上で、明日夢の憧れ感情を演出し、なおかつ身の程を知らせる展開に投げ込むことで、視聴者を番組の中にうまくひきこんでますね。

 で、来週はその「努力型の強いヒーロー達」が「協力して戦う」わけだから「そりゃあ勝って当然だぜ!」っていう構図が実に明解で、熱いですな。

 それに合わせて敵の強さもどんどんインフレしていきますよ、と。うーん王道ですな。ヒビキは演出レベルでは変化球ですが、ストーリー構成自体は結構ステロだという印象です。*1

今週の『ふたりはプリキュア マックスハート』

| 今週の『ふたりはプリキュア マックスハート』を含むブックマーク

 座古演出回。日常シーンだけでなく戦闘シーンにもダレ場を感じない、高アベレージなエピソード。カットの切り返しとかが多くて気持ちいい。

 「敵とシャイニールミナスの間にプリキュアが割り込んだ直後にすかさず必殺技バンク→ほぼ零距離射撃で抵抗の余地も描かず決着」という流れはスピーディーで良かったと思います。実はこれ、味方側が三人組でないと、今までできなかった戦闘法でもあるんですね。


 子供番組にしては渋い脚本だなあと思ってたら羽原脚本だったのでまぁ納得。

 破綻してる……とまでは思わないけど、「怒ってくれるのが仲良しの証拠」っていうロジックの落とし方は少々強引だった気が。まぁ心意気で見逃せるレベルでしょう。

  • 追記

 言及しようと思って忘れていたことを、とぼふさんが近いことを書かれていたので(id:tobofu:20050327#1111886057)思い出しました。

 今回の脚本子供番組っぽくないことにも繋がってくるわけですが。

2年目だからちょっと背伸びしたドラマを、ということかね。

 メイン視聴者層の子供達が一年分歳を取っている、という外部要素もスタッフの考慮に入っているんでしょうね。

 4年間続いたどれみもそれでドラマを深化させていったのでしょうけど。そういえば10歳程度の年頃でどれみに入った子供はもう立派なオタク予備軍になってる筈で、そのまま「ナ・イ・ショ」に雪崩れ込んでる可能性もあるんですよね。

*1:講談的、ということかな?

itamasuitamasu 2005/03/27 22:41 以前いずみのさんが「ポルンとひかりがいきなり仲良くなっている」と書かれてましたが、あれはパートナーができてはしゃいでいるんだと僕は思いました。しかし大事にしてはもらえても、与えられるだけの関係のままは嫌だった。メップルとなぎさ、ミップルとほのかのように気の置けない関係になりたかった。パートナーなのだから。命を預け合う仲間なのだから。ということで、今回の落とし方は以前の話との繋がりも含めて僕は良かったと思いましたよ〜。ハーティエルの出番もバッサリ切ってひかりの精神的成長とポルンとの関係の変化に1話丸々使うあたり、ようやく見れるドラマになってきたかなぁと。

izuminoizumino 2005/03/28 08:38 それでも弱い所は弱いとツッコみますよ(笑)。動機が描かれていない。ほのか辺りに「今までパートナーが居なくて寂しかったのね」くらいの台詞を言わせてれば気にならなかった筈です。//逆に言えば、ウチでツッコんでる箇所を除けば第1話の頃から見れるドラマになっていますよ、プリマッハは

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Sat 2005.03/26

更新休みすぎ

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 アニメ版ネギまとかスクランとかサンマガ感想とかほったらかしてますが、今週はお休みです。

 スクランアニメ感想は最終話の時にまとめてやります。

『電波男』、品切れ

| 『電波男』、品切れを含むブックマーク

 Amazonで在庫切れになったみたいですね。増刷はまだ先になりそう、とのこと。

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Sun 2005.03/20

今週のスーパーヒーロータイム

| 今週のスーパーヒーロータイムを含むブックマーク

魔法戦隊マジレンジャー

 怪獣映画じみた構図の撮影が多くて眼福でした。

 脚本レベルではちょっと急展開が多かったな。レッドのパワーアップが唐突だったり。

仮面ライダー響鬼

 アベレージ作品なので特に書くこと無し。

今週のプリマッハ

| 今週のプリマッハを含むブックマーク

 長らく一心同体状態が続いていたほのなぎが久しぶりにコンフリクト。やっぱりこういう対比を描いてくれないとキャラが立ってこないですね。お説教萌え


 シリーズ構成レベルの完成度は前期に比べて高まってると思います。

 一話完結形式を成立させつつ、あかねさん話とひかりの成長とハーティエル絡みの説明を器用に同時進行させることで、ストーリーアニメを見ているような気になってくる。

 前期は「ダークファイブが一人ずつ退場していく」と「闇戦士がプリズムストーンの力の在処になかなか気付かない」だけで全体のストーリーを引っ張ろうとしてましたからね。

 毎回、ジャアクキング様の「お遊び」が徐々にエスカレートしていくのも視覚的に解りやすくて良いですね。1クール後にはすっかり悪い子に育ってたりして。

 ただ、サラリーマン否定の思想を入れちゃうのはあまり良くない気が。お茶の間アニメとしては。

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Fri 2005.03/18

少年漫画話

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少年漫画マインドと成長

 少年漫画マインドで描かれる主人公は、「成長」はするが「変化」はしない。

 オタク向けの燃えで描かれる主人公は、「成長」ではなく「変化」でパワーアップする。


 まだ仮説段階ですが。今度、友達の意見を訊いてみます。

 「少年誌的/青年誌的/オタク誌的」の区分を見分ける一定の目安にはなりそうな感じではあるかな。

少年漫画ラブコメ

 ネギまスクランなんかのラブコメ少年漫画だ(≒少年漫画でなければならい)、というのがまぁウチのサイトの主旨であるわけですが、これは「少年漫画=立派」というステータスや、権威主義で言ってるわけじゃないんですよね。

 <AI止ま編>の最初にも書いているように、ジャンプ的なバトルがあれば少年漫画だというのは大きな間違いですし、どれだけくだらなかろうがマニア臭かろうが萌え臭かろうが、それがギャグ漫画でもラブコメ漫画でもウンチク漫画でも少年誌に載っていればそれは少年漫画ですし、その中で「王道の少年漫画」や「変化球少年漫画」、「それだけを読めば十分な漫画」や「そればっかり読むってのも不健全じゃないかなぁな漫画」が存在するのだと思います。


 赤松健自身は「ラブコメはデザート」と公言しているわけですが、マガジンの中で言えば、まともな「食事」になりそうなのはやはり一歩やゴッ輝、トッキューあたりの作品であって、それらに対してラブコメ漫画は結局「デザート的な少年漫画」でしかないと思われます。

 言ってみれば『ラブひな』はプリンみたいに甘々の少年漫画であって、次第に少年漫画のラインから外れていきもしました。逆に『魔法先生ネギま!』の場合は王道寄りに修正することで「デザート」から「食事」へと近づきはするのですが、根っこがラブコメ漫画であることは変わりませんから、せいぜいプリン菓子パンになったくらいの違いでしかないでしょう。

 菓子パンだけで食事をとりあえず済ませることも可能ですけど、お菓子お菓子ですよ、という。

 この喩えで言えば、スクランもデザート中のデザートですね。


 うっかり「○○はちゃんと少年漫画してますよ」とか言ってしまう前に、こういう仕組みに注意する必要があるでしょう。少年誌に載っている以上、「ちゃんと少年漫画してる」のは最低限のハードルであって*1、問題となるのは「どう少年漫画してるか」の方だろうので。

  • 追記

 あとそうそう、赤松ワールドの「イヤなことが起こらない」という理念自体が、少年漫画としては既に「歪み」ですしね。

*1:たまにビミョーな立ち位置の連載もありますが。ジャンプいちごとか

Thu 2005.03/17

今週のサンマガ

| 今週のサンマガを含むブックマーク

 サンデー感想はお休み。

 今週の『トッキュー!!』は熱い。活躍したからといって復帰できるわけではない辺りが。

 『SAMURAI DEEPER KYO』はちゃんと通して読んでない漫画なんですが、ここ最近の時人vsアキト編は面白かったです。これぞ「ニュータイプ強化人間の戦い」の末路ですよという。

 『トト!』もこの回だけはいい感じ。

 ギャグフェスタ、桜場コハルと小田扉はあからさまに少年誌テイストに合ってないなあ。 

今週のネギま

 というわけで『魔法先生ネギま!』ですが。

 赤松健論の読者には説明不要だと思いますが(最近こういう書き出しばっかりだな)、ねぎま串の肉の部分が来ましたね。日常エピソードと小バトルを積み重ね、キャラ舞台をドッと詰め込んだ上での「大イベント」の開始。

 9巻をまるまる使ったレギュラー追加と魔法先生魔法生徒といった脇役達の顔見せ、10巻収録分におけるネギの実力の表現なんかがこの大イベントに結集するわけで。連載時にはやたら唐突に思えた龍宮真名編も、この武道会が後に控えていたと考えれば納得のいく構成ですし(クラスメイト中の戦闘キャラの内、個別エピソードが無かったのが龍宮だけで、それを補完したかったんでしょう)。

 こういったトーナメント戦(トーナメント方式とはまだ決まってませんけど)の何が楽しみかというと、「既存キャラの性格や設定の掘り下げ」と「新キャラインパクトのある登場」を同時に期待できる所ですね。ここで、レギュラーをかませにするダークホースが出てきたりしたらかなり楽しいんですが。あと、アーティファクト関連の疑問をこの際に解決してほしいなあ(刹那木乃香アーティファクトの能力・名称とか、龍宮やエヴァアーティファクトを所有しているのか、とか)。


 この展開をジャンプ的だ、という人は多いと思いますが、ジャンプはあくまでバトル、バトル、バトルのつるべ打ちの中にトーナメントが始まる形式ですからね、こういうのは表面的な引用というものでしょう。

 雑多なテーマを扱ったストーリーの途中でバトルが始まる形式はむしろサンデー的な手法で、ひいてはマガジン的な形式のひとつと言ってやってもいいと思います(だから、どこかで必ず「マガジン的な揺り戻し」が発生して、ジャンプ的な方向には行き過ぎない筈)。

 サンデー漫画で成功した例を挙げるとすれば、やっぱり椎名高志の『GS美神極楽大作戦!!』かな?

 こういうジャンルのごった煮的なテイスト自体が、えらく「極楽」的な気がするよね、というのは周囲の漫画読みの間で一致した見解だったりするんですが。

『魔法先生ネギま!』第11話「XI時間目」

| 『魔法先生ネギま!』第11話「XI時間目」を含むブックマーク

 CMで「魔法先生ネギま ! 麻帆良学園中等部2-A : ホームルーム」の映像が流れてたんですが、あからさまに髪の色が異なるキャラが居るわけでして、返す返すもTVアニメ版の色彩設定は謎ですね。商業的な利点がどこにも無いという。


 今回は、丸々1話消費して長谷川千雨の話。世間的には作画力の向上が一番のトピックかもしれませんが──。

 まぁ、何度も言ってますように、ぼくはこの手のアニメの「女の子作画」は割とどうでもいい人なので。映像的なクオリティが上がってもいつもと変わりないテンションで観てました。同じ女の子作画でも、作画で人間芝居が見られれば別なんですけどね。その場合でも、よっぽどアニメーターの個性が強く出ていなければ満足しませんしね。余談が長くなりました。


 さて、色々ホメ所(声優さんの演技は好き)もあるのですが、あえて脚本レベルのマイナスポイントをふたつだけ。

 ひとつは、誰も(ネギすらも)「本物の千雨の魅力」について一切言及してない所。このアニメは、曲がりなりにも「美少女キャラの魅力」を持ち上げる萌えアニメじゃなかったんでしょうか。そこで画竜点睛を欠いてどうしますか。

 ふたつ目は、「みんなと仲良くなれましたね、おめでとう」という「強制ハッピーエンド」なオチの付け方。千雨というパンクキャラクターにそぐわないことそぐわないこと(笑)。むしろ可哀想なオチに見えて仕方なかったわけですが、あれは。ネギ先生を恨み続けてこその千雨ですよ!(迂闊にキャラ語りしてしまった)

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Wed 2005.03/16

本田透『電波男』が売り上げランキング9位に

| 本田透『電波男』が売り上げランキング9位にを含むブックマーク

 乗り遅れ気味の話題ですが、本田さん@しろはたの渾身の力作、『電波男』に関して。

 どんな内容の本かはキモイ伝三才ブックスのためし読みYU-SHOWさんのレビューあたり見ていただいて魂で察していただくしかないので敢えて余計な解説を付け加えることはしませんが。


 肝腎なのは、この本はオタク層の消費者に売れればいいという本ではないこと。『負け犬の遠吠え』や『電車男』や『監督不行届』などと並んで世間に注目されることを目指して出版されている本だということです。

 その為にオタク層ができることは何か。

 といえば、とにかく買って、売り上げの実績を数値的に目立たせることですね。

 現在Amazon売り上げが9位に達しているようですが、こういった「数字」こそが世間を振り向かせる為に重要になってくるわけです。


 しろはたの常連のみならず、キモイ伝などを読んで心の琴線に触れた人達──にとっては、ここが投資のしどころなのではないでしょうか。

 書店での購入は現在困難な地域も多いようですから、ネット通販の方が手に入れやすいかもしれません。

電波男
本田 透

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Mon 2005.03/14

鈴木央『ブリザードアクセル』の略称として

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「ブザア」を提唱したいのですがダメですか。


 余談ですが、個人的に花音ちゃんの性別は是非♂でお願いしたいと思います(←『Ultra Red』では皇閃に萌えまくりながら読んでいた男)。

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Sun 2005.03/13

今週のマジレンジャー

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 姉! 姉! 姉! 姉萌えで悶え死にそうになったという記憶しか(ダメ感想)。

 あの姉の良さは大きなお友達にしか理解できない味わいだと思うのですがお子様的にはいかがなもんだったんでしょう(多分鬱陶しく映っただけなんだろうな)。

今週の響鬼

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 1、2話の頃では考えられなかったくらい、演出がいい。

 というか、本来こういう形を完成形として想定した演出スタイルだったのかな。ストーリーとしての良さもさることながら、カメラワークや音響が作品内の情感と完全に一致して初めて生まれる面白さ。うーん、この完成度の高さにはシャッポを脱ぎました。


 マジレンが「根性&協力型」なのに対して、響鬼は一貫して「努力型」なんですね。その努力の描写がイヤミや理詰めになりすぎていない、バランス感覚は好ましいと思います。

 あと、本当の意味でダメな奴やイヤな奴やどうしようもない奴が出てこない所も、安心して見ていられる所以ですね(アギト以降の平成ライダーは、キャラクターのドジや汚点で笑いを取る脚本が多くて嫌いだった。555だけ例外かな)。

今週のプリマッハ

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 新シリーズに入ってから初の一話完結形式になるわけですが、あんまりメソッド的な進歩はしてないみたいですね。主人公サイドから見れば殆ど意味の無い戦闘ですし、理由も無く出現する新しいハーティエル。……うーむ。

 大した積み重ねも無かったのに、ポルンとひかりが親密になりすぎているのも気になりました。ポルン、キャラ変わってやしないかな。

itamasuitamasu 2005/03/13 22:46 うわ! バトルは終了済みでスタートですよ!(笑)>プリマッハ

izuminoizumino 2005/03/13 23:18 ぼく自身、疑問を抱かずに自然と観てましたので、別に前回のラストとシームレスに繋げる必然性は無かったんだなーと(笑)。っていうか、先週のヒキは素で忘れておりました

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Sat 2005.03/12

izumino2005-03-12

 最近買った漫画のブックレビュー

高野真之『BLOOD ALONE』1巻

| 高野真之『BLOOD ALONE』1巻を含むブックマーク

 コミケっ子にとっては有名な、高野真之による「クロエミサキシリーズ」の商業版です。

 単行本化の流れとしては相田裕の『GUNSLINGER GIRL』と似たような感じなんですけどね。しかし高野真之の場合は『BLOOD ALONE』の前に『ブギーポップ・デュアル』と『クロノス・ヘイズ』で商業デビューしてるわけですが。何故か「クロエと〜」の方が漫画読み的な認知度が高いという謎が……。


 まぁ、漫画としては本当に「絵柄」と「雰囲気」の良さと「ヒロイン萌え」以外の見所が全く無い漫画でありまして。それこそ、こんなの同人でやるべきだろう、というベクトル漫画を商業出版してしまうのが電撃クオリティー。それでもぼくは好きだから読むんですけどね!

 その、絵柄だけでも見る価値は充分ありますので、画集的な目的で買っておくのもいいと思います。ちなみに、赤松さんがネギまで取り入れようとした「最新の絵柄のパラメータ」の中に高野真之の絵は確実に入っていますので、絵柄研究の目的で買うってのもアリでしょう。

 そういえば、「黒髪ロングロリ吸血鬼ツンデレ)が日本人青年と同居する話」と設定だけを説明してしまうと『月詠』と被りまくってるのに全然被ってる気がしない。作品の雰囲気が違うとそれだけイメージがかけ離れるということでしょうか。

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つだみきよ『プリンセス・プリンセス』4巻

| つだみきよ『プリンセス・プリンセス』4巻を含むブックマーク

 つだみきよの最新刊。

 作者の前作とクロスオーバーしてる(というか、読者が既刊の読者であることを前提にして描かれている)ので、読む時はつだみきよ名義の単行本を全て揃えた方が良いでしょう。


 男子校を舞台にした少女漫画ということで、男性読者にとっても読みやすいのがウリ(作者は自覚せずに描いてるらしいですが……)の今シリーズ。感覚としては『ここはグリーン・ウッド』と似たような感じなんでしょうね。


 この作品の構成要素のひとつに「三人の美少年女装する(姫制度と呼ばれる決まりがあって、綺麗な男子生徒が強制的に女装させられる)」というものがあるんですが、それが多面的な楽しみ方を生んでいるのがユニークな所だと思います。

 女装といっても、メンタリティは男のままなんですよね、こいつらは。性同一性障害的なトランスジェンダーを描いた作品でもないし、ファッションスタイルとしての異性装を描いた作品でもない。厳密にはボーイズラブでもないわけです。じゃあ何故女装テーマになっているのかというと、男子校という男性原理の世界で「女性の性役割」を演じる人間を描こうとしているからだと思います。多分、作者にそんな自覚は無いと思いますが……。

 だから、美少年女装姿をグラビア的に眺めるだけ、という単純な楽しみ方もできるんですが、本質的には「男が女性の性役割を演じさせられる」所に面白さがあると、個人的には考えています。作者が女性なだけあって「女性的な気配り」や「愛想」や「女の武器」が自然に(まぁ、漫画なんだから誇張されてますが)描かれていますし、またその描写が艶っぽいのなんの。

 特に、主人公である転校生の「亨」が、最初は気味悪がっていた姫制度を「周囲と馴染む為の処世術」として自ら望んで受け入れていく過程は見ていて楽しいです。

 で、これ、穿った視点で読めば、「女性が、女性の性役割を引き受けていく過程」を、男の姿を通して肯定的に描いた漫画っていう気もするんですよね。女性だって、女性の性役割は後天的に身に付けていく(身に付けさせられる)もんなんだろう、という。


 また、男のプライドにこだわって女装を拒み続ける「実琴」の視点になれば、一種の「受難モノ」としても読めるでしょう(これは、グリーンウッドのスカちゃんの不幸っぷりを愛でるのと同じ感覚ですね)。こっちは穿った読み方をしなくても、少年漫画的なドタバタコメディとして楽しめる筈。

 ……しかし4巻の一番の見所は、前作『革命の日』『続・革命の日』のヒロイン、恵が実琴の彼女としてゲスト出演している所だったりします。可愛すぎる! このままレギュラー化してくれればいいのになあ(笑)

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izuminoizumino 2005/03/13 02:54 書き忘れましたが、プリ・プリ4巻は後半のダレ場っぷりが凄いですね。次の巻で終わる予定らしいけど、収拾つくのかなあ(笑)

therapyeartherapyear 2005/03/14 16:40 恵ちゃんの火力が甚大すぎて、新キャラのことをここ読むまで忘れていました。

izuminoizumino 2005/03/14 21:11 ぶっちゃけ、キャラ立ってないよなあ(笑)。>新キャラ 負けキャラ確定ですしね

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Thu 2005.03/10

izumino2005-03-10

トップ画更新

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 悪いモノでも食べたかのように、異例の連日更新です。

 画材シャーペン(0.3mm)。変な構えを取るおでこ

今週のサンマガ

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サンデー感想

 赤松健論の<補論2>を読んだ方なら共感してもらえると思うんですけど、今週の『史上最強の弟子 ケンイチ』が予想を上回るアツい展開に! 週刊連載を読んでてゾクゾクしながら次回を待たされるのは久しぶりだなあ。さて、松江名俊は何を見せてくれるのか。

 最高野球*1、「右京は天才だからな」の一言で片付けちゃうのが素晴らしい。誰だ? 「天才が活躍する少年漫画はつまらない」なんて言ってたのは? と力説したくなるくらいに「天才型スポーツ漫画」を徹底してくれています。拍手


 後はジャぱんハヤテからくり辺りを読んでます。

今週のスクラン

 この不条理展開がスクランだと思います。基本はギャグ漫画ですから。

今週の神to

 あかほりが作り出す世界観や設定は完全にギャグネタの世界なんですけど、高田亮介のコマ割りのセンスはケレン味があって大好きです(ただ、漫画力のムラは多い)。

 今週もヒキの作り方が熱すぎ。あかほりシナリオにもうちょっと真剣味があればいい漫画だと思うんだけどなぁ。

今週のトト!

 この漫画はどうもコマ割りがヘタだなぁ、という印象が拭えなくて、一度分析してみたんですが、多分、漫画の中の動作の「おこり」や「動きの合間」を入れるのがヘタだからだろうなと見当がつきました。古臭い言い方をすれば、動作の起承転結が描けてないってことだと思うんですけど。

 あと、ストップモーション(動線が描かれていない止め絵のアクション)を多用する割にはそれも活かせてないなぁ、とか、ついつい重箱をほじるような読み方をしてしまう漫画です。画力が高いだけにコマ割りの荒さが作品の足を引っ張ってて、それが目立つんですよね。

今週のネギま

 確実に良いアンケート結果を残しそうな回。

 メインのクラスメイトも無論良かったんですが、小太郎もショタ心を的確に突いてきて、良いな。

 でも一番面白いと思ったのは、マスコットキャラであるカモの描かれ方の変化。カモの表情芝居や台詞回しが『うしおととら』のとらに似てる気がしたんですけど、これはワザとなのかな? とか。

 何げにプライバシーを無視した反則気味の超能力を持ってたり、意外と挙動が妖怪臭かったり、性格も黒かったりと、「主人公には普段隠している本性」をここぞとばかりに晒け出しているように見えて、キャラがグンと立ってる感じ。

 主人公がひたすら無垢で純真である程、そのしわ寄せが別のキャラクターに集まって、「作品の黒い部分」を一手に引き受けさせられる──という構図は少年成長モノの定番ですからね、良いキャラに育ってますな、カモ先生は。*2

 「辛いことが存在してはならない」赤松ワールドにおいて、恋愛のドロドロした部分を、そのカモの黒い部分が吸収してくれているというのもかなり重要


 そんな感じで、赤松さんのバランス感覚の良さが伝わってくる回ですね。「会話」(ダイアローグ)の流暢さだけでトントン読み進ませてしまう手際なんかも、脚本家としての地力が窺える所です。面白いな。

 ちなみに「愛を知らない者は本当の強さを手に入れられない」云々は「北斗の拳理論」だろう、と指摘してくれたのは結城(id:y_shinobu)さんでした。なるほど(笑)

『魔法先生ネギま!』第10話「X時間目」

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 今回は結構楽しんで観てましたね。

 いい所と、悪い所が混淆しているのがアニネギの特徴で、つまりそれは「作品のテイストを統制する仕事」を監督が怠っているということに等しい。スタッフが強化されたからといってどうにかなる問題では無いことに注意。


 で、いい所の話ですが、「週刊誌と30分番組メディアの違い」を初めて上手く活かした回だったと評価していいでしょう。

 このエピソード自体は、週刊誌の連載だと、前後編にしてもまだページ数が足りなくて、いわゆる「ラブひなメソッド(最後の方にヌードを出して強引にオチをつける手法)」に頼らざるをえなかったんですけど。TVアニメの場合、幾分余裕のある尺を使ってラブひなメソッドに陥るのを避けつつ、ネギの精神的成長と明日菜との信頼関係の掘り下げに時間を割いていて、脚本的には誠実な印象を受けましたね。

 多分、原作で同じことをやるには、もう少し余分のページが要ると思うんですよね。

 それに、原作では「まとまりの無いクラスをまとめる」為のスポーツ対決だったんですけど、アニメではエヴァンジェリン編やなんかの事後ですから、既にネギは明日菜達クラスメイトの信頼を得ているわけで、これは「クラスのまとまりを確認する」為のスポーツ対決に変化しているんですね。

 で、イベントとしては「絆の確認」を描く方に向いてると思うんですよね、このエピソードは。原作だと、何の布石の無いままいきなり勝負が始まって一致団結するもんだから「あんまり面白くない」んですけど。

 あと、明日菜×いいんちょの関係性を掘り下げていたのは、アニメが「原作の補完」の役割を果たしていて良かったな。あの二人のキャラ設定からすれば、あんな感じにいちゃつく描写はしょっちゅうあって然るべきなんですけど、原作じゃ(他にやるべきことが多すぎて)割と省略され気味ですからね。これも週刊連載とTVアニメの差から生まれたものだと思います。

 こういった週刊連載とTVアニメの差を、次回の長谷川千雨*3でも活かしてくれたら……、と期待したくなるなるんですが、さてどうなることやら。


 次に、悪い所の話。

 作画がどうのこうのというよりも、ホント色彩センス無いよなぁ、この番組の色指定の人は。色さえ変えれば、五割増しに見栄え良くなると思う(笑)

 「それって反則でしょ」っていうギャグはまき絵のリボンでオチがついてる筈ですから、ハカセがメカを出すのはかなり余計。前後の整合性を考えずに演出するとこうなる、という例。

 「辛いことが存在してはならない」「女の子はみんな可愛い」筈の赤松ワールドにおいて、英子先輩をイヤな人として描くのはルール違反。なおかつ、その英子先輩にキモメン先生写真を出させたネタに関して「美醜の“醜”をダシにした笑いを赤松ワールドでやられると心臓に悪い」というのはみやもさんの談。


 「イヤなものを出すことでドラマを作る」っていう手法を取ることが、「イヤなものを出さないでドラマを作る」スタイルに比べてずっと安易で楽な方向に逃げたスタイルなんだ、ということが良く解るんじゃないかと思います。*4

*1:しつこいけど『最強!都立あおい坂高校野球部』の略です

*2フジタ漫画の、とらや鳴海とはまた違う性格なんですが

*3:原作ではこれがまた、ラブひなメソッドのおかげでオチがなおざりにされている

*4:かといって、イヤなものを出さなきゃいいって問題でも無いですが。要はバランス感覚ですね

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Wed 2005.03/09

izumino2005-03-09

トップ画更新

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 練習がてら、全身絵にペン入れ画材はピグマ。

 もうちょっとディティールを描き込めるようにならんとダメだな。

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Tue 2005.03/08

一目でわかる『School Rumble』の恋愛関係

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 手慰みにスクラン論なんぞをデッチ上げてみました。↑のリンクからどうぞ。

 真剣に書いている赤松健論と違って、文章自体はおふざけ半分で書いてますが、構造分析としてはまぁそれなりに有用な記事になるんじゃないかと思います。とりあえず、相談相手になってくれた加納さんに感謝


 なんでこんなもの書いたかというと、個人的に「〜派」とか言いながらスクランを読むっていうネット全般のスタンスがどうもしっくりこなくて、多分、「〜派」とか言う人達はギャルゲーの思考回路(フラグとか、好感度のパラメータとか)が根底にあるからなんでしょうけど、ぼくなんかはやっぱり、漫画として読んでますからね。そういう、ギャルゲー思考なスタンス以外の読み方を一度提示してみたかったと。

 ラブコメ漫画って、「好感度を上げたから落とせる」っていうもんじゃないと思うんですけどね。曲がりなりにもストーリーや構成ってもんがあるんですからね。

 あと、沢近八雲はメインヒロインじゃないんだってことを忘れてる人も多そうだなあ、とか、色々思う所はあるのですが、まぁそこらへんは汲み取って読んでみてください。

  • 追記

 わざと挑発的な書き方をしたおかげもあってか、結構反応を頂けました。

 まぁ、ぼく自身はいつも念頭に置いてることなんですが、構造分析なんてのは、漫画という料理を飾る「皿」のようなもんでしかないんです。お皿が綺麗だと気分良く食べることができますけど、実際に料理の味を際立ててくれる調味料ってのは、衝動的な萌え語りとかそーいうのなんですよね。

 そういう意味じゃあ、「〜派」とか「フラグが立った」とか言ってる人達は、とりわけ漫画を良く楽しめてる人達だと思うんですよ。

 ただ、それだけじゃあ漫画って読めないでしょう。それを解ってる人も居るし、解ってない人も両方居ると思いますが。

『スクールランブル』第22、23話

| 『スクールランブル』第22、23話を含むブックマーク

 それで先週と今週のアニメの方。

 うーん、先週(騎馬戦の回)の出来が非常に良かっただけに、今週のリレー競争は勿体無い。

 原作は、通常のギャグモードと、男性陣の熱血モードの「落差」の演出が効いてるからこそ面白いんですけど、そこらへんが殆ど活かされてなかったですね。あそこはもうちょっとタメ作って頂かないとダメですよ……。

 逆に、それ以外の部分はいつも通りの水準なんですが。小道具でアニメの中にリアリティを持ち込む演出とか、堅実に上手い。


 残す所三話。さて、どこでオトすのかな。ウチらの周囲では「カレカノ」のアニメ版みたいな終わり方になるんじゃないかとか言ってますがそれは流石にしないだろうなぁ。

おまけのかずおまけのかず 2005/03/09 22:03 はじめまして、「おまけのかず」と申します。

「スクラン」の人間関係、ここまで整理できるとは全然気づきませんでした。

特に愛理がスクラン世界の中でここまで異質なキャラとは全く想像もしませんでしたし、八雲の1人3役ぶりも全然気づいていませんでした。
うーむ・・・修行が足りないなぁ・・・

でひとつ気になるのが・・・
愛理が絡む三角関係で天満がラスボスとなるということは、天満がある程度播磨に振り向く→結局烏丸に向くのか播磨に向くのかということになるのでしょうか?

以下余談ですが・・・
スクランで個人的にご意見を伺えたらと思うのが「晶や絃子の思考回路」ですね。
自分はこの歳になっても単純な所為かどうもこの2人の「底」が見えないのですよ・・・

izuminoizumino 2005/03/10 05:55 うおーい、ここのコメント欄は改行禁止なんですよ(笑)//それはいいとして、沢近視点の三角関係からすれば、天満自身の気持ちはどうでもいいと思います。vsお姉さんやvs美琴の時も、結局は沢近の一人相撲なんで//晶と絃子はラブひなでいうむつみとキツネの立ち位置と同じで、ストーリーの都合優先でキャラが変わるようなもんですから、一貫した思考回路なんて無いんじゃないでしょうか(夢の無い回答)

SOMECHSOMECH 2005/03/10 12:32 読ませていただきました。片想いの連鎖は2chでも指摘されてますが、沢近がそこに組み込まれてない理由を考察した方は初めてなんじゃないかと。いちいち納得できることの多い文章でした。

izuminoizumino 2005/03/10 20:48 >SOMECHさん お誉め頂きありがとうございます。実は2chのスクランスレって一度も覗いたこと無かったりするんですけどね。今回初めて(アク解から)本スレを読んだんですが、ウチのは「2chで既に出てる意見をまとめただけ」みたいな書かれ方してたなぁ(笑)

ファニー・ベルファニー・ベル 2005/03/31 06:22 はじめまして。まあこういう者ですww元来の萌モノのような“タコ足”でなく“数珠”という見解には感服致します。//ですが・・・『マンハッタンラブストーリー』ってドラマ、ご存知ですか?あれも恋愛相関図が完全なループ状だったんですよ。が、最終回で完全に捻じれたんですよね、その輪が。しかも伏線とも付かぬような伏線の数々によって。読み返すと、この漫画にもそういう罠の痕跡があるんですよね〜。//場合によっては沢近×烏丸、今鳥×八雲な〜んてのも有り得るわけですよ、これが・・・//ま、そういうトラウマがあるのでね、言ってみただけですww

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Mon 2005.03/07

ネギま絵

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 珍しくCGサイトの紹介なんぞを。

 プリキュアサイトとしては有名なハルモニア*さんとこ(今のトップ画になってるシャイニールミナスも無茶苦茶可愛い)の日記ネギま絵が!

 ぼく好みの絵柄でネギまファンアートを描いてくれる人って貴重なので、喜んでます。


 好みの絵柄ってのがどんなかっていうと、ハニーキャッシュさんとことか、ほかほか弁当さんとことか、A wild tulipさんとことか、水とみかんの味さんとことか。

 うーんこうして並べてみるとファンシー系の傾向が……。

  • 追記

 あ、最近むぎページさんとこでも描いてるのを挙げるの忘れてました。

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Sun 2005.03/06

スーパーヒーロータイム

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魔法戦隊マジレンジャー

 ちぃ姉ちゃんの立ち位置を決める回。いい姉だ。

 マジキングは格好良すぎでテレビの前のお友達(主に俺)も大喜びですよ。何あのデカい羽!

 マジフェアリーがどこの部品になったのかが解りませんでした。頭かな?


 マジグリーンスーツアクターさんはどっしりとしたいい芝居するなぁ、と思って見ていたら、中の人がデカレッドと同じ人でした。へぇ、印象変わるもんだ。

 ちなみにマジイエローデカブルーと同じ人。ウルザードの中の人は、デカマスターでお馴染みの日下秀昭さんですね。

仮面ライダー響鬼

 蜘蛛を倒した時にも感じたんですが、「太鼓バチで殴打するリズム」と「敵が悶えるリズム」がまるでシンクロしてないのは番組的にダメな演出だと思います。リズム感台無しにしてないかなぁ。

 他の演出はうまく行ってるのに、ここだけ落ち度に見えちゃうなぁ。どうにかならないかなぁ、勿体無い。


 まぁ注文が五月蠅いっていうのはそれだけ全体的な評価が高いっていうことなんですが。

『ふたりはプリキュア マックスハート』第5話

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 1〜5話が一本の連結した話で、ここでやっとマックスハート番組フォーマットが出来上がったことになります。やっと本腰入れて感想書けるな。

 見所は主にふたつで、「シャイニールミナス可愛い」「必殺技の性質が前期と別物になった」という感じですか。


 ヒロイン像としてのシャイニールミナスは、これはもう非常に良いとしか。変身前のひかり綾波系の無表情キャラで髪型なんかもきつく縛った三つ編みで大人びた母性が強調された造形なんですが、変身すると強制的にツインテールになって、服もアレ、ロリータとかピンクハウス系っていうよりもベビードレスみたいだよなぁとか思うんですが、無理矢理幼児的なファションをさせられちゃうと。(ほのかやなぎさと比べた)身長の低さも変身前は全然気にならないのに、変身後は小学生にしか見えないくらい幼く映りますし。

 このギャップの味を作ったのはいい仕事だなぁと思います。プリキュアは変身することで戦士に「成長」するわけですが、ルミナスは変身することで無垢に近付くってことなのかもしれませんね。だからルミナスは戦士じゃないんだってこともビジュアルで伝えられている。

 あと、あの朗読調の喋り方。レトロな魔法少女な雰囲気が出ていて素晴らしい。声優さんグッジョブ

 変身直後のオーバーパワーに本人が戸惑う、というプリキュア達と同じシークエンスをなぞらせているのも律儀な演出で、嬉しい所。


 で、ルミナスは戦士ではないので魔法のアイテムを持ってるんですよね。従来の魔法少女的な。

 おかげでルミナスが参加する新必殺技のバンクシーンって、前期のバンクシーンに比べて「セーラームーン」のバンクシーンに近くなってると思う*1んですが、これは重要な変化として注目した方がいいでしょうね。

 前期のマーブルスクリューやレインボーストームはどっちかというと「スポ根漫画の魔球」や「ドラゴンボールの光線技」に近い性質のもので、だから視聴者側からすれば、毎回バトル的な「勝つか勝たないか」のスリルがあった(というか、結果が判っていてもスリルを強要されていた)んですが、この新必殺技はそうじゃなくて、半分「様式美」の世界に突入してるんですよね。

 やたら大仰なポーズも歌舞伎的って言えばいいのかな、ケレン味があって、勝ち負けのスリルよりも様式美的な勝利を待ち望める演出になっている。ハートマークが浮かぶのもセラムン的な様式美ですし。


 第1話の感想の時点(id:izumino:20050206#p3)でぼくは

多分、今のプリキュア達は戦いに対してもっと前向きで積極的な姿勢で挑めるようになってるんじゃないでしょうか。

と書いてるわけですけど、この期待に沿った変化なんですよね、今回のは。敗北をあまり意識しなくて良くなってるんですよね。

 来週から一話完結形式のローテーションに入るんだと思いますが、前期の落ち度だったのが、その一話完結形式の完成度の低さであって、そこを今期でどうクリアするかが次の注目点でしょうね。

*1:それもSS時の、トゥインクル・エール→ムーン・ゴージャス・メディテーションに近いかな

みやもみやも 2005/03/06 13:06 前向きで積極的な姿勢<なぎさ自らが「伝説の戦士の力を見せてやる」と啖呵を切ったところでおお、と感じ入りました。あそこは作り手の方でも意識して強調したんでしょうね。

eamamaeamama 2005/03/06 15:35 最後のトメ絵での終わりに昔の某アニメの雰囲気が漂っていて、そこらへん萌えでした。申告に終わった割に次回は初めてのお使いなので、すこしずっこけ(^o^)そこがプリキュアらしいのですが。

itamasuitamasu 2005/03/06 18:53 今回の必殺技(「エキストリーム・ルミナリアス」って言ってるのかな?)、最初にジャアクキングを倒したときの状況をなぞった形(ちょっと違うけど)になってたのが印象的でした。今回ああいうヒキなのに、予告はほのぼのムードですねぇ(笑)。「バトルレンジャーチョコ!」で「おジャ魔女どれみ」のどれみたちがなぎさたちと同い年なことを思い出してちょっとクラクラしました(笑)。

izuminoizumino 2005/03/07 01:47 >みやもさん 前向きさといえば、前期の目的は(プリズムストーンを)「奪い返す」「守る」という攻防戦を主軸にしていたのに対して、今期は(クイーンを)「探す」「育てる」という建設的な目的に変化しているのも良いですね、殺伐としてなくて

izuminoizumino 2005/03/07 01:50 >eamamaさん、itamasuさん 来週はひょっとすると「最初にバトルを短く片付けて、残りは全編日常エピソード」なのかもしれず、そういう柔軟な構成が観られるなら嬉しいかなーと

itamasuitamasu 2005/03/08 23:23 アバンで戦闘終わったりして(笑)

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Fri 2005.03/04

『魔法先生ネギま!』第9話「IX時間目」

| 『魔法先生ネギま!』第9話「IX時間目」を含むブックマーク

 アニネギま感想サイトで、今、最も面白いのが美月さんとこでしょう。

 ここを読めば、いつもの100倍は本編を楽しめるようになるぞ!(主にお笑いベクトルで)

某氏とネットで交わした妄言から抜粋

A「(ネギま監督宮崎なぎさを配したのは人選ミスなんじゃないかという話になって)今一瞬、宮崎なぎさマリみて監督してユキヒロマツシタネギま監督してたらどうなってただろうとか思った(笑)。ユキヒロはハンタの演出もやってたわけだから、お互いにとって適材適所という気がしないでも」

B「また何か間違えて、刹那と木乃香を抱擁させてバラでも背負わせますよ、きっと!(笑)ユキヒロマツシタ

A「第1話にはカーアクションが必須ですね! まぁ、熱帯魚コスプレよりかは作品に合ってそう(笑)。そして顔アップの連続でモブの描かれない麻帆良学園が……」


 麻帆良学園CGでちっこい生徒をモデリングして学園内を歩き回らせたらいいと思うんですが。アニメ版スクラン観てると余計そう感じます。

 っていうかスクラン面白いですよ、原作もアニメも。両方とも、終わらせ方が気になるなぁ。

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Thu 2005.03/03

「BSマンガ夜話」鋼の錬金術師

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 まぁ、大体の感想結城さんがまとめてくれているのでそちらを参考に。


 物足りなかった点といえば、読者層の話題には殆ど触れられなかった所かな。

 ガンガンっていう雑誌の体質もそうだし作者が女性ってのもそうなんだけど、第一に「女にも男にも受け入れられる少年漫画である」っていう視点がごっそり抜けてたなあ。ジャンプ漫画だったら、そこだけで議論になるのに(聖闘士星矢の回とか)。

 いや、夜話的な表現を借りれば、それだけ作者の「わかりやすい」漫画を描く力がズバ抜けている、ということなんでしょうけどね(ジェンダー云々の前に、猛烈にわかりやすい作風であれば性別を超えて読ませることができる、ということ)。でもどうせなら、ジャンプ的な「わかりやすさ」と、ハガレンの「わかりやすさ」の比較とかができれば面白かったんじゃないかと。

考察の書き方

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 あんよさんの日記で少し話題になっていることですが、ちょっと自分の意見などを。


 正直に言うと、一度書いた文章っていうのは「何を書いたか」は割と鮮明に覚えてるんですが、「何故書けたのか」はあまり覚えてなかったりします。だから「書き方」というのを具体的に意識しないまま書いてるんだと思います。

 我ながら、かなり直感に頼って書いているので細かいプロセスなんかは説明できませんが、自分的にかなり重要だと考えている作業が「信頼できる友達の意見を訊く」ことですね。

 友達から意見を聞いて、その意見の方が面白い、と思ったら貪欲に取り込んで文章化します。意見提供者の許可は一応取りますが、結果的に「さも自分が考えたような」、人の手柄を奪ったような書き方になることもしばしばです。

 でも、それが「我田引水」だとか「人の褌で相撲を取る」だとか、マイナス意味で捉えないようにしています。自分がその人の意見を訊いて納得した、という知的体験の重さが大切なわけです。


 まぁ、考察を書くことの何が素晴らしいか。あるいは、「書いた本人にとって良い考察とは何か」といえば、それは「書く前と書いた後で、自分の考え方が変わってしまった」考察を書くことであり、それが本人にとっての良い結果なのではないでしょうか。

 そのような結果を生むのに一番手っ取り早い手法が「信頼できる友達の意見を訊く」ことです。他人の意見を文章の中に取り込むことで、当初の理路が歪み始め、結論がすり替えられていくわけですが、その時点で「自分の考え」は「書く前」と比べて変質してしまっているんですからね。知的体験が文章化された瞬間です。

 いわば、そこには「自分自身をも納得させえた説得力」が含まれているのであって、だからこそ、その考察は一定の説得力を保証されているんじゃないかと、思うわけです。

 無茶苦茶な詭弁を言ってしまえば、人の意見も訊かず、また、書く前と書いた後で自分の考え方が変わっていないような考察は、実は誰も納得させたことの無い考察であるということにもなるでしょう。

 説得力のある文章は、書いた本人にすら影響を与えるものではないでしょうか。書き手は、その文章の第一の読者でもあるわけですから。


 赤松健論の<少年漫画という視点から〜>は、特にそういう結果が強く出た考察でした。

 あれがぼくにとってお気に入りになっているのは、「自分の考えていることを上手く書けたから」では決してなくて、「書く過程で自分の考え方が劇的に変わったから」です。

 流石に、そこまでのモノは中々書けるチャンスが無いでしょうね。*1

  • 余談

 ついでに私見ですが、ぼくは「悪口なら誰でも書ける」「批判するだけなら簡単」という言葉があったとしても、なお、悪口や批判を書きたいと思った時は書きたいと思うタイプです。

 逆説的に言えば、「優れた悪口は誰でも書けるもんじゃない」し、「優れた批判をするのは簡単じゃない」からとも言えるでしょう。

 それだけに、表立った所で書く時は自己規制を強めるようにしているんですけどね。毎回優れた文章が書けていれば、苦労はしないんですが。

*1:ちなみに、ここまでの結論を導く過程でも、自分の考え方っていうのは途中で変わっちゃってますね、一応

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Wed 2005.03/02

BSマンガ夜話

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 昨日の『お天気お姉さん』の回を見て、『キラキラ!』の4巻までと『お天気お姉さん』全巻を速攻で購入したいずみのです。

 古本屋の兄ちゃんに、ミーハーな客だと思われたんじゃないかなあ。


 いや、岡田斗司夫の(全然作品論になってない)自分語りな布教に惹かれて読んでみたんですが、安達哲は面白いですね。『さくらの唄』と『バカ姉弟』もおっつけ読むことにします。

 でも『お天気お姉さん』を安達哲の最高傑作としてプッシュするのは価値観の押しつけだと思いますよ岡田さん。いいじゃん、『キラキラ!』が好きな人は『キラキラ!』が一番でも(笑)


 とりあえずその『キラキラ!』に『THE STAR』の長瀬優也が出演しているのに笑いました。あぁ、これと同時期連載だったのか……。*1

 作品自体の面白さは置いとくとして、インプレッションとしては

……っていうラインが確認できたので良しとしますか。読む順番逆になっちゃいましたけどね! 特に『紫天使〜』の頃のじゅんちゃん先生は絵柄もノリも安達哲の影響受けすぎ。

 普通、『お天気お姉さん』の男性読者は男である山岸の情けなさに自分を投影すると思うんですけど、むしろエネルギッシュな女性陣にこそ自分の理想像を投影するのが雨宮淳みたいなタイプであって、それで女性ホルモン打ったりしたくなるのもなんか頷ける話だなぁと変な角度で共感してしまいました。


 ……しかし↑に挙げた漫画、全部理解できる人は何人居るのかな……。特にネックなのがTHE STARと紫天使。どっちも好きな漫画なんですけどね。

今週のサンマガ

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 『ハヤテのごとく』は最近読み始めたんですが、面白い気がしてきました。てっきりオタク狙いバリバリの萌え漫画だと思ってたんですけど(←良くないタイプの先入観)、これ、サンデーの伝統に則ったドタバタラブコメなんですよねぇ。今風の「星パラ」として充分読めるというか。

 星パラの場合「りな→ひろし」の関係性が「兄妹としての“好き”(実際は女として好き)」っていう勘違いですれ違っていたのが、今風だと「ナギ→ハヤテ」は「恋人としての“好き”(実際はなんとも想われてない)」っていう勘違いに発展するわけですね。

 「誤爆告白」って言葉を使うと確かに今風な臭いがしますけど、勘違い/すれ違い、はラブコメの基本でしょう。


 最高野球*4、この展開はいいなぁ。この漫画は「協力型スポ根ではなく、天才型スポ根だからこそ面白い」んだっていうのが今回に良く出ている気がします。

今週のスクラン

 ここ最近の展開で言えば、沢近とか八雲がどうこうよりも、天満と烏丸の関係が進展したことが一番びっくりしました。

 天満と烏丸の関係に示しがついたら、この漫画は一気に終結に向かう筈なんですよね、ドラマ構造的に(だからこそ、天満の話が進まない限りは、延々ラブコメをぬるぬる続けていられるということ)。

 播磨新人賞受かったりしてるし、花井は八雲に体当たりするだろうし、これって「終わらせる準備」は一通り揃っちゃったことになるのかなあ。文化祭で全部畳みかけることも可能? いくらアニメが終わるとはいえ、まさか。編集部の胸の内やいかに!


 そろそろ小林尽先生の次回作が気になるいずみのです。赤松さんにとってのラブひなネギまみたいなものですし。

今週のネギま

 冒頭の、前回との「繋ぎ」がちょっと悪かったかな?

 「子供(無垢)だから生徒に影響を与えることができる」「子供(未熟)だから生徒に成長させてもらえる」という、この漫画の基本である二重構造を貫きつつ、前回失敗して落ち込むネギ先生に「仕事意識」を芽生えさせるという、(エピソード自体の面白さとは別に)ドラマ的には高度なことを忙しく詰め込んでいる回。

 ……ネタに紙面を食われてるとはいえ、もうちょっと丁寧にやってほしかったかも。前回の落ち込みと、今回の立ち直りが読者の頭の中で繋がりにくい構成になっているような。

 ところで「はる樹」と「雪」は村上春樹オマージュなんでしょうね。これは大方、アシスタントさんの趣味マギーMAXが春樹スキーらしいので。

 赤松さんがスタッフの好き勝手に描かせて、ネタを採用してますよという実例ですな。

*1:じゃあ、戸田美里国民アイドルになってた間、中原秋奈は何してたんだ?(笑)

*2アイドル繋がりっていうだけですが

*3:『紫天使〜』は氷室冴子の『少女小説家は死なない!』と『お天気お姉さん』を錬成した作品である、と

*4:『最強!都立あおい坂高校野球部』のことらしい

きらすきらす 2005/03/05 10:31 安達哲の『さくらの唄』は、たしか三巻だけ成年マークが付いてたので、取り上げられなかったのは、その辺の事情もあったのかもしれません。内容的には『お天気お姉さん』の方が過激なんですけどね。

izuminoizumino 2005/03/06 23:24 エロよりもっとシモな描写があることには読んでから気付きました>お天気お姉さん

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