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Mon 2008.06/30

生存報告/世界はそれを愛と呼ぶんだぜ

| 生存報告/世界はそれを愛と呼ぶんだぜを含むブックマーク

 RH(年二回発行のインディーズ批評誌)から依頼された原稿やってます。


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アホーガンアホーガン 2008/07/03 00:26 ちょw漫画は深い考察をしながらお読みになるのに、ゲームはまた直感勢い型の典型みたいなのをお選びになりましたねw

izuminoizumino 2008/07/03 01:19 複雑なゲームとか苦手なんですよ。

Thu 2008.06/26

スクランデータベース更新

| スクランデータベース更新を含むブックマーク

『School Rumble』における反復・対比・暗示のリスト更新

 本誌の先週分(♯278)と今週分(♯279)を続けて更新しています。

 未読の方はトップの「はじめに」からお読みください。

♯278 「THE NEGOTIATOR」(交渉人

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♯279 「ON HER MAJESTY´S SECRET SERVICE」(女王陛下007

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読書録/ドストエフスキー『地下室の手記』(安岡治子・訳、光文社)

| 読書録/ドストエフスキー『地下室の手記』(安岡治子・訳、光文社)を含むブックマーク

地下室の手記(光文社古典新訳文庫)地下室の手記(光文社古典新訳文庫)
安岡 治子

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  • 旧訳と新訳では語り手の一人称が違うんですね(ぼく→俺)
  • 「俺」に変えたのは英断だと思います、語り手の性格の悪さ(小人物っぷり)が露骨に出ていて
    • 多くの文学作品に共通の問題ですが、「文学」と呼ばれるものの多くは「高尚」でも「難解」でもなくて、かなり身も蓋も無い内容だったり、泥臭かったりするもんなんですよね

世界の電波男 〜 喪男の文学史世界の電波男 〜 喪男の文学史
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ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)
ミハイル・バフチン

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 入門用というか、エンタメとして楽しんで読むには『世界の電波男 〜 喪男の文学史』から入るのがいいのですが、ガチ勉強しようとも思うので研究書の類にも目を通すことにするつもりです。


 それにしても、「ドストエフスキー始まったな」というか、ドストエフスキーから始まったモチーフテーマというものがいかに大きく広がって現在に影を落としているのかという。

 大雑把に見ると、とりあえず漫画界においては「漫画版罪と罰』のラストに多声性*1を持ち込んだ手塚治虫」と「文学青年としての原作者梶原一騎」の両巨頭がいて、それらのラインの延長に浦沢直樹がいる感じ、ですかね。

*1:この「多声性(ポリフォニー)」という概念がまたわけのわからんもんなので文学論を「難解」なものにしているわけだが

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20080626

Fri 2008.06/20

マンガ夜話屈指の回『ハチミツとクローバー』

| マンガ夜話屈指の回『ハチミツとクローバー』を含むブックマーク

 夕べ放送された「BSマンガ夜話」の『ハチミツとクローバー』回が、歴史に残るくらいの素晴らしく充実した内容で、感動です。


 『漫画をめくる冒険』上巻や、ユリイカ荒木飛呂彦」号の拙論ユリイカマンガ批評の新展開」号の「夏目宮本・泉鼎談」と『3月のライオン』論などを先に読んでいた人達にとっては、また別の視点での感動があったんじゃないでしょうか。

漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点
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ユリイカ 2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開ユリイカ 2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開

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 ぼくなんかは番組が終わった後、思わず深夜まで感想チャットをしていたくらいです。

 水面下で行われてきた色々なものが、一気に繋がって表に噴出してきている感じですね。


 夏目房之介さんが最新の表現論ハチクロを語り、佐藤大さんが反復対比構造*1ハチクロを語り、しかもそのふたつの切り口が融合して作品のテーマにまで届いていく過程はまさに圧巻。

 あれって「語り」の方法論が、『漫画をめくる冒険』や普段ぼくがローカルでやっている漫画語りと全く同じだったんですよね。もっとも、「マンガ夜話を目指した漫画語りをやってきた」のがぼくなので逆と言えば逆ですが……。


 他にも具体的にコメントしたいことも多いんですけどね。

 ちなみに今回のハチクロで試されていた方法論は、応用さえすればスクラン浦沢直樹の『MONSTER』にも使える普遍的なアプローチでもあるのだというのも特筆しておくべきことでしょう。


 はっきり言ってしまえばあれです、「漫画読みとしての浦沢直樹」に刺激を与えられたら表現論としてこれは最高ですねと。ハチクロって、まさに浦沢直樹が「マンガ批評最前線」の中ではっきり批判していた表現を先鋭化させて用いているのですが、にも関わらず……これだけの絶賛を浴びている、という事実が見えてくるわけですから。

ユリイカ 2006年1月号 特集 マンガ批評の最前線ユリイカ 2006年1月号 特集 マンガ批評の最前線

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*1最近ではGiGiさん(http://d.hatena.ne.jp/GiGir/)が展開している「情報圧縮」ですね。GiGiさんは是非今回の佐藤大によるハチクロの読み方をまとめてウェブに載せるべき。あと、その意味エウレカセブンは観ておいた方がいいですね

GiGirGiGir 2008/06/21 03:26 感動的でしたね。夏目先生がユリイカの鼎談で指摘していた、漫画の表現の理解によって人間の在り方、描き手の思想が見えてくるという事がまさに実践されていて。夏目の目ではいついずみのさんの名前が出てくるかとドキドキしながら見てました(笑)。ご指名いただきましたまとめ、なんとか頑張ってみます。佐藤大さんの仕事もおいおい追ってみたいですね。

Thu 2008.06/19

今週のサンマガ

| 今週のサンマガを含むブックマーク

 マンガ夜話の二日目見てました。明日は『ハチミツとクローバー』。

サンデー

 新連載、絵はいいですね。

 でもこの「トラウマを克服することで戦闘パワーに変える」という設定は、なんで麻生羽呂に使わせなかったんだろうという……。ハイド&クローサーはちょっと残念なことになっている麻生羽呂なんですが、新人時代の短編を読むとまさにこの新連載みたいな、「ネガティブな感情を前向きに捉えなおす」ような、ちょっと後ろ向きなテーマに「向いている」資質を感じさせていた人なんですけどね。


 以前から、「お供キャラ」か「マスコットキャラ」……いわゆる「メガネくん役」の不在が『月光条例』と『金剛番長』の構造的な欠陥になっている、と仲間内で指摘されていたんですが、ようやく『月光条例』にメガネくんが補填されました。

 構造的にはまだ全然「連載」の体を成せていなくて穴だらけの『月光条例』なんですが、これでどう変わるか。

 一方『金剛番長』は穴を開けっ放しのままほったらかし、と。

月光条例 1 (1) (少年サンデーコミックス)月光条例 1 (1) (少年サンデーコミックス)
藤田 和日郎

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マガジン

 ネギまフェアリーテイル、ベイビーステップのネームのノリ方が凄い。特にベイビーステップ

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スクランデータベース更新

| スクランデータベース更新を含むブックマーク

『School Rumble』における反復・対比・暗示のリスト更新

 本誌の先週分(♯277)を更新しています。

 未読の方はトップの「はじめに」からお読みください。

♯277 「BENNY & JOON」(妹の恋人

妹の恋人 (特別編) (ベストヒット・セレクション)妹の恋人 (特別編) (ベストヒット・セレクション)
ジョニー・デップ, ジェレマイア・チェチック

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アホーガンアホーガン 2008/06/19 22:33 『「連載」の体を成せていなくて』といいますと、話数を重ねる割に、同じことを繰り返してるだけで話が進んでいないとか、そういうことでございましょうか?

izuminoizumino 2008/06/19 22:56 話の進み方に対して「キャラが回っているか」とかそういうニュアンスですね。藤田先生、まだキャラを回すことを考える前に「やりたい話からどんどん描いてる」感じです。

Tue 2008.06/17

ニュース三件

| ニュース三件を含むブックマーク

 今日から『BSマンガ夜話』ですね。

「天元突破!雨宮ゆり子!」最終回漫研

 第一回はこちらから。


 LDさんの「雨宮理論」講座がついに終了。

 ここでLDさんが説いていることの中で特に重要なのは、


物語そのもの(=辻褄,ご都合)の崩壊は避けなければならない」


ということと、そして


「崩壊させることなく路線変更するには、これだけの労力(=辻褄に干渉して“ご都合”を変換する手続き)を要するのだ」


……という二点であることを、強く覚えておかなければなりません。

 「雨宮」や「西野」という逆転ヒロイン達は、決して物語を崩壊させて出現した」わけではない(=基本的に作者は苦労して「物語のご都合」を成立させようとしている)し、それは翻して言えば「その場の勢いや作者の気分で、物語のご都合とは無関係に逆転が可能になった」わけでもない、ということだと思います。


 たとえ現代の物語であろうと、決して「マルチエンディング上等、受け手によって自由に解釈できるデータベース消費万歳」という話には、ならない。なってはならないということでしょう。

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 ちなみに友人の言によると、


アニメ版の『キミキス』は先の読めないストーリーの末に一番要望の高かったヒロイン主人公を結ばせるエンディングを選んだが、物語的な手続きを踏まえなかったその路線はかえってブーイングの的となった、という事例を思い返してみるといい」


とのこと。うべなるかな。


Hang Reviewers High / 新現実 Vol.1

 さやわかさんによる「ゼロ年代の想像力」とTYPE-MOON作品を絡めたお話し。

 ちょっと長めのエントリなので、「ここが超重要というシメの部分だけ引用してみると……。

空の境界」はしばしば「月姫」のプロトタイプとしてのみ語られるが、物語の原型としてだけでなく、同時に作者が「月姫」を書くための試行錯誤の課程としてあった。だからこの小説は随所で型を壊そうとして描かれており、複雑で読者に読みにくさを強いる。しかしその奥にあるものはやはり奈須きのこが「王道」と呼んで愛するもので、これを書き終える頃、奈須きのこは自らがそこに本腰を据えることを認めた。それは98年のことで、だから彼は誰よりも早く、停滞を迎えようとしていた美少女ゲームエポックメイキングとなるエンタテインメント作「月姫」を作ることができたし、多くのユーザーがその面白さに熱狂したのだ。


 この箇所と同様のことは、今出ている『クイック・ジャパン』のアニメ関連記事にも寄せられています。

 『劇場版 空の境界』第四章のパンフにおける奈須きのこインタビューと共に読まれ、広く知られるべき認識だと思います。

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 一口に「王道」というと、その意味する範囲が広すぎもあるのですが、ここは「真っ直ぐな物語」とでも言い換えていいのではないか、と思います。やや狭い定義で言えば「ビルディングス・ロマン的な成長と救済の物語」、と呼ぶことも許されるかもしれません。

 そしてそれは、古典のセンスに帰ることをも意味するでしょう。

歴史的教養とフィクションの関係 - ピアノ・ファイア

作家というものを、横山のように「歴史教養として持つ」作家と「現実モチーフを求める」作家と「フィクションを参考にして再生産する」作家との三種類に分けて考えてみたい。

 そういう意味では車田正美も、チャンピオンRED人生相談で良く歴史の話(項羽と劉邦とか)を持ち出すのだけど、少年漫画家としては車田あたりがギリギリ「歴史教養として漫画を描く」世代かもしれない。

(中略)

 『Fate/stay night』あたりも、英霊の設定なんかは「いかにも漫画アニメゲームフィクション世界にドップリ浸かったマニアの発想」であるとも同時に、歴史教養を根っこにしてる点で言えば、横山や車田のような、作家としてプリミティブな感覚に戻ってるとも言えるんだろう。


繰り返しの差異によって浮き彫りになる情報 玉城とシンクーに見る繰り返し演出 - 未来私考

 GiGiさんによる、コードギアスを用いた「情報圧縮」の解説が具体例とともに更新されています。


 ぼくはコードギアスを観ていないので内容にはなんとも言えないのですが、コードギアスを観ている人ならば「反復対比の読み方」を実地で理解する参考にもなると思います。

漫画購入録

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  • 雑誌上でしか読んだことなかったので1巻だけ買ってみました
  • これは……、なんという『銀と金

Mon 2008.06/16

『表現 Human Contact No.2』に夏目房之介さんの連載

| 『表現 Human Contact No.2』に夏目房之介さんの連載を含むブックマーク

 そういえばちょっと前に献本をいただいていたんですが、『表現 Human Contact No.2』という雑誌の中で夏目房之介さんが「マンガ思想」という連載をしておられまして、夏目さんは今回その中で、ユリイカ荒木飛呂彦特集においてぼくが公開していた理論であるアングルの傾きやすさ」を取り込んだ漫画論を書かれて――いや、これ自体が漫画連載なので、“描かれて”――います。

彦根屏風とジョジョ立ちの謎:夏目房之介の「で?」:オルタナティブ・ブログ

・・・・というような話を、最近ユリイカとかで活躍しているイズミ ノウユキ氏の「視線力学」の問題とからめて、「表現」誌(旧「文字」 ミネルヴァ書房 http://www.minervashobo.co.jp/find/details.php?isbn=04917-2 )の連載(現在唯一のマンガ連載!)「マンガ思想」6pに描いてるところです。

京都精華大表現研究機構「表現2」発刊:夏目房之介の「で?」:オルタナティブ・ブログ

今のとこ、僕の唯一のマンガ連載「マンガ思想」ix(6p イズミノウユキ氏の「視線力学」について)の載った京都精華大学表現研究機構編集発行「表現」2(ミネルヴァ書房)が届きました。

 ウチでも以前、

漫画論の近況 - ピアノ・ファイア

こっそりその原稿を入校前に読ませていただいたんですが(役得!)、やっぱり漫画のことは「漫画で説明するとわかりやすい」なぁ、と溜息が出ました

……と書いて紹介していた連載ですね(それが五ヶ月前ですが、諸般の事情で発刊が大幅に遅れたのだそうです)。


 これは、夏目さんによる表現論の系譜からしても、『マンガの読み方』で提示された「視線誘導」論(高野文子田辺のつる」を使用したもの)の延長として、今のぼくがやっている「視線の力学」までを繋ぐであろうお仕事になっていると思います。

 まさに「読み方から見え方まで」来た、という感じですね。


 ぼくも本屋さんで見たことは無くて、入手経路の良く解らない本なのですが、面白いです。

マンガの読み方―わかっているようで、説明できない マンガはなぜ面白いのか (別冊宝島EX)マンガの読み方―わかっているようで、説明できない マンガはなぜ面白いのか (別冊宝島EX)

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ユリイカ 2007年11月臨時増刊号 総特集=荒木飛呂彦〜鋼鉄の魂は走りつづけるユリイカ 2007年11月臨時増刊号 総特集=荒木飛呂彦〜鋼鉄の魂は走りつづける

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ユリイカ「マンガ批評の新展開」特集号について、泉信行から〜その2〜

| ユリイカ「マンガ批評の新展開」特集号について、泉信行から〜その2〜を含むブックマーク

 間が空いてしまいましたが、ユリイカの「マンガ批評の新展開」特集への反応の二回目です。

ユリイカ 2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開ユリイカ 2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開

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自分の記事

 ここで語られているのは、前半の「キャラ/キャラクター」論と、後半の「スクラン3月のライオン」論のふたつに分けられます。

 後半部分は、鼎談と同じく『漫画をめくる冒険』の副読本的な記事になっていて、(どちらが先でも読めるように気をつけていますが)「併せてお読みください」的な内容として受け取っていただきたいと思います。


 前半部分では、(商業媒体ではあまり伊藤剛の論考に触れてこなかった)自分なりの「テヅカイズ再考」になっていて、『テヅカ・イズ・デッド』の「キャラ/キャラクター」論を読んだ読者がなんとなくモヤモヤ思うであろうポイントについて見解を示そうとした、という執筆意図があります。

 ピアノ・ファイアに書いた記事の中で素案になっているのはこれですね。

斎藤環さんの記事(『よつばと!』論)

 『漫画をめくる冒険』の〔第二章 描き手の意識、絵の意識、読み手の意識概念を一部援用して書かれている記事なのですが、あの概念(描き手である漫画家意識する「キャラの感情の演技」のこと)っていうのは理論的な下地としてスコット・マクラウドの「仮面効果」とアントニオ・ダマシオの「ソマティック・マーカー仮説」「身体マップ仮説」があって、斎藤環さんはその下地からちょっと離れた所に論を伸ばしている観がありました。

マンガ学―マンガによるマンガのためのマンガ理論マンガ学―マンガによるマンガのためのマンガ理論
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 斎藤環さんは「ある種の感情は人間には演ずることができない」、と漫画の絵の感情表現に「限界」を設定しますが、マクラウドやダマシオの仮説を使えば、あずまきよひこの「記号的な表情」は充分に「描き手が演技して表現したもの」として説明できる、とぼくは考えています。まさに松井優征犯人がアレな状態の時の顔に関してはどんな表情で描いてるんだろう」と思ってしまう部分の問題で、それは具体的に言えば、未開民族の文化における「メイク」や「刺青」や「仮面」そのものを想像してみると良いと思います。

 普通人間にはありえない貌(かお)をしたメイクやお面が、それを被った者や眺める者の意識や感情……つまり身体イメージに与える影響を考えてみれば、それがそのまま漫画の「絵」にも当てはまることが解ると思います。

 発達心理学でも人間子供は、人間の顔の絵よりも動物の顔の絵の方が自己投影しやすい」という法則が知られていますし、人間リアルに作れない表情だからといって、漫画の描き手や読み手が「心の中(=身体マップ)でイメージできない」表情であるとは限らない、ということです。


 といっても、その上で「描き手の意識」から乖離した「記号的な表情の描き方」というのがあるんじゃないかという斎藤環さんの指摘は鋭くて、それは「描き手が演技の意識を込めずに描くとハリボテっぽくなる」などの話からも広げられることだと思います。

 あずまきよひこの絵が「記号的」で、ともすればハリボテっぽい表情だ、っていうのはぼくも思うことですし、そこから伸ばすことのできる見方は色々出てくると思います。


 ところで、精神分析用語の「転移」は、マクラウドの「仮面効果」「なるための絵」と言葉が違うだけで、理論的には似たようなことを指しているのかもしれません。だとすると斎藤環さんの言うメタ感情」というものの捉え方も変わってきそうですね。「メディアの等式」や「異化効果(ディファミリアライゼーション)」などの概念も組み合わせて考えてみると、これも色々出てきそうな話です。


 あと、「よつば=キャラ、ディフォルメ」「よつば以外=キャラクターリアル」という二分法的な対置はちょっと疑問。よつば以外も全然ディフォルメの対象とされている(=リアルじゃない)わけで、むしろ、よつばを非人間的に描くことによって「よつば以外のリアリティの無さ」を読者の目から逸らすような操作をしているかのように感じられるのが『よつばと!』という作品です。


吉田アミさんの記事(大島弓子須藤真澄論)

 「少女漫画の中で他者の存在(客観)が意識されるかどうか」という問題は、『クイック・ジャパン』に載ったばかりの、ウチの吉住渉論にも通じる問題かもしれません。


 「猫文学といえば内田百ケンの『ノラや』は読まれてました?」と吉田アミさんに直接訊いてみたんですが、無論読まれていたそうで、須藤真澄の表現に通じる小説としては捉えていたけど、結局ユリイカでは取り挙げなかったんだそうです。

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杉田俊介さんの記事(福満しげみつ論)

 こちらも斎藤環さんの記事と同じく『漫画をめくる冒険』における理論の抜粋から記事が進められていて、示唆される所が大きいです。

 でも「準主観ショット」という用語の表記に誤りが(「半主観ショット」になっている)。

 実はこの本の中で、伊藤剛さんも同じミスをされている(「半同一化技法」とかになってる)のですが、聞くところによると伊藤剛さんは自力で出版前に気付いていたそう。

東浩紀伊藤剛対談

 こないだコボカフェでさやわかさんと話してたんですが、宇野常寛さんと泉信行ポジションとして対比的な存在だよなーと自分では思っていたり。「対岸」すぎるのか、同列に論じられたりマッピングされることも無いのですけど。


 東さんは「ラノベ文学を区別するな」という凄くまっとうなことを言っているけど、文学ラノベを区別せずにガッチリ語ろうとしているのが『世界の電波男』における本田透さんのスタンスで、でも本田さんの書く本はどうしても「学者からは相手にされない」「若いオタクからも興味を持たれにくい」という「奇書の類」なのが惜しいものです。しかし奇書は奇書として多くの人に読まれ、評価され参照されるべきだと思います。

 そういう「参考になる指摘も、参考にしちゃいけない理屈も両方ある怪しい本」を読む時こそ、咀嚼する読み手側の教養が試されると言えると思うんですが、どうなんでしょうね。*1

 ……と、ユリイカ感想から脱線してまで推薦したくなるくらい『世界電波男』は面白くて良い本なのでした。

師茂樹さんの記事

 師茂樹さんのテヅカ・イズ・デッド再考が、泉信行の「キャラ/キャラクター」論と内容的に被っていて、師さんの方が鋭く踏み込んでいる。


 「前キャラクター態」とも呼ばれる「キャラ概念に対して、「描かれた後から成立するからといって、じゃあプロトじゃないのかというと、そうでもなくて、仮想的なプロトとして見出されるからプロトなのだろう」というのは正しい見方でしょうね。

 事後的に作られる創世説話とか、それこそ「(トンデモ学説としての)起源論」もそうで、元々人間の脳って「因果関係の逆転した起源プロト)」を誤認しやすいように出来てるもんですからね。


 で、この記事の元となっているエントリこちらのよう。二ヶ月前にアイディアは既にあったんですね。

野田謙介さんの記事

 「デクパージュ」「ミ・ザン・パージュ」という、ぼくも初耳の対概念は一考の価値有り、というかこれはウチも考えたことのある対概念で、フランスでは既に用語のレベルで分けて論じられていたんだなぁというのが驚きでした。


東浩紀さんの記事

 ふむ、なるほど。「物語主義」のオルタナティブなやり方としてデータベースというものがあってもいいんじゃないかという東さんのニュートラルな主張は、これでやっと腑に落ちて理解できた気がします。

 しかし「データベース的なメディア」というものが具体的にどういうものでどういう将来があるのかは良く解ってないし、それが本当に「いいもの」なのかは疑問がつきまといます。まぁ糸口は掴めたので、これからは少し真面目に考えてみたいと思います。



 以上です。「その3」で、この号から派生した話題のアフターフォロー的なことを書こうかと思います。

読書録

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 今更ですが、『ローマ人の物語シリーズを「勝者の混迷」まで読み切りました。読んだのは旧版の方です。

ローマ人の物語〈3〉― 勝者の混迷ローマ人の物語〈3〉― 勝者の混迷
塩野 七生

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ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上)新潮文庫ローマ人の物語 (6) ― 勝者の混迷(上)新潮文庫
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ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下)新潮文庫ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下)新潮文庫
塩野 七生

新潮社 2002-09-01
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*1:つまり、「自分の頭でちゃんと考えることのできる読者」を前提にして書かれている本なので、「書かれていることを多角的に解体する力」と「自分の持論を再構成する力」を強く求められる

Fri 2008.06/13

書いてます/『クイック・ジャパン』Vol.78

| 書いてます/『クイック・ジャパン』Vol.78を含むブックマーク

クイック・ジャパン78 (Vol.78)クイック・ジャパン78 (Vol.78)
青山テルマ

太田出版 2008-06-12
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 太田出版さんから、『クイック・ジャパン』の最新号が届きました。

 今度は1ページいただいて、また漫画コラムをちろっと書いてます(前回のお仕事Vol.76)。


 お題は「女性誌進出後の吉住渉」について。

 スペースがあればもっと語りたかった所ですが、個人的にはけっこうお気に入りのテキストになりました。吉住渉を語るには外せない論点だとも思います。

チェリッシュ (クイーンズコミックス)チェリッシュ (クイーンズコミックス)
吉住 渉

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スパイシーピンク 1 (1) (クイーンズコミックス)スパイシーピンク 1 (1) (クイーンズコミックス)
吉住 渉

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スパイシーピンク 2 (2) (クイーンズコミックス)スパイシーピンク 2 (2) (クイーンズコミックス)
吉住 渉

集英社 2008-04-18
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 突然『成恵の世界』に話題が飛ぶあたりは読者も???だろうけど(笑)、まぁ論旨は通ってるだろうから……。

成恵の世界 10 (10) (角川コミックス・エース 60-10)成恵の世界 10 (10) (角川コミックス・エース 60-10)
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 『スパイシーピンク』も『成恵の世界』も、「愚痴のぶつけどころの無い社会人のための漫画」という感じが凄いします。*1

 以前、ペトロニウスさんに『成恵の世界』を是非読んでほしくなって熱烈な勧めで全巻貸し付けたりしたのだけど、随分ハマってくれたみたいで凄く嬉しい。ペトロニウスさんは吉住渉も元々好きな人ですしね。

聴いてます

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BEST OF(2CD)BEST OF(2CD)
The Cardigans

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*1:これも記事には書ききれなかったことだけど、『スパイシーピンク』の隠しテーマは「社会人うまい愚痴の吐き出し方」なのだ

Wed 2008.06/11

スクランデータベース更新

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『School Rumble』における反復・対比・暗示のリスト更新

 本誌の先週分(♯276)を更新しています。今週分(♯277)はサブタイの解説だけ先に書きました。

 未読の方はトップの「はじめに」からお読みください。

♯276DUEL IN THE SUN」(白昼の決闘

白昼の決闘白昼の決闘
リリアン・ギッシュ, ライオネル・バリモア, グレゴリー・ペック, ジェニファー・ジョーンズ, キング・ビィダー

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 最終章のサブタイに選ばれている映画タイトルの多くが、「既存のサブタイと繋げたタイトル選びを狙っている」というのはこれで間違いなさそうですね。

今週

f:id:liquid-fire:20080611212855j:image

♯174(103話前)

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小説購入録

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荻浦嬢瑠璃は敗北しない荻浦嬢瑠璃は敗北しない
元長 柾木

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  • 元長さんの小説を読むのはこれが二冊目。わりと一気に読めた。個人的には、なかなか関心を誘う内容でした

地下室の手記(光文社古典新訳文庫)地下室の手記(光文社古典新訳文庫)
安岡 治子

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ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)ドストエフスキーの詩学 (ちくま学芸文庫)
ミハイル・バフチン

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非(ナル)Aの傀儡 (創元SF文庫)非(ナル)Aの傀儡 (創元SF文庫)
A.E.ヴァン・ヴォークト

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  • 訳者解説だけ読んで積んでます
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Tue 2008.06/10

『漫画をめくる冒険』の入荷&再入荷情報

| 『漫画をめくる冒険』の入荷&再入荷情報を含むブックマーク

 先日告知していた通り、タコシェさん(中野ブロードウェイ)とバサラブックスさん(吉祥寺)での取り扱いが始まったもようです。

 メロンブックスさん、Lilmagさんの通販も再開しています。

 でも今日納品されたというだけなので、店先での取り扱いは11日からかもしれません。

 メロンブックスさんは、先週末に難波店に寄ってみたらどうやら完売していたのか棚から消えていたので、改めて確認しに行きたいと思います(心配性)。

STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 2008年 07月号 [雑誌]STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 2008年 07月号 [雑誌]

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 なんか、オタクの人にもサブカルの人にも隔てなく読まれてほしいなーと思えてきました。

 でも、ユリイカでも発言したことなんですけど、本当はとにかく若い人に読まれてほしかったりします。客層が低いっていうお店に委託するとなると、アニメイトとかになるんですけど……。

一人よりも多い方がいい/サンデーに足りてなくて○○○○にあるもの

| 一人よりも多い方がいい/サンデーに足りてなくて○○○○にあるものを含むブックマーク

Server Error

小学館に足りてないと思うもの

僕思うに、人が足りてないんじゃないですか?


作家への感情のフォローが手薄になるってのは、作家一人にかけられる時間が少なくなってるとしか思えないんですよ。

 遠回しにマガジン編集部の体制(一作品につき四,五人体制)を持ち上げてくれているんですね、すごくよくわかります。(←※マガジン派)


 ……という冗談はともかく、Wマガジンの「チーム制担当システム」はそれなりに合理的な体制だと思って評価しています。

 一見効率が悪そうですが、過労が防止できて、人間関係破綻も防ぎやすくて、「担当による作品の私物化」も起こりにくい。その合理性の高さは、実際の売上げ部数に表れているとも言えるでしょう。


 そういえば、Wマガには『もう、しませんから。』という「編集部の内部をオープンにした連載」があって、それが続けられているということだけでも編集部内のクリーンさを見て取れるかもしれませんね。

 まぁレポ漫画というのはいくらでも潤色可能なわけですが、実際にクリーンであるかは置いておいて、「ウチは漫画家担当関係を見せ物にしても構わない所なんだ」という「自負」の強さが表れていそうだな、ということなんですが。

もう、しませんから。 6 (6) (少年マガジンコミックス)もう、しませんから。 6 (6) (少年マガジンコミックス)
西本 英雄

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  • 作中のケンカやイジメがどこまで笑い事で済んでるかはナゾなんですが、潤色しなきゃいけないくらいならそもそも連載自体が終わってるだろう、という

漫画購入録

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アレクサンドロス 完全版―世界帝国への夢アレクサンドロス 完全版―世界帝国への夢
安彦 良和

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愛俺!     ~男子校の姫と女子校の王子~ 第1巻 (あすかコミックスDX)愛俺! ~男子校の姫と女子校の王子~ 第1巻 (あすかコミックスDX)
新條 まゆ

角川グループパブリッシング 2008-05-26
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ノスタルジア (花とゆめCOMICS)ノスタルジア (花とゆめCOMICS)
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テニスの王子様 42 (42) (ジャンプコミックス)テニスの王子様 42 (42) (ジャンプコミックス)
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  • 感動の完結記念に

月刊 IKKI (イッキ) 2008年 07月号 [雑誌]月刊 IKKI (イッキ) 2008年 07月号 [雑誌]

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誤字報告誤字報告 2008/06/12 13:37 潤色→脚色では?

izuminoizumino 2008/06/12 13:39 そのこころは?

rinsenanrinsenan 2008/06/12 23:31 http://dic.yahoo.co.jp/dsearch?p=%E6%BD%A4%E8%89%B2&enc=UTF-8&stype=0&dtype=0潤色を脚色に書き換える意味はあんまりなさそうですねぇ。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20080610

Sat 2008.06/07

人ではなく状況/サンデー編集部問題に感じること

| 人ではなく状況/サンデー編集部問題に感じることを含むブックマーク

 雷句誠という漫画家に原因があるでもなく*1編集者個人個人が悪いのでもなく*2、こういう事態が浮き彫りになるまで見過ごされていた「状況」が悪いのであって、「それ」を改善するという目的に向かって議論する必要があるのだ、という視座を忘れてはならないと思います。


 まずは小学館のトップによる判断と、広報部による対応待ちですね。次いで、なにがしかの有意義な「判例」が出来ることを期待します。

近況報告

| 近況報告を含むブックマーク

 思いっきりブログさぼり癖がついてしまいました。

 明日はオフ会なので、その前に一回ちゃんと更新しておきます。


 『ユリイカ』に触れる前に、『漫画をめくる冒険』上巻についてのお知らせ追加です。

 まず、昨日のうちにメロンブックスさんの通販部で品切れ状態になっていました

 でもちょうど、来週の10日には第三版が追加納品される予定だったので、すぐに在庫復活すると思います。

 Lilmagさんの在庫も同じタイミングで追加納品されます。


 そしてまた、タコシェさん、バサラブックスさんというサブカル系のお店でも置いていただけることになりました。こちらもおそらく、10日過ぎから取り扱われることになると思います。

 タコシェさんは中野ブロードウェイバサラブックスさんは吉祥寺にあるお店なので、近くにお住まいの方は是非探してみてください。

漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点
泉 信行

ピアノ・ファイア・パブリッシング 2008-03-14

感想捕捉

 『ゲームセンターあらし』のすがやみつる先生に読まれている……!(日記5月11日6月1日

 びっくり。

 しかも、mixiのぼくの日記コメントまで入れていただきました。確かに、言われてみると記憶が(文学フリマ挨拶してくださった年配の男性と)一致するのですが、まさかその正体がすがやみつるさんだったとは思いにもよらず。


 漫画家さんの反応といえば、霜風るみさんという方からも感想いただけました(ブログ05/28)。

 「今まで読んできたマンガもまた読み返してみたくなりました」という素朴な感想があるのが一番嬉しいです。

 「漫画の描き方」に限界が無いように、「漫画の読み方(見方)」も、一通り読んだ気になった後でも楽しみが終わるようなものではない、限りの無いものだと思うのです。

ユリイカ「マンガ批評の新展開」特集号について、泉信行から〜その1〜

| ユリイカ「マンガ批評の新展開」特集号について、泉信行から〜その1〜を含むブックマーク

ユリイカ 2008年6月号 特集=マンガ批評の新展開ユリイカ 2008年6月号 特集*マンガ批評の新展開

青土社 2008-05-26
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 二週間ほど前に発売されたこの号ですが、重い腰を上げてちょっとフォロー的な記事を書いてみようと思います。

 とりあえず、特集内における自分(=泉信行)の仕事について触れてから、他の特集全体について、んで最後に「表現論/反映論」問題について言及しようと思います。


 しかしそれにしても……。

 目次を確認した時からまさかと思ったけど、『漫画をめくる冒険』がらみの鼎談と記事を特集のアタマに持ってくる編集部アヴァンギャルドすぎる(笑)

 最初に企画を聞かされた時点では、伊藤剛さんのパリ行きがメインで、ウチがサブだと聞いていたのに……。


 Lilmagの野中モモさんも

ページが見つかりません | 無料ブログ作成サービス JUGEM

そのユリイカでは泉信行さんと彼の『漫画をめくる冒険』が異例の大フィーチャーぶりで、あれは前代未聞の事態なのでは(特集扉に書影ドーン! ですよ、同人誌なのに……)。

ある特定の小さな専門分野に限れば、商業出版と自費出版のあいだの壁はすごく薄くなる。同人ゲーム商業アンソロが出る時代、批評もなんだかそんな感じ!?

……と仰ってますが、でも昔の文芸ってもともと同人誌だったものが多い世界ですから、かえって「文芸誌ユリイカっぽいのでは、などと自分を納得させていたり。

鼎談記事についての補足(主に図版)

 ぼくと夏目房之介さん、宮本大人さんの鼎談記事は、文字数的/スケジュール的にカツカツな作業だったらしく、鼎談中に「ここは図版で説明しないと読者はわかんないよね」と苦笑いしていた部分でも図の説明が無かったりします。


 とりあえず今回は、その「できれば入れてほしかった図版」をここで載せますということで……。

p53

 僕としては活字上でマンガを扱うときに、このようにすればいいんじゃないかというフォーマットを提示したいという気持ちもあって、それが「めくりマーク」とかなんですけど、

 このくだりで触れられている「めくりマーク」「白いライン」というのは、具体的には以下のような装飾を指しています。

f:id:izumino:20080607184226j:image


f:id:izumino:20080616180624j:image


 こういうマークが無いと、たとえば「図8」の図版では上下の図が別個になってしまって、「あたしがみんなをつれていく!//本当に…」という文章が実は、「コマ的には連続している」という事実がボヤけてしまうでしょう、という問題を指摘しているわけです。

 何を当たり前のことを、とお思いかもしれませんが、普通に『ユリイカ』などで漫画論を描いてもこういう問題はフォローしてもらえない部分ですし、また、ネット上の漫画論でも「これ」をちゃんとクリアしている記事はあまり見かけないのです。そこにちょっと気を遣っているのはメビウス・ラビリンスさんくらいで、だから『漫画をめくる冒険』の「めくりマーク」もメビウスラビリンスさんの影響を受けています。

 それと、この鼎談では発言しませんでしたが漫画や他の文献からの引用文は二重ヤマカギの括弧(《》)で統一する」というのもこだわって実践している部分です。

漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点
泉 信行

ピアノ・ファイア・パブリッシング 2008-03-14


 次に、これもまた図説が無いと意味がわからない会話になっているのがここ。

p57

(泉)『NARUTO』の岸本斉史さんも、コマが右から左に順番に読むしかないのが納得いかない、左から右に読んでもいいじゃないかということを言っていて(笑)。でも昔、横山光輝が『伊賀の影丸』でとぐろを巻くようなコマ割りをやってますよね。

夏目 トリッキーだけど視線誘導をうまくやると、そういうこともできるんだよね。

(中略)

 例えばこんな風に(その場でコマ割りを描きながら)横長のコマを使って、左側に立ってる人が右側にいる人を見るっていう普段とは逆の演出もできるんですよね。

夏目 少女マンガでわりとよくありますよね。

 この時にぼくが描いていたコマ割りというのは、頭の中には乙ひよりさんのコマ割りがありました。

乙ひより『かわいいあなた』(一迅社

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 あと、スクランのこのコマ割りも一緒に手描きで説明してました。

小林尽School Rumble』(講談社)8巻

f:id:izumino:20080604183657j:image

School Rumble Vol.8 (8) (少年マガジンコミックス)School Rumble Vol.8 (8) (少年マガジンコミックス)
小林

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 どっちも巧いコマ割りですね。

 「左から右に読む(=左側のキャラの視点で右側のキャラを眺める)」という、変則的な形になってます。

p58

夏目 泉さんがWEB上(「リクィド・ファイア」)で掲載している、竹内さんの議論に対する文章《マンガ批評における、視点をめぐる諸問題1、2、3》は非常によくまとまっていて、僕は大学でのテキストにも使いたいと思ってるんです。

 ここで言われているのは、↓この記事です。

 鼎談の中では「泉信行は先行文献を気にせずに持論を展開している」みたいな扱いになっていますが、これはぼくのポリシーとして「一般の漫画読者はそんなアカデミズムを求めてないんだから、読者に向けた本の中でいちいち先行研究を批判するのは良くない」という考え方があり、それに則って『漫画をめくる冒険』を書いているということです。

 たとえば、竹内オサムさんの「造語」である「同一化技法」というフレーズは一度も使いませんでした。普通映画用語の「主観ショット」で説明できるので、余計な用語を挟む必要を感じなかったんですね。

 このスタンスをぼくは「正しい」と信じてやっています。


 でもそれはあくまで書物としての記述上の「気配り」であって、理論的な研究上では先行研究を踏まえていますよ、というプロセスを示すために公開しているのがこの《視点をめぐる諸問題》だったりするわけです。泉信行研究を、学術的に批判的に捉えたいという人は、『漫画をめくる冒険』と合わせてWeb上の記事を参照してくださいという意図があります。*3

 ここらへんは師茂樹さんに対するお返事でもあって、アカデミズムとの折り合いについては、またエントリを改めて書きたいと思います。モノ知らずの意見ですが、少しでも有意義な貢献ができれば何よりです。


 と、いうわけで今回はここまで!


 今は長谷邦夫さんの『マンガ編集者狂笑録』を読んでいます。

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*1:悪い部分もあると思いますが

*2:悪い部分はかなりあると思いますが

*3:例えばヨコタ村上孝之さんに対する批判研究アイディアストックとしてはある

aho-ganaho-gan 2008/06/08 23:39 雷句誠が好きな漫画家であること。そして、安西、久米田といったサンデーで書いていた漫画家が他紙に移ったり、サンデーでは書かないと思う(戻ってきましたが)と発言していたことから、すでに自分の中で「悪いのは小学館編集部」といった構図ができていたのですが、それは早計すぎるのですね。

izuminoizumino 2008/06/09 01:08 「犯人探し」では何も解決しないし、何も新風を生みださないということなんですね。悪玉を見付けたら、じゃあその人達を死刑にすれば終わりなんですか? という小学生のような理屈が「誰々が悪い」論なんですから。

   2008/06/12 02:14 状況も改善して何とかしてほしいですが、それでも読者がどうにもおいてけぼりなのがはがゆいですね。ネット特有だと思いますが攻撃的というか騒動広げるような誤報も多く、廻っても廻っても発信者側があまり読者のことにふれておられるのびっくりするくらい見受けられないので、今回の件で読者の顔がみえづらいだろうなあということもなんとなくわかったり、もうほんの少しだけ読者のことも考えてほしいですね。それだけ状況がひっ迫していたと思うのですが、読者離れをおこさないことを双方考えてもらわないと。少し状況が違いますがカドカワやエニックスのお家騒動でおいてけぼりにされ疲れ果てた読者としては今回の件もああまたかよ!としょんぼりです。コミックス最終巻きちんとでますように。

Mon 2008.06/02

お茶日記/シガー日記

| お茶日記/シガー日記を含むブックマーク

 体調はだいぶ回復してきました。そろそろユリイカを読んだ人も増えてきたと思うので、また個人的に所感を書きたいと思います。

最近常備しているお茶

最近シガー(というかシガリロ

 近頃はプレミアムシガーを買ったりせずに、手頃に安いのばっかりで間に合わせています。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20080602


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