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Wed 2008.07/30

お茶日記

| お茶日記を含むブックマーク

 先日は友人と『ドラゴン・キングダム』観てきました。


 七月中旬から本格的に夏っぽくなってきたので、毎日飲んでた西洋紅茶は飲むのをストップして、中国茶メインに切り替えています。

 今わが家で飲める中国茶は以下の三種類。

  • 寿眉(白茶――白毫銀針とかの種類――の一種。熱払いに効くので夏に良く飲まれる、というので常飲中)
  • 越紅工夫(紅茶
  • 寧紅工夫(紅茶

f:id:izumino:20080730211325j:image

変化(変易)についての基本思考

| 変化(変易)についての基本思考を含むブックマーク

坂口安吾 青春論青空文庫

 宮本武蔵に「十智」という書があって、その中に「変」ということを説いているそうだ。つまり、知恵のある者は一から二へ変化する。ところが知恵のないものは、一は常に一だと思い込んでいるから、智者が一から二へと変化すると嘘だと言い、約束が違ったと言って怒る。しかしながら場に応じて身を変え心を変えることは兵法のたいせつな極意なのだと述べているそうだ。

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 このくだりは、劉廷芝の「年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず」と並んで気に入っている言葉なのですが、この《智者が一から二へと変化すると嘘だと言い、約束が違ったと言って怒る》という愚かさは、「二が一へと戻っても嘘だと言い、約束が違ったと言って怒る」愚かさと裏合わせになっているとも考えることができます。

 「常に一を一とする愚かさ」は、すぐ「常に二を二とする愚かさ」にも移るでしょう。

 一時的なものでしかない姿を見るたびに、それが「本当の姿」なのだと勘違いすることによって。


 西洋科学は静的(スタティック)なものしか分析対象にできないが、東洋思想は動的(ダイナミック)なものでも分析対象にできる……とは良く言われることですが、それとも似た問題のような気がして、易の思想(陰陽思想)にも連想が拡がります。*1

冬が来て夏が往き、夏が往き冬が来て、寒暑が交替し、春、夏、秋、冬の四季が形成されている。


いわゆる「往く」とは、ひとたび去ったら二度と戻らないわけではなく、しばらく活気がなくなるだけなのである。「来る」というのも、永久に存在するわけではなく、しばらく活気づくだけなのである。

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 ここで「永久に交替するだけなら、永久に変化しないのと同じなのではないか」と簡単に結論づけるのが第三の愚かさであって、一が二へ変化し、そのニが一へと返った時の一は、元の一ではなくなっている、いわば「一’」である。それからまた二へ変化しても、それは元の二ではない。

 「歳々年々人同じからず」、という言葉はその原理を良く言い表している言葉だと思います。

*1西洋医学世界などでも、ようやく「ホメオダイナミクス」という、「動的な恒常性」を分析する枠組みが考えられ始めているようですが

Tue 2008.07/29

(ネタバレ少なめ)『School Rumble』最終回について

| (ネタバレ少なめ)『School Rumble』最終回についてを含むブックマーク

 データベース更新が3話分も追いついていませんが、先週のマガジン最終回を迎えたスクランについての所見を書きとどめておきたいと思います。


 描き残された部分が大きすぎるという致命的な欠点を除けば、あの流れの展開へと進んだこと自体はアリでしょう。「天満播磨」「ひとつのクラス」を描いた物語最終回としては、こういう形になるのでしょう(最終話サブタイトルも「CLASS」)。

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 特に播磨の性格の描かれ方についてですが、作中で烏丸が「月の満ち欠け」を喩えに出していたように、元通りに繰り返されるもの/変わったように思わせて変わったりはしないもの/ぐるぐる回るもの、というのはスクラン世界観……というか強力なルールのひとつなので、テーマ的に予想しやすいことでもありました。

(花井の描かれ方が「かっこいいモテる花井」へと何度変化しても「暑苦しいストーカーの花井」の側面も同時に保ちつづけることが象徴的で、播磨の描かれ方も花井の姿を模している。)


 ただ、いわゆるサザエさん空間ではなく、「時間の流れ」のある作品ですから、「元通りに戻りつづけること」と「変わらないこと」はイコールにはならないような世界にもなっています。『方丈記』にいう「ゆく川の流れは絶えずして、しかもその水はもとの水にあらず」や、劉廷芝「年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず」のように、本人の性格なんかは置き去りにして、それよりも取り囲む状況や人間関係の方が、どうしようもなく変化していってしまう。事実、もう天満との関係は二度と元に「戻らない」。

 未来キャラクターたちに高校制服をわざわざ着せている(キャラクターの加齢の描き分けも全くしていない)のも、漫画の見かけ的には学生時代から何も変わっていない」というイメージの空間を描いているようで、読者にはかえってその「変わらなさ」が不自然に思えてしまうのが当たり前であって、「本当ならそんな格好をしているはずがない」という「見えない変化」の方が気になってしまい、むしろ変化の本質が強調される結果が生まれます。


 ところで、これからの播磨恋愛、というものに目を移してみると、要するに播磨っていうのは(いくら格好良くても)「こういう男」なんですよね。

 結局、播磨を好きになる女の子「こういう播磨」を好きでいられるかどうか? というハードルがあるわけで。

 歩行祭美琴が「あんなんでいーのかな」と八雲に同情していた播磨が再現されているということですが、その美琴に「あんなんでいーの?」と沢近がツッコんでいた花井ともオーバーラップしてくる部分です。


 なので播磨の描かれ方については、GiGiさんの播磨観(播磨はそうゆう奴ですね」)がそのまんま当てはまったような感じだと思いました。

水曜朝のスクランチャットログ - ピアノ・ファイア

GiGi >> しかしまあ、沢近さんにしても、いざ本当に播磨と付き合う事になったら「こいつダメだ…はやくなんとかしないと…」という気分なんじゃなかろうか(笑)


GiGi >> あわよくば、と思ってみたものの、間近でみたら100年の恋も冷めるというか(笑)

 実際、最終回を読みながら、↑このまんまの気分をリアルに味わった読者は多いんじゃないか。

(中略)


みりん >> 播磨って沢近さんが自分の事好きって知ってるんでしたっけ?


いずみの >> まぁだいたい勘付いてるけど「そんなに重大にホレこまれてるわけでもない」ってノンキに構えてそう(天然で酷い)>播磨


GiGi >> 播磨はそうゆう奴ですね>「重大でもないだろ」


いずみの >> 沢近が成長しない女だとしたら播磨も成長しない男ですからね<そういう奴

 でも歳はとっていくし、生活や関係は変化していく。つまり構造としては、これから「今までのスクランストーリー(=2−Cの一年)」の繰り返しが予告されているのと同時に、「何もかもが学生時代とは変化しているので必ずズレが発生する(=2−Cはもう無い)」ことも約束されているということです。


 一方、最も「変化」したキャラクター烏丸であるというのも意味深なんですが、この状態の烏丸って、良く考えてみれば「最初に描かれていた(読者や天満に見せていた)烏丸イメージ」と同じなんですよね。

 今も脳の病気ということで、「精神が壊れた」人になっている烏丸ですが、(言い方は悪いけども)元々烏丸は「壊れたキャラ」として読者からは認知されていたわけで、これも特定の面から見れば「元通り」になっていると言えます。

 天満にしても「壊れているようにしか見えなかった頃の烏丸でも好きだった」過去がちゃんとあるわけで、「こういう烏丸」を好きになれるかどうか? というと、今の烏丸(=見かけだけではなく本当に壊れた後の烏丸)だって愛せるわけでしょう。

 天満が「あんなんでいーの?」と問われるなら*1「いい」んですよね。仮にこのまま病気改善しないとしても、元々「こういう烏丸」と一緒にいようと努力していたわけですから。*2


 個人的に、天満烏丸カップリングは『プラネットラダー』における「かぐやとセーウ」の関係に似ていると前から思っていて、歩行祭烏丸内面が描かれた頃は「セーウと烏丸はちょっと違うキャラだな」と思い始めていたんですが、最終章の「壊れてしまった後の烏丸」はやっぱり「セーウのキャラに近い」んですよね。

 人間に触れられると「思考停止」するあたりはセーウまんまで、そんなセーウでも愛することのできるかぐやの姿は、やはり天満とかぶって見えます。

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いずみの >> あぁ、ぼくは『プラネットラダー』のかぐやとセーウだと思ってたんですよ。そしたら違った。

いずみの >> 感情が全くない男と一緒に暮らす話なんですが、烏丸は感情あるんですよね。もっとセーウみたいに、感情そのものが薄いイメージだったんですけど

いずみの >> 「恋愛感情が薄い男と一緒でもいいんだ」っていう結論になるんだと思ってました。あーでも病気が治らない場合の烏丸ってそれですよね

いずみの >> プラネットラダー前提だと、あの状態の烏丸を愛し続ける天満でも、別にいいかなって思うくらいです。

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*1沢近天満に対しても「壊れた人が相手でもいいの?」と問いかける役だった

*2:その反面、「月の満ち欠け」に喩えられることで、再び烏丸が「壊れていない烏丸」に戻る暗示も用意されていると言える

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Mon 2008.07/28

ピアノ・ファイア・パブリッシング、夏コミの委託参加のお知らせ

| ピアノ・ファイア・パブリッシング、夏コミの委託参加のお知らせを含むブックマーク

 ヨシ沢さんのサイトですでに告知されていますが、夏コミは委託で参加させていただけることになりました。

8月17日 日曜日 西地区 と−16b BUNKA:EXTEND

 置かせていただくのはもちろん『漫画をめくる冒険』の上巻なんですが、まだ読んでないんですという方はこの機会にどうぞ。

漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点
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ピアノ・ファイア・パブリッシング 2008-03-14


 漫画好きにとってはヨシ沢さんの『米国オタク情報誌EXTEND+』も興味深い内容だと思うので、17日は是非足をお運びくださいませ。

活動報告

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 インディーズ批評誌『Review House』(RH)のVol.2に寄稿予定の原稿が一段落しました。これからはレイアウト待ち。


 「見開き2ページに1レビューを基本フォーマット」としている雑誌……のはずなんですが、どうしても情報量が多めになってしまうウチに気を遣っていただいて、特別に4ページ頂戴しています。なんだか申し訳ないです。

 テーマはやはり漫画表現論で、着想としては一年前からあったものの、なかなか公開できなかった概念岩明均の『ヒストリエ』評に絡めてお蔵出ししています。

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    • 最近ちょっと確認してみたんですが、やっぱり岩明さんはアシスタント使わずに漫画を描きたがる人らしいですね……

 RH Vol.2の発行日はまだ決まっていないそうですが、そう遠くはないみたいです(8月か9月?)。

 RHの創刊号はこちら。

Indesign CS3

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  • 買おうかどうか迷っています(めくる冒険は「CS」で作っていた)
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Tue 2008.07/22

寺めぐり

| 寺めぐりを含むブックマーク

 というわけで、架神さんと一緒に興福寺東大寺を回ってきたんですが、今日は暦の上で「大暑」という猛暑日だったとは知らずに歩き回り、二人で「暑いっすねー」「本当に暑いですね」とか言ってました。


 奈良には叙友舎という中国茶のお店があるので、そこで一服するのを楽しみにしつつHPを調べてみたら、火曜日は定休日だと書いてあってガッカリしたり。

この日記のBGM

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Mon 2008.07/21

生存報告

| 生存報告を含むブックマーク

お茶日記/上京予定 - ピアノ・ファイア

 17日の夜に、夜行バス東京に出発します。

 打ち合わせ一件、漫画研究会の参加、中野ブロードウェイタコシェ訪問、吉祥寺バサラブックス訪問、オフ会幹事と、いつものことながらハードスケジュールです。

 東京から戻っても、すぐにTRPGカオスフレア)のセッション予定が控えてますし。

 今日で、ここまでのミッションは終了。でも明日は架神さんが奈良神社仏閣を取材しにいくというので、そちらに付き合うことにしました。


 上京中、舌の味覚が完全に無くなるというトラブル(体験したことの無い人には理解しづらいみたいですが、人間そういう状態に入ることはあるのです)がありましたが、今は九割方回復しています。

 タコライスを食べようとして、ベチャベチャしたお粥みたいにしか思えなかった時は流石にヘコみました。

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Wed 2008.07/16

お茶日記/上京予定

| お茶日記/上京予定を含むブックマーク

 紅茶ストックが切れてきたので、葉々屋ダージリンを初めて購入。

 ダージリン上品すぎてそんなに好みではないのですが、美味しいことは美味しい。

 でも煎れ方が難しいです(ダージリンはすぐ苦くなりやすいので)。


 17日の夜に、夜行バス東京に出発します。

 打ち合わせ一件、漫画研究会の参加、中野ブロードウェイタコシェ訪問、吉祥寺バサラブックス訪問、オフ会幹事と、いつものことながらハードスケジュールです。

 東京から戻っても、すぐにTRPGカオスフレア)のセッション予定が控えてますし。

Mon 2008.07/14

プラネット・ラダー文庫化

| プラネット・ラダー文庫化を含むブックマーク

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 最近プラネットラダー』の文庫化が始まったと知ったので、ふと単行本版を読み返してみました。にわかにプラネットラダー熱が自分の中で再燃。


f:id:izumino:20080714232124j:image


 作者による完結記念同人誌を持ってるくらい好きだったりします。

 好きなキャラバンビちゃんとクラ。読み返してみると、クラの支配者っぷりはマジで格好いいです。

かたつかたつ 2008/07/23 19:12 豊嶋ファンだから鶏が主役のドラマCDだけまだ持ってる。掲載誌休刊に負けず最終巻を全部書き下ろしにしたのは偉いなーって思った

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Fri 2008.07/11

メディアと受け手の関係について考えなければいけないこと

| メディアと受け手の関係について考えなければいけないことを含むブックマーク

 某所で書いていたメモを手直しして転載

ストーリーテラーにとって「描きたい展開」と「描きたい展開に持っていくための展開」はまるで別物なのに、それを区別できない受け手はホント見てて可哀想

例えば、自分のブログなんかの文章の前半だけ読んで、後半は読み飛ばしている読者から「あなたが前半で言っていることは最低です」とかコメントを付けられたら「あー(国語的な意味で)可哀想な人だな……」と思うでしょう

話の途中で「こんなものが描きたかったのか」などと印象を決め付けるのはそれと同じようなもの

これは物語にかぎったリテラシーの問題のようですが、もっと日常的な「人の話は最後まで聞きなさい」に通じる問題かもしれなくて、「きっとこの人は、会話した時でも人の話を最後まで聞かないタイプなのかしら」という空気は、受け手感想からでも伝わってくる気がすることがあります(←こういう先入観を「決め付け」と言いますが)

しかしそう考えてみると、そもそも「人の話を最後まで聞く」というのは誰でも当たり前にできることではない……、一種の「能力」なので、誰にでもそれを求めること自体にムリがあるのだろう、という気付きも出てきます

 あと、「連載モノ連続ドラマ)」と、「完結モノシリーズ全巻が揃った作品)」でも読まれ方は明確に違ってくるので、そういう「メディアによる落差」を埋め合わせながら(差し引きながら)作品を楽しめるか? というのも受け手リテラシーに関わってくる問題です。


 最近赤松健日記帳でも書かれていたことなのですが(強調は筆者)。

日記帳2008年4月7日)

昨日の日経に「漫画雑誌の年間販売部数がピークからほぼ半減」という記事
があり、95年に7億1700万冊出ていた漫画雑誌が47%減ったと書い
てありました。(※ただし単行本は5%減で済んでいる)

この記事自体はそれほど物珍しいトピックではなかったのですが、その中に
注目すべき指摘が。

 「最近の読者は、週刊誌月刊誌の発行サイクルを遅いと感じている」

・・・という出版科学研究所員の指摘です。

う〜む、確かにそれはあるかも。
例えば音楽の話ですが、私がFMなどで欲しい楽曲を見つけたとき、CD屋
へ行って買ってくる・・・などという遅いことはせず、アマゾン適当に
検索して買っちゃう・・・のも遅くてイライラするので、iTunes(Store)で
その一曲(\150)だけ買ってすぐ聴いてしまいます。その間2分。アマゾンで
も早ければ翌日には届くのに、もうそれさえ耐えられないのです。

こういう現代において、”週刊”などという前世紀のサイクル・スパンに、
最近の読者が耐えられるのでしょうか(^^;)。(いわんや月刊をや)

しかし、週二とかで漫画雑誌を出すのは、編集部漫画家もちょっと無理。
前述のように、作品をまとめて読める「単行本」の売り上げはそれほど
下がっていないので、漫画雑誌業界は今後さらに「雑誌より単行本重視」の
方向へ進んでいくと個人的には考えております。雑誌には、単行本販売の
広告媒体としての役割もあったが、最近は薄まってきた。例えば、のだめが
売れていても、その掲載誌は意外と知られていない)

 このようなメディア的/産業的な問題は、実は真剣に考えなければならないことではないか、という気もしています。

 漫画論の世界ではあまり俎上に登らないテーマだと思うので、ちゃんと問題提議しておく必要があるでしょう。

 『漫画をめくる冒険』の下巻でも、実はこの問題に触れる予定でいます。

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鼎談記事「マンガにおける視点と主体をめぐって」より

メディア論マンガ論のほうへ

 下巻の方で触れる内容なんですけど、週刊連載を読むときのマンガと単行本で読むマンガって明らかに違うものだと思うんです。雑誌で読むときにけっこう評判の悪かったマンガが単行本で読むとそうではないとか、逆に単行本だとすっと読んじゃったけど、週刊連載だと、毎週の引きで盛り上がりまくるっていうパターンもあります。これは経験的にみんなわかっているはずなんだけど、あまり表立って言う人がいない。

漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点漫画をめくる冒険―読み方から見え方まで― 上巻・視点
泉 信行

ピアノ・ファイア・パブリッシング 2008-03-14

アスリートの目

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 テレビ北京オリンピック報道がよくやってますが、ぼく自身は競技スポーツやショースポーツには興味無いものの、代表選手カメラに映されている所を見るのは好きです。


 エース級のアスリートは、目つきが鋭いのがいいですね。基本的にアスリートマゾヒストじゃなきゃ続けられないというのと、何か他のことを「切り捨てて」いないといけないので、ちょっと浮世離れした意識が目にも出てくるものです。

 見ているものが、どこか我々よりも「遠い先」にあるような感じ。


 最近は、体操鶴見虹子さんが凛々しくてお気に入りです。

 福原愛ちゃんも、そういう理由で前から好きだなー。

TobishimaTobishima 2008/07/21 16:28  単行本はアオリがないからつまらないんですよ。という見方もあります。
 なくても面白いですけどね金剛番長。

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Wed 2008.07/09

水曜朝のスクランチャットログ

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 最近漫研さんのチャットルームで出会った、みりんさんというスクラン読者の方と何度か話をしているんですが、折角なので今日出たスクランについて早朝に語ってみた内容をログ化しておきます。

稲葉さん可愛い

(いずみのはまだ今週のマガジンを読んでない状態でのネタバレ抜き会話)


みりん >> こんばんは。スクラン三学期DVD試写会で22巻が最終巻ってコメントあったみたいですね。どうやって収拾つけるんだろ……しかし今週の稲葉さんの可愛さは異常


いずみの >> こんばんは。ぼくは○時からなんですよ、マガジン読めるのって。


いずみの >> 稲葉恋愛観の代弁者としては最強設定のキャラですよね。作中ではスーパー天満という破格の扱い。


みりん >> ある意味では天満よりすごいんですよね。今週読んでいただけるとすごさがわかると思います


みりん >> 稲葉さんこれ言っちゃダメだから!正論すぎるから!みたいなw


いずみの >> 稲葉に惚れてる男がまだいないのが不思議なくらいですね。実はけっこういるのか?


みりん >> 普通モテる子だと思いますよ。多分リアルではこういう子が一番モテるんじゃないかな


いずみの >> あんまり性別感じさせない子ですしね


みりん >> 美琴は男っぽいけど、内面がすごく女性的な子で、でも稲葉さんは女の子らしいけど内面は凄く性別感ないですよね


いずみの >> 共学の大学デビューしちゃったらもうモテモテ


みりん >> 可愛くてノリが良くてベタベタしてなくて、ガサツでもなくてある程度気遣いできて…って子だし


みりん >> つむぎがコンプレックス抱くのも凄くリアルですよね。つむぎはつむぎで可愛いんだけど


いずみの >> 今はバカっぽすぎるのと、女子グループのカベが強すぎるのとで、男子生徒にはハードル高いんだろうなぁ(精神年齢的にまだ良さがわからんという意味でも)


みりん >> 天満の良さがわかる人にしかわからないのと同じですよね


いずみの >> 若いウチはわからん、というのはあるかもですね。今の自分の目線も、トシ取ってる人間の嗜好だし(笑)


みりん >> 私もいずみのさんと同世代なんで、多分嗜好もだいぶトシとってますよw


いずみの >> 「トシ取っちゃうと失っちゃうのはこれなんだよ!」みたいな良さは間違いなくありますね


みりん >> 多分30近くになって「あーあの子今考えたら可愛かったなー」と思う子というかw


いずみの >> つむぎは理系大学行けば引く手あまたでしょうけど、本人はモテても全然嬉しくないあたりがなんとも

根本的なスクラン恋愛

みりん >> そういえば前から思ってたんですけど、美琴と花井ってくっつける気なさそうですよね。


いずみの >> うーん、そうですか? 一応結婚式予言はかけられちゃってますからね。


みりん >> はずみで色々あってデキ婚とかはありそうだけど、恋人として付き合うことは無さそうな気がする


いずみの >> スクラン全体の世界観として「恋愛楽しいうちは結ばれる関係じゃない」ってのがあると思うんですけど。恋人として見て好きな相手と、ずっと連れ添いあえる相手は別だという。


みりん >> 天満烏丸君とか梅津と円とか田中永山とか全部そうですよね。恋人になった後からの現実って部分が大きい


いずみの >> ラブコメってのは、くっつく前の恋愛の、モラトリアム的ないちゃいちゃが最大の見せ物なのに、その「くっつく前の恋愛」そのものを小林尽は信用してないというか、嫌ってそうなくらい批判的に描いてるんですよね。それじゃ男と女はうまくいかないよ、みたいな。


いずみの >> 「きまぐれ〜いちご」の流れで、「三角関係のいちゃいちゃが目的化したラブコメ」のダメ問題点は出揃っていて、そこでスクランは逆を行ってる感じなんですね。くっついた後の相性をこそ問題にしている。


いずみの >> 恋愛を楽しむよりも、夫婦生活が想像できるようなお付き合いをしましょう、っていう70年代フォークソングみたいな世界に戻りたがっている感じですね。>スクラン


みりん >> そういえば沢近さんって最初期は烏丸君に微妙ちょっかいかけてましたよね


いずみの >> 「人のものに手を出したがる子」って感じで動いてましたね、最初は。基本的に恋愛したがりで。>沢近さん

不透明高野の事情

みりん >> 今週のマガジン読んでやっぱりキーパーソン高野さんなんだよなあ


みりん >> 高野さんってひょっとして沢近さんと同じ立場になって自立を選んだ人じゃないかって仮説があって


みりん >> 凄く貧乏で粗食でスクール水着着てたり、中三まではお嬢様なのにそこからバイト生活だったり


いずみの >> あ〜〜、お互い家庭環境不透明なので辻褄合わせが必要ですけど、ありそうですね>高野家=沢近


いずみの >> 高野は「柊のおじいちゃん」が確かに名士っぽい言及されてましたが、捨てられた理由はなんだろう?


みりん >> とりあえず中三に何か大きな変化があったのと、それまでお嬢様暮らしだったのがいきなりバイト生活で野草食べてたりすることと、柊のおじいちゃんが名士で厳しかったことと


みりん >> 髪をセミロングからショートにしている。男の子みたいに気を張ってたとか


いずみの >> 沢近が「父方の金持ちに逆らったら母娘ともに路頭に迷う」環境で、


いずみの >> 高野が「母方の金持ちに逆らったから父娘ともに捨てられた」環境、か


いずみの >> 原因は、沢近が「父親が持ちかけた婚約を断る」で、高野は「母親再婚する」


みりん >> 母親再婚して援助を打ち切られたか父親が自分で断ったか


みりん >> 沢近さんに対してやたらこれでいいの?と聞いてたり、沢近さんが貧乏になる脚本書いてたりバイトさせようとしたり、沢近さんとお金にまつわる話が多いんですよね


いずみの >> 「ムリしちゃって」、とか心配はしてますよね。今思うとあの脚本はドSなんだけど


みりん >> 脚本は今考えるとある意味予言ですよね。播磨は責める代わりに優しくしたけど


みりん >> 播磨沢近さんと話しても「頼れ」とか「助ける」とは言ってるけど、「守る」とは言ってないんですよね。そこは意図してるのかな


いずみの >> 確かに、「守る」はうまく禁句になってますね。


みりん >> ここで「お嬢を守る!」って言ってたらあー確定かなーと思ってたけど、うまく使わないんですよね


みりん >> 素子にわざわざ高野父が丈夫って言わせてるのも微妙というか。お父さんが働けない状態なのかな…とか


いずみの >> 父親に労働力が無かったりすると辛いですね。病気じゃなくて、本気でノンベになってたりして


いずみの >> スクラン世界に本気のダメ人間って少ないから想像しづらいんですけど、マジで娘に稼がせてる無職とかだったら酷い……


いずみの >> でも「前に進めません」ってモノローグから想像できる家庭環境ではありますよね。AC的なアル中ダメ父親。


みりん >> だから格好よかったころの父親を花井にダブらせてて嫌悪感愛情と入り乱れてるとか…これは暗すぎるかw


いずみの >> でも高野は割と素で播磨嫌ってますよね


みりん >> 八雲沢近播磨を愛してるのに、播磨天満への叶わない想いのために気づかないとか、素で父親を思い出しそうですね


いずみの >> ダメになった父親とかぶるのが播磨で、花井は……なんだろうな(笑)


みりん >> 花井は離婚する前の父親とか? 母親を真剣に愛してて包容力あってマジメで正義感強くて…みたいな


いずみの >> 良く考えたら、当たり前ですけど花井が八雲に惚れたのは二年の一学期からですしね。高野が惚れたときの花井は一年の花井なわけか。


いずみの >> あーそりゃ二年になってからの花井はいじめたくなるわな(笑)。なるほど。<惚れたときの花井は一年の花井


みりん >> マジメで融通利かないけど真剣で何か格好いいなってとこから、いきなり八雲命になったからこいつも親父と同じかよ!みたいな失望感はわからなくもないっす


いずみの >> そういう意味では「八雲に惚れたあとの花井でも好き」っていうつむぎと仲良くしてるのも趣深いですね。>失望感


みりん >> 基本的に女の子同士の争いがないからいいですよね。稲葉さんみたいな突飛な子も別に普通に受け入れてるし


いずみの >> つむぎほど素直にはなれないなぁ、と高野本人は思ってるんじゃないかな


いずみの >> んで極めつけには稲葉の登場で、高野の「もう呆れるしかない」感じは良く出てますね


いずみの >> 稲葉は花井の色ボケを完全に許容していて、サラからは「先輩はいじめすぎですよー」って説教されるもんだから溜息ついたり


みりん >> 自分の親友に色ボケな花井を許容できるんだからな…稲葉は大人だ


みりん >> 高野美琴への感情ってあんまり描かれないですよね


いずみの >> 沢近が三年も残るなら別ですけど、矢神に残った女子が美琴高野だけという状況はスクイズ並の怖さが(笑)


みりん >> 今週の展開だと残るのか残らないのか微妙なラインっぽいっす


みりん >> 今週のは本当にいずみのさんに見てもらいたいなあ。あースクランってこんな漫画だったなーと


みりん >> 青年誌だったらセフレポジションなんだろうな…美琴とはプラトニックすぎるほどのプラトニックで…みたいな


いずみの >> 高野は「本妻と仲のいい愛人」のポジションを得た後で、美琴も油断させて、20年後には美琴を殺すことも考えている……んだけど、友達思いだから踏みとどまる、みたいな人かと


いずみの >> 花柳界とかで「本当にあった怖い話」として聞くんですが、高野は本当に「本妻と仲のいい恋敵」のポジションが異様に似合う


みりん >> カタギじゃなさそうってさんざん言われてますしねw


いずみの >> 本妻は「この人は私のことも夫のことも大好きで、私達を支えてくれる立派な人なんだな」って思って感謝してるという(笑)


いずみの >> 高野沢近決断をジャマしなかったのは、元々「自分の境遇は味わわせたくない」っていう意識が強かったからかもしれませんね。その前提として、沢近に自活できるような訓練もしてあげてるんだけど、やっぱり自分と同じ生き方をさせなくてもいいんじゃないか、不自由はあっても金持ちに養われた方がマシなんじゃないかっていう


みりん >> まあ高野さんの人生って大変そうですもんね。高校生野草の知識豊富で…みたいな生活


いずみの >> 自炊納豆生活とか、今思うとやけにリアル


いずみの >> 高野はけっこう、自分と同じ境遇の相手には優しいキャラで(そこは播磨に似ている)、つむぎに対してもそうだけど、八雲にも優しいのは同じ「枷」を感じてるからかな、とか


みりん >> 高野も枷を持ってる(感じてる)ってのはありますよね。高野エピから見て


いずみの >> 基本的に不幸なぶん、「自分と同じ目に遭わせたくない」っていう意識の強いキャラなんだろうと思って見てますね

高野にも手出しできない沢近の問題

みりん >> 沢近さん、本気でどうすんだろ。このままじゃどうにもならんと思うんですけどねえ…


みりん >> 今週のマガジン見ると、やっぱり高野さんがキーパーソンだなあと


いずみの >> 高野の行動で何かが決まるっていうことですか?


いずみの >> 美琴あたりはわざと八雲に無関心になってる感じなんですけど、八雲沢近で今一番板挟みなのは確かに高野なんでしょうね。本来板挟みになるはずの天満はいないし。


みりん >> 自分の部活の後輩と親友ですしね…その辺の複雑な感じを今週結構ページ割いて描いてますよ


みりん >> 高野さんって傍観者なんだけど傍観者になりきれないんですよね。本音が漏れちゃう


いずみの >> 高野シナリオでは、播磨沢近ルパンになってくれればそれでOK、って感じだったんでしょうけど、これほどの神キャラなのに、高野シナリオ通りに状況が全然動いてくれていない、っていうのも面白い話ですね。どんどん人間味が出てくる


いずみの >> 沢近家の事情も、修学旅行編を見るに知らないことだらけだったっぽいし


みりん >> お母さんは結局京都に住んでるんですかね


いずみの >> 沢近邸も父親の家らしいし、住んでるというより「住まわせてる」のかと


いずみの >> とりあえず立派な家に住ませておいて、気に入らないことがあったら出てけってオドせる立場というのもスゴイもんだ


みりん >> そこまで沢近父が本当に酷い人間とは思えないんですけどねえ。沢近があそこまで尊敬してるし


みりん >> イギリス学校まで行かせてるし。体面で言うなら金だけ渡して完全放置もできるのに


いずみの >> たぶん良心的なオチとしては「話し合って解決する問題」なんですよね。ただ、そこまでやるほど沢近父のキャラが立ってないという


みりん >> 最初、沢近さんの思い出作りだと思ってたんですよ。どうせ親の言うなりになるなら、最後に好きな男と許婚ごっこして思い出作ろうみたいな。でも今週の見たらコイツ何も考えてなかったっぽいぞ的なw>高野さん


いずみの >> いや、歩行祭以降の高野は本当に無力だと思いますよ(笑)烏丸についても戦闘放棄ですし。天満も大事な友達だったんでしょうから、何かはしてあげたかったんでしょうけど、何もできていない。


みりん >> 高野さんも所詮は小娘だからな…。高校の中では強くても外に出ると無力って意味ではリアルすぎる


いずみの >> でも絶対「本家に逆らったら放り出される」っていうのは沢近の独り合点だよなー。母親にすらこの問題を相談せずに、自分の頭の中だけで結論出してそう


みりん >> 母親は本当に流されるタイプっぽいですね…お見合いの所を見てると


いずみの >> 「恥も外聞もなく腹を割って話せば済む話」にしか見えないんですが、この漫画はそういう泥臭いことをやるのが一番難しい


みりん >> というか一部の人播磨沢近を愛するようになると思い込んで疑わないから凄いな…と


みりん >> 本当に沢近を愛したから許婚問題クリアしましたオチだったら色んな意味で泣くな…


いずみの >> 下手考さんの先週の感想文がまぁいちばん「作り手側の期待している反応」に近かったのではないかと……。先週のみりんさんとほぼ同じ感想ですね、これ


これはつまり、普通に考えたらこの二人がくっつくのは

性格上あり得ないんだけど、色々と積み重ねた状況が

それを超えて奇跡を起こしたって形になっているのか。

作者と編集と読者とキャラ物語の、

恐ろしく狭い妥協点にピンポイントで降りた感じだなぁ。

いずみの >>キャラ物語の、恐ろしく狭い妥協点にピンポイントで降りた感じ」っていうのは良く解ります。まーそうだよな、としか。


いずみの >> その場の状況による一発逆転では物語は動かない! というのが「位置エネルギー理論」の原理のひとつなんですけどね


これはつまり、普通に考えたらこの二人がくっつくのは

性格上あり得ないんだけど、色々と積み重ねた状況が

それを超えて奇跡を起こしたって形になっているのか

みりん >> ああー状況が奇跡を起こしても結局状況は状況だからな…そっから先どうすんだろ?って話で


みりん >> じゃあその状況がクリアできて、平和になりましたって言っても愛せるのかな?とか、もっとシビアに言っちゃうと状況酔いじゃね?とか


みりん >> 普通に見たら播磨天満への想いより沢近を選びました!だからなあ…


みりん >> これで本当にくっつくノリの漫画だったらスクラン読んでなかっただろうな…


みりん >> 沢近さんがいいとかダメの問題じゃなくて、明らかに解決できるかも知れない方法があるのに小娘の浅知恵で恋愛方向に逃げてんじゃねーよってのが第一印象だったんですね。多分十代の子が見たら感動するんだろうなーとも思いつつ


いずみの >> しかし「沢近の方が実は上でした!」という結果を見せられて「なるほど、実は上だったのか!」って納得していいんかいという。納得したい人は進んで納得しますけどね


いずみの >> 「そういう話だったっけ〜〜〜?」「そういう話だったんだよ!」という大声の張り合いにしかならない(笑)


みりん >> 上とか下じゃないですよね。恋愛って


みりん >> さんざん今まで恋愛至上ではないってのを見せといてここで?!みたいなw


みりん >> 本気で先週は小林先生!?と思ったんですが、今週見てあーすげえクールだわと

沢近さん愛されすぎ

いずみの >> 沢近ってすごい滑稽な役回りなんだけど、それを人間味のある姿として作者はけっこう愛情深く描いているはずなんだけど


みりん >> 作者は沢近さん大好きだと思いますよ。大好きだからこそ甘やかさないというか


みりん >> 本当に沢近さんを甘やかさない事には定評ある作者だw


いずみの >> 成長されると話が終わっちゃって困るからって、なかなか成長させないあたりもなぁ(笑)


みりん >> 本当に成長しそうでしない子ですよね。先週のヒキとかw


いずみの >> なんか稲葉に対して年上の我々が「大人で偉いな」って感心する目線の逆で、「いつまでも恋愛音痴子供のままでいてほしい父親の目線」があるのかもしれませんね作者→沢近には


いずみの >> 可哀想なので、沢近さんはオトナになるもんだって期待してたんですけど、これじゃあ「大きくなっても勉強と失敗を繰り返すキャラ」として設定されてるんだろうなぁと思えてきました


みりん >> 多分沢近さんはずーっとああいう子なんだろうな…。


いずみの >> ときめきトゥナイトのヨーコさんのイメージなんですけどね>ずーっとああいう子


みりん >> ヨーコさんはああ見えて案外モテるからなあ。雨の日でも待ってる男がいたり


いずみの >> さっきの稲葉の話もそうだけど、社会人になってようやく釣り合う男子と出会えるんじゃないかなあ


いずみの >> 役舎丸相手にリラックスしてましたけど、やっぱあのくらい成熟した男じゃないとダメで、若い相手から探すのがそもそもの間違いというか


みりん >> 沢近さんは実際年上の男性の方がうまく行く気がしますね。播磨沢近を現状好きじゃないから余裕があるんであって、両想いになった途端にうまく行かなくなる気がする


いずみの >> しかもそのくらいの年齢に達した上で、沢近よりも低い立場から尽くしてくれるような紳士じゃないとダメで……あーめんどくさい子だ(笑)


みりん >> 意外にDV夫とかにハマっちゃいそうな危うさはありますね


いずみの >> 金髪ハーフというファンタジーキャラなのに、なんでこんなにリアルなのやらって感じですが


いずみの >> でも梅宮アンナさんとかリアルだめんずウォーカーな感じですし、一回転したリアルなのかなぁ


みりん >> 金髪ツインテールツンデレお嬢様ってエロゲギャルゲの世界なのに、徹底してリアルな女臭さを描いてますね


いずみの >> 「渋くていい男に惚れぬかれる」っていうのが多分沢近さんの理想ですよね。そりゃあんたね〜。


みりん >> お父さんみたいな格好いい人が自分だけを愛してくれるって感じですかね


いずみの >> まぁ「若いウチに相手を決めなくてはいけない」っていう切羽詰まった状況が色々とムリな気持ちにさせてたんでしょうけど


いずみの >> 「決めなくてはいけない」って追い込まれるほど「適当に付き合いたくない、こだわって選びたい」という気持ちを強くする


みりん >> 播磨とくっついてもいいんだけど、播磨沢近さんを許容できるキャパシティはないと思うんですよね…所謂ケンカップル関係って絶対長続きするわけないし


いずみの >> 「こだわった結果がヒゲ?」って自分でゲンナリするのはその通りだし、さっきも書いた通り「つきあうまでの過程や状況で盛り上がる恋」っていうのは散々スクランじゃ悪い兆候として描かれてるわけで


いずみの >> 沢近の問題は、付き合った後のイメージを全然想像できてないことですよね。それこそクラリスみたいに、相手から手を出された時に受け入れる心構えができてないのに、自分が守ってもらえるって関係だけを得ようとしている


みりん >> 許婚のフリにしたのはやっぱり小林先生の良心って感じしますね。本当に付き合っても良かった


いずみの >> あ〜〜〜、きまぐれのひかるちゃんみたいな扱いにしてからフる流れは可哀想、ってことですか?


みりん >> 今週の展開はモロそうです。これ本当に許婚ごっこにしといてよかったねという。本当に付き合ってたら目も当てられない。つか、播磨が酷すぎるんですが


いずみの >> 上げて落とすでいえば、確かに。そういえばスクイズも、世界と「正式に」付き合うんですよね誠は。だからフられた世界もトチ狂うわけで。


みりん >> 本当に沢近ととりあえず付き合っても良かったんですよ。多分。でもそうしなかったのは作者の優しさじゃないかと


いずみの >> 描かれているのは高校生のコドモな恋愛なんですけど、それを描いてる側はオトナの「手心を加えている感」が凄くします、スクランは。<小林先生の良心


いずみの >> 手心を加えないと、確かにバーッと過激な方向に行っちゃう。若者の恋のもつれは。


みりん >> 播磨天満片想いしながら沢近と付き合って、八雲と寝てもアリなんですよ。まあ少年漫画ってのは置いといてw


みりん >> あくまでやんわりした所で止めとくってのが手心ですね


いずみの >> とりあえず愛されることの意味を覚える、っていうのが播磨の問題ですよね


いずみの >> あと「過程は気にしない!」って稲葉センセイのお言葉が重みを持ってきそうです


みりん >> 稲葉さんは正論しか言わない子ですね。本当にスクラン恋愛の課題点を一言で言っちゃったw


いずみの >> 逆に言うと「過程がいくら大恋愛でも、それはカップルの相性とは無関係」と言ってるわけで。


いずみの >> しかしマックスも可哀想だ……。マックスの使い道は読めてません。あのまま失恋するとしたら東郷みたいなのとひとくくりにされるのかな?


みりん >> マックス本当にどうするんでしょうね…これで終わると本当に播磨アシストしただけという。マックスマックスなりの物語があるはずなのに


いずみの >> マックスはなんだかんだあの顔がマズいと思うんですよ。さすがにアレじゃ中身が良くても沢近さんとつりあわない(笑)


いずみの >> 顔のキズと、キャラ位置的には『愛と誠』の蔵王権太そのものなんですけど、そこまでやるキャラでもないしなぁという(ちなみに顔のモデルは『北斗の拳』のサウザー+シュウで、そこだけ読むと死にフラグの立ちまくっているキャラでもある)


みりん >> 奈良みたいに使い捨てですかね…


みりん >> 播磨沢近をくっつける為に動く可能性もありますね。今週の展開見てると余りにも沢近が不憫なのでw


いずみの >> うーんでも婚約のフリは根本解決にならない以上どうなんだろう。なんかフォローはあるでしょうけど


いずみの >> でもあれですね、ちゃんとした結末をつけずに終わるという可能性がまだ捨てきれないので


みりん >> 確かにイマイチとか全くどうなったのかわからないしな…


いずみの >> たぶんマガスペの方で続く可能性もあって、そっちで1巻分やってほしいというのが今の期待ですね

今週のスクランを読んだGiGiさん登場

GiGi >> おお、すごい盛り上がってる


みりん >> こんばんは


いずみの >> この時間帯のGiGiさんはサンマガ読んだ後なのかしら?


GiGi >> 今週のスクランは久しぶりに声を出して笑ってしまった(笑)


みりん >> 今週は稲葉さん始め1年ズが可愛すぎますよねw八雲は本当にいい友達持ったなあと。


いずみの >> そのままGLゲームになりそうなくらいの愛され方ですからね<八雲周り


いずみの >> サラは一生付き合うつもりらしいけど、日本国籍取る気あるのかな(笑)


みりん >> 今の所、留学ですよね。ビザ関連どうするのかな


GiGi >> どう収拾つけるのだろうという話だと、たぶん収拾つけないんでしょうね(笑)。act2やるなら沢近さんは居残りですかねえ。


みりん >> 播磨って沢近さんが自分の事好きって知ってるんでしたっけ?


いずみの >> まぁだいたい勘付いてるけど「そんなに重大にホレこまれてるわけでもない」ってノンキに構えてそう(天然で酷い)>播磨


GiGi >> 播磨はそうゆう奴ですね>「重大でもないだろ」


いずみの >> 沢近が成長しない女だとしたら播磨も成長しない男ですからね<そういう奴


いずみの >> あれだけ沢近純愛を語られても「まぁ男の俺ほどじゃないんだろ」とか思ってる


いずみの >> そしてマックスの辛さはわかってあげられるのに沢近の気持ちはわからんという(笑)


みりん >> これ知っててやってたら本気で沢近さん不憫すぎますよ。その後の展開云々じゃなくて酷い


みりん >> あんまり指摘してる人いないし、むしろ好感度アップとして捉えてる人が多いんだけど、ある意味メチャクチャ残酷な仕打ちしてますw


みりん >> 沢近さんが裏の意味をわかってなさそうなのが救いかな…


みりん >> 播磨天満への想いより沢近を取ったと捉えてる人が多くて結構驚いたんですけどね。


みりん >> どっちが上とかどっちがどっちを凌駕したとかそういう問題にするのは、おかしいと思うんだけどな…


いずみの >> いや、それは先週かぎりで読めばそう思えるように描かれているだけに仕方ないかと。>沢近を取ったと捉えてる


いずみの >> そう思えるように描かれてるなぁ、と思いつつ、下手考さんみたいに「いやでもそれじゃ物語としておかしいよな」ってひっかかりを覚えつつ次回を待つのが、作者から期待されている読まれ方だと思います


みりん >> まあ実際はそういうシンプルな感じかも知れないですけど


いずみの >> いい具合に騙されるのが、読者にとって一番楽しめる読み方なんですしね。<実際はそういうシンプルな感じ


いずみの >> 確かに「播磨沢近の好意に気付いているか?(たぶんイエス)」っていう問題と、「沢近は自分の好意が相手にバレた上でOKもらったことに気付いているのか?(たぶんノー)」っていう問題がありますね


いずみの >> 「私が惚れてるっていうホンネは隠し通せたままこの展開になった」って思っていた方が沢近ダメージは少ないでしょうね


GiGi >> しかしまあ、沢近さんにしても、いざ本当に播磨と付き合う事になったら「こいつダメだ…はやくなんとかしないと…」という気分なんじゃなかろうか(笑)


GiGi >> あわよくば、と思ってみたものの、間近でみたら100年の恋も冷めるというか(笑)


いずみの >> まぁ野グソに付き合えるかどうかが恋の分かれ目になる男ですしねえ(笑)。そういう意味じゃ絃子さんも良く耐えてきたもんだが。


GiGi >> 今は意地になってるけど、いずれ播磨をどうやって八雲に押しつけるかというフェーズに移行しそうな。


みりん >> 播磨って本当にダメな奴だなーと今週で再確認したというか


GiGi >> 養ってやる甲斐性を見せると言った舌の根も乾かぬうちに、これですからねえ(笑)


みりん >> 沢近母親食わせるってのも絶対ノープランなんだろうな…。偽装婚約作戦の方で良かったねというw


いずみの >> でもまぁ一度デートは成功してますし、デートだけなら「いい男」認識なんだよな沢近播磨


いずみの >> GiGiさん予想は愉快だから推したいけど、意外と小林先生は我々と沢近への愛情ベクトルが違うみたいなのがな〜(笑)。こういう「いい役回り」よりももっと酷い役回りにされがちで


いずみの >> でも「こいつダメだ……」状態に入ってから「八雲と暮らしてるのに何も無しの播磨」にイライラする所は見てみたい。これもやらなさそうだけど


いずみの >> でもレッサー天満(笑)としての沢近さんとしては、塚本家における天満ポジションに入るチャンスでもあるんですよね。姑役というか。


いずみの >> 小姑役としてのサラがもういるけど、「全くコドモで本当にほっとけないんだから!」的なお節介役は沢近さん向け


GiGi >> まあ全部もう一年あると仮定しての話ですけど


いずみの >> もう一年というか月刊連載ですね


いずみの >> じゃちょっとサクッとコンビニ行ってきます


みりん >> 行ってらっしゃい


みりん >> でもこれ2話程度じゃ絶対まとまらないですよね…どうする気だろ


GiGi >> 投げっぱなしかと(笑)。この構図のままマガスペ流しでOK(笑)


いずみの >> 今読んでます


いずみの >> 読みました。良かった良かった(笑)


いずみの >> そうか、つくづく沢近さんは「生活」よりも「デート」をしたい人なんだな。それはなぁ……(笑)

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Tue 2008.07/08

金田達也の新連載「キミタカの当破!」をチェック

| 金田達也の新連載「キミタカの当破!」をチェックを含むブックマーク

no title

f:id:izumino:20080709003254j:image

実力のある作家さんなので、この新連載は本当に良い機会だと思います。

こんなこと書くのはたいへん恐縮なのですが、すごくサンデーっぽいです。

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 いつ単行本化されるのかわからないので、連載でチェックすることにしました。

 『あやかし堂のホウライ』(「サンデー超」誌上での連載デビュー作)は掛け値無しの名作ですね。

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スクランデータベース更新

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『School Rumble』における反復・対比・暗示のリスト更新

 もう先週ですが、本誌の今週分(♯280)を更新しています。


 未読の方はトップの「はじめに」からお読みください……と言っても、そろそろ古い時期の文章だから「はじめに」は書き直した方がいい気も。

 チャットオフでしか話したことはないんですが、ウチはストーリーの進展に合わせて「作品全体のテーマルール」の分析をしているので、本来なら、その「総括されたテーマ世界観」を踏まえながら反復対比構造に全体的な意味を与える必要があります。

 順番は逆かもしれませんが、作品の「世界観」が先にあって、それを表現するためのツールが反復対比構造。だから世界観を分析できていないと、反復対比を読んでも意味は無いんですが、世界観の説明って《スクラン考》くらいでしかやってなくて、あれも連載途中に書いたほんの一部でしかないですからね。現時点の世界観ルールについては、各自の感性で感じ取りましょうというスタンス更新作業は続けています。


 今はその世界観理解に基づいて(しかし総括的な説明は抜きにして)、反復対比のパーツばかり列挙している感じですが、じゃあ全体のテーマを先取りしてハッキリ書いてしまえばいいかというと、それは原作の「ストーリーそのものを追う楽しみ」を阻害してしまう行為でもあるので難しい所です。

 当然、そもそもストーリーが完結してからでないと「総括」作業は完了しませんから、やはり説明は全てが終わってから、ということになるんでしょうか。

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Sun 2008.07/06

オフ会日記

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 今日(日曜)は国会図書館員のOさん、水音さん、id:mantrapriさんとオフ会

 TRPGや、岩明均の『ヒストリエ』について語ってきました。


 お茶飲みながら、モバイルで自分のブログをチェックしてみると、ブクマの付くスピードがかつてない勢いになっていてびっくり。

 なかばオフ会が、はてブの実況中継になってました。

「今朝更新したクラリスの話、はてブが100超えそうですよ! これはついに以外全部を抜いてくれそうです」


クラリスにとってのルパンは、『私のあしながおじさん』や『ローマの休日』とはビミョーにニュアンスが違うとゆーのが象徴的で面白い所だと思うんですけどね」


クラリスの泥棒覚えます発言は、“あなたは私を守ってくれるんですよね?(でも愛人になる気はありませんよ)”っていう意味だから言われる方はキツイですよね」


「銭形と話す前のクラリスは“私を盗んで外に連れ出してほしい”と期待していたわけだから、“何も盗んでくれませんでした”って残念そうに言うんだけど、“私は置いていかれたけど、心だけはこの国の外へ持ち出されたんだ”って直後に気付くことで満たされるわけですよね」

……などと、私見をまじえて*1エントリの続きを語ってみたり。


 こういう、「割と自分勝手なこと考えてるんだけど、そこから女の子らしいエゴが見えてくる女の子」を眺めるのは好きです。

 それが可愛く映る場合と、生々しくてヤになる場合が、両極端に分かれるハナシだというのも醍醐味かもしれません(クラリスは、見方によってどっちとも評価できる両面的なキャラ)。

漫画購入録

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  • どちらも1巻で綺麗に完結している物語なので読みやすい

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*1:ここらへんの雑談レベルでは、ウチ自身の主観性が強い

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Sat 2008.07/05

「クラリスにとってのルパン」という初恋の象徴

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 これは、こないだ(五月頃)日テレ系でカリオストロの城をやってたのを観ながら考えていた「クラリス」の話です。

 それを持ちネタとしてオフ会などで語ってみると、結構ウケが良かった(特に女性からの評判が良かった)ので、二ヶ月越しにエントリ化してみますという話。


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 クラリスルパンへの思慕っていうのは奥が深いもんで。


 以前、『Fate/stay night』における「凜→アーチャー」の関係カップリングですね)を『Papa told me』の「娘→父」関係に喩えるという話があって、それは何を意味するかというと……、


 間違いなく「初恋」ではあるけれど、相手の男は自分に手を出さない――、つまり男女関係に発展しないことが前提になっていて、でも実らないからといって失恋したことになるわけでもないファザコンの延長的なものだから、女の子が「心の指標」として真剣に憧れることで自分が成長するための恋なんだ


……ということ。

 そういう「目上の父性的な男性に憧れて恋をする」少女像というものがある。


 その後、別の場所女性と話す機会があって、その時にぼくが話していたのが、


 西洋男性には「我が貴婦人」に愛を捧げる騎士道の慣習や、何よりマリア信仰のように恋人以外の異性に(時には恋人に対するもの以上に)萌えることで精神の糧とする文化が充実していて、その極致ダンテベアトリーチェ萌えとかですよね。


 それと同じことは今のオタク男性もやってる(喪男にかぎらず既婚者でも)んですが、でも女の人の場合はそういう対象を作る文化が表立ってないから、不便なんじゃないですか……


……という内容だったのだけど、そういう意味で「クラリスにとってのルパン」っていうのを考えてみると発見が多い。


f:id:izumino:20130907222355j:image


 男性視点アニメオタク文脈では「ロリコンアニメ」と見られがちなカリ城だけど、クラリス視点で観直すとまた違ったものが感じられるのだ。


カリ城女性視点で観てみましょう

 そう思ってみると、ラストにおける


「とんでもないものを盗んでいきました。あなたの心です」

「……はい(力強く、微笑みながら)」


……のはいも、ニュアンス違って聞こえてくるから不思議だ。


 クラリス父性としてのルパン……つまり自分を守ってくれて頼りになる紳士的な大人の男性としてのルパンを慕っているのであって、銭形の「余計な一言」はその意味をちゃんと理解した上で言ってる感じがしてくる。

 銭形も、精神年齢的には「娘を持つ父親」の感覚に近いだろうからルパンを慕おうとするクラリスの「少女らしい女心」をそこそこ見抜けていたのかもしれない。


 一般には、この「盗んでいきました」という有名すぎる台詞は「無垢なクラリスルパン恋愛対象として意識させてしまった言葉」として「あーあ、言わなきゃ恋も自覚せずに済んだろうに……」と語られがちだけども、そうではなくて。

 もっとシリアス意味で「一国の王女札付きの泥棒を憧れの対象とさせてしまったルパンの罪を責める言葉」になっているように聞こえるのだ。


 逆に言うと、この後でルパンに「残ってもいいんだぜ」とか茶化す次元は、いかにも女心わかってない男、っていう感じで微笑ましい。

 ルパン女好きには特に頓着しない(文句は言わないが関心も薄い)のが、宮崎版における次元性格だからだ。

 次元は「あの子、お前に惚れてるぜ、もったいないとか思ってんだろ」とか図星を突いたつもりでも、ルパン自分クラリス恋愛対象になりえないことに重々気付いているので、「うるせえよ」と苦い反応をせざるをえない。


 要するに、クラリスにとってのルパンはいつまでも「おじさま」止まりであって、どう転んでも「男」として見る対象ではなかったわけね。


 ちなみに、クラリスをレディ扱いはするけど手は出さない(と、クラリス視点では信頼されていた)ルパンは、子供扱いした上で性の対象として支配しようとする大人の男」としてクラリスに迫ってきた伯爵の逆位置でもあるのだろう。

 五右衛門も含めてそうだけど、「伯爵ロリコン」という解釈でいい(笑)


 ルパンクラリスを抱きしめられなかったのは、手を出した時点で「伯爵と同じレベルの男」に落ちてしまうからだ。


f:id:izumino:20080706043053j:image


クラリス視点の「リアル女の子っぽさ」

 そして、銭形から客観的現実を教えられたクラリスは、「初恋でもあり憧れでもある」その感情を噛みしめた上で「……はい」と頷くのであって、この「……」というタメの部分には、「犯罪者に守ってもらったお姫様」としての自分に対する誇らしさのようなものが籠もっている感じが凄くする。


 その瞬間でもう「男女関係に発展しない、実らない恋」であることをクラリスは完全に了解しているのだけど、最初にも書いたように「実らない=失恋」ではない、という所にこの気持ちの「リアル女の子っぽさ」があると思う。


 ちなみに監督宮崎駿は、明らかに女性視点ではなく「男性視点」でカリ城を作っていたと思うけど、本人は「あれから4年…」というアニメージュインタビュー記事でこう語っている。


 (その後のクラリスは)恋もするでしょうね。非常に能力もあって尊敬もできる、自分と対等の相手とつきあおうとするはずですよ。ルパンとは、対等の関係じゃなかったものね。でも、その一方でルパンのことは忘れやしないだろうとも思いますね。牴颪い燭い吻瓩抜兇犬討い襪世蹐Δ靴諭そして、どこかしらでふたりは会うんじゃないかっていう気もする。会ったときには、クラリスルパンに対してベタベタした関係をたもとうとは、しない。ルパンという男の限界もよくわきまえた人間に成長してるんじゃないかなぁ。また、それをぼくは望みますね。

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 ここからちょっと現実女性寄りに考えてみると、いわゆる「女子校文化」や「ヅカ文化」は、「クラリスにとってのルパン」と相通じる所があるのだろう。

 女子校で「お姉様」「王子様」を仕立てあげて女子生徒が慕うという文化は、「男性にとっての騎士道文化」に似ていて、イメージ的な背景も相性がいい。


 そんな自分を性の対象として支配しようとしないけど、思う存分憧れる(萌える)ことができる存在初恋を感じる心理、というものがどうも女の子にはあるらしくて、それは少女の願望充足メディアである少女漫画から類型的に発見できるパターンでもある。

 それだけ需要があるってことなんでしょう。


 女性の友人たちから直接意見を集めてみると、自分に手を出さない、格好いい憧れの人」として選ばれやすいのはルパンのような「おじさま」や同性の「お姉様」だけでなく、「ゲイ男性」なんていうのもポイントが高いみたいだ。

 命を懸けて守ってくれる、優しくて格好良くて、しかも自分を女じゃなくて一人の人間として尊重してくれる存在……なんていう都合のいい相手にペッタリ甘えたくなるという心情はなかなかエゴイスティックだけど、その心地良さや安心感っていうのはなんとなく想像できる。

 『ふしぎ遊戯』の柳宿とか、そういう視点で読めばメチャクチャ包容力を感じさせるキャラクターだったことが解る。あれはホント女の子理想でしょうね。*1

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 で、実際、そういう相手を(妄想でもいいから)心の中に持ちつづけるからこそ、女性として自立していける強さを得ていくのかもしれない。

 単に守ってくれるというだけではなくて、別れた後でも「心の指標」、人生の灯台として記憶の中で輝きつづける存在をこそ、ここでは「クラリスにとってのルパン」と呼んでいるわけだ。



 ちなみに『Papa told me』的な、「決して性愛へと発展しない関係性」のようでいて、そこを突き抜けた男女関係を目指すタイプの物語もあります。


 具体的に挙げられる作品が、斎藤けんの『花の名前』や、高野真之の『BLOOD ALONE』などがそうですね。


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 しかし父性への憧れや思慕は依存心にも繋がりやすく、だからこそ、「父性」との決別を前提として――、憧れの対象を人生の灯台としつつ、女性としての成長を志して終わる「凜ルート物語」が評価されるんだろうな、と思います。


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*1:と言いつつ、ウチ自身も柳宿はメチャクチャ好きなキャラだったり

chocochipschocochips 2008/07/06 22:04 伯爵の逆位置ってわかりやすいなぁ。

オヤジるオヤジる 2008/07/07 02:39 次元は女心が分かってないのではなくて、ルパンを理解しているからこそ意地悪くああ言ったのだと思います。他の作品も含めて女心を一番わかっているのは次元だと思うんだけどなぁ。また「……はい」ここの間は上の空で銭形のとっつぁんの話を聞いてただけでしょう。まぁ代々「ゴート札」を作ってきた国の姫ですからねぇ。

Wed 2008.07/02

ヒキゴマの名称

| ヒキゴマの名称を含むブックマーク

 今はTwitterに繋がらないみたいなのでブログで反応。

見開き左下のコマは、めくりゴマと呼ぶことにする


右ページの左下のコマを「つなぎゴマ」と呼ぼう

 ぼくは「めくりのヒキゴマ」と「ノドのヒキゴマ」で統一してますね。どっちもヒキゴマなのは同じなので。

TobishimaTobishima 2008/07/21 12:19 なんか、見開き右上のコマをめくりゴマと言うこともあるようなので、左下はヒキゴマで、右上はイリゴマにしました。主に美味しそうだとうい理由で。右ページ左下は暫定ツナギゴマで、ツナギなら小麦粉だろうって気もしますが。

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