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Mon 2009.02/16

デジタルコミックの可能性(+ゲーム論っぽい話も)

| デジタルコミックの可能性(+ゲーム論っぽい話も)を含むブックマーク

 いま竹熊さんが話題にしておられますが、デジタルコミックはDSのゲーム画面で読めるものが体験としては面白くて、自分が遊んだ中では『押忍! 闘え! 応援団2』があります。青木摩周さんにTwitter上で薦められたゲームです。

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 ちっちゃなディスプレイの狭い空間を効率的に活かして、時には「後から出る絵がその前のコマに被さる」ような工夫も窺えます。たぶんこういう演出が今のDSゲームでは一般的なんじゃないでしょうか。


 デジタルコミックに感じる可能性なんですが、漫画そのものをコンテンツにするのではなく、こういうゲームのオープニングやストーリーモードに利用した方がメディアに則しているのではないか、というのが今の実感です。

 あくまでユーザーとしてはゲームを「遊ぶ」のが目的で、それを劇的に盛り上げる手段としての漫画がある、という関係ですね。


 なぜかというと、デジタルコミックは、コンピュータを利用する以上、インターフェースによるユーザーとの双方向性を伴っていないと「デジタルでやる理由」が無くなってしまうんですが、かといって普通に「読ませる」ためだけにインターフェースを実装しても、ひとつひとつは面白くても、それだけでジャンルになるような面白さはなかなか生じない(ケータイコミックはちょっと特殊な成功例)。

 なら、ゲームを「遊ばせる」ために漫画の様式を利用する、と割り切った方が「デジタルコミック」の可能性としては理屈に合っているし、それは現在進行形商業化が進んでる分野じゃないかなぁ……と思ったりもするのですが。


 実際、クリアしなければならないゲームプレイヤーが「漫画参加者」となるので、プレイ画面と併せて読むと感情移入度はかなり高まるんですよね。

 これは、書籍と違ってゆっくり読むのが疲れる」デジタルコミックの弱点も補ってくれています。

 通常なら、ページ数を重ねてじっくり読者を感情移入させなければならない(例えば「キャラクター日常」なんかを積み上げないといけない)のが「漫画」なんですが、ゲームならプレイヤーダイレクトに参加してくれるため、普通ストーリー漫画よりも「シンプルな構成」と「単純な展開」で充分になるんですね(プレイヤーの「クリアに懸ける情熱時間」がそのまま「ストーリーの積み上げ」を代換してくれるため)。


 『応援団シリーズはそこのバランスが良くて、「普通漫画で描いても、ベタすぎて商品価値は出ないんだろうな」と思わせる内容でも、「それがかえって良い」んですね。

 自分ゲームに参加することで感情移入を起こすためには、「短くて、状況と結果だけが掴める」程度の内容が一番いい。

 いや、それでしかも本当にストーリーには感動するし、記憶にも残るゲームになるんですよ。ぜひ遊んでみてください。


 ちなみに『応援団シリーズ音楽テーマゲームなので、漫画の展開スピードは固定されています(操作できると尺が合わなくなるから)。デジタルコミックの利点は「起伏のある音楽」によるスペクタクルを利用できることなんですが、起伏のある音楽は「時間を固定する」というデメリットと表裏一体なのがもどかしい所でしょう。

umi_urimasuumi_urimasu 2009/02/17 11:51 商業的な都合を考えると、市販ゲームは単価が高いことや作品発表の機会・方向性がかぎられることが客層をかなり限定しそうな気がします。ニコニコ動画のような場所なら、(双方向性は多少犠牲になりますが)発表も閲覧も容易で反応も迅速、幅広い作風も許容できて、僕はそちらのほうがデジタルコミックの受け皿には向いているのではないかとも思っています。「FLASHが動作するニコニコ動画」的な場所が、インフラとしては最適な形なんじゃないかなあと。以前に少し関連するエントリを書いていますので、よろしければどうぞ。→ http://umiurimasu.exblog.jp/6822982/

izuminoizumino 2009/02/17 14:09 デジタルの付加価値としては、集英社のヴォミックのようなのも面白いと思うんですけどね。http://www.s-cast.net/vomic.html(音注意)//サウンドドラマのCDが売れるなら、これも商品になると思うんですけど(ただ、現状では原作がアナログにかぎられてますが)

dokusyadokusya 2009/02/17 15:29 書かれた本題とは微妙にずれるのかもしれませんが、「(ケータイコミックはちょっと特殊な成功例)」とされている点に関して、一番大きな成功の要因と、何に対する評価をもって成功と言われているのか、お手数でなければ簡単に補則を願えないでしょうか。ちなみに私は今のケータイコミックが独自のジャンルを育みつつあるとは考えていません。既存のコミック製作の文法をなぞることで、一過性のブームとして盛りあがっている気配があります。でも、売り場を海外へ広げやすいので、国内で頭打ちになることを余り心配してないように見えます。

izuminoizumino 2009/02/17 18:31 >dokusyaさん はじめまして。携帯の課金システムとの相性の良さ(=お金の払いやすさ)と、「ふだん漫画を読まない or 知らない」層(これが思いのほかデカいらしい)に食い込むことができたのが良かった、とぼくは聞いています。



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