Hatena::ブログ(Diary)

ピアノ・ファイア このページをアンテナに追加 RSSフィード

 HOME : リクィド・ファイア

   

Tue 2009.03/31

明日はエイプリル・フール

| 明日はエイプリル・フールを含むブックマーク

 『漫画をめくる冒険』下巻の原稿が超大詰めですので、エイプリル・フールになんかやる余裕もありません。


 あ、今月の30日に29回目の誕生日を迎えました。

 二十代最後の年(ぼくは誕生日からして「最後の年度」と言った方が近いですが)に、形になるものを残せるよう全力を尽くそうと思います。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090331

Mon 2009.03/30

今日のことば/英語の諺

| 今日のことば/英語の諺を含むブックマーク

英語の諺 - Wikiquote

Boys Will Be Boys

 男の子はいつまでも男の子


As you make your bed, so you must lie in it.

 直訳:ベッドを仕度するなら、そこで寝ることになるだろう。

 日:自業自得

 仏:人間自分の設えたベッドに寝るべき。


A Pot of milk is ruined by a drop of poison.

 直訳:ポット一杯のミルクは1滴の毒で台無しになる。


A good man in an evil society seems the greatest villain of all.

 直訳:悪人に囲まれた善人は、最も悪人に見えるものだ。


 なかなか深いですね。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090330

Sat 2009.03/28

春に観ておきたい新作映画

| 春に観ておきたい新作映画を含むブックマーク

開運神社にお参りすれば運が開ける(5月1日〜)

 ジャッキー・チェンの新作主演映画

 日本舞台R-15指定という、ジャッキーファンとしては「観ておかないといけないかなあ」という気にさせるタイトル


車を売るとき必要になる書類のすべてを解説 | 車を売るときに必要な書類は普通車と軽では違うって知ってた?(5月23日〜)

 『マッハ!』『トム・ヤム・クン!』のプラッチャヤー・ピンゲーオ監督の新作。

 あのトニー・ジャーを育てたパンナー・リットグライが四年間かけてムエタイアクションを仕込んだ美少女主人公だ!


no title(4月4日〜)

 これはチン・シウトン監督ドニー・イェン主演だから、くらいの理由。


映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!(上映中)

交響詩篇エウレカセブン : ポケットが虹でいっぱい(4月25日〜)

 まぁどちらも一応観ておきたい。

Wed 2009.03/25

今日のことば/「模倣するんじゃなくて学んだ。その本質を理解したのよ」

| 今日のことば/「模倣するんじゃなくて学んだ。その本質を理解したのよ」を含むブックマーク

 そりゃあね

 アレクサンドロスは本当の天才

 あたしたちは逆立ちしても真似出来ないわ

 それは多分これからも変わらない


 きっとこれから先も多くの人間

 アレクサンドロスを模倣しようとして

 悲惨な運命をたどるでしょうね


 でもあんたは違った

 アレクサンドロスを模倣するんじゃなくて学んだ

 その本質を理解したのよ


f:id:izumino:20090326041657g:image

戦争の起源―石器時代からアレクサンドロスにいたる戦争の古代史戦争の起源―石器時代からアレクサンドロスにいたる戦争の古代史
Arther Ferrill 鈴木 主税 石原 正毅

河出書房新社 1999-03
売り上げランキング : 110223

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

今日のことば/「テーブルがわれわれにとってテーブルである、というのは」

| 今日のことば/「テーブルがわれわれにとってテーブルである、というのは」を含むブックマーク

 テーブルがわれわれにとってテーブル「である」というのは、われわれの行為と関心に対するそれの関係を理解できるからで、われわれはその上で食べ、その上で仕事をし、その上に物を置く。けれど、テーブルの使われていない文化圏に住んでいる人にとっては、それは大きな腰掛とも、小さな壇とも、無意味構造ともなる。すなわち、もしわれわれの文化と教育が異なっていたら、世界さえも同一には見えないであろう。

  • S.I.ハヤカワ『思考と行動における言語』p223

思考と行動における言語思考と行動における言語
大久保 忠利

岩波書店 1985-02
売り上げランキング : 36841

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090325

Sun 2009.03/22

京都国際マンガミュージアムに

| 京都国際マンガミュージアムにを含むブックマーク

京都国際マンガミュージアム

 特別展開催記念シンポジウム「みなもと太郎×唐沢なをき×呉智英 杉浦茂はこれもなのじゃ」を観るために京都に来ています。

 昨夜はその懇親会に参加させていただいたのですが、みなもと太郎先生唐沢なをき先生と同席できるというとんでもない飲み会で、かなり感動的でした。

 正座してみなもと先生から『風雲児たち』のお話を聞かせていただいたりと、読者冥利に尽きる話です。

Sat 2009.03/21

『フレッシュプリキュア!』

| 『フレッシュプリキュア!』を含むブックマーク

 劇場版はまだ観てません。行くヒマ作れるかな。


フレッシュプリキュア! 東映アニメーション

 第7話「せつなとラブ 友情のクローバー!」の脚本成田良美さんだったんですね。

 するとイース様は『ふたりはプリキュア Splash Star』のリベンジっていう感じもしてきますねえ(満薫が出てくるS☆Sの後半のシリーズ構成成田さんで、シナリオ的には良かったが少し沈鬱な展開が多く、視聴率がふるわなかった)。


f:id:izumino:20090321095500j:image


 それにしても、改心フラグもコミにしたイース様萌え認知されていくと、自分萌えの時代を半歩ほどリードしていたような自己満足感を(不毛に)覚えますね。


フレッシュプリキュア! レッツ!変身ボイスフレッシュプリキュア! レッツ!変身ボイス

バンダイ 2009-01-31
売り上げランキング : 490

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

Wed 2009.03/18

『現代視覚文化研究3』に寄稿しています

| 『現代視覚文化研究3』に寄稿していますを含むブックマーク

現代視覚文化研究 3(三才ムックvol.235) (三才ムック VOL. 235)現代視覚文化研究 3(三才ムックvol.235) (三才ムック VOL. 235)

三才ブックス 2009-03-17
売り上げランキング : 25

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 今日自分でも現物を確認できましたので、「泉信行」名義のお仕事報告です。


 勝手に『BabyPrinicess』応援企画! べびプリにズッポリとハマった漢たちによる“トゥルー俺養成講座”」に一ライターとして参加しています。

 みやもさん、YU-SHOWさん、クインテッサさん、たまごまごさん……となぜか「大全」シリーズや『うらプリ』と被ったメンツになっていますが、ただの偶然です。


 泉信行は『うらプリ』に書いていた長文記事を1ページに短くしたものを寄稿した他、上記メンバーとの座談会に加わっておりました。


f:id:izumino:20090318205935g:image

 ちなみに、長文バージョンが読める『うらプリ』はとらのあなで入手可能みたいです。リアル俺のみなさんは是非。


 それにしても、参加者の肩書きを並べたらライターライターブロガーブロガー漫画評論家」と一人だけ浮きまくっているわけですが、ウチは基本的にただの萌えオタクなので、オタク系のライター仕事はいつでもお引き受けしています。宜しくお願いいたします、と……。

関連

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090318

Mon 2009.03/16

 仕事告知も一件あるのですがそれはまた日を改めて。

漫画的にキマった構図の気持ちよさ/ネットで読める『みかこさん』

| 漫画的にキマった構図の気持ちよさ/ネットで読める『みかこさん』を含むブックマーク

 最近(今更)、モーニングを読んでいて気付いたんですが、

『みかこさん』 今日マチ子 - #198 のばした手講談社「e-1day」)

 今日マチ子さんの漫画ネットで読めるのっていいですね。


 しかもクリエイティブ・コモンズライセンスを適用させてるみたいで、ブログでのページの引用もOKとのこと。

 うーん、これは漫画論者の悲願である自分サイト漫画のページを見せながら漫画を語る」ことがやりやすくなったってことだぞ……(今までも「引用の範囲内」でやってたことではありますが)。


 というわけで、好奇心も兼ねて一丁張ってみます。


今日マチ子 みかこさん今日マチ子 みかこさん>


 左のページは雑誌で読んだ時にも「おっ」と思いましたけど、おもしろい。

 天地軸を90度回転させることで、「上のキャラから下のキャラへの」自然重力が感じられるようになって、彼女の口から/言葉が落ちてくるのを》というナレーションの「落ちてくる」という言葉通り、上から降りてくる言葉を下で受け止めるような気持ちになれるレイアウトになっている。

 気持ちの比喩でしょうけど、髪の毛も下向きにたなびいてるように描かれてますね。


 一枚のページが縦長になっている、漫画ならではのレイアウトでもありますね。映画とかだと、絵をパンさせるか、フレームを狭くして使うしかない。


 このレイアウトから感じられることはもうひとつあって、それは「縦にキャラクターが並んだ場合、下側のキャラが読者の視点になりやすい」という……泉信行が「視線の力学」で挙げていた原理が確かめられるという所。



f:id:izumino:20090317000456j:image

ユリイカ 2006年1月号 特集 マンガ批評の最前線ユリイカ 2006年1月号 特集 マンガ批評の最前線

青土社 2005-12
売り上げランキング : 375417

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 「下側のワク線を背負ってるキャラ」の方が安定していて、読者も視線を預けやすい。

 なので、この場合はナレーターでもある「みかこさん」の主観に入っていきやすい構図になっています。


 そんな視点的な効果と、「言葉が落ちてくる」という比喩の効果も同時に成り立っているというのが、いいなぁ、キマってますなぁと感じるページでした。

Fri 2009.03/13

izumino2009-03-13

13日の金曜日

| 13日の金曜日を含むブックマーク

 そういえば2月も13日の金曜日があったような……。

 色々書きたいこともあるのですが、今日原稿で頭いっぱいなので更新はお休みです。


 とりあえず電撃文庫新刊アドレス置いておきますね。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090313

Thu 2009.03/12

朋有り遠方より来たる/お茶日記

| 朋有り遠方より来たる/お茶日記を含むブックマーク

 別件で二人、関西へ来たお客さんがいたので外出がありました。


 ついでに、ここしばらく紅茶ばかり飲んでいたので烏龍茶龍井茶を買ってきました。仕入れ所は上海新天地

 5月の文学フリマまで修羅場が続きそうなので、目覚ましやストレスに効くのを選んできた感じです。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090312

Mon 2009.03/09

日坂水柯『数学ガール(上)』

| 日坂水柯『数学ガール(上)』を含むブックマーク

数学ガール 上 (1) (MFコミックス フラッパーシリーズ)数学ガール 上 (1) (MFコミックス フラッパーシリーズ)
日坂 水柯

メディアファクトリー 2008-11-22
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

虚数単位i以外のアイなんてあるの?」


 去年に出ていた、同名小説コミカライズ作品ジュンク堂の棚で見かけて購入しました。

 個人的には当たり。

 作者の日坂さんは『レンズのむこう』とか『めがねのひと』とか、眼鏡っ娘漫画ばかり描いている人で、まぁ『数学ガール』も眼鏡なんですが、今回は原作付きのストーリーにしたのが正解という感じ。


 デザイン筆で描いてるという画風が、味のある雰囲気を作っています。

 ベタ塗りの筆絵のはずなんですけど、印刷されるとなんだか木版画の質感があるような印象。

 あまり見慣れないタッチに最初は違和感あるかもしれませんが、十数ページも読み進めれば自然と目が慣れてきて、「雰囲気」が伝わってくるというのが、こういう変わった画材による絵の魅力ですね。

レンズのむこう (ジェッツコミックス)レンズのむこう (ジェッツコミックス)
日坂 水柯

白泉社 2006-04-28
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
めがねのひと (ジェッツコミックス)めがねのひと (ジェッツコミックス)
日坂 水柯

白泉社 2008-02
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090309

Sat 2009.03/07

寄稿してます

| 寄稿してますを含むブックマーク

 竹内オサムさんからの依頼があったので、『ビランジ』の最新号に寄稿しています。

 原稿を書いたのは1月中でしたが、以前『RH』2号に寄稿した『ヒストリエ』論を、より「マンガ表現論」寄りに書き直したものになっています。

 RHは「作品レビュー」という縛りがあったから「ヒストリエ論」という形で書いていたんですが、だから今回書き直したバージョンの方が本来の形に近いと言えるかもしれませんね。


 この理論は、もうちょっと更に練り直して、普遍的に使える話として広げたいと考えています。

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090307

Fri 2009.03/06

紺野キタ『つづきはまた明日』1巻

| 紺野キタ『つづきはまた明日』1巻を含むブックマーク

つづきはまた明日 1 (1) (バーズコミックス ガールズコレクション)つづきはまた明日 1 (1) (バーズコミックス ガールズコレクション)
紺野 キタ

幻冬舎コミックス 2009-02-24
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


 読みました。素晴らしい。今日はちょっと風邪っぽかったんですが、紺野さん漫画キャッチコールドな時に読むのにいい感じなんですよね。なんか、おかゆみたいな。


 この人は本当にファンタジーの人だなあ、と思います。あと、身近に家庭や育児を見ている人の漫画ですね。作者としては、リカコ叔母さんの視点が近いのかな。


 これ、2巻に続くんですね。紺野さんのこういう話で長く続くのは、珍しい。

 そういえば紺野さんといえば、キャラクターの顔をあまり描き分けない画風を逆手に取っている作家さんなわけですが、今回も「顔が似ているキャラがいる」ことに意味のある設定でした。うーん、やっぱり意識して狙ってるんでしょうか?


Cotton (POPLARコミックス)Cotton (POPLARコミックス)
紺野 キタ

ポプラ社 2003-10
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
あかりをください (バーズコミックス ガールズコレクション)あかりをください (バーズコミックス ガールズコレクション)
紺野 キタ

幻冬舎 2002-12
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
知る辺の道 (バーズコミックス ガールズコレクション)知る辺の道 (バーズコミックス ガールズコレクション)
紺野 キタ

幻冬舎 2005-01-24
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090306

Tue 2009.03/03

近況

| 近況を含むブックマーク

 先週末の土日は、親交と研究報告を兼ねたオフ会

 マンガがあればいーのだのたかすぃさんとちょっとだけ会ったり、敷居邸に出入りしたりもしていました。


WOODY STYLE 立体四目WOODY STYLE 立体四目

ハナヤマ
売り上げランキング : 3146

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

トラックバック - http://d.hatena.ne.jp/izumino/20090303

Mon 2009.03/02

釣りエントリタイトル案「作画の善し悪しでしか作品を語れないアニオタはシャバい」

| 釣りエントリタイトル案「作画の善し悪しでしか作品を語れないアニオタはシャバい」を含むブックマーク

 すでに話題になっているエントリですが。

鉄腕バーディー DECODE:02 第7話の作画について知っておくべきこと - WebLab.ota

D


もちろん,名前の知られたアニメーターが作ってるから,すなわち素晴らしい作画である…とはなりませんが,「作画崩壊!」と言いたいなら,とりあえず,彼らの名前が解って,どれくらいのレベルアニメーターなのかが大体解ってる状態であるほうがいいでしょう.


こういうことを言うと,「そんなこと知らなくたって,だめなものは駄目だし,作画崩壊作画崩壊だろう(「俺が作画崩壊だと思ったんだから作画崩壊なんだ」というロジック)」なんて言う人が沸きますが,そーゆーこと言う人はときどき凄いバカなことを言います.

今回のバーディーの作画が,失敗か成功か?ってのは議論しなければならないところですから,おいて置きますが,ときどき本当に凄い仕事を「作画崩壊だ!」と言っていることがあるからです.

 ↑の記事に対して、バーディを観てもいなかった当時のぼくは、↓のようにはてブコメントしていました。


こういう騒ぎを呼ぶこと自体は演出家力不足だと考えた方がいいと思います。作画マンは自分仕事をしただけなわけで。


 しかしそれに続くid:n_euler666さんのエントリは、「作画がいいんだから許されるし、作画を楽しめないアニオタが悪い」とでも意訳できるような主張にとどまっていた、と言えるでしょう。


 「個人的見解を多く含む」と文頭で断ってはいますが、ではその「個人的な思い込み」に意見することにしましょう。


 演出への影響を度外視して、作画だけで作品のデキを語るようなアニメオタクはシャバい、シャバすぎる。

 それも「アニオタなら,声優のことも監督や金の流れや,音楽・作画なんかについて,表層のレベルで知っておくべきだし,学ぶ意志を持つべきだろう」とか主張しているオタクの書くエントリがこれか、というお話です。

 「今回のバーディーの作画が,失敗か成功か?ってのは議論しなければならないところ」とは書いていたはずなのに!


欲しいのは、「それは全て演出家のやったこと」という評価の仕方

(TVアニメでいう「演出」のクレジットは、だいたい「各話監督」の意味解釈すれば良いもので、それを監修する役割が「監督」です。)


 まず演出家が「その作画を通した」なら、あとは全て演出家監督責任問題になるはずで、その「通した」際の演出が「作品的に活きるものだったか」という是非がまず問われるべきでしょう。

 進行や予算の都合があったとしても、マズいなりに良く見えるような工夫をするとか、最終的に「血反吐を吐かせてでもリテイクさせる」「ポケットマネーで作る」「不可能を可能にする」などの奥の手を打つほどのことでもないこととして「通した」、という判断も含めて演出家仕事なのですから、結局は全部、「演出と監督のやるべきだった(責任のかかった)仕事」として評価しておけばいいんです。

 現場の実情は別の話で、「とりあえずシロウトはその程度に認識していればいい」というコンセンサスを作るためにも、クレジット名前を出しているようなものなんですから。


 なのにネット上での議論の中心は、作画が良かったとか上手かったとか? まぁ「演出的にはダメだったけど作画は良かった」とか、「作品的にどうなのかはわからないけど作画は良かった」とか語るのなら構わないでしょう。


 というかぼくの思想としては、作画崩壊なんかよりも演出崩壊の方がよっぽどマイナス評価の対象になるんですが。それは「アニメってのはアニメーション(Animation)、動くものなんだぜ、動画なんだから動いてナンボだぜ」と思っているような人達とは違って、アニメってのは映像(Movie)の一ジャンルでしかなくて、つまり時間の彫刻であり、アニメ番組なら25分の時間の流れを切り出すリズムアニメの命で、そのリズムアニメ的にするのがアニメ作画である」というくらいに考えている「映像好き」だから。


 極端に言えば、「一枚絵を20秒間止める」のも「時間の彫刻」としては「流れるリズムの演出」になる……、逆に言えば、動かすべきでないタイミングでものを動かすのは愚の骨頂である、という見方が大事になってくるものです。


 そこで「時間の彫刻としての良さ」を度外視して、「作画が統一されてないとヤ、完成画じゃないとヤ」っていう人と、「作画マンの個性が出てると神、良く動くと神」っていう人は、完全に同類・同レベルの「作画オタク」として断じちゃっていい、とぼくは思っています。

 作画統一は作監が頑張った結果の評価で、良く動くのは各作画マンが頑張った結果の評価という違いがあるだけで、アニメーターまかせにして安定した顔アップばかりの「作画アニメ」はクソつまらなくなる道理ですし、動かなくていいシーンで意味も無く動く「作画アニメ」もクソつまらなくなるのは同じです。

 どっちも演出家が頑張ってコントロールした結果として、全編・全話で一貫したリズムを作りあげた時点で、アニメとしての評価の基準が生まれます。

 そう、逆に言えば、時間の彫刻」である演出が崩壊していなければ、他の部分がどう崩れていようがアニメは成立するし、叩かれることも最小限になるはずなんです。


 ちなみに、「うる星」や「銀魂」とかなら、アニメーターが暴走していても面白いアニメになるじゃないか……という意見もあるでしょうが、それはそれらがコメディギャグアニメだから。「コメディの範囲で暴走させる」という意味でのコントロールが効くジャンルと、そうでないジャンルがあるということです。


 ネット上の議論としても、作画を擁護したい側が、素直に「演出が間違い! だから作画も作画マンも悪くない!」と鋭く主張していれば、それで荒れずに済む問題だったでしょう。

 しかしまぁ、「演出は残念だったけど作画は綺麗だったね(良く動いてたね)」というのは作画マンに対するホメ言葉としては機能しても、アニメそのものに対しては「最悪の評価」に近いと言ってもいいと思いますが……。


 と、まぁここまで過激に言ってしまえば「バーディの演出はそんなに悪くなかったよ!」っていう演出論にテーマシフトさせる人達(別に作画オタじゃない人も含めて)が出てきてくれるかもしれません。

 ぼくはここで「演出がマズかったということにしようよ」と主張してはいますが、もちろんそれが結論になると思っているのではないです。

 そこから演出論を絡めて、「そこまで言わなくてもいいと思うよ」といった議論に移ることを期待しているんですね。


 そっちの方が、アニメ語りとしてはいいものだと思うのですが、まぁ「作画語り」の方がカンタンでやりやすいってのは確かにそうなのでしょう。

 でも、どうせアニオタとして勉強したいという意志を持つなら、ムダに作画オタを目指すよりも演出語りに参加できるようにしておいた方が健全ですよ、というのも間違ってないでしょうね。


「部分を誉めるオタク」に必要な矜持

 ところで、作画オタクにかぎらず、あるジャンルの一要素が大好きで、それ目当てに購入してます、という人にとって必要な矜持がひとつあります。

 自分の好きなモノが、そのジャンル内の作品を構成する一要素でしかないという自覚は言うまでもありませんが……、何よりも、「もし自分の好きなものが作品の全てを支配したらその作品の命は絶たれる」という認識です。


 だからこの矜持を持つオタクほど、「自分とは違う好みを持ったファン」に対して寛容であり、「好きな要素が暴走すること」を恥じる傾向があるはずです。

 パソコンハードマニアは「ハードスペックが上がること」に興奮し、ハード業界レベル進化することにロマンも感じているでしょうが、「ハード至上主義」と化した業界が、(自分理想通りの業界でもなんでもなくて)その命運を絶って自滅するであろうこともちゃんと知っているはずです。


 だから本当の「○○オタク」の場合、「作品を害さない範囲で」自分の好きな○○が魅力を発揮している瞬間を、何よりも愛し、控えめに喜びの主張もする。

 そして、もし自分の好きな要素が、「作品全体を活かす働き」をしてくれたなら、その時こそ手放しで絶賛する……。


 それが、自分趣味や好みにプライドと矜持を持ったオタクというものでしょう。

 今の作画オタク人達は、それができていると胸を張って言えますか?

y_arimy_arim 2009/03/03 03:59 ぼくも声の大きい作画オタのひとりに計上されると思いますが(ただ、演出崩壊のほうがよほど問題だというのは、『見た目だけ丁寧に描き込まれていようとも演出が糞だったら見られたもんじゃないだろ』という、いずみのさんとは真逆の方向性で何度か主張しています)、個人的には演出と並んで絵コンテがキモだと思っています。カット割とか尺の長さとかそういう話。コンテがよいと、本当に絵がグダグダでもちゃんとお話として見ることができてしまうという例はいくつか思い当たる節があります。もちろん脚本も外せないですね。……まあ最大の問題は、たぶんここにも貼られている、切り出された一部パートだけを見て判断しているひとがアンチにも擁護側にも多すぎることだと思いますが。演出で判断しようというなら、最低でも7話丸ごと、さらに言うならシリーズを頭から見て全体の流れの中で判断しないとならんわけで。

通りすがり通りすがり 2009/03/03 08:30 ところで管理人氏はバーディ7話をどう評価してるんですか?

izuminoizumino 2009/03/03 11:19 >有村さん 専門的な話にならないように避けていましたが、絵コンテでアニメの面白さが大体決まるというのはそうなんでしょうね。ただ、それを切って繋ぐのはやはり演出の仕事なので。業界的に「あの先生の絵コンテはいじれません」みたいな了解はあるかもしれませんが、かといって流れ作業にしてしまうような判断も含めて演出と監督の仕事、ってことだと。//「全エピソードを通したシナリオとテンション」っていう文脈を作るのが、時間の彫刻としての全体形であって、その視点から演出をコントロールできるのは監督しかいない(ってことになってる)ってことも言えると思います。

izuminoizumino 2009/03/03 11:27 >通りすがりさん 切り出された作画パートだけを見て好き勝手に主張するか、「全体を観てないからなんとも評価しがたい」と口をつぐむ人が多かったみたいなので、「全体を観てない人間でも一般論を使って語れるぞ」ってことで書いてみた感じです。なので、これはバーディの7話を評価するエントリではないです。

万打無万打無 2009/03/03 13:08 作画は制作事情に依存するのに対して、演出は個人の力量に依存するのが大きな違いですね。また、駄目な作画は素人目見てもすぐにわかります。作画が駄目な場合の議論はそれが許容範囲たり得るかどうかや限られた状況である(と思われる)現場でどれだけこなせているか(この人数と時間でこの出来ならばたいしたものという評価。少年野球チームが高校野球チームと対戦して5対10で負けてもすごいという評価と同様)になると思います。つまり駄目な部分のある作画というのは議論するまでもない前提となるわけです。それに対して演出というのは素人目には明らかに駄目なのを指摘しづらい。であるが故に、演出の問題を指摘してもそれが出来の問題なのか単に個人の好みの問題なのかが素人にははっきりわかりません。作画に問題がある場合は駄目な箇所であり、演出に問題がある場合は面白味に欠ける箇所です。ただし、駄目な箇所でもそれが面白いというのは矛盾せずにあり得ます。

びっぐべんびっぐべん 2009/03/04 03:04 アニメの場合コンテの内容が演出処理の過程で変わることはあまりありません。もちろんどうしても尺の関係でカットが伸ばしたり切られたりする部分は出てきますが、コンテ・演出担当者が同じでない限りはシーン丸ごと切られるとかいう場合はそうそうないです。そもそもアニメは切られるシーンも一から原画を描いていかなければならないため、劇場作品でも無い限りはシーン丸ごとなくなるなんてことはなるべく避けたいわけです。ですから最初の絵コンテでの全体の設計が非常に重要視されます。で、コンテと演出の担当者が違う場合、大抵演出はコンテの内容に忠実になるよう処理を行います(もちろん監督のチェックを経た上ですが)。なので万打無さんのいうように個人の力量に依存するのはむしろコンテのほうで、演出処理はどちらかといえば制作事情(特に時間)に依存している部分が大きいと思います。時には数人がかりで処理することもありますから。もちろん本当はコンテ・演出処理含めて演出家の仕事なわけですが、現状のアニメ業界ではそうなってないことが多いので書いておきます。

bn2islanderbn2islander 2009/03/04 03:51 視聴者に取っては「面白いか」「つまらないか」という事が一番大事であって、面白いかどうかを把握するためには番組を通して見ることが必要だと思います。その意味では「全体を観てないからなんとも評価できない」というコメントは妥当だと思います。「作画がよかった」「作画が崩壊していた」というコメントがネット上では多いようなのですが、一番重要であるはずの「鉄腕バーディー DECODE:02 第7話は面白かったのか、つまらなかったのか」というネット上の発言は少ない事が気になっています。

izuminoizumino 2009/03/04 12:04 >びっぐべんさん 「最初の絵コンテでの全体の設計が非常に重要視される」という理屈は解りました。ありがとうございます。だから絵コンテにリテイクを出す判断の方が、この場合はフォーカスされる問題かもしれませんね。あと「それでも動画を切っちゃう人は切っちゃう」というのも、珍しい話だとしてもたまに聞くケースとして、本文中に書いた「奥の手」に含めている感じです。

izuminoizumino 2009/03/04 12:22 >bn2islanderさん バーディの面白さ……「どうすれば面白かったのか?」を考えてみるなら、どうもこういうケースって絵コンテ段階で指示せずに、「ここからここまで自由に動かして」とか、担当アニメーターに丸投げしてるケースが多いんじゃないかなあ、となんとなく推量しています。だから長回しでカット(シーン)が切り替わらない場合が多くなって、それが「エピソードとしてのリズムを殺す」のは当然なんですけど、それに演出家が頓着してないケースがあるんじゃないかと……。通常シーンと暴走シーンを細かく交互に切り替えていくとか、作画の変化そのものに価値やテンションを与える工夫が今は求められているんじゃないか、と思います。

上月上月 2009/03/05 00:55 担当話数についての責任を負うのは演出、というのは当然ですよね。その全体として監督が居る訳で。個人的にはレイアウトシステムを導入している時点で演出家の意図を反映させるレイアウトも演出分野、作画における芝居と構図に関しても演出。ですから、作画と演出は切っても切れない関係だと認識してます。絵コンテはアニメーションの設計図、レイアウトはカットの設計図、ですしね。エントリではリズムについて言及していましたが、もう少し突っ込めば何故Fixなのか、ゆらPANした意図は?裏返ったイマジナリーラインの見せたい事は?などリズムの中にある細かな演出手法が面白くなってきますし、それを見せるのが作画であると思えばさらにアニメが楽しく“読める”と思います。駄文失礼

izuminoizumino 2009/03/05 01:08 >上月さん コメントありがとうございます。ほぼ同意で、特に付け加える言葉も無い感じですね。

ゆうがおゆうがお 2009/03/17 04:01 作画がとんがりすぎて、ちょっと作品を鑑賞するのにいささか阻害するについては同意ですが。ただ僕としては明らかに上手い絵を(絵を描いたことがある人なら一目でわかる)作画崩壊呼ばわりするのはひどすぎると思います。僕はむしろなぜ彼らはあの絵の上手さが理解できないのが不思議に思います。さらに言うならバーディの7話は明らかに遊び回であって、このアニメにこの遊びは許容範囲内とも思います。日本に20人もいない才能をフル発揮したこの回はいい意味で予定調和を崩す役割を持っていると思います。週に20以上のアニメを見てる自分としてはこういう挑戦はたまにしないとアニメ自体マンネリになる恐れがあります。でもやっぱりすごい作画が作画崩壊言われるのは悲しいです。せめて好きじゃないとか合わないとかならまた納得できますけど。長文失礼しました。

izuminoizumino 2009/03/17 04:06 >ゆうがおさん その悲しみは、アニメファンに向けてはいけない! アニメを送った側に「この結果をなぜ避けようとしなかったのか」「なぜもっとうまく送り出せなかったのか」「次はどうやればいいのか」という方向に気持ちを向けなければならない、とここでは問うてるんですね。



最新の日記
 あわせて読みたい なかのひと
000001
20030304050809101112
2004010203040506070809101112
2005010203040506070809101112
2006010203040506070809101112
2007010203040506070809101112
2008010203040506070809101112
2009010203040506070809101112
2010010203040506070809101112
2011010203040506070809101112
2012010203040506070809101112
2013010203040506070809101112
201401020304050608101112
2015010304060809101112
201601020612
20170107