若冲に夢中?

こんにちは、オレペコです。
行楽の秋真っ只中ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
オレペコは、芸術の秋を満喫すべく、京都へ行ってまいりました。 
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目的は、、、そうです!               
今、京都国立近代美術館で開かれている
「プライスコレクション〜若冲と江戸絵画」展を見に行くためです。

プライスご夫妻といえば、先週「国際交流基金賞*2を受賞されたばかり。その功績の詳細についてはリンク先のホームページの解説に任せることとして、ここでは、オレペコの独断と偏見で、印象に残った作品をいくつかご紹介しますね!


■まずはなんと言っても、コレクションの中心である伊藤若冲の作品、「鳥獣花木図屏風」                 *3
方眼のマス目を埋めていく「桝目描」という技法だそうで、よくよく顔を近づけてみると、枡目によってはさらにその中が9つの桝目に分かれている部分も!
印象に残った理由は、この技法がもたらす質感が私の持つ屏風のイメージとずいぶん違うものだったこともあるのですが、それよりも、このデザインや色使いの奇抜さですかねえ。最初に目にしたときのインパクトの強さは、全然分野は違うのですが、アンリ・ルソー「夢」という作品を見たときに受けたインパクトと似ていますね。点描画のスーラもびっくりのこの作品、ぜひぜひ見ていただきたいです!


■次に印象に残ったのは、またもや屏風なのですが、葛蛇玉という人の「雪中松に兎・梅に鴉図屏風」という作品。真っ黒な地の上にちりばめられた白い雪粉が浮き上がって見え、なんともいえない強い印象を残します。


■そして最後は、ちょっと印象が違う作品ですが、「狙山の猿」と言われるほど猿の絵が有名な森狙山の「猿猴狙蜂図(えんこうそほうず)」
この人の描く猿の絵は、毛並みがたんぽぽの綿のようにやわらかい質感でとってもかわいいんです!さらに、なんともいえない猿と蜂との距離感。この、全部描かない「余白」こそ日本画の素晴らしいところではないかと。しかも、この絵のモチーフである猿と蜂の組み合わせは、立身出世を願う図として喜ばしい図案なんですって!


ほかにもたくさん見ごたえのある作品がならんでいるわけですが、もうひとつ、オレペコがぜひお勧めしたいのが、1階の別会場に設けられた特別空間。障子からうっすらと入る光が掛け軸にあたり、なんともいえない癒し空間を作り出しています。障子を通じて入ってくるやわらかい光と日本画のやわらかい線というのはなんてぴったりと合うのかしら、と改めて伝統的な日本家屋の美意識の高さを感じました(^^)


このプライスコレクション展、残念ながら東京での会期は終了してしまったのですが、11月5日まで京都で、その後は以下の日程で巡回しますので、みなさん、ぜひぜひ足を運んでみてくださいね!!!

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最後になりましたが、近々基金で行われるイベントをご紹介します。
■あなたの国際交流プロジェクトを支援します!「公募事業説明会」http://www.jpf.go.jp/j/about_j/program_j/briefing.html
 *国際交流プロジェクトに既に取り組まれている方も、「これから何かやってみたい!」と思っていらっしゃる方も、ぜひ足を運んでみてください!
■もしかしたら私にもできるかも???「草の根交流事業に関する説明会」を全国各地で実施します!
 http://www.jpf.go.jp/j/cgp_j/global/event/061007.html

*1:国立近代美術館は、平安神宮のすぐ近く。鮮やかな鳥居が目を引きます。

*2:国際交流基金が、昭和43年(1973年)以来、毎年、学術、芸術、その他の文化活動を通じて、日本に対する海外の理解、或いは日本人の対外理解を深め、国際相互理解・国際友好親善を促進することで、国際文化交流に特に顕著な貢献があり、引き続き影響力が大きいと認められる個人・団体に授賞しています

*3:このように「折り目をつけると小さな屏風になるポストカード」など、ショップの品物も充実しています!

*4:チケットも若冲の作品を利用した、こんなにかわいいデザインです!