ジャパンファウンデーション“ゆるキャラ”探訪(前編)

皆さん、こんにちは!三富です。


数年前から注目を集める「ゆるキャラ」。
そもそも「ゆるキャラ」とは、みうらじゅんさんの造語で、全国各地で開催される地方自治体主催のイベントや村おこし、名産品などをPRするために作られたゆるーいキャラクターのこと。


さらに、Wikipediaでは、ゆるキャラの特徴なるものまで挙げられています。

1. クオリティのばらつき
特定の行政目的の普及啓発や地域主催のイベントの認知向上などの手段として、キャラクターそのものを一般公募し、その中から選定するといったケースも多い。そのためか中にはいまひとつ垢抜けないものも見受けられるなど、団体間でのキャラクターのクオリティにはかなりのばらつきがある。

2. キャラクターに対する団体の思い入れの強さ
一般に、キャラクターの所属団体が特定の目的を持ってキャラクターを選定・作製・使用するケースがほとんどであり、それだけにキャンペーン等にかける当該団体の思い入れがより強く反映されやすい環境にあるといえる。このため、当事者の思いは十分くみとれるものの、意匠を凝らしすぎた結果、見た者が一瞬思わず絶句してしまうようなものや、「正直これはちょっとローカル色が濃すぎるのではないか」と思われるようなものもたまに現れたりする。

3. 存在基盤の脆弱さ
所属団体の組織力の強さやPRへの力の入れ具合、財政力などによって存在が左右されるのもゆるキャラの大きな特徴の一つといえる。

4. 特徴的なネーミング
まず何よりもキャラクター自体に親しみを持ってもらおうという配慮が働くためか、一般に「〜ちゃん」「〜くん」「〜りん」のように「ん」で終わるものや、「〜ぴー」のように、長音で終わるといった名前をもつものが多い。

Wikipedia「ゆるキャラ」より

さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題。


国際交流基金でも、「エリンが挑戦!日本語できます」のエリンホニゴンといったキャラクターを広報にも活用しています。
 


CGを駆使したエリンなどは、「ゆるキャラ」というよりも、おそらく「萌えキャラ」にカテゴライズされるのでしょうが、今から遡ること9年前の1999年、20世紀の末に、すでに国際交流基金でもゆる〜いキャラがヒッソリと制作されていたことを、皆さんはご存知でしょうか?


その名も、「アジアくん」と「リカイちゃん」。衝撃的です。
すでに、前述4.の「特徴的なネーミング」の条件をクリアしています。

 


この「アジアくん」と「リカイちゃん」。
その名前から、国際交流基金の事業に通じた方なら、何の事業のPRキャラクターなのか察しがつくはず。


そう、アジア理解講座のキャラクターです!*1


1999年度の募集要項には、その活躍ぶりが確認できます。

(必死にアジア理解講座を紹介する、アジアくんとリカイちゃん)


さて、これらの情報を整理して推測される、この1組のゆるキャラの生態は、、、

固体名: 「アジアくん」「リカイちゃん
種 別: アジア理解講座PRキャラクター
性 別: 「アジアくん」♂、「リカイちゃん」♀
出生地: 国際交流基金アジアセンター


まだまだ未知の生命体です。


年度の変わり目にひっそりと姿を消してしまった「アジアくん」と「リカイちゃん」ですが*2、再び彼らにスポットライトを当てるべく、後編では、当時担当されていたMさんに、アジアくん、リカイちゃんの出生秘話を詳しく伺います。
お楽しみに。

*1:現在は、市民青少年交流課が、異文化理解講座の一環として行うアジア理解講座(その他、中東理解講座中南米理解講座大洋州理解講座があります)ですが、当時は国際交流基金アジアセンターがアジア理解講座を実施していました。

*2:前出の3.「存在基盤の脆弱さ」の条件も見事にクリアしてしまっています。