じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団のスタッフが綴る、旬な話題、出来事、気になるあれこれ。

伝統文化ポーラ賞贈呈式に出席して

第30回伝統文化ポーラ賞贈呈式に行ってきました(10月21日、ANAインターコンチネンタルホテル東京)。
この賞は財団法人ポーラ伝統文化振興財団が、わが国の「無形の伝統文化」の保存・振興をはかるため、「伝統文化の分野で貢献され今後も活躍が期待できる個人または団体に対し、更なる業績の向上を奨励すること」を目的として贈呈するものです。この「無形の伝統文化」には、伝統工芸技術、伝統芸能、民俗芸能・行事などが含まれています。

本年度の受賞者は、優秀賞が2名、地域賞が2名と4団体でした。そして30回記念功労賞が1名と2団体に贈られました。詳しくはこちらをご覧ください。→伝統文化ポーラ賞本年度の受賞者
当財団でも顕彰事業として、伝統芸能分野で将来一層の活躍が期待される優秀なアーティストに毎年、「日本伝統文化振興財団賞」 を贈っています。今年で14回を数えました。
伝統文化ポーラ賞は対象範囲がさらに広く、また地域賞を設けて全国的な視野から選定しているのも特色です。これを30年間も続け、確実な成果を積み上げてきたことに敬意を表します。
贈呈式では受賞者の演技披露があり、貴重な芸能に間近でふれる機会を得ました。民俗芸能はビデオで紹介されましたが、いずれも迫力があり、現地に足を運んでみたくなりました。
受賞者を代表して挨拶された、萩焼の制作・伝承に携わる大和保男さんが、「『伝統文化を守る』というのはたいへん耳触りがいいけれども、私は、伝統文化は『守る』より『育む』ものではないかと思っています」 とおっしゃったのが、当事者ならではの言葉として心に残りました。

(Y)