Hatena::ブログ(Diary)

じゃぽブログ

公益財団法人日本伝統文化振興財団ホームページ  http://jtcf.jp/

2017年10月01日

源氏物語によせて〜宮城道雄作曲による歌舞伎音楽「源氏物語」より

【宮城道雄作曲による、歌舞伎音楽「源氏物語」が、60年の時を超え、一部甦ります。】

昭和二十六年に初演され、先々代の團十郎の当たり役として大ヒットした舟橋聖一脚本による歌舞伎『源氏物語』三部作。その舞台を支えた宮城道雄作曲の音楽は、残念ながら当時演奏されて以降、60年近く演奏されぬままになっていました。今回は当時演奏に参加した藤田節子の監修で、宮城道雄作曲による幻の「源氏物語」の一部を、女優・竹下景子の朗読にのせてお届けします。

f:id:japojp:20171001005932j:image:w360

源氏物語によせて〜宮城道雄作曲による歌舞伎音楽「源氏物語」より

◆企画・監修 藤田節子

◆朗読 竹下景子

◆箏演奏 三桜香(吉川あいみ、安嶋三保子、伊藤江里菜)  

◆解説 長谷川 慎

10月7日(土) 14時半開演/ 入場料3000円

場所 池田山舞台(五反田駅徒歩5分)

◆お問い合わせ◆メール:mori@japo-net.or.jp

この演奏会の為に、宮城道雄記念館資料室長である千葉優子氏寄稿の文章を一部抜粋し、掲載いたします。

宮城道雄の業績の一つに歌舞伎音楽がある。終戦まもない昭和二十一年二月に上演された東京劇場での舟橋聖一作《滝口入道の恋》の音楽に始まるが、中でも、空襲で焼け落ちた歌舞伎座が二十六年一月に開場し、同年三月に上演された谷崎潤一郎監修・舟橋聖一脚色の《源氏物語》は大成功を収め、改訂増補版やその再演など、たびたび上演されたほどである。光源氏の役は九代目市川海老蔵(のちの十一代目市川團十郎)が一貫して演じ、彼の生涯を飾る当たり役となり、以後、代々受け継がれている。(中略)

その成功には、宮城道雄の音楽が重要な役割を担っていた。ぜひ、その再演を望むところだが、残念ながら、楽譜等資料がほとんど残されていないため、不可能であった。それが、このたび、現存する楽譜に合わせた内容を朗読し、演奏するという藤田節子先生の卓抜のアイディアによって、限られた資料をもとに宮城道雄の典雅な音楽による『源氏物語』の世界の一端を垣間見ることができるのは、まことに意義深い公演といえよう。

出演者一同は、この演奏会が宮城道雄先生の知られざる曲の研究と、心の継承の一端となることを願っているそうです。是非、60年近くも眠っていた、宮城道雄の「源氏物語」の世界を味わってください。

(まりちょ)

2017年05月24日

第21回日本伝統文化振興財団賞と第6回中島勝祐創作賞

平成29年度、第21回日本伝統文化振興財団賞の受賞者は、地歌箏曲および平家の演奏家、菊央雄司(きくおう ゆうじ)さんです。

f:id:japojp:20170524203058j:image 菊央雄司さん

「日本伝統文化振興財団賞」は、わが国の無形文化の保存・振興・普及に努めることを目的とする当財団の顕彰事業の一環として、伝統芸能分野で将来いっそうの活躍が期待される優秀なアーティストを毎年一名顕彰するものです。

6月1日(木)午後2時から東京の紀尾井小ホールで贈呈式があり、ご本人による記念演奏、地歌「江戸土産(えどみやげ)」が披露されます。

菊央さんは地歌箏曲の演奏家として関西を中心に活動し、上方舞の地方(じかた=伴奏者)としても活躍しています。東京では聴く機会が少ないので、ぜひお出かけください。

「第二十一回日本伝統文化振興財団賞」「第六回中島勝祐創作賞」贈呈式

・日時 2017年6月1日(木)午後2時 開会(午後1時30分 開場)

・会場 紀尾井小ホール

・入場無料【事前申込が必要です】

入場ご希望の方は、こちらから事前申し込みを→ no title

近年はさらに、伝承が途絶えることが危惧されている平家(平家語り、平曲)にも挑戦しています。今年の4月4日には、「平家物語の世界 ―語りの伝統を次代に―」という公演で、琵琶と語りを披露されました。(→ no title

菊央さんの贈賞理由は次のとおりです。

【菊央雄司 贈賞理由】  地歌箏曲の演奏家として確かな技量と表現力に定評があり、国内外の演奏会や上方舞の地方(じかた)での活躍も近年とくに注目されている。故菊原初子(人間国宝)の後継者菊原光治に師事し、地歌箏曲の古典を広く修めるほか、最近は地歌箏曲と深い関係のあった平家(平曲)の伝習にも真摯に取り組み、その成果には多くの関心が寄せられている。また、文楽の研修生に地歌、箏曲、胡弓の指導を行い、学校でもその普及・啓発に尽力するなど、地歌発祥の上方(関西)に軸足を置いた活動は、日本の伝統音楽の将来を担う貴重な才能として期待が寄せられる。

プロフィールはこちらをご覧ください。→ no title

  

また6月1日には、日本伝統文化振興財団賞の贈呈と合わせて、中島勝祐創作賞の贈呈式と受賞作品の披露演奏もあります。第6回を迎えた今年は、常磐津東蔵さんの「宝船売り」が選ばれました。

f:id:japojp:20170524204459j:image 常磐津東蔵さん

常磐津の新作ですが、お正月気分でおめでたく、また楽しい作品なので、こちらもぜひお聴きいただきたいと思います。

中島勝祐創作賞について、詳しくはこちらのページをご覧ください。→ no title

受賞作品と常磐津東蔵さんのプロフィールについてはこちら。→ no title

(Y)

2017年05月02日

銀座の新名所で能公演 「三人の会」

明日からはいよいよ大型連休が始まりますね。

今日ご紹介するのは、昨年初夏に開催されて大変好評だった、観世流のホープ三人による能公演 「三人の会」 の第二回公演です。

f:id:japojp:20170502053557j:image

(第一回公演のお知らせはこちら)


今回の会場はなんと、この4月にオープンしたばかりの銀座一等地にある「GINZA SIX(ギンザ シックス)」の中に出来た「二十五世観世左近記念 観世能楽堂」。

こんなおしゃれで近代的な場所に能楽堂?!と意外な感じがしますが、4月20日の朝日新聞の記事を引用させていただくと「銀座は観世流の当主が17世紀前半に江戸幕府から屋敷を拝領していた場所。明治維新以後、徳川家に返上したため、約150年ぶりに拠点が銀座に戻った形だ。」とのこと。大注目のスポット内にありながら、ゆかりの地ということで、会場の雰囲気も楽しめますね。

出演は、アラフォー同世代の若き能楽師である谷本健吾、坂口貴信、川口晃平の三人。近い将来にかけて観世流を担って頂く中堅実力者たちです。

演目は、能が「八島」「海士」の二番、一調(謡い手とお囃子方一人ずつで能の一部分を謡う)が「班女」。

また今回も、梅若玄祥(芸術院会員・人間国宝)、観世銕之丞、亀井忠雄(人間国宝)、山本東次郎(人間国宝)、宝生欣哉など、豪華出演者も見逃せません。

名手勢ぞろいの今回の公演、残席は本当に残りわずかなようですので、チケットはお早めにお求め下さいませ!!また事前講座などもあるようですので、詳しくは詳細からチェックしてみてくださいね。


「第二回 三人の会」

能「八島」川口晃平

狂言「貰聟」山本則重

一調「班女」谷本健吾

能「海士」坂口貴信

【日時】

2017年6月10日(土)

13時開演(正午開場)17時40分頃終演予定

【会場】

GINZA SIX 地下三階 観世能楽堂(全席指定)

詳細はこちら

(M)

2017年02月08日

第47回邦楽演奏会のお知らせ

立春を迎えたとはいえ寒さのきびしい日が続いていますが、東京では梅が咲き初めました。邦楽の演奏会もこの時期は少なめですが、邦楽の各ジャンルが一堂にそろう「邦楽演奏会」が、今年は2月25日(土)に国立劇場小劇場で開かれます。

f:id:japojp:20170208143900j:image:w420

主催は邦楽実演家団体連絡会議で、人間国宝から若手まで各ジャンルを代表するメンバーが出演します。

今年で47回を数える歴史ある演奏会ですが、今回のテーマは「江戸・東京にちなんだ曲を中心に・・・」。なじみのある地名が出てくれば、その曲がいっそう身近に感じられることでしょう。

今年は新しい企画も用意されています。第一部の前半に、子供も楽しめる演目が選ばれていることです。この部分だけ特別料金で鑑賞することもできますので(小・中・高校生の子供と付添保護者のみ対象)、お問い合わせください。

また、これまでの「邦楽演奏会」は義太夫、清元、古曲、三曲、新内、常磐津、長唄が中心でしたが、今年はさらに琵琶と小唄が加わりました。昨年新たに琵琶の人間国宝に認定された奥村旭翠さんの演奏もあります。

ナビゲーターをつとめるのは、古典芸能に造詣がふかい元NHKアナウンサーの葛西聖司さん。各曲の聞きどころなど、わかりやすく説明くださることと思います。

第一部が12時開演(11時開場)、第二部が16時開演(15時30分開場)ですが、それぞれの開演前と休憩時に、ロビーで三味線、箏(こと)、尺八、琵琶、鳴り物などの体験もできます。毎年、希望者でいっぱいになるコーナーです。春も近い一日、ぜひ国立劇場でお楽しみください。

第47回 邦楽演奏会

2017年2月25日(土)

第一部 12時開演(11時開場)

第二部 16時開演(15時30分開場)

会場  国立劇場小劇場

入場料  一般3,000円 学生1,500円

【お問い合わせ先】

日本三曲協会事務局 Tel.03-3585-9916(電話予約のみ/平日10:00〜17:00)

【チケット販売】

e+(イープラス) http://eplus.jp/(パソコン&携帯)

国立劇場チケットセンター(窓口のみ)

演目と出演者はこちらをご覧ください。(クリックすると拡大します)

f:id:japojp:20170208144145j:image:w420

(Y)

2016年11月29日

能への扉「融 舞返」

早いもので今年もあと一月あまり。朝晩の寒さも厳しくなってきました。空気がピリッとして透明になってくるこの季節になると、毎晩月を見上げるのが楽しみになってきます。残念ながら私、先日のスーパームーンは見逃してしまいましたが、今の時期の月は、一層冴えわたるというか、何か思いを馳せずにはいられない美しさです。

そんな月への日本人の特別な想いは、今も昔も変わりません。

今回是非おすすめしたいのが、能の名曲「融」の公演です。

f:id:japojp:20161129033152j:image:w440

12月3日(土)14時開演 

能への扉vol.4 ひろがる幽玄の世界in表参道

能「融 舞返」谷本健吾

会場/銕仙会能楽研修所

「あら名残惜しの面影や」。ご存知の方も多い、世阿弥の傑作で、紫式部『源氏物語』の主人公・光源氏の実在モデルの一人ともいわれる源融(みなもとのとおる)の物語。

地歌・筝曲では石川三つ物の一つとされている大曲「融」の元曲ですので、地歌ファンも必見の舞台です。

詳しいあらすじはコチラ

また、今回の公演の見どころの一つで「舞返」という小書(特別演出)がつき、いつもとは違う演出がご覧いただけます。終演後には「融を終えて【舞返】小書演出の効果を解き明かす」30分程度の無料講座もあるので、より理解が深められます。

チケットはこちらから

年末年始は、伝統芸能に触れる機会の多くなる時期です。是非能楽堂へ足をお運びいただき、一時だけでも、年末の慌ただしい気持ちを落ち着けて、感慨に耽ってみてください。

(M)