第59回日米学生会議公式ブログ

20070619
Tuesday

[]文部科学省訪問 12:11

6月11日教育RT 文部科学省FT報告

メンバー:菅家、菊池、武田、三窪、三宅、古屋

文部科学省国際化応接室にて、

国際統括官付国際統括官補佐 大村様

初等中等教育局国際教育課 都築様

大臣官房国際課 平田様

よりお話を伺いました。

【平田様によるレクチャー】

まず基本的な学校教育の枠組みについて。

周知の通り、学校教育の内容は学習指導要領によって具体的なカリキュラム、並びに時間配分がなされている。このなかで基準が定められており、それは「ミニマム(=最低限)」な基準であることを強調された。一方で教科書は自治体、ならびに各学校の自由裁量に任されている。内容は5年ごとに中央教育審議会による答申がなされ、それを元に改訂されるという仕組みになっている。

さて、本FTの主題である「国際教育」に話を転じる。

まず「国際関係」は指導教科に含まれていないのが現状である。

しかし、世界はグローバル化し、「他国を知り、尊重する」ことが重要と考えられている。そこで「総合的な学習」の時間が設けられるに至った。即ち、総合的な学習の時間において、従来の教科にまたがった事柄を教える時間が取られるようになった(なるはずだった)。

また一方で地域での教育という考えから、「地域ぐるみでの教育」を行なうことも同じ時間において目指された。

つまりこの時間において「地域」レベルから「地球」レベルの問題まで学習することができるようになる(はずだった。)

しかし現状においては一部の学校では受験対策に充てられるなど、理念と現実の乖離が指摘されている。

国際教育に関する具体的な取り組みとして、藤沢市(お菊の街!!)における国際教育への取組が提示された。

労働力グローバル化に伴い、日本にも日系ブラジル人やアジアの人々が労働者としてやってくるようになり、その家庭の子供が日本の学校へ入るケースが増加してきた。その中で藤沢市は身近に「(日本からすると)外国人」と接する機会を捉えて、国際交流・国際理解へと繋げる教育を実施している。

最後に環境教育について。

環境教育は学習指導要領においても内容の一部になってきた。しかし独立した教科として教えられるのではなく、色々な科目の中に織り込まれている(例えば、水の浄化の話が社会や理科などで学ばれている)。

【大村様によるレクチャー】

まず大村様のモノの考え方、持論を展開された。

モノの考え方として、まず政府などによる公式見解がどのようになっているのかを知り、さらにそれに対する各界の反応はどういうものがあるのかを知り、その上で自らの意見を形成するのがよいのではないか。

また日米の学生が会議をするというが、アメリカ人というのは概して世界のことを知らない!!このことについては都築様も同意見であった。

物事は複眼的な視点で見る必要がある。

さて、本題のESD(Education for Sustainable Development)について

まずESDについて、簡単に触れてみる。ESDは上記より分かるように、「持続可能な開発のための教育」をどのようにするのかということである。

この考えは持続可能な開発の考えが歴史的に深化するに伴って生じ、先のヨハネスブルクサミットにおいて日本主導で「持続可能な開発のための教育の10年」が提案され、その数ヵ月後には国連採択もなされた。現在は実施の途上である。

ESDの主目的は4つ。

「・質ある基礎教育へのアクセス向上 ・既存の教育プログラムの再構築 ・持続可能性に関する人々の理解と認識の向上 ・訓練の提供」

これらの目標を実現するために、ESDはどういう働きをするのか。

持続可能な開発のための課題には様々な問題がある。諸問題に対して様々な教育がなされており、それぞれはバラバラで結びつきが全くないように思われている。しかし実はESDの考えによってそれぞれの教育は基盤を同じくしており、すべては結びついていると言える(たとえて言うならば、いっぱいある色とりどりの風船から垂れる糸の根元を一つにまとめているのがESDと言えるのではないか?!)。

これによって例えば、様々な教育NPOがESD-Jという取組を通じて、繋がりあうことができているという例が挙げられる。

現状として、学習指導要領の中にこの考えはまだ入ってきていない。今後、ESDの有効性を「検証」し、証拠を提示することで入れていく。

世界レベルにおいてはユネスコが主導してESDを広めて行くことになっているのであるが、MDGs(Millennium Development Goals)において初等教育の完全普及が現段階で一番初めに解決なされるべきこととして扱われており、ESDの普及は後手に回っているのが現状である。

その他、大村様の様々なお考えを伺いました。

まず国際協力と国際教育とは別物であり、国内にいる個人が具体的な行動へ結びつけるようにしていく必要ある。特に今後、日本の科学技術を以ってして、どう世界に貢献するかということが問題となるのではないか。同時に、企業においては利益と貢献をどのようにバランスとるかが問題であり、CSRファンドの存在でどうなっていくか見て行く必要がある。

次に、問題の存在が認知された後、政府主導で変えていくか、あるいはボトムアップ的に盛り上がって変えていくかがあり、ESDは後者である。

3つ目に、自身の経験から、日本の子供における学習意欲の低下が非常に問題であると捉えている。学力と学習意欲とは車の両輪である。

【質疑応答】

Q:ゆとり教育の理念が末端の学校まで伝わっていないと共に、教師は理念と現実に求められることとの板ばさみにあっている。どう考えるか?

A:Qの現状認識は大変正しい。ただドラスティックに変革することはできない(予算の関係もある)。暗中模索の状況である。その中において、学校が教師一人に負担をかけるのではなくて、学校がコーディネーターとなって、地域ぐるみの教育を実現していく必要があるのではないか(実例として気仙沼の事例が紹介された)。

Q:国際理解教育を行っても、例えば貧困問題についてもただ「可哀想だね」という同情するだけに終始してしまうケースがある。この問題を解決するには?

A:これについては、例えば教師が青年海外協力隊に参加しやすい体制を作り、そうした教師が生の声を生徒に伝えられるようにしている。また、国際的な問題に取り組んでいるNGOなどと一緒に授業を作っている学校もある。机上での理論について学ぶばかりでなく、現場を知ることが今、求められている。

Q:「検証」といっているが、ゆとり教育は「失敗」した。検証はいかになされているのか。

A:データが少なかった。現在、データが収集できるようになり、それに基づいて軌道修正がなされている。

【他の参加者の感想】

国際理解教育の最先端に立つ方々の貴重なご講演とご意見を聞くことができ、国際理解教育の理解を深められたと同時に、様々なことを考えさせられました。本当にありがとうございました。(菊池)

文部科学省の中はとても暑く、みんなクールビスなのに驚きました。(武田)

Today, we went to the Ministry of Education, Culture, Sports,Science and Technology as part of the study session of the Global Citizen Roundtable. Two gentlemen gave us presentations: one about the new subject in Japan called "Sogo", and the other was about ESD (Education for Sustainable Development).

"Sogo" is a subject that tries to encompass the multidisciplinary topics that are not taught in other subjects. It is controversial because there are no guidelines for teachers to follow, so oftentimes, teachers do not know what to teach. It was interesting to see what the designers of this subject envisioned. I myself didn't go through a good experience with "Sogo", but I now have a better understanding of how this subject came into being. ESD is still very conceptual, and Japan does not have a firm action plan to implement the ideas. However, with the increasing inter-dependence amongst the countries around the globe, I thought that it was very much needed.

In all, it was a very good opportunity to know what the designers of today's and tomorrow's education are thinking. There seems to be a lot of difficulty in making the actual schools implement the ideas of the ministry. I hope the Roundtable will come up with creative methods of global education.(Hiroyuki Miyake)

20070603
Sunday

[]開発分科会勉強会 11:55

日時:6月1日(金)〜6月3日(日)

場所:代々木オリンピックセンター

参加者:伊関、廣瀬、古屋、間橋、吉川

部分参加:川口、三宅、松田、菊池

概要•目的:分科会メンバーが大分、京都東京からと普段なかなか会えないため、今回はそれぞれの近況報告、ペーパーシェアリング、そしてファイナルプロジェクトについて議論するために合宿を行った。初日は議論の事前勉強として、JICAアフリカ調査部の山本噯一郎氏と勉強会を行った。また最終日には、分科会以外から参加の川口、三宅、松田に対して合宿の成果を発表し、それに対するコメントをもらった。

感想(第59回日米学生会議参加者 吉川真由)

開発の分科会の、ペーパーに向けての中間報告を兼ねた勉強会オリンピックセンターで行った。ペーパーの内容やファイナルプロジェクトに関して、一人では考えが息詰まっていたり、まとまらずにいたりしたが、皆で共有することで随分と見通しが立った。改めて集団で協力することの大切さを感じた。

また、JICAの山本さんのお話も私達の分科会に新たな風を吹き込んでくれたと思う。

何よりも今回の勉強会でまたメンバーに会えて良かった。一緒に食事し、議論し、ますます絆も強くなったし、精神的にも助けられた。これから本番まで同じ目標に向かう仲間を感じて俄然やる気が出た。本番が楽しみだ。

RyuRyu 2007/06/14 18:15  58回の開発分科会に所属していた安田立です。合宿張るなんてすごいですね!みんな頑張って下さい!応援してます。

permanperman 2007/06/14 20:42 りゅうちゃんだ!
どうもこちらは58回の井上です(゜∀゜)
なんか楽しそうなことたくさんやってていーなー!
土日にやるイベントがあったら58のMLにも流してよー!!

20070602
Saturday

[]SAZ発足記念セミナー筑紫哲也NEWS23」の制作現場から 〜現役デスクが明かすニュースの舞台裏〜」 11:54

日時:2007年6月2日(土)

場所:文京学院大学本郷キャンパス

概要:

SAZは「学生による学生のための情報番組」の制作を掲げ発足され、今回、『筑紫哲也NEWS23』の金曜デスクを担当しておられる黒岩亜純氏を講師にお迎えし、2部構成で行われた。

第1部では、現役デスクとしての黒岩氏ご自身の経験をお聞きしながら、2人1組のペアになりデスク体験を行った。45項目のニュースを制限時間内にトップ12に並べる作業に始まり、視聴率グラフを予想しながらCMを入れるタイミングを考えるなど、限られた時間内で情報を取捨選択しなければならない緊張感や、番組の出来を左右する判断を下す責任をも実感するものとなった。

第2部では、ワークショップ形式をとり、今や市民が映像作品を製作・発信する事が容易となった時代を背景として、映像化する前段階となるネタ探しから企画立案までを体験した。第1部と異なるペアを組み、自身の関心のある事象や他者の興味を引きそうな事柄などからネタ探しを始め、情報収集、企画立案、全体発表を行った。特に、メディアにとって欠かせない要素である情報に関しては、インターネット携帯電話・聞き取り調査など様々な手段を以って実際に情報獲得に奔走する時間もとられた。

感想(第59回日米学生会議参加者上野良輔)

海上保安大学校に在籍している私にとって、普段関わることが少ない「メディア」という分野を経験できたことは新鮮であったと同時に、デスク体験を通してメディアの影響力を再認識した。

デスクとは、全国から送られる大量の情報の中から放送可能な数だけをピックアップし、CMを入れるタイミングや他局の番組を勘案しつつ、放送内容を決定する役割を担う。番組開始直前まで情報が錯綜する中、ネタを取捨選択し効果的に放送するには、高い能力と時代を読むセンスが必要とされ、仕事の出来は視聴率に直結する。このようなデスクの仕事を体験したことで、メディアのもつ影響力を改めて痛感した。なぜならデスクのさじ加減一つで情報の印象は大きく変わり得るからである。実際、デスク体験においても、それぞれのグループが選んだトピックは異なり、デスクの主観が、否が応にも入ってしまうことは明白であった。メディアが世論に影響を与える一つの要因はここにある。

メディアのもつ力は良くも悪くも強大である。セミナーの中ではオウム信者による坂本弁護士一家殺害事件の例が上げられたが、メディアのもつ情報は、時に人命や国家の運命をも左右させる。「情報」と接する際また扱う際は、十分注意し、常に客観的かつ多角的な視点が不可欠であるということを改めて感じたセミナーであった。

同時にメディアがもつ力の大きさを痛感した。なぜならデスクのさじ加減一つで、情報の印象は大きく変わり得るからである。実際、デスク体験においても、それぞれのグループが選んだトピックは異なっていた。作り手の主観は情報の中に否が応にも入り込む。ここにメディアが世論に影響を与える要因があると考える。メディアのもつ力は良くも悪くも強大である。セミナーの中で、オウム信者による坂本弁護士一家殺害事件の例が挙げられたが、メディアの流す情報は、時に人命や国家の命運をも左右する。情報と接する際は、常に客観的かつ多角的な視点が不可欠であるということを改めて感じたセミナーであった。