くわばち

田んぼがそろそろ動き始めました。

「これはね、くわばち言うて」
田んぼの横がコンクリートで固められておればいいのですが、
石を積んだ、きしかけですので
水を溜めるとじわじわと染み出るため
土をきしかけに固めていくこの作業を
「くわばち」と言うそうです。
村におりながら初めて聞いた言葉でした。
くわ、はなんとなくわかりますが
ばち、とはなんなのでしょうか。
おんちゃんに聞いても
わからん、とのことです。
「昔からずーっと使いゆう言葉よねぇ」
土佐弁ではない、ましてや標準語であるはずがない、
馬路村だけで使われる
馬路弁というものです。

緊急救助隊

「お前んくの畑はもう危ないぞ」
山の上にゆず畑を構えるももたくん。
世話をサボり
草もボーボー、
石もゴロゴロ、
ゆずの木もいよいよ弱ってきていました。
見かねて急遽、
救助隊が結成され
ゆず畑の世話がはじまりました。
肥料をやり、土と混ぜ、
またその上に肥料をかぶせ、と
その作業をくりかえし
最後には「なんとなく畑っぽくなったね」
と言えるほどにしてくれました。

ありがとう、もう2度と枯らしませんから。

小さな宝

卒業式が続く馬路村ですが
いよいよ最後の式、
馬路保育園の卒園式です。

「ぼくたち、こんなにおおきくなりました」
そのセリフに親たちも
うんうんと頷き、
涙があふれます。
小さな村の宝たちは
すくすくと大きくなっていることを改めて感じました。