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日本ジャーナリスト教育センター / Japan Center of Education for Journalist

2012-05-11

蛇口の水、発射されたミサイルから「新しいメディア」を考える 参加者報告vol.1

日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)では、若手向け「ジャーナリストキャンプ広島2012」を4月29日から1泊2日の日程で実施しました。

<概要はこちらから>

キャンプに参加したJCEJ運営委員の山村祥代によるレポート。1日目のゲスト講師:本橋健さん(日本MITエンタープライズフォーラム理事)のワークショップ「新しいメディアを造り出す」を中心に紹介します。

「新しいメディアをつくる」の言葉から想像することは、自分の業務や興味関心によって異なってくるのではないでしょうか。電子書籍を使って何かを表現する、特定のターゲット層に届けるメディアをつくる、マス・メディアに対抗するメディアを流通させる…
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■メディアとは何か?
本橋さんは、3月にJCEJが開催した「ジャーナリスト・エデュケーション・フォーラム2012」イノベーション・セッションでご登壇頂きました。フォーラム当日に運営側で参加出来なかったため、是非にと願っていたワークショップでした。
参加者は、地元の新聞、中国新聞・山陰中央新報の記者の方。ほかに長崎新聞や地方自治体、法人の職員の方などで東京からの参加者は私を含めて2人。(ちなみに私は記者ではなく、広報・PR関連の企業に勤めています)。

「新しいメディア」を考えるときにまずわき出る疑問。それは「メディアとは?」です。
この問いに答える過程で「こんなメディアがあったらいいなぁ」を考えます。私のグループ5人のメンバーで出したのは「蛇口をひねったら水に今日の天気が出てくる」、「ホンネだけのメディア」、「テレパシー」、「水晶玉」などなど。
そのうちに、以前参加者が見たことがあるもの、インパクトが強かったメディアの話に。「飛行船・橋梁を使っての広告」、「北朝鮮で発射されたミサイル」、「権力者の銅像」、「ユニフォーム」など。結論として、眼に見えるものがすべてメディアなのではないかと。
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■不倫・浮気をした人のメディア
考えたことを3つのグループがそれぞれ発表します。グループごとに答えや議論の方向が違って面白かったです。
各グループが楽しんで出した答えを、本橋さんが「情報の価値」、「情報の送り手と受け手の関係」、「媒体(私のグループ)」ときれいに分類。
これらを今度は別の視点から捉えて深めていきます。分類されたグループで「既存にないメディア」、「読者が送り手、新聞社が受け手のメディア」、「価値や信頼の低い情報を伝えるメディア」を議論し、新しいメディア、理想のメディアを考えていきました。印象に残っているのは「不倫・浮気をした人のためのメディア」、「カリスマのためのメディア」です。
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■欲しい人はどれくらいいるのか
ここからビジネスとして実現性の話しに。自分たちが考えたメディアに対して、「欲しいと思う人がどれくらいいるか?」を考えます。ここまで自由に議論していたので、実際にどれだけいるのだろうかと頭を悩ませました。
ところで、今回のワークショップのテーマ「新しいメディアをつくる」の思考過程は、企画や新規事業を考えるうえでも活かせるのではないでしょうか。
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■否定せず引き出す
ワークショップ中に本橋さんが大事にしていたことは、参加者が話すことを否定せずに肯定して聞く・引き出す、ということ。どういうものなら自分が使いたいかを検討する、考えたものと逆のものを想像する、そして最後に採算性など現実的なことを考え、ビジネスとして成立するかどうかをしっかりと検討する。特に、意見を肯定して聞く・引き出すことが、多様な視点・使い方を知る以上の意義があるように感じました。

(報告:山村 祥代)

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