北欧生活研究所

2005年より北欧在住。北欧の生活・子育て・人間関係,デザイン諸々について考えています.

デンマークの子育て支援策

この夏、我が家はデンマーク,コペンハーゲンに引っ越すことになり、箱つめなどの準備やら、書類関連で大忙しなんだけれど、色々と国の違いが見えてきて面白いこともたくさんあります。折に触れ、話していこうと思うのだけれど、今回は、保育園の話。

デンマークでは、女性の80%が労働市場にいるといわれますが、出生率も増加中のデンマーク、これは、やはり子育て支援が整っているからといえるのではないかな。なにせ、1年以内に労働市場にカムバックする母親たちが(ある意味、「主婦」ステータスがほぼ無いデンマークでは、子供が3歳になるまでは家で育てたい!っていうような希望はほぼ通らない…。)、子供を預ける方法が、何種類もあるんですよ。中でも驚きなのが、自分の子供の面倒を見て、お給料がもらえてしまう仕組み。2人の子供を見なければならない、対象の子供は、6ヶ月から3歳までの同年代で無ければならないなどの制限はあるのだけれど、デンマーク生活で必要不可欠な「労働、職」として認められるから、正々堂々と子供の面倒が見られる。その他にも、自分の子供の面倒を見るベビーシッターを雇い、そのシッターさんに払う給与の75%がコムーネ(地方自治体)の支援を受けられる仕組みなんかがあって、驚いた。

私たち、日本語の環境に娘を預けたかったので、これ幸いと、このシステムを使わせてもらうことにしました。当初は、6ヶ月から子供を預ける保育施設(vugggestuer)に預けるなどの案もあったし、海外からの引越し(隣の国だけれど)ということで、優先的に保育施設に入れてもらえるという仕組みがあるから、それほど問題なく希望のところに入れるということだったのです。ただ、デフォルトでデンマーク語環境で育つ娘に、日本語の環境を与えたかったから、仕組みを知って本当にラッキー。どうやら、2007年に法律が改正されたため、恩恵を受けることができるようになった模様。このPrivate Dagplejeとよばれる(プライベートの公共保育師とでもいうのか?)職には、何人か候補の方がいたのだけれど、とっても素敵な日本人の方(娘より1歳年上の男の子のお母様)を見つけて、その方にフルタイムで娘をお願いすることに。

ほぼ100%の母親が半年から一年以内に職場に復帰するとか、3歳神話は存在しないとか、思っていたけれど、そんなことも無い。子供の面倒を見たい母親もいるんだ、となんだか安心したのです。